雪音クリスがやってきた   作:白黒犬カッキー

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35話 良い拳でした

「・・・これはいったい、いやまあだいたい察しは付くんだけどさぁ・・・」

 

「ごめんなさい、片付けの途中で離れた私の落ち度だわ」

 

「うぅ、面目ない・・・」

 

少年は家に帰るやいなや突然聞こえた音に誘われ、部屋に向かうとそこにマリアもやってきてその部屋を見ると部屋の中が荒れていてその中心には翼がちょこんと座っては涙目でいた。

 

「これをどかそうとしたら滑らせてしまい、転んだところでこれを引っ張りいろんなものが倒れてこれになったと・・・」

 

「これなんてピタゴラスイッチですか?」

 

「まさかこうなってしまうとは・・・ほんとにすまない」

 

「まあ、マリアさんもいるし片付けの続き大丈夫そうでしょ、じゃ俺はこれで・・・」

 

「待て待て、待ちなさい」

 

「え?」

 

荒れた部屋を見てからまあマリアもいるし問題ないだろうと、部屋を出ようととする少年の方をマリアが掴む。

 

「・・・マリアさん?まさかとは思いますがこの手、離すつもりはないと?」

 

「貴方も見たなら手伝いなさい、正直これを私と翼では荷が重すぎるわ」

 

「まッマリア!?」

 

「ふぁ!?ウーン・・・」

 

マリアからの提案に翼は驚き、少年は驚き悩む。

 

「いやあ、女性方の寝室に男性が入って掃除を行うのはいかがなものかと思うのですが」

 

「心配なら無用よ、私は君のことは可愛い可愛い弟と思っているし見られて気にするものもないし翼は緒川にやってもらっているからその辺は気にしないわ」

 

「いや待てマリア、私は!「何か言った?」・・・イエ」

 

翼が反論するがマリアの睨みで黙り込む。

 

「だから片付けの手伝い、よろしくね」

 

「・・・了解。不肖和雪、頑張ります」

 

「よろしい」

 

少年は少し考え、頷き、マリアはそれを見ては笑って少年の前に出る。

 

「(ちょろい、やはり彼の部屋にあった同人誌の姉弟モノをネタにすれば彼は動いてくれるわね)」

 

マリアは少年の部屋を探索(という名の宝探し)を行ってしていて偶然、そういった本も見つけていた。

実は少年は産まれてたから一人っ子としてで過ごしていたがクリス達がやってくる数週間前までは兄がいるという事に気付いておらず、ずっと一人でいた為そういった、{一緒にいてくれる姉弟}にとても憧れていたのだ。兄は二人いたのだが少年が生まれる頃には二人共それぞれの生活を持っており、少年が物心ついたころには一人っ子だと錯覚していた。

 

「(しばらくはこれをネタにしましょうか)」

 

「ええと、この箱はどこにやるんですか」

 

「まっ待て!それは私の下着が入った箱だから!私が運ぶからぁ!」

 

「中身が見えてないから言わないでもらっていい!?言われた俺が恥ずかしいから!」

 

「私だって、それは同じことだ!いいから早くそれを・・・きゃあ!」

 

「ちょ!?そんな突進してきたらごぶぁ!?」

 

箱をもった少年に慌てた翼が突っ込むと一緒に倒れ、そうなると当然箱の中身もぶちまけられる。

 

「いっつつ・・・ん?これは?・・・」

 

「なっああ!」

 

「あっ・・・」

 

少年が起き上がると同時に手に何かを握りそれを見てしまいそれをマリアと翼が即座にそれを回収する。

少年はさっきの物が女性の下着にしては随分とゴム成分が強く下着?と首を傾げては考えて翼の30㎝下を見ると気が付いたようにポンっと手を置く。

 

「・・・あっ成る程、スポブラか!あっ・・・」

 

「・・・どこを見て納得したのだ?」

 

少年が答えると翼の眉がぴくッと動きそれに気づいた少年は失言したことに気付き呟く。

 

「・・・フン!」

 

「・・・ライフで受けるぶるぁああ!」

 

翼の渾身の右ストレートが少年の腹部に見事に入り、少年はその場に倒れる。

 

 

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