「そう、あれはまだ俺が小学生になる前だったころ」
「なんか始まりましたね」
「シーッ。言わせときましょ」
そう、あれは十年以上前。
両親と一緒にタイに行った時の事だ。
俺は初めての旅行でもあり、飛行機に乗った時はもう…
「びぇ~!!ごわい!がえりだい~!!」
離陸した瞬間恐怖でぎゃん泣きしていた。
当時小学生になる前の年齢でもあった俺は地元を離れる不安と慣れない初めての乗り物に対して離陸した瞬間怖くなって泣いていました。
そして日本からタイまで約5時間のフライト中、彼の絶叫と号泣を響かせてようやくタイの空港に到着した彼は車椅子に座っている父にひしっと抱き着いてぐずっていた。
「なあ和もう着いたんだから早く泣き止めろ。みっともない」
「だっで…グズッ…ゴワ…ズビ…ごわがっだんだもん…」
「将来の和に見せてあげたいわ…」
父にあやされ、母には写真や動画を撮影されてた。
そしてほどなくして落ち着くと、ちょうどタクシーがやってきてそれを母が止める。
「さっ行くわよ和。面白いから」
「うん…(早く帰ってドラ〇もんが見たい)」
早く帰って国民的アニメが見たがっている彼は母に勧められながら父と一緒にタクシーに乗り、目的の場所へと向かっていく。
尚、彼はこの旅行を日帰りだと思っており、2週間の滞在だと聞かされた時には再度号泣していた。
「わぁ…此処がお母さんの家?」
「そうよ。今はおばあちゃんと姉もいて和と同い年の子もいるよ。仲良くするのよ?」
「ほんと!?する!」
「よろしいじゃあそこで遊んで待ってて」
「うん!」
母の実家にやってきた大木家一行は結構大きな家に興奮しており同い年もいる事から興奮は最高潮に達し、庭の方に走って行く。
「和!」
「?…なに?」
「地下室は入ったらだめだからね!」
「はーい!」
そして走って行った彼は母の注意を聞いて元気な返事をして庭に入っていく。
「あっ!これ知ってる!寝ながらぶら下げるやつだ!」
二本の木に布が吊るされている通称ハンモックに大興奮しどうしても寝てみたいとよじ登って布に跨る。
「…あれ?なんか違う」
寝ようとしたつもりがなぜか跨ってしまっていてもう一度チャレンジする。
「んしょ…あれ?…うまく…あぁ!」
頑張って乗ろうとするとぐりんっとハンモックが半回転し、そのまま真下に落下して地面に激突する。
「いったぁ…」
今にも泣きそうな顔になり、赤く腫れた顔をさすりハンモックを見るとその奥から覗かせている子供を見つける。
「… ใคร?」
「…誰?」
背丈は彼と同じくらいかちょっと小さいくらいの子が彼を和雪を見ていて和雪と彼女の言葉が同時に重なる。
セレナ「お兄さんって結構可愛いとこあるんですね」
???「でしょう。はらこれ見てこれが海でビート版で沖に流されてサーファーに助けられた時の泣いてる和雪だよ」
和雪「やめてってかなんでそんな時の写真があるんですかね!?」