ランキング外の最強の嫁は生産職のライブ配信者とのびのびカタツムリ旅行します 作:ライドウ
胸やけするほどの熱いバトルがあるかもしれません。
深淵剣を構えた、ハカモリが誰にも見えないような素早さで、ディストーの背後を取る。
しかし、ディストーは読んでいたかのように振り返り、派手な装飾が施された盾を使ってそれを防いだ。
「護国盾*1!?」
叫ぶナルナル。そう、狂化してるディストーが手にしている盾をよく見てみてば、初期さんが”チートですねこれは”と唯一言っていた盾である。
防御範囲は驚異の340度、一部の武器が持ち合わせている固有能力は何と即死無効。こぞって手に入れるためにプレイヤーが最前線に赴いたが確率0.01%という乱数に敗北していき手に入れている人は、初期さん以外にあり得ないと言われていた伝説の盾である。
[正解っ。手に入れるのは苦労したよ。]
狂気化しているのにディストーはこちらの攻撃を防いだ。
それが、ハカモリに対して焦りを呼び寄せ始める。焦ったハカモリが、深淵剣を再び振るうがディストーはそれを軽くかわして逆にけりをお見舞いした。
「ぐっ!?」
[狂気化しているとしても、操作はこっちでね。黄色の護身のプライドがあるからすまんが抵抗させてもらうよ]
「さっきまで助けを求めていた奴の言うセリフ!?」
[それはそれ、これはこれだからね~]
問い詰めたナルナルの言葉に対し、ケラケラと笑うディストー。
[それに、君にだけは負けたくないからね]
そう言って、重々しい巨大なハンマーを片手で振り上げてハカモリに向かって振り下ろす。
ハカモリはそれをダッシュで回避しディストーの喉元に深淵剣を突き刺そうと、突きを放つが重く硬い鎧を着ているのにもかかわらずバレリーナのような体の柔らかさを発揮し、それを簡単に回避する。
しかし、顔を上げた瞬間。
「もぉふ!!」
即死熊のクマ吉の鋭い右ストレートがディストーへと襲い掛かる。
それを彼女は、するりとかわしクマ吉から距離を取る。
クマ吉はボクシングスタイルでシャドーとステップを繰り返してディストーに対し威嚇をする。
そのクマ吉の隣には、深淵剣を構えなおしたハカモリが・・・
(なるほど、3対1か・・・いいだろう。かかってくると良い)
護国盾を構え、メイスではなくハルバートを取り出すディストー。
対するハカモリも、深淵剣を両手で構えクマ吉は真っ先に突っ込んだ。
クマ吉・・・というより、即死熊の一撃必殺の攻撃は当たらなければ効果を発揮しない。
それをわかっているのかディストーはジャブやストレートフックが織り交ぜられたラッシュを、護国盾・・・即死判定無効の盾を使って器用に防ぎ続ける。
そんな彼女の背後にハカモリが高速で移動し深淵剣を振り下ろす。
深淵剣もまた、当たれば一撃必殺の即死武器の一つではあるがそれをディストーはハルバートで器用に防ぐがハカモリも防がれることは知っていたのか深淵剣から手を離し、背中から何かを取り出すしぐさをしだす。
[それは、トールハンマー*2じゃないか!!厄介な!!]
最前線で、めったにドロップしない唯一防御を不可能する戦槌それをハカモリはディストーに対して使ってきた。
次々と出される最前線のチート武器、それは意図せず最前線のドロップ品の宣伝にもなっていた。
そして、その様子にナルナルのドローンカメラを通してみているギャラリーのテンションは爆上がりである。なにせ、シックスカラーネームのうち、”最強”と名高いハカモリと、”最硬”と名高いディストーの戦闘なのだから当たり前なのである。
(この前のクレイドルさんの時は盛り上がらなかったのは内緒ね。)
焦ったようにディストーは回避に専念しだすがそれを許さないのがクマ吉のラッシュであった。
ハカモリのトールハンマーでの猛攻と、クマ吉のラッシュの嵐はディストーの防御を少しずつだが崩し始める。
しかし、こんな状況何回、何百回経験してきたディストーにとっては、ただのそよ風と何ら変わりがなかった。
ついに、クマ吉がディストーの体感バランスを崩しそれを好機と見たハカモリがトールハンマーを振りかぶったその瞬間。
クマ吉とハカモリは巨大な何かに弾き飛ばされる。
「あ、
ハカモリが面倒くさがって唯一挑戦しなかったモンスターがすぐそこに現れた。
そして、首には巨大な首輪がはめられているため、明らかに誰かのペット・・・いや、間違いなくディストーのペットであろう。
「っ・・・フェンリル!!」
「うぉふ・・・」
吹っ飛ばされたハカモリは、フェンリルを召喚しその体で自分自身とダメージを受けて気絶したクマ吉を受け止めさせる。
クマ吉は光の粒になって、ナルナルのバックの中に戻っていく。
「お疲れ様・・・クマ吉がやられたら、ボクはもう・・・。」
唯一の攻撃手段を失ったナルナル。
そんなナルナルの背後から巨大な足音が響き始める。ナルナルが焦りながら振り向くとそこにはゴリラに倒されていたミノタウロスをはるかに超える巨大なミノタウロスが・・・
「みぎゃーーー!?」
「っ!?ナルナル!!」
[あらら、こりゃまずいんじゃない!?]
あまりの巨大さと顔の怖さで、ナルナルが適当なものを投げ始める。
バックからガサゴソと漁り、道中偶然拾った不思議な草を投げつけると。
≪マウンテン・ミノタウロス*4が仲間になりました≫
「えっ!?」
「っ!?」
そんなアナウンスが流れる。ナルナルが偶然投げた草で、偶然テイムに成功したらしく。敵対の意志はなく、完全にディストーに対してそのミノタウロスは殺意を向けていた。
[こんなのって・・・]
そして、その剛腕から振り下ろされる拳が、ディストーと鎧竜相手に振り下ろされる。
[あんまりだーーーー!!]
最後の最後で、閉まらなかった戦い・・・
ハカモリは、呆れながらフェンリルに身を任せ・・・ナルナルは、息を切らしながら挨拶をして配信を終わらせるのであった。
真面目な戦いかと思った?
残念、最後はシリアルでした()