ビビッド&ウィッチーズ!   作:ばんぶー

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第15話 わかば「魂の形」

あおい達3人が学園を離れた後の話から始めよう。芳佳の治癒魔法を受けて数分、既にあかねの腕の怪我は八割方治ったといえる状態にまでなっていた。まさに魔法とよぶべき超現象が自らの身に起こっていることに驚いていたあかねも段々と落ち着きを取り戻し、暖かな力に身を任せた

 

 

意識を半ば手放すほどの心地よさだったが、その時は唐突に終わりを迎えた。あかねの視界を占領していた青白い光が突如掻き消え、エネルギーが流れ込んできていた感覚が無くなった。細かく瞬きを繰り返しぼーっとしていた頭を回転させようとするあかねは、目の前の芳佳が姿勢を崩し砂浜に倒れ伏したことで一気に覚醒した

 

 

 

あかね「芳佳ちゃん!?」

 

 

宮藤「うん。ちょっと疲れちゃっただけだから大丈夫。それより、腕は問題ない?」

 

 

あかね「もうがんがん動かせるよ、ありがと!」

 

 

 

 

空が黒ずんで見えるのは気のせいなのだろうか。既にアローンが出ているのかもしれない。もう一度視線を向けると横たわる芳佳は物言わず手をひらひらとさせたので、その意を汲んであかねは戦うために立ち上がった

 

 

わかば「・・・」

 

 

 

そのあかねの前に立ちはだかったのはわかば。まだダメージが回復しきっていないだろう身体を立たせたのはわかばの中で生まれつつある強い意志の後押しだ。わかばの眼を見つめながら、あかねは手の中の鍵の熱が高まっていくのを感じていた

 

 

 

あかね「わかばちゃん・・・」

 

 

わかば「二葉さんが1人で立ち向かおうとした時、彼女も戦うために一番必要なものをもっていることを知った。それは『価値ある生』のために戦える勇気だ。自らの生のために自らの命を差し出す。私ーーー」

 

 

 

その先の言葉を言うことは出来なかった。今まで黙ってわかばの言葉を聞いていたあかねが突如わかばに抱きつくように覆いかぶさってきたのだ。赤い髪のふさふさに視界を塞がれすっかり気が動転したわかばはあかねが何を叫んでいるのかを全く把握できなかったが、とにかく自分の後ろになにか大きな存在感のあるものが迫っていることだけは理解できた。

 

 

 

わかば「!??」ギュッ

 

 

 

受け止めたあかねに押し倒されるように体勢を崩したわかばは砂浜につく足に慌てて力をいれる。だが両足は体を支えるどころか虚しく宙を蹴った。気がつけばわかばは重力を感じない不思議な空間に取り込まれているではないか。そこは砂浜でないのは確かで、わかばの体験したことのない不思議な気配が渦巻く空間だった。どこまでも広がっているようで、妙に狭く息苦しい空間は彼女を歓迎しているようには感じられない

 

 

 

そこにある何かから逃れようとするが身体が思い通りにならない。体に纏わりつく熱い流体がわかばを溶かしていく。そのまま溶けてしまえば楽だろうに、わかばの中にある意思だけが抗うことをやめない。それに応えるように僅かに感覚の残っていた腕が虚空へと伸ばされた。何にすがろうとした訳でもなく、ただこのまま終われないという思いが最後にそういう形で現れただけだった

 

 

 

 

あかね『わかばちゃん!』

 

 

 

しかし、その思いを救い上げるものがあった。纏わりつく熱流から引き上げられ、わかばは心地よい暖かみの中で意識をはっきりと取り戻す。少しおぼろげな像ではあったが、あかねは確かにそこにいる

 

 

 

わかば『ここは・・・』

 

 

あかね『示現エンジンの中、示現エネルギーの中心だよ。ごめんね、わたしが手を放しちゃったからもう少しで飲み込まれるところだった。』

 

 

わかば『わからないわ』

 

 

あかね『わたしもわからないけどね!でもまあ、わかばちゃんもビビっときたでしょ?』

 

 

