ビビッド&ウィッチーズ!   作:ばんぶー

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ストライクウィッチーズが元ネタとなっていますが、序盤の話のメインはビビッドレッドオペレーション

騙して悪いが、遊びなんでな。付き合ってもらうぞ





第1章 ―世界は示現力で回る―
第1話 あかね「私の生活!」


〈シュィィィィィィィィ……〉

 

 

「あーめがふってもきにしないーきにしないー♪やーりがふってもきにしないー♪なーにがふってもきにしないーっと♪」

 

 

風が通り抜ける。タイヤいらずの空飛ぶバイクは人のいない道路の上を一人の女の子を乗せて今日も行く。お天道様もまだ水平線から顔を出したばかりの時刻だというのに、颯爽と宙を滑る少女は最高にご機嫌だった

 

 

「ンッンー♪」

 

 

高らかに歌いながらおもむろに片方の手をハンドルから放し、前かごにたくさん入っている新聞紙を二つ三つ掴み取った。そのままフリスビーを投げる時のように内側に腕を曲げると目線だけをチラリと横に向け

 

 

「イヤーッ!!!」

 

 

一息の発声と共に腕を水平方向へ一直線に伸ばし、伸びきる寸前に握り込んだ指を伸ばす。少女から放たれた新聞紙はバイクから5mは離れているであろう民家の郵便受け口へ一つ、また一つと当然のように突き刺さる。

 

 

〈パチパチパチパチパチパチ〉

 

 

「ブラボー!おぉブラボー! 今朝も絶好調だね、あかねちゃん。」

 

 

道に佇んでいた老婆は自分の目の前を横切り、寸分たがわず郵便受けに収まった新聞紙が力を失いしんなりと垂れる様を確認し、バイクに乗る少女に惜しみない賞賛を送る

 

 

あかね「あぁ鈴木のおばーさん!おはよぉございまぁぁぁぁぁぁぁッッッッす!!!!!!!!」

 

 

おばーさん「おはよう。今日もばかみたいに元気だねー」キィーーン

 

 

常識外れの声量による耳鳴りも慣れたものだ。あかねの挨拶は島の目覚まし。本気を出せば声でスイカを割れるという伝説を持つ彼女のおかげで島に住む人々は目覚ましをセットしなくてすむし仕事に遅刻する必要もない。

 

 

あかね「ははっ、まあねー!最近じゃこれも簡単すぎて、今投げてるのは左手。利き腕じゃあないんだよ!」

 

 

おばーさん「知っとるよ。もうながーい間見とる。あかねちゃんが新聞配達を始めた時…そう、あのエンジンさんが出来た5年前じゃったの。」

 

 

 

あかね「うん。」

 

 

2人の視線の先。穏やかな自然の雰囲気をもつこの離島は狭く、ここからなら簡単に海が見える。その潮風の向こう、朝日を一身に受けながら輝く巨大な異物 それこそが人類至高の発明、示現エンジン。

 

 

 

 

 

___これは、夢のような未来。誰もが渇望した、科学によってあらゆる問題が解決された素晴らしい新世界。

 

資源。人類がかつて古来より奪い合ってきた限りあるもの。それは時に人命より優先されるもので、それを得るための開発で大勢の生き物が命を落とした。 平和が姿を潜めた、争いの時代。人が快適に生きるため求められたものが、これほど多くの人を殺す今が異常だと分かりながらも人は武器を捨てられずにいた

 

 

5年前。その争いを終わらせた男がいた。男、一色健次郎。新聞配達員一色あかねの祖父にして、世界を救った天才科学者

 

 

 

今、あらゆるものを動かすためのエネルギーは空から降ってくるようになった。それはこれまで人類が奪い合ってきたどれよりも効率的で、安全で、安価で、そしてなにより無限であった

 

 

人類は、資源を奪い合うことをやめた。

 

 

車や工場は排気ガスを出さなくなり、危険とされた代わりに見返りの大きかったエネルギー達は軒並み価値を失った。 元発電所であった場所は子供たちの笑い声で溢れる公園施設となり、使われなくなった武器は家を持たない人々の住むところを作るために使われた。あらゆる物資のコストが下がり、景気回復は人々の心に余裕を与えた。お金を持て余した戦争屋は虐げられていた貧民層にまともな生活を送らせる事を次の生きがいとし、汚染された大地の除染が世界規模で急がれた。

