雪音クリスがやってきた   作:白黒犬カッキー

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26話 知らない記憶

『・・・あれ?此処・・・』

 

目が覚めると少年は見覚えのある部屋にいた。

この独特な鼻にくるような香りとこのいつもいる所とは少し違う熱気。

何よりこの部屋は昔、少年が小さい頃に使用していた場所でもあった。

 

『・・・俺がタイにいた時に過ごしてた部屋じゃん』

 

自分が昔使用していた部屋から出ようとすると扉の前で何やら騒がしいのかドタドタと音が聞こえる。

 

『・・く、・・・ンを・・・も・・・きてなさい』

 

『・・・なにしてんだ?』

 

外から何か聞くと少年は扉を開け、様子を見るとそこに母親の姿があった。

 

『・・・!』

 

死んでしまった母の姿に少年はこみ上げる何かに気付き自身の胸を掴んで母親を見る。

近くに近づいても気付くことは無く母親は何やら急いでいるのかいろんな荷物を運んでいる。

 

『夢・・・か』

 

母の姿はいくらか若く感じ様子を見る感じ、動きもいい、少年は直ぐに夢だと理解してその様子を眺めている。

 

『・・・早くなさい!』

 

後ろから人の声が聞こえ振り向くとそこには良く見知った人が小さな子供を抱えてた。

 

『婆ちゃんに・・・俺?』

 

小さな少年を抱えていたのは少年のおばあちゃんであった。

 

『早く、この子にあれを飲ませて、刻印を消さないと死ぬわよ!』

 

『そんな事わかってる!母さんも悪化させないでどうにか見てて上げて!』

 

『・・・?』

 

二人の様子を見て自分の身に何かあったのだろうかと思い出そうとするがのなにも思い出すことができなかった。

 

『俺そんなひどい状況なったことあったか?』

 

うまく思い出すことができずにその光景を眺めていると突然場面が切り替わる。

場面が切り替って少年はその場所を見て驚愕する事となる。

 

『なんだよ、これ・・・』

 

切り替わった場所は少し薄暗く至る所に蝋燭が設置されていて直ぐにどうゆうところか理解した。

 

『まるで祭壇じゃねえか・・・』

 

そこにいたのは母親とおばの二人、そしてもう一人・・・少年の姿があった。

祭壇の大事なところに置かれていたのは少年の姿があり、胸にはなにやら痣のような者が見えていた。

 

『・・・・・』

 

母は祈るように手を合わせていて、おばは何かを呟いていて少年はそのつぶやきを聞き取る事ができなかった。

 

『・・・痣?・・・!?』

 

胸の痣を見てそんなの 無かったと思い自身の体を見ると黒い痣が見えていた。

 

『な・・・なんだよこれ!?』

 

胸の痣を見て知らないことに気付いてしまい後ろに下がると近くの蝋燭の火が消える。

 

『・・・!』

 

何かを呟いたおばがこちら側に振り向くとこちらに向けて手を翳してくる。

 

『・・・な!?』

 

風のような何かが少年の周りを囲んでいくと一撃で少年の意識を刈り取ってく。

 

『・・・なっ・・なにが・・・!?』

 

薄れた意識のなか少年を祭壇を見つめると寝かされている少年に何かが入っていくのを見て意識が途切れる。

 

 

 

 

 

 

「うっああああ!!」

 

「突然なんだ!?」

 

次に目が覚めるとそこは自分の部屋で目の前で少年のそばにいたクリスが驚き少年の方を見る。

 

「・・・え?俺・・・」

 

辺りをみて何か思い出して突然上半身の衣服を脱ぎだす。

 

「・・・何もない・・・」

 

胸元を見るが何も無く普通の肌が見えていて安堵するとそれを見ていたクリスが

 

「なに突然脱ぎだしてんだ変態・・・」

 

「え?・・・あ・・・」

 

ジト目で見てくるクリスに気付くと少年はなにか考え・・・打開策を実行する。

 

「・・・(/ω\)イヤン」

 

「・・・フン!」

 

「グフゥ!」

 

自身の体を隠してボケる少年にクリスは思い切りボディに拳を叩き込む。

 

「・・・良いのありがとうございます・・・」

 

「・・・心配して損した・・・」

 

 

 

 

 

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