わかば『これこそが、示現エンジンの作り出すエネルギーということなのね』

 

 

あかね『この空間は示現力が強すぎるんだ。どんなものもここでは示現力の一部になっちゃうけど、一番大事なものだけ失わなければわかばちゃんはわかばちゃんでいられる。』

 

 

 

あかねは漂っていた示現エネルギーを意識的にかき集め、赤いパレットスーツでその身を包んだ。あかねの意志の力を眼前とした時わかばの心の底にある意識を再び覚醒させる衝撃を与えた

 

 

 

わかば『あかねのように気高い意志を持って闘える人間になりたいという憧れはこの示現力の中で私を保った本物の意志。今の私は、その本物の意志で満ちている。純粋な、ただ1つの思いに力を集め、私は剣となる。あなたの敵を斬り、あなたと最期を共にする。あなたと同じものを背負い、私も飛びましょう』

 

 

あかね『そんな難しく考えなくていいじゃん。重くなると飛べないよ』

 

 

わかば『なら私達の背にあるべきは・・・翼ね』

 

 

 

わかばはあかねの左手を優しく掴むと目の高さまで持ち上げ、宮廷騎士が主君に忠誠の誓いを立てる行いを真似るように手の甲にキスをしてみせた。西洋の騎士より極東の侍という肩書きが似合うわかばらしくない立ち回りではあるが、わかばの信頼をあかねに伝える分には適した行動だ

 

 

 

わかばの身体が一際強い光を放ちながら弾けた。いくつもの光の粒があかねの身体に飛び込んでいき、あかねはくすぐったそうに力いっぱい自分を抱きしめた。あかねの魂でいっぱいだった身体にわかばの魂が飛び込んだものだから、パレットスーツは二人分の魂を受け入れるだけの容量を増設するためより多くの示現エネルギーを手当たり次第に巻き込んだ。

 

 

異なる魂が一つの身体の中でぶつかったり混ざったり絡み合ったりする度に示現エネルギーが極度に凝縮されて物理的な形をとる。無数の力の欠片がビビッドシステムの管理下で規則正しい流れを生み出し新たなパレットスーツを創り出した。準備を整えたあかねは、空間の小さな穴に向かって力強く跳躍した

 

 

________________________________________

 

 

 

 

 

芳佳からすれば一瞬の出来事であった。わかばとあかねの話を遮り海面を突き破って水飛沫を散らしながら目の前に現れたアローンは、その龍のような長い身体で甲高い軋むような音を立てながら空へぐんぐんと伸び上がっていった。疲れきって伏していた芳佳はあんぐり口を開けて仰天し、海水のしぶきが無防備な目に飛来し悶絶の声をあげる

 

 

視界が回復すると同時に凄まじい光が飛び込んできた。アローンの攻撃と錯覚し頭を抱えてお腹を守る体勢をとったが、その光が温かみを放つものであることに気付き恐る恐るながらも顔をあげた。

 

 

宮藤「なんの光ぃ!?」

 

 

???「芳佳ちゃん大丈夫?」

 

 

宮藤「いや、なにがなんだか。それよりあかねちゃん達のほうこそ、それ一体何があったの?」

 

 

???「私たちは互いの心を受け入れた。心が溶け合うことで生まれる絆を力として、ここに示現した」

 

 

宮藤「キメ顔でごり押されてもなにがなんだかだよ!!」

 

 

???「とにかくちょっと行ってくるから!」

 

 

鮮やかなエメラルドを思わせるような光の中心で、凛々しい背中が芳佳をアローンから護るように凜と立つ様が見える。その上背は二人のどちらよりも高く、柔らかくなびく緑の長い髪はキラキラと光を放ち透き通っていた。腰の部分に巻かれた注連縄が腰周りの武者鎧を模したパーツを繋げており、最も目立つのは腰から左右斜めに延びた二本の剣の鞘のようなサイドスカートだ。

 

 

 

 

健次郎『こんなエネルギー量・・・あかねは一体なにをやったんじゃ?』

 

 

 

