神々の尖兵 作:揚物
(*゚∀゚)<あれは嘘だ
中継基地での遊楽を終え、フォリナ姫が帰国。
父である王と面会を行い、購入した品々の説明や国力や危険性、そして敵対国家とするには余りにも発展している国家である事を説明した。
王は軽く頭を抱えたが、攻撃的な国ではないという情報と、一部ではあるが正式な交易を取り付けてきたとして、まずは静観する方針を選んだ。
大臣たちのほとんども納得したが、全員が納得したわけではない。
「東の果ての国と国交だと? 小国など国家に侵略してしまえばいいものを!」
フォリナ姫とは異なり、フェリペ第一王子は王が融和を選んだことで苛立っていた。
こちらから友好を申し出る、それはつまり勝てない国であると認めたようなもの、認めがたい行為であった。
もちろん日本も歴史的背景からそのことを理解し、意図して日本側から外交を申し出ないようにしていた。下に見られてからいくら話したところで、対等に外交をするのは困難だからだ。
「まったくだな。 ノーリスモルト国の脅威に対抗する為にも、今は少しでも力を得るべきなのだが、王は一体何をお考えなのだ!!」
不敬罪に当たりかねないが、王子であるフェリペと王弟であるトミン公爵なら、発言したくらいでは不敬罪を適用する事は出来ない。
「叔父上の言う通りだ。 まずは私の権限で軍を強化し、備えるべきだろう」
「私の伝手で兵士を集めている。 フェリペが許可を出せば、正式に私が兵を集めよう」
「さすが叔父上、私の権限の範囲で許可を出しましょう」
「お前は頭がいい。 国を強くしようではないか」
本来ならば熟考すべき事案でありながら、フェリペ王子は不敵な笑みを浮かべる王弟であるトミン公爵に気付くこともなく、兵力を集める許可を出した。
特定基地では現在物資の積み込みと、正式な外交による準備が進められていた。
「やれやれ、荷が多いとなると大変ですね」
正式に交易することも決定したため、酒類と保存が利くお菓子類をガラスの容器に入れたのはいいのだが、余りにも量が多い為衝撃吸収材など準備に手間取っていた。
「安ワインを300本、ブランデーを50本、ビールサーバー用の樽をたっぷりと、まるで酒屋になった気分ですね」
「お酒は好評でしたからね。 日持ちも良いですし、何よりガラス瓶も高級品として評価されてますから」
「割れ物ばかりなので、施設課の皆が困ってますが」
「仕方ありません。 ようやく好意的にこの世界の国と関われたのです。 有効活用しませんとね。 早めに他国との外交を開けるよう、我々の存在感を一層強めるべきですから」
正式な外交使節団として阿部一等陸尉ではなく、防衛駐在官の小柳一等陸佐が後日トロン王国を訪ねる事になっていた。
危険地域はいまだ阿部一等陸尉が担当するが、特定基地には防衛駐在官や交渉に長けた外交官などが滞在し、対外外交交渉などを担当する。