 

 

 

たった5年で世界は変わった。平和を得るために必要なものは、たった一つ。無限のエネルギーだけだったことが証明されたのだ。

 

 

あかねはおばーさんに次の配達に向かう事を告げると、示現力エネルギーを活かした発明の代表作とも呼べるこの浮遊バイク、あかねは気軽にワンコと呼んでいるのだが、とにかく急がないと学校に間に合わないためアクセルを強くふかし、人の飛び出しに十分気をつけながら新聞をパーフェクトに投擲する

 

 

____________________________

 

 

 

あかね「…6時ぴったり!また世界を縮めちゃったー!」

 

全てを配り終えるまでかかる時間は少しずつではあるが短縮されていく。あかねはそういうところに自分の成長を感じていたし、あかねという少女はこういう小さなこと一つで幸せな気分になれる自分が好きだった。お前は欲のない子だと、父は笑ってよくそう言ったものだ。

 

 

あかね「んんんー…っと!」

 

 

ぐーっと伸びをしているあかねのポケットで携帯が音を立てた。この時間にかけてくる者は1人。愛する家族の一員、あかねの妹、一色桃

 

 

もも『お姉ちゃん?そろそろ朝ごはん作り始めるけど、あとどれくらいで配達終わりそう?』

 

 

あかね「ふっふーん。聞いて驚け妹よ!なんと今日の配達は終了しましたー!!!!」

 

 

もも『ふあッ!?ちょっと早すぎだよお姉ちゃん!ちゃんと全部配れてる?』

 

 

あかね「大丈夫だよー。それじゃもう戻るから朝ごはんの準備しといてね!」

 

 

画面をタッチして通話を終了すると、精密機械の扱いとはおもえないくらい力強くポケットに突っ込んで、地面にちょこんと座り込んでいるワンコに向かって歩き出し___

 

 

おっと危ない。あかねは自分の足が捨てられた空き缶を踏みつけそうになったのを瞬間的に察して体重をかける前にスッと足をどけた。生半可な運動神経ならこれを踏んづけてすっ転んでいただろうが、一色あかねは身体を動かす事に関しては島一番である(彼女にそんな自覚はないが

 

 

あかね「誰だろ?こんなところに危ないなー。」

 

缶を拾ってあたりを見渡すと、丁度18.4m離れた辺りに空き缶用のゴミ箱がこちらに穴を向けている。ニカっと笑って甲子園のマウンドに立つ有名投手を彷彿とさせる豪快なフォームで振りかぶり、全身を使って放り投げた

 

 

あかね「今日も一日、がんばろー!!」

 

 

缶が綺麗にゴミ箱に吸い込まれたことでまた一ついい気分になった一色あかねは、今日という日が昨日よりずっといいものになることを祈ってワンコに飛び乗りエンジン全開で安全運転を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 

___この日、彼女の祈りが叶ったか否か 彼女の人生を昨日までとは比べものにならない躍動した波乱万丈なものに変えてしまう一つ目の物が次元の向こうからやってくる

 

 

 




どうも、ばんぶーです。どうでしたかね。ストライクウィッチーズの要素が全くないわけではないことが最初の方を見ればわかりますね。


とりあえず書いてみましたが、なにぶんこのサイトに慣れてないもので。応援批判指示指摘、愛の告白でもなんでも、なにか思うことあれば感想をかくなり私のTwitterへ(宣伝


ではこの章のあとがきを。


見てわかるように、少しキャラの口調が変わっていますね。これは仕様です。私がビビオペを見てないわけではありません。今は 原作をなぞりながら書いていますが、ほんの少しずつストーリーは改変されていきます。第一話ではほとんど同じですね。 次の話はあまり間隔あけずにかこうと思ってますからすこーし待っててください。その間、せっかくですからビビオペを見直しましょう!BD、お安いですよ。あと ストライクウィッチーズもご一緒に!実際面白いですよ! ではまた次の話で会いましょう。
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