研究室でモニターを前にしていた健次郎にはその力の異常性が一瞬で理解できた。あかねと思われる存在が放つエネルギー量は、健次郎が想定していた100%を容易に越え、数値化を図ろうとする間にも莫大な増加を続ける。人間が捉え切るのは不可能な域にまで達していた

 

 

 

 

健次郎『あかね!聞こえるかは解らんが、今お前の身体に流れとる示現エネルギーは非常に不安定なんじゃ!長時間の戦闘は暴走を招くやもしれん!長引かせるんじゃないぞ!』

 

 

 

しかし健次郎は示現エネルギーの権威とまで言われた男だ。想定外の事態であっても、状況を見抜く力はある。その忠告の通信が聞こえたはずだが、緑の戦士はただ鋭い目つきでアローンを値踏みするように見据える

 

 

 

 

???「扱いが難しい量の力・・・でも御してみせる!」

 

 

 

右手を横に伸ばすと、彼女の周りの緑の光がその動きに従って収束して剣のような何かが顕現した。柄と鍔こそ立派だが、肝心の刀身は刃のない四角い長方形の緑色の分厚い板。斬るというより殴りつけるための武器にしか見えない。しかしそれは確かに<剣>だった。その証拠に、緑の戦士はそれにチラリと目をやると誇らしげに笑って見せた。

 

 

 

???「刀身解放!」

 

 

強く唱えると、四角い刀身に緑のジグザグの模様が浮き上がり、片方の刀身を軸にコンパスのようにもう片方が開いていく。180度の角度まで開くと最後に外を覆っていた装甲部分が互いに噛み合いつなぎ目をふさぐ。中に隠されていた高密度のエネルギー体が空気を焼く音を発し攻撃的な刃が展開される。彼女は自らの背丈の倍はあろうかという大太刀を前に突き出し切っ先をアローンへ向けた

 

 

 

???「暗雲切り裂く緑の翼、刃となってここに推参!我らの前にはだかる壁は、問答無用の一刀両断!活殺自在の大立ち回り、示現の力ここにあり!オペレーションは、ビビッドグリーン!!とわあっ!」

 

 

ビビッドグリーンは天高く叫んだ。剣を脇に構え、腰を落として足に力をこめる。二本のサイドスカートの先が一瞬強く光った次の瞬間にその場からかき消えた。まさに風そのものとなったビビッドグリーンはアローンのもとへ飛翔。アローンが海面から飛び出し渦巻きのように身体をぐねらせ体勢を整えようとする隙に、緑の閃光でその身体を一線に切り裂いた。

 

 

 

ビビッドグリーン「どう?わたしは頼もしいでしょう?」

 

 

 

そのまま向こうの方で武器を抱えてとまっていた(止まっているように見えて全速移動中だった)あおいの目の前で停止すると、胸を張ってビビッドグリーンは誇らしげにそう言ってのけた

 

 

あおい「」ポケー

 

 

少し唖然としていた。パーっと光ってバーっと斬ったこの緑の戦士からはあかねの雰囲気を感じれるが、外見が明らかに違和感だしこの戦士が持つ示現エネルギーの異常な出力には正直少し威圧されていた。

 

 

 

ビビッドグリーン「どうかした?」

 

 

あおい「あ、あの。はじめましてこんにちは・・・」

 

 

ビビッドグリーン「まあ突然のことで混乱してるとは思うけど、私はあかねでもわかばでもあるから安心してね」

 

 

健次郎『おしゃべりをしている場合ではない!アローンのコアは破壊できとらんぞ!!』

 

 

ビビッドグリーン「コア?流し切りが完全に入ったのだからきっと大丈夫だと思うけれど」

 

 

あおい「それは・・・アローンはまだ再生してる!倒せてないみたい!」

 

 

 

龍型アローン「―――――」

 

 

胴体の側面を深くえぐられたアローンは声にならない悲鳴のような音を発しながらもその身体は崩壊には到っていなかった。ビビッドグリーンが破壊した部分にはコアは含まれていなかったようである

 

 

 

