転生したらHard modeだった件   作:光車

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回り出した壊れた舞台

『転生したらスライムだった件』という小説をご存知だろうか。

この小説は、三上悟という人がスライムに転生し、最強になっていく物語だ。

ストーリーは面白いし、上から目線になるが普通に良作だ。

けれど。

 

もし、その強さの根源となるスキルが無かったら?

もし、いろんな場面で運が悪かったら?

 

これは、いくつもの歯車が落ちてしまった物語で。

 

《・・・複数のスキルの付与を失敗しました》

 

ほら、物語の崩壊が始まった。

 

一体どのような物語になるのか。

それは、神すらも知らないだろう。

 

だってこれはーーー。

 

脚本家のいない、壊れた演劇なのだから。

 

***

 

スライムに転生した。

何を言っているのかわからないだろうけど、俺もわからん。

 

部下を庇って、通り魔に刺されて死んで。

そんで目が覚めたらスライムになってたというわけで。

感覚はあるけど、目が見えないなら不用意に動くこともできないし。

 

(・・・どうしよっかな〜・・・)

 

途方に暮れていた。

でも、そのままでいても仕方ないし、動くことにした。

 

周りの草は食べ終わったし、周りの探索か?

周りの食べられそうなものは全部食べた。

 

と、突然の浮遊感。

 

(まずっ)

 

落ちる。

そして水に落ちる感触。

 

(こ、今度は溺れて死ぬのか!?・・・いや、よく考えれば今の俺息してないな)

 

早速動き回ってしまったことを後悔することになるとは。

 

やる事もない。

ふと、たまたま思いついたことを実行してみることにした。

それは、水を全て飲み込む事。

とりあえず水をなくして、底を動いて出よう。

 

(よいしょっと・・・)

 

水を全て飲み込むには、それなりの時間がかかった。

そして、それが終わって、一息ついていた所で。

 

声が掛かった。

 

(聞こえるか?小さき者よ)

 

耳ではなく、頭に響き渡るような声。

 

(ん?俺か?)

(そうだ)

 

えらく尊大な口調で話しかけてくるその声。

まさか思っただけで反応出来るとは思ってなかったから、普通に反応してしまったけれど・・・。

 

怖い。

何かわからないが、威圧されているような感じがする。

それは声の方向に近付けば近づく程強くなっていっている気がして。

 

(っ、やめろ!)

(な、なんだ?)

(それ以上近付くのをやめろ。でないと死ぬぞ)

 

それは気のせいじゃ無かったようだ。

 

(あ、ありがとう)

(いや、久方ぶりの客人だ。下らぬことで死んでもらっても困るからな。ふははははは!)

 

 

そこから話が弾んだ。

目が見えないことも時間はかかったけれど解決して、この人ーーヴェルドラが何故こんなところにいるのかということも教えてもらった。

こちらも現状を教えたりと、楽しいひと時になった。

 

それに魔力感知も教えてもらって、周りも見えるようになった。

 

(・・・じゃあな、ヴェルドラ)

(うむ。さらばだ。リムルよ)

 

お互いに名前も付け合った。

俺はヴェルドラの家名みたいなものを。

ヴェルドラは俺の名前を。

 

俺は、ヴェルドラを収納する。

ヴェルドラの『究明者』によって、俺の保持してるスキルがわかって、それを使って封印を解くということになった。

俺のスキルは『収納者』。

触れたものを収納して、解析したり射出したりする事ができる能力だ。

解析が完了した物に関しては擬態も可能らしい。

それで解析し、この封印を解く。

幸い、名付けで強くなった事で近付くこともできる。

 

だからしばらくお別れだ。

 

(『収納者』!)

 

俺はヴェルドラを収納した。




主人公のスキル
『収納者』
 収納:ありとあらゆる物質を収納できる。
 射出:収納されているものを射出して、放つ事ができる。
 解析:収納したものを自動的に解析する。コピーは不可。
 擬態:解析が完了した物に擬態が可能。
物理攻撃耐性
痛覚無効
スライム固有スキル『溶解,吸収,自己再生』

『運命之鎖』

リムルの口調が把握できない……。
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