ビビッド&ウィッチーズ!   作:ばんぶー

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第58話 宮藤「正念場こそウィッチの華です!」

ブラボー1『切り離しポイント到達30秒前だ!各機準備を!』

 

 

宮藤「ありがとうございます!あとは私達に任せて下さい!」

 

 

ブラボー3『ああ。ここから先は君達とパレット達に任せる』

 

 

ブラボー2『幸運を!』

 

 

エイラ「ああ。運だけはいつも良いんだ。そっちにも分けてやるよ」

 

 

 

ブラボー1『到達10秒前!……5!4!3!2!1!ゴー!』

 

 

 

合図と同時にウィッチーズは一斉に手を放し戦闘機に置いて行かれるような形で距離を開ける。ブラボーチームは行動不能の妨害エリアに接触しないよう鋭く上方へ機首を向けとんぼ返りで元来た方角へ進路を変え、ウィッチーズは高度を下げて勢いよく加速して自力飛行を開始した。ブラボーチームは戦闘を継続できる程の燃料を持ち合わせていないので、ネウロイとの接触を避けつつ付近に待機している空母へと帰還し、補給を行った後再びネウロイとの戦闘に参加する運びとなっている

 

 

防衛軍の戦闘機はどれも高性能で、それを操るパイロット達の練度も高い。しかしネウロイを相手にするにはそれだけでは不十分なのだ。彼らが持つ瘴気という特性、物理的な慣性を無視した空中機動、ビームと特殊な装甲を備えたネウロイはその数を少しずつ増していた

 

 

 

そんな敵にも決して怯まず戦闘を継続しているのが通信越しに伝わってくる。宮藤は一度だけ後方へ顔を向けて手だけで小さな敬礼の形を取ってから、正面へ向き直る

 

 

 

エイラ「よし、フォーメーションだ。こっからはアドリブだぞ」

 

 

 

事前に打ち合わせてあった通り、ウィッチーズは2人1組のロッテ編隊により迎撃フォーメーションへ移行する。ロッテ編隊とは攻撃を担当する長機を僚機が後方から援護することで、長機が攻撃に集中する事が可能になる最小編成のフォーメーションでだ。今回はシャーリーの下にルッキーニ、エイラの下に宮藤、ペリーヌがリーネを率いる3隊で戦闘にあたる

 

 

健次郎『問題なく聞こえるようじゃなウィッチ諸君!』

 

 

リーネ「はい博士。こちらの状況も見えてますか?」

 

 

健次郎『画像、音声共問題なしじゃ』

 

 

 

健次郎はウィッチ達に特殊な通信機を手渡していた。示現エネルギーを用いてデータをやり取りする機能を備えた特別性であり、ウィッチの魔法力を流し込むことで内部構造を保護し塔のアローンの影響下であっても問題なく機能するように急遽健次郎が用意したものだ

 

 

 

健次郎『ううむ、しかし仕込んでおいた計測機器の類は一切機能せんのう。通信を繋げるだけで精一杯か』

 

 

ペリーヌ「盤外から冷静な視線で判断を下してもらえるだけでもこちらとしてはとても心強いのです。頼らせていただきますわよ、博士」

 

 

健次郎『期待に応えられるよう全力を尽くそう。して、現場の状況は?』

 

 

シャーリー「バカに静かですよ」

 

 

海上から市街地に差し掛かる。眼下に広がる大都会の街並みは既に避難が完了してから半日以上経過しており、人の気配は微塵も感じられない。本来であれば煌びやかに輝いているであろう電灯や大型液晶モニターも全て息の根を止められており、コンクリートの灰色の街並みは墓場のように冷え切っているようにも感じられた

 

 

 

リーネ「塔のアローン、視界に捉えました」

 

 

 

スナイパーの眼がいの一番にターゲットの存在を感知した。エイラとルッキーニ以外のメンバーは初めて目にする

 

 

 

塔のアローン『______』

 

 

これまでアローンというものは機械的でありながらも少なからず敵意や悪意といった感情を見せることもあったし、命あるもの特有の雰囲気を持ち合わせていた。しかし、今街のど真ん中にある黒く輝く塔から感じられるのはただ一つ