ビビッドグリーン「再生するだけの敵なんでどうということはない!再び攻撃すればいいだけの話でしょ。あなたはそこで見ていて!!!」

 

 

 

あおい「みてるだけなんて・・・うわあ!!?」

 

 

 

返事も聞かず再びビビッドグリーンはブーストを吹かして飛翔した。光が尾を引いてその軌道が残像を描く。龍型アローンも身を震わせて攻撃を開始した。龍型アローンの身体は複数の大きな装甲が何枚も繋がったようにして出来ており、繋ぎ目を間接として身体を曲げる。ビビッドグリーンが飛び出したのを見るや間接部分の隙間から細かいレーザーをあおいのいる方向へむけて発射した。あおいは飛び上がってそれをかわす

 

 

ビビッドブルーに気を取られているアローンの頭上を容易く取ったビビッドグリーンは次の攻撃が発射される前にアローンの頭部へ勢い任せに剣を突き立てた

 

 

 

ビビッドグリーン「脳天に弱点があると相場は決まっているわ!」

 

 

龍型アローン「――」

 

 

 

ビビッドグリーン「まあ外れだったかな今回は」

 

 

アローンの装甲が少し赤色を帯びたような色になったかと思うと、全ての間接から一斉に攻撃が放たれた。ビビッドグリーンは慌てて身を翻してそれを回避して距離をとる。アローンは飛び回る敵を打ち落とさんと手当たり次第に怒涛の攻撃を開始した。だがビビッドグリーンは相手に攻撃の流れをむざむざ渡す程気の長い性分ではない

 

 

健次郎『あかね!アローンのエネルギー反応が弱まっておる!欠損を補えないまま無茶な攻撃を繰り返すことで体内のエネルギー生成が間に合っておらんのじゃ!しばし様子を見て機を待てい!』

 

 

 

ビビッドグリーン「長く戦うなっていったり待てって言ったりちょっと求めすぎじゃない?ビビッドエンジン、臨界稼動開始!ファイナルオペレーション!!」

 

 

ビビッドグリーンの装甲の繋ぎ目から推進力を補助するためのエネルギーの炎が噴出し、大太刀の刀身に溜まったエネルギーが噴水のように飛び出し緑の竜巻を天高く巻き起こした。圧倒的力が空間を支配し、アローンが全身からビームを照射しながら暴走列車のように体当たりを仕掛けたその瞬間がビビッドグリーンにとって最大の攻撃の機となった。彼女はその力を制御する柄をアローンに向かって真っ直ぐ振り下ろした

 

 

 

ビビッドグリーン「ビビッドブレェエエエエエッド!!!!」

 

 

 

襲い来るアローンに覆いかぶさるように竜巻が叩き付けられ、示現力の乱気流に飲み込まれたアローンは欠片一つ逃さず引き裂かれコアを粉微塵に破壊されて消滅した。アローンを食らい尽くした後ひとしきり辺りに風を撒き散らすと、緑の竜巻は勢いを失ったように霧散した。刀身のエネルギーを全て使い果たしたビビッドブレードは自動的に折りたたまれ待機状態に戻ったあと、光の粒子へと変換されビビッドグリーンの体に吸収された

 

 

 

ビビッドグリーン「これがわたしの、私たちが持つ力。ふふっはははは・・・うぷっ」

 

 

 

<バシュン!>

 

 

 

 

あかね「ん、ん!?なに!?元に戻っちゃった!」

 

 

 

緑の光が突然弾けたかと思うと、赤いスーツのビビッドレッドの姿のあかねがその中から現れた。高揚感に酔いしれていた彼女は突然の自分の変化に驚愕していた。そのせいで、先ほどまで自分と共にあったわかばの事を考える余裕を無くしていた。あかねと違いパレットスーツを着ていないわかばは浮遊を維持する力を失い海へ向かって真っ直ぐ落ちていった

 

 

あおい「あかねちゃん!わかばちゃんが!」

 

 

 

あかね「うわ、まずいっ!・・・うっ!」

 

 

