「あ~あ。フラれちゃったな~」
フラれちゃった。この世界に来て初めてできた好きな人。
思い返して見れば元の世界で年の近い異性もそんなにいなかったかもしれない。
この世界に来てしまった時は本当に夢だと思った。自分の目の前に男の子がいればそれはきっと自分の彼氏だと思ってしまう。いままでそんな経験なかったし、ほとんどは未来達といたから。
でも…。
「へいき・・・へっちゃら」
飲み物を買い、少年達の所に向かう前に別の所に向かい歩き始める。
「…あはは…変な顔」
トイレに入り、洗面化粧台の鏡で自分の顔を見る。
今にも泣きそうな自分の顔を我慢していてそれを見て少し笑おうとしたが、笑うことはできなかった。
此処まで頑張ってきた自分を笑いたくなんてなかった。
だが此処で誰かが入ってきた。
「…あれ?…どうしたの、クリスちゃん」
ーーーーーーー◇
偶然にも見つけてしまった雪音クリスは二人の会話を聞いてしまい、固まってしまった。
…嘘だろ。
『俺はクリスの事が好きなんだ』
彼が言っていた言葉。そういえば推しだったけど全然そんな言葉聞かなくなったな。
だが彼が言った言葉には推しとかではなく異性としての好きだと気付いた。
それは先刻去っていった立花響の告白を断り、彼の好きな子…雪音クリスだと答えてくれたからだ。
だがそれだけで雪音クリスの心の高鳴りは抑える事ができなくなっていた。
最近彼といる時も安心するような気持ちにもなりこの感情が何なのかわからなかったがその感情がようやく気付くことができた。
「アタシも…アイツの事、好きだったのかよ」
嫌ではなかった、むしろ嬉しかったの方がでかかった。
これは彼は気付いていないだろうが此処にいる雪音クリスだけはそれに気付いた。
大木和雪と雪音クリスは両想い。
そう思っただけで雪音クリスの心臓は爆発しそうなくらいに鼓動が早まっていた。
そして彼女はこの気持ちを抑えようとする。
「アイツの事だきっとこの事を言ってもおんなじ事を言うんだろうな」
彼は優しすぎる、それ故にきっと彼はこの気持ちを伝えたところで彼女達の事を優先してしまうだろう。
だから彼女は今はこの気持ちを抑え、彼に近付く。
もともと探しに来たのはこっちなのだだからこれは普通の事であって怒ってもいいはずだ。
だからこれでいつも通り…。
「…おい」
携帯を弄って親友に返信していた彼は驚いた表情で雪音クリスの方を向く。
彼の元に雪音クリスがやってきた。
そして…
「アタシもお前の事が好きだ」
?????
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甥っ子
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幼なじみ
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親友
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元親友