鬼舞辻無惨に裁きを下す者   作:エクレア58

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悲劇、何故、どうして、

目の前の光景に恐怖を覚える。人ならざるものが父を、母を、姉を殺した。きっと、次は俺の番だろう。何故だろう…父や母や姉は殺される理由があっただろうか…殺されるような罪を犯したのだろうか…父は俺達の為に夜遅くまで働き、母はその父を支え、姉は俺が寂しい思いをしないよう遊んでくれた。何故だ…何故殺された…何故……。

「…なんで殺した……。」

「殺した理由?…理由なんてない。言うならば、運が無かった。」

「……父は…母は…姉は…お前に何かしたのか?…。」

家族を襲った男は黙り、考え込む。

「………何もされていない。…まあ、安心しろ。お前はもう食わない。」

何故…なんの罪のない父、母、姉はこいつに殺された……なんの罪もない人を殺したこいつは大罪人だ…。

近くにあった刃物を投げる。

カンッ

まるで固いものに当たったかのように音を立てて刃物は落ちた。

「ほう………ここまでの恐怖を感じても尚、攻撃をするか…気が変わった。貴様を鬼にする。」

何かをする間もなく、気づいたら男は目の前におり、指をおでこに刺した。それと同時に、想像を絶する痛みが体中から出てくる。

「ぐっあっあああああああ」

痛みに耐えることができず、意識を離す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何処だ……ここは……声……?

「すまない、有太。私達は先に行く……お前を残して逝ってしまう家族で申し訳無い。でも…お前には死んでほしくない。生きてくれ。本当にすまない…有太。」

いいよ…お父さん…おれ…みんなの…仇…とるから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハッ

「……気絶していた……生きている?…。」

しかし、周りの光景を見て驚く。家の中に草が生え、皆の死体が白骨化している。いったい…どれぐらい気絶を…?

まずは外に出ようと立ち上がる。家の戸のすぐ隣に、窪みがあり、水溜りになっている。

「…なんだ…この顔…。」

顔が変わっている…だが、長期間気絶していたとすると、俺は死んだ事になっている。なら、顔はこのままで良い。

『グギギ、こんな所にガキがいるとは…ありがたい。』

後ろを振り向く。…あの鬼に気配が似ている。

『…チッガキかと思ったら鬼じゃねぇか。ア〜〜むしゃくしゃする……やっとガキを食えると思ったのに……お前、俺に殺されろ。』

……こいつは今、なんと言った……むしゃくしゃするからと、子供を殺すのか……子供を食すのか…到底許されることでは無い…

「貴様…そうやって子供を…無抵抗な人間を食らったのか…それは、到底許されることではない。死んで償え、悪鬼が。」

『ごちゃごちゃうるせ〜!!死ね!』

「血鬼術【無間業樹(むけんごうじゅ)】」

『わぴゃ』

石竜子(とかげ)のような、木の生き物が出てきた。その石竜子(とかげ)は鬼の上半身を丸かじりし、残ったのは下半身だ。

『な…なんなんだ…おま』

「誰が発言を許した。黙って、罪を償え。」

もう一匹石竜子(とかげ)が、地面から出てきて、下半身を食らった。

「……あやつは、罪を償った。なりたくもない鬼になり、食らいたくもない人間を食らい、犯したくない罪を犯させられた。鬼舞辻無惨、あやつは儂が裁かなければならぬ…それが、鬼になってしまった、儂の…家族への罪滅ぼしだ。」

どんな大罪人でも、死を蔑ろにしてはならぬ。

「鬼が鬼を弔うのか。」

「…ああ、どんな罪深い者でも、どんな大罪人でも、死を蔑ろにしてはならぬ。」

「面白い感情を持った鬼だ。だが、鬼ならば殺すのみ。炎の呼吸【不知火】」

ガンっ

「……何故、攻撃をしてきた。」

「貴様が鬼だからだ。」

「儂が貴様に何か危害を加えたか……。」

「何も。だが、私は鬼殺隊、尚かつ柱。鬼を目の前にして、殺さなければ柱として名折れだ。」

「…貴様は、死者を弔うとき、喧嘩をするのか…」

「するわけが無かろう。」

「なら何故……儂に攻撃を仕掛けた!!言った筈だ!!どんな者であっても死を蔑ろにするなと!!何が柱の名折れだ!!……貴様は…人として…終わってしまうぞ…目先の欲を優先し、その結果が良いものだとしても、人として大事な物を失う!貴様は良いのか!?……せっかく人として、生きれているのに…それでは…鬼にさせられた者が浮かばれぬ……。」

「……鬼が随分勝手を言ってくれる……貴様も人を食っただろう!」

「何故……儂が人を食らわなければならぬ……自分より弱きものを…守るのならともかく、食わなければいけないのだ…。」

「!?……鬼は平気で嘘をつく、現に、その血鬼術は何だ!」

「儂を……鬼にした者に……大量に血を入れられた……儂は人一人食らっていない……。」

「……むぅ……すまない…本当の様だ…だが、貴様を鬼にしたのは…鬼舞辻無惨という鬼だ…。」

「鬼舞辻無惨……」

「!?」

「儂が裁かなければいけない鬼……許すことのできない悪鬼……。」

「お前…名前を…言えるのか…?」

「ああ、それがどうした…?」

「鬼舞辻無惨の名前を口にした鬼は殺される…。」

「何?……」

「すまないが……私に付いてきてくれないか…。」

「……分かった。」

「すまん…そうだった、名前を言っていなかった。私は鬼殺隊、煉獄溶樹郎(れんごくようじゅろう)だ階級は柱。」

「そちらが名乗ったのだ。儂も名乗らなければな。人間名、夜澤有太(よざわゆうた)、鬼の名は憎珀天(ぞうはくてん)。」

「隠、出てきてくれ。蓮、この手紙を御館様に。すまんが…どちらで呼べば?」

「どちらでも構わん。」

「では、夜澤殿、少しの間、拘束させてもらいます。」

「やむを得ん事態なのだろう。良かろう」

「助かります。」

ぐっ眠気が…血鬼…術を…使いすぎ…

ドサッ

「!?夜澤殿!」

儂は意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回、第95代目当主 産屋敷理利哉(うぶやしきりりや)、各柱たちとの対面




設定で〜す
性別  男
名前  夜澤有太(よざわゆうた)
見た目 憎珀天(ぞうはくてん)と容姿は同じ
性格  すべての関係において中立におり、どのような人にも平等に接し、扱う。人を食わず、倒した鬼を食っている。
血鬼術 感情分裂 ? ? ?
分裂体
積怒(せきど) 可楽(からく) 空喜(うろぎ) 哀絶(あいぜつ) 無情(むじょう) 無感(むかん) 裁者(さいしゃ)
積怒(せきど)…基本怒ってる人。 武器 錫杖
可楽(からく)…楽しんでる人。  武器 団扇
空喜(うろぎ)…楽しんでる人。  武器 爪、音波
哀絶(あいぜつ)…慈悲深い人。   武器 十文槍
無情(むじょう)…結構残酷な人。喋らない。 武器 拳
無感(むかん)…ダルそうにしてる人。 武器 針
裁者(さいしゃ)…誰にでも平等な人。悪は許さない。
武器 細い棒 血鬼術 裁き、罪悪心
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