慌ててわかばの跡を追うように飛び出そうとしたあかねは自分の身体が急激に重くなっていくような感覚に襲われる。普段は示現エネルギーを使い制御している重力が、あかねを空から引き釣り降ろそうとしているのだ。飛行どころか、自分も落ちていかないよう力を一定に保つのに集中せざるを得なくなった

 

 

 

健次郎『ビビッドレッドが生成する示現エネルギーが急激にさがっとる!パレットスーツを維持できる最低出力をきるぞ!』

 

 

あおい「わかばちゃんもあかねちゃんも!?そんなぁ!」

 

 

 

ペリーヌ『あおいさん!三枝さんはこちらで対応します!あなたはあかねさんを!』

 

 

あおい「は、はい!わかりました!」

 

 

 

ビビッドグリーンの出現という予想外の事態にすっかり意識の外だったが、ペリーヌとリーネはアローンの出現と共に戦闘空域に既に突入を開始していた。落下開始点と海との中間でわかばに追いついたペリーヌはそのまま緩やかに高度を下げながらわかばを抱きかかえ、出来るだけ負担がかからないように速度を抑えて水平飛行に戻った

 

 

 

あおいは空中でふらついているあかねに追いつくと心配そうにその手を取る。あかねは安心したのかにへらっとだらしない笑顔を浮かべた途端あおいに身を預けるように抱きつくとそのまま変身を解除して動かなくなってしまった

 

 

あおい「うえええ!?あかねちゃ・・・し、死んじゃったの!?」

 

 

健次郎『なに?なんじゃと?どうなったんじゃ息しとらんのか?』

 

 

 

あおい「人工呼吸ですか!?してもいいんですよね緊急事態だから!」

 

 

あかね「意識はあるよ・・・だいじょうぶ・・・いや近いって、あおいちゃ」

 

 

あおい「あ、大丈夫だそうです。」

 

 

ペリーヌ『大丈夫なはずないでしょう全く。こちらの三枝さんも完全に気を失っておられますし、あかねさんにも何かしら影響があるのではなくて?』

 

 

 

あおい「ならすぐに病院に運ばないと!」

 

 

健次郎『いや、二人とも家に、ワシの研究所に運んでくれ。』

 

 

あおい「え?」

 

 

健次郎『おそらく無茶な示現エネルギーの使い方が身体の負担になったのじゃろう。原因を解析せねばならん。どこの病院に運んでもわからんことじゃ。』

 

 

 

あおい「はい!わかりました!あかねちゃんをゆっくり急いで運びます!」

 

 

 

 

通信を終えてあかねの顔色を伺おうとしたが、あかねはあおいの胸元に顔をうずめるようにして意識を保つのもやっとの様子。焦る自分を抑え、負担が彼女にかからないよう最大限配慮をまわしながらあおいは空へ背を向けた。

 

 

 

あおい(・・・)

 

 

 

視線の先、遠くに海の色に混ざるようにうっすらと緑の髪の少女がペリーヌとリーネに抱えられているのを確認したあおいはその身を案じつつも、正体不明の刺々しい感情が心の隅で言葉にならない不快感を産み出していることを表情に出してしまいそうでうつむいた

 

 

 

________________________________________________

 

 

 

 

 

 

「はぁ・・・はぁ・・・!」

 

 

 

彼女は見ていた。全てが観えた訳ではないが、何が起きたのかを理解するには充分だった。酷く衝撃を受けたようで呼吸が乱れている。近くの木にもたれかかると潰されそうに痛みだした頭を抱えてその場にうずくまった。頭の中ではチカチカと強い光が点滅するイメージが展開され、ただ苦しみだけが増していく。

 

 

 

「あの力は・・・ダメだ・・・大きすぎる・・・!」

 

 

 

光が彼女の意志を一つ一つ潰していく。無意識に空へ向かって手を伸ばした。だが、それを掴んでくれる友はいない。支配に逆らうことは出来ず、彼女の心は真っ暗な闇の中へ1人沈んでいく

 

 

 

 

 

 

 

 




前回から4ヶ月空きました。そろそろ投稿ペースを上げます(毎回宣言してます
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