ランキング外の最強の嫁は生産職のライブ配信者とのびのびカタツムリ旅行します 作:ライドウ
悪夢再び(冗談抜き)
「いいですか?私の、カタツムリ旅行に合流するのも私を可愛がるのも許しましょう。だけどそれは配信外でやってください。配信してても合流するぐらいは許します。けれど、問題を起こすのはやめてくれませんか?なんですか?あなたは子供なんですか?」
「はい、誠に申し訳ありません・・・」
「ハカモリは、喧嘩売られてもすぐに買わないことこの前も言ったよね?なに、私との約束は守れない。そういいたいの?一か月もやし一本だけでいい?」
「本当にごめんなさい、二度と買いませんし約束を破りませんのでそれだけはご勘弁を!!」
その光景は、まさに母親に怒られる手のかかる娘二人。
だけどその光景は、ノーヴェルオンラインのプレイヤーたちにとっては信じられないものなのだ。
相手はレベル10にも満たない初心者生産職プレイヤー。そしてそんなプレイヤーに怒られているのはノーヴェルのランキングに所属せず、なおかつ誰でも知っている非公式ラスボスの6人いるうちの二人なのだ。
何なら、ワンダの配信者ですら滅多にお目にかかれない人物が、生産職の初心者にガチ説教をされているのだ。
「次はないですよ?」
「「はい・・・」」
どうやらガチ説教が終わったらしい、ガチ説教がなされている間は周りにいるプレイヤーもライブを見ている視聴者たちもなぜか正座してしまっていた。そして、今のナルナルは
「もぅ、ちょっとイラっとしたからお説教しちゃった・・・」
(((((((あれでちょっとイラっとなのかよ!?)))))))
そう、ちょっとイラっとした程度なのだ。
ちょっとイラっとした程度で、非公式ラスボスの二人をひるませて正座させるほどである。
・・・つまり逆鱗事件の時はこれよりやばいということだ。
「さて、気を取り直してしゅっぱーつ!!」
「「「「「いぇっ、イエスマム!!」」」」」
だから参加プレイヤー全員が、敬礼するのも無理はない・・・
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そしてその後、なんかどこにでもありそうな平原でどこの時代の戦列歩兵と見間違えられた行列が歩いていたらしい。そして、なぜか巨大羊の上にはかわいらしい少女が乗っていて、その両脇を黒の終焉と緑の慈愛が怖い顔つきで歩いていたらしい。
それを見た一般プレイヤーやわざわざPKしに来たナルナルアンチが
(な、なんだあれ!?)
と思ったのもこれもまた無理がないし。
ナルナルアンチが黒の終焉と緑の慈愛の憂さ晴らしにほぼ虐殺に近い戦いをされたことも・・・無理はない。
氷山の一角だけで非公式ラスボスを怯ませるナルナルさん。
その姿はまさに・・・正に、言い表せない恐怖だった。
(なんかやっつけなのすまぬ)