今回には恐らく最後のアンケートがあります。何卒ご協力をお願いします。
非常に我儘だと思いますが、感想を頂けると嬉しいです。『乙』ぐらいでもいいのでお願いします。
凄く飛ぶのが速い烏こと隼についていくことニ、三時間。日暮れには目的の山道についた。
もうそろそろ鬼が活動し始める時間だ。森の中に進もう。最終選別で学んだことだが、鬼は日が照っている時間帯は森にある小さな洞窟や自分で掘った穴の中に隠れていることが多い。
熟練の隊士ならばこの穴は怪しい、とか分かるのだろうけど俺は新人だ。一つ一つ虱潰しに探していくしかない。
「遅イィ! 遅イィ!」
「まだ、一つ目だぞ」
から……隼君はだいぶせっかちのようだ。彼曰く最速組になりたいらしい。一体なんの最速組になるんだよ。えぇ、討伐数? 最も速い俺の主なんだから最も速く鬼殺を遂行しなければならない? そうすれば、俺が最も多く速く依頼を伝えられることが証明される? ………………この烏の思考回路ヤベェぞ。
烏がブチ切れる中、鬼の捜索をする。隠れられそうな穴は全て確認した。となれば、もう日も暮れたから穴を出て活動しているか、血鬼術___多くの人間を喰らった鬼のみが使える特殊能力___で隠れやがったかのどっちかだな。まぁ、どちらにせよ警戒を強める必要があるだろう。
…………だからねぇ、烏君。少しは静かにしてくれないかなぁ? 鬼に奇襲されちゃうよ? 駄目?
森の奥に入り込み過ぎると迷ってしまうこともある。今現在、随分と深くまで入った。ここいらで山道に戻っておいた方がいいだろう。
今日は少し暗いな。せっかくの満月だっていうのに薄雲が隠してしまっている。逆に満月でなければ視界が不明瞭を極めるのでそれは不幸中の幸いだろうか。
暗い森は不気味だぜ。前世から散歩が好きだったし、家も田舎にあったからこういう森に入って森林浴していたけど、それも昼間だからいいな。うん。前世でやったフリーホラーゲームを思い出してよくない。こうやって森を歩いていたら大きい洋館が…………。
前世での記憶に浸っているうちに山道が見えてきた。この間中烏君は元気に喋っていたけど、俺のスルー能力向上によりあんまり気にならなくなっていた。
「ひっぐ…………ひっぐ……」
誰かの泣き声が聞こえる。幼い子供だな。行ってみよう。鬼に襲われた生き残りかも知れない。
やっぱり、小さな男の子が泣いていた。年齢は十歳いかないくらいかな?
「どうしたんだい?」
「ネェちゃんが……ネェちゃんが……化け物に……」
間に合わなかったか……。これ以上鬼に喰われて幸せを奪われる人をなくす為にも速く鬼殺を遂行しなければ。
「お姉ちゃんはどっちに?」
「あっち……」
「分かった。ありがとう!」
少年が指差した方角に向かって全速力で駆け出す。烏にも指示を出し、俺からあまり離れない範囲で鬼を探してもらう。
……にしても妙だ。あの子は一体何処から来たんだ? この山道からしばらくは人里は無いはず。姉の年齢にもよるがこんな小さい子を長距離連れ歩くか? もしや!
背後を向くと先程の少年がいた。涙を流していたのは嘘だったようだ。
「勘がいいな。俺が喰ってきた奴らは誰も気づかなかった」
「お前は鬼だな?」
「あぁ。そういうお前は鬼狩りだろ? 羽織りを着て隊服を隠してる」
「鬼狩りと対峙したことがあるのか?」
「三回あるぜ。でも、全員俺の腹の中だけどなぁ! お前もそうなるぜ。 ギャハハハハ!!」
笑いながら鬼は飛びかかって来た。身のこなし的にそこまで強い鬼では無い。動きを見切って頸を一撃で刎ねる。
呆気ないな。これが初任務か。刀についた血を払ってから鞘に納め、手を合わせる。そこで妙なことに気がついた。鬼の身体が塵にならない?! 本当ならもう塵になっているはず。
「鬼狩りさんよ、甘いんじゃ無いのか?」
背後から声が聞こえる。そこには先程の鬼が。血鬼術で幻覚を見せていたのか? いや、あの手応えは本物だったはず。
「そうだぜ、甘い甘い」
「ただ、頸刎ねたくらいで殺したと思うなよ」
先程切ったはずの鬼は二人になっていた。頭から身体が生えて、身体から頭が生えたのか。
そんな事があるのか? 鬼舞辻無惨以外の鬼はみんな頸が弱点のはずだ。狂ってるとしか思えない程の強さを誇る上弦達だってそうだ。
とにかく、能力のカラクリが分からない以上は逃げるしか無い。応戦が無意味なのだ。逃げながら、攻略法を考えるしか無い。
全速力で森の奥深くに向かって走る。奴らは鬼だが、俺は人間いずれ体力が切れてしまう。その前になんとか弱点を探らねば。
まず第一に奴が弱点を克服したとは考えづらい。鬼舞辻無惨だって増えないし、弱点を克服しかけた鬼も増殖はしなかった。
二つ目というかこれしか無いだろうが切ったら増殖する分身を作るのが奴の血鬼術であるという説。恐らく本体を倒せば纏めて倒せるはずだがその為には本体を探さないといけない。本体って何処にいるんだよ。ヒントも何も無いぞ。最悪朝までこのくそったれ鬼ごっこを続けて、応援を頼むしか無い。
「そっちに逃げていいのかよ?」
「何だよ! うる……せぇ……な?」
目の前には大量の同じ鬼が多分軽く三十はいる。後ろの三体とで挟み撃ちかよ。逃げ道を探し、周りを見ると囲まれている事が分かった。
「上手く誘導されちまったなぁ!」
「今どんな気分だ? えぇ?」
大量の鬼が俺を囲む。やばいな。百は超えてるぞ。こいつら刻んで朝を待つ。ムリゲーだろ。
「やぁ、鬼狩りの君」
刀を抜こうとすると木の上から声がかけられる。大人の男だ。鶯色の上等そうな和服を着ている。と言っても、瞳が紅梅色で瞳孔が縦長で刃物みたいな爪にご立派な牙も持ってる時点で人じゃ無いけど。
「馬鹿か? お前本体だろ? どうして出て来た?」
「そうだ。本体だとも。でもねぇ、出てこなきゃ君の悲鳴も命乞いも聴けやしない」
「やり方といいその理由といい悪趣味だな。でも、出てきたこと後悔するぜ」
「よく言うね。僕の誘導にハマった癖に。まぁ、話していてもラチが開かない。さぁ、踊れ。命尽きるまで」
その声を合図に鬼が殺到する。周囲を囲まれた時はこの型しかないだろう。
___空の呼吸 漆ノ型 一天斬り
拾の型から成る空の呼吸。その内で最も範囲が広い型だ。
前面の鬼の頸を全て刎ね飛ばして進む。背後を取られるのは多対一に置いて最もマズイ事だ。なんとか囲まれているのを離脱するが、まだまだ奴さんは元気だ。
隙があれば木に飛び移って本体を倒そうと思っていたがこの様子じゃ駄目だ。今は俺に体力が有り余っているから、無傷でいられるけど空の呼吸は俺にとって消費が大きい。いつかはこの状況も破られてしまう。
鬼の頸、腕、脚を外さずに切っていく。切ったら切った分だけ再生する。やばい、追いつかなくなってきた。
「ふふ、かすったね」
鬼の爪が俺の顔を掠める。決して浅くはない。ドクドクと傷口が脈打ち、どんどん暖かい血が流れていく。
「まただ。またかすったぞ! どんどん当たっているぞ! アハハハ! このままじゃ死んでしまうぞ! そら、踊れ!」
どんどん身体中に傷が増えていく。傷が増えれば増えるほど痛みで動きが鈍り、攻撃が当たりやすくなる悪循環にハマってしまった。そして、奴の声でまたスピードアップだ。
完全無欠なのかこの血鬼術。諦めずに一天斬りを使い続ける。しかし、鬼の攻撃には対応仕切る事が出来ない。ダメかも知れない…………。
いや、諦めるな。一条銀! 俺は空の呼吸を守る一条家の端くれだ。諦めちゃダメだ。妹を泣かせてしまう。兄を泣かせてしまう。父を、母を泣かせてしまう。杏寿郎を、千寿郎君を、槇寿郎さんを、瑠火さんを泣かせてしまう。
「どんどん傷が増えていくね! 諦めたらどうだい!」
諦められない。諦めるな。刀を振り続けろ。俺はまだ生きている。刀も全然大丈夫だ。心を奮い立たせろ。
もう何体目か分からない鬼の頸を切った時、何体の鬼が再生せずに消えたのを見た。
「あれ? 鬼さん、消えてますけど大丈夫ですかなぁ?」
「くっ、力を使いすぎたか……」
百を超える鬼の内、何体かが塵となって消える。
「あれれ? 消しちゃってもいいのかなぁ! このぐらいだったら余裕で突破しちゃうよ!」
「ふん、死に体で何を言うんだい。まだまだ分身はいるよ?」
奴から少し余裕がなくなった気がする。予想だが、血鬼術を維持ないし使用するのにはエネルギーを使うのだろう。コイツは多くの人間を食ったおかげで今まで使用出来ていたけど、底をつきそうって事か。
それでも、まだまだこの数__百近く__を維持し、斬られたら再生することができるらしいけど。
だが、これで分かった。奴を倒すには大量の分身鬼を斬り続けて、消耗したところを倒すしかないらしい。凄く強い鬼だな。このまま順当に人を食い続ければ十二鬼月の下弦には間違いなく到達していただろう。
「さぁ、我慢比べと行こうか? 俺が死ぬのが先か、お前の力が尽きるのが先か」
「面白い! やってみようじゃないか!」
鬼の攻撃速度が増す。ここが正念場だ。踏ん張りやがれ!
主人公に弟子の性別は?
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男
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男の娘
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いらない