 

 

吐き気を催す程の悪寒が彼女達を襲う。圧倒的異物であることを本能で理解できる。存在そのものがたまらなく不快な物質だった。塔のアローンを認識しただけで、ウィッチ達は心臓に氷の弾丸が撃ち込まれたかのような鋭い痛みと未知の恐怖を覚える

 

 

 

あろん子「気をしっかり持って!アレが放つ脅威に打ち勝つのよ!」

 

 

 

警戒の声を上げてあろん子は顔を装甲で覆い両の手の先端に赤い光を灯す。彼女が戦闘態勢に入るのと同時に、塔のアローン周囲に複数のディメンションゲートが開く。高次元の存在が放つ脅威に戦意を削られたウィッチーズも瞬時に戦意を昂らせて心から闇を追い払う

 

 

あろん子「塔のアローンは示現エネルギーによる攻撃に対抗するため、あかね達とは真逆の性質の負の感情から生まれる示現エネルギーを放っている!魔法力で身体を護ればある程度は防げるけど、長引くとメンタル削られるわよ!」

 

 

宮藤「それ、突入する前に教えてくれればよかったのに!」

 

 

あろん子「まあ・・・そうね!とにかく行くわよ!」

 

 

ただ単に言い忘れてただけだ。

 

 

 

塔を護るために現れたネウロイは3体。5m程の円柱のボディに、羽を数枚取り付けたロケットのような形状をしている。ミサイルを模した形状だ。彼らが放つ瘴気は地上の建物を腐食させ、空気を淀ませる

 

 

塔へと迫る魔女へ向けて、3体のミサイルが一斉に放たれた

 

 

シャーリー「私は一番左のをやる!」

 

 

ペリーヌ「わたくしは右手のを」

 

 

エイラ「んじゃこっちは残りものだ。外すなよ宮藤」

 

 

宮藤「了解です!」

 

 

あろん子「あれっ!?私は!?」

 

 

エイラ「お前との合わせ方解んないんだもん。しばらくは全体のフォローに回ってくれ!」

 

 

フォーメーションで迎え撃つウィッチに対しネウロイ達の動きは荒々しく勢い任せだ。直線移動で距離を詰めながらビームを連射する。その攻撃の威力と速度は決して侮れないものだが、単純な攻撃は訓練を重ねた彼女達に刺さる事は決して無い。3隊に別れたウィッチは互いに入れ替わるような軌道を描きながらそれを躱し、敵に狙いを定めさせないよう距離を詰める

 

 

 

 

相手の勢いに合わせ真っすぐと突っ込みながら先陣を切る3人が弾丸を放つ。高速で弾丸の壁に突っ込むことになったネウロイの身体はあっさりと砕け散った。後方に控えていた僚機の3人がすぐさま前に出てシールドを張りネウロイの破片を防いだ

 

 

 

エイラ「こんなもんか?」

 

 

健次郎『いいや続けて前方広範囲に高エネルギー反応!・・・来るぞ!』

 

 

 

ウィッチ達と塔の間に壁を作るように示現の穴が次々と開いていく。数10体のミサイル型ネウロイの先端がこちらを狙っている

 

 

 

リーネ「すごい数……!」

 

 

健次郎『ビビットチーム到着まで15分じゃ!』

 

 

ペリーヌ「それまでに全て片付けるのは少し骨が折れるかもしれませんわね」

 

 

シャーリー「折れたら宮藤に治してもらうさ」

 

 

宮藤「はい!!任せてください!!!!」

 

 

シャーリー「……冗談で言ったんだよ?」

 

 

宮藤「私もです」

 

 

あろん子「集中して???」

 

 

ネウロイが一斉に飛び立つ。迎え撃つウィッチ達も小隊事にバラバラに散り攻撃を開始した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




七夕です。短冊に文字を書く暇があったら続きを書くんだよ!!!!!!という気持ちで執筆に臨んでおります。今年もあと半分を切りました!ヤバイですね!!
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