ビビッド&ウィッチーズ!   作:ばんぶー

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第59話 宮藤「ストライカー飛翔」

景気よくバラ撒かれた弾丸がネウロイの装甲に食い込む。魔法力が伝播し、耐久力の限界を越えたネウロイは白い破片をまき散らしながら爆散した。エイラは未来予知で安全なルートを瞬時に導き出し隙間を掻い潜って回避し、後ろから追ってきていたネウロイはそのまま破片の雨に突っ込んだ

 

 

ネウロイ「___!」

 

 

 

高速で移動しているネウロイの全身に同族の死体の破片が突き刺さり、ネウロイは悲鳴のような金属音をかき鳴らした後爆散した

 

 

 

高速飛行での飛び回りの戦闘を行うに辺り、ウィッチ含む航空戦力が最も気を付けなければならないのは撃破後のネウロイの残骸に突っ込まないことである。ネウロイの死体の破片は撃破された瞬間その場で弾け、高硬度の金属を周囲に飛び散らせる。数秒でそれは塵と化し無害なものとなるが、撃破直後のソレはまさしくネウロイの最後っ屁ともいえる脅威である

 

 

シャーリー「エイラ!パターンM!」

 

 

エイラ「よしきた!宮藤前出ろ!……今だ!壁張れ!」

 

 

宮藤「はいっ!」

 

 

 

エイラの合図で僚機として後方に張り付いていた芳佳が前に飛び出した。前方からこちらへ向かって突っ込んできたシャーリーとルッキーニが高速で芳佳とすれ違う。間を開けず、芳佳は全力のシールドを展開した。シャーリー達を追っかけて来ていたネウロイがそれに衝突し身体をひしゃげて爆散する。一方シールドはネウロイ数体分の質量が高速でぶつかったというのにビクともせず、煌々と輝いていた

 

 

 

引き連れて来たネウロイを処理したシャーリーは次の目標へ視線を向けるとそちらへ加速。一気に距離を詰め、包囲網を縮めようとしていたネウロイの裏へ回り込みかく乱を継続する。ルッキーニはシャーリーの魔法の恩恵を受けてやりたい放題だ。彼女の射撃センスは狙いをつけるのに時間を必要としない。速く飛べばその分彼女が敵を打ち抜くペースも上がっていく。肉薄されれば高熱シールドでネウロイを溶かし大穴を開けながら突き抜ける

 

 

 

 

ペリーヌの固有魔法は対多数戦闘において非常に強力だった。燃費が良いとは言えないが、一度その雷を解放すれば回避不能の全方位攻撃が定められた目標を消し炭へ変える。普段ジョークのように発動しているものと違い、敵を討つ為に振るわれる雷は数で劣るウィッチーズの確かな切り札と言えた

 

 

 

リーネの狙撃はそんなペリーヌや宮藤を狙おうとするネウロイを瞬