神々の尖兵   作:揚物

43 / 65
42.王城内 日本製品発売

 特別に日本から仕入れた物を販売しているのだが、やはり食品は特に人気であった。お菓子類や酒類は入荷すると同時に、その時滞在していた隣国の豪商や貴族が買い占めてしまう。

 トロン王国では他国から料理人の採用や引き抜きなど提案などあるのだが、丁寧に断りを入れていた。トロン王国でも出来ない事を他国にできるわけもない。

 そんな状況でありながら、金曜日のカレーの集まりに、わざわざ大金をもって無理やり引き抜こうとする商人も現れだし、王城内に食堂を日程限定で開くこととした。

 もしカレーの日に引き抜きなど試みた場合、商人は出入り禁止に、貴族は一時的物品の販売禁止にするとトロン王国が公式にお触れを出すまでに至たった対策である。

 

 

 対策として、仮設王城の食堂、そこに一時的に場所を借りる事で極まれに開くこととした。

 

・各冷凍食品

・カレーライス

・ケーキ類

・ソフトドリンク

 

 そして手間を掛けさせてくれた日本側のちょっとした意趣返しとして、

・食パン+ピーナッツバター+粉砂糖+チョコクリーム

・チョコアイス+ピーナッツバター+生クリーム+バナナミックスジュース

美味しさ引き換えに共に2000カロリーを超える化け物、豪華な服飾にお金をかけている貴族や豪商への小さな嫌がらせであった。

 

「玉ねぎは小さく、体を斜めにして刻んで」

「隠し味はすりおろした果実を」

「あ~! 煮汁を全部すてちゃだめ~!!」

 

 一応の料理の指導も兼ねている為、メイドや料理人に説明しながら進めているのだが、考え方や料理方法が異なるのでカレーだけでも一苦労であった。

 

 

 

 

 トロン王国主催の食事会は大いに盛り上がり、地球各国の料理を味わっていた。

 

「いやぁ、辛いが後を引く味が病みつきになる! パンにもライスにも合う!!」

「この甘い菓子も柔らかいが食感も良く旨い」

「この塩辛いスティック、甘いワインとあう。 合い過ぎて手が止まらん!」

 

「まるで宝石のようなお菓子。 食べるのも勿体ないわ」

「これは雲のよう、それにフカフカでとろけるように甘くとても美味しい」

 

 他国の貴族や豪商たちが酒を片手に食事をしている中、運び込まれる料理は多様な冷凍食品や簡単なお菓子なのだが、どれも好評であり舌鼓をうちながら交易優遇の話などが行われる。

 そんな中に外交官が訪れ、西部隣国のソミ国とトウホ国の二カ国連合に、トロン王国は正当に宣戦布告が行われ、食事会に来ていた他国の貴族たちは早々に引き上げ、せっかくの料理と催しが台無しになってしまった。

 無理なトロン王国の食事会の願いも、他国との有利な交渉を行うための会食の一環として協力し、獣人全ての譲渡と引き換えに大幅なニホン製交易品の恒久的値引きを提案し、いくつかの国家の貴族達からは良い回答をもらえそうなところで、宣戦布告を受けたことで台無しになった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。