「・・・!」
「クリスちゃん!?」
「どうしたの!?」
少年がいたであろう場所を見つめると、クリスはハッと何かに気付いて急いで走り出して温泉から出ていき、それを見ていた二人も慌てて追いかける。
「・・・やっぱり」
あの大きな音が出た後脱衣場であるものを確認した後、急ぐように私服に着替え、クリスを追いかけるように響達も着替え終われば急いで外に出る。
「ねぇ!・・・ねぇ!クリスちゃんってば!」
「・・・なんだよ!?」
急いで走るクリスを響が呼びつけると立ち止まって声を荒げて返事をする。
「いったいどうしたの?」
「・・・アイツがいなくなった」
「え?・・・アイツって・・・和君?」
響が問いかけるとクリスは少年の事を教えると響は首を傾げてはいたのだがそこに未来が答える。
「さっきの場所に和雪君がいたんでしょ?」
「え?」
先ほどのお風呂場に少年がいた事を伝えると二人は驚く。
「・・・気付いてたのか?」
「うん・・・入る前に和雪君の脱いだ服が籠に入ってたの見たから・・・」
気付いたときにはもう入っちゃってたしと付け足して答えると響は少し考えて声を掛ける。
「それじゃあ・・・あの爆発みたいなのって和君が?」
「・・・わからない」
あの時は後ろを向いていたし何をしていたかはわからなかったがあんな大きな音を出してやる必要はなかったはずだった。
「とにかく、今はアイツを探さないと・・・もしかしたら・・・やばいことになるかもしれない」
「え?・・・」
クリスの出した勘に響は首を傾げ急いで探すことにする。
「・・・ん?アイツら何してんの?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「・・・」
沖縄の繁華街の街の人が通る所に黒い何かが突然そこに現れた。
この場所は観光で人通りも多くそれなりに人も多くいるのだがそれは何事もなかったかのように現れ、黒い何かはそのまま動き出す。
「次何処に行く?」
「そうだな~」
二人組のカップルが歩いてきており、どうやら二人は食べ歩きをしていて何件も回っていたようだ。
「・・・ねえ、あれ何?」
「あれ・・・?」
彼女が気付いて彼氏にわかるように指を示し彼氏も示された方向を見ると目の前の黒いそれに気付く。
黒い何かはゆらゆらと辺りを動いていて、壁にぶつかれば暫くその場で留まりやがて動き出してまた移動をする。
「・・・」
二人はそれを眺めていて、見られているそれは気付くこそぶりを見せず先の行動を繰り返していた。
「・・・何かの見世物じゃないの?ほらロボットみたいな・・・」
「・・・ええ?そうなの?なんかそんな感じには見えないけど」
ゆらゆらと動いているそれは二人に気にすることなく歩いているが次第に二人に近付くとピタリと立ち止まり、そこから動かず二人はソレを見て違和感を感じだす。
「・・・ねっねぇ・・・なんか変じゃない?・・・?」
彼女が声を掛けるが彼氏からの返事は無く、返事がないことに彼氏の方を見るとそこにはさっきまでいたはずの彼氏の姿は無かった。
「・・・え?」
確かに一緒にいたはずの彼氏が消え、理解が追い付かず思わず後ろの方に移動すると何かにぶつかり振り向くと・・・
「・・・」
先ほど目の前にいた黒い何かが彼女の後ろに立っており、先程よりでかく見えている。
「・・・キッ!?」
彼氏が消えた事と目の前の気味の悪い黒い何かに恐怖を覚え、思わず悲鳴を上げようとするが彼女がそれを口にすることはかなわず黒いソレは彼女の身体を包み込むように覆い被さり、飲み込まれる。
「・・・!」
最悪なことに飲み込んだ姿は誰も見ておらず、黒いそれは飲み込んでから一瞬ブルっと身体を震わせた後動き出しその足元には影だけが取り残されており、よく見ると彼氏がいた場所にも同様の影が出来上がっていた。
動き出した黒い何かは暗い道に入り込み溶け込むように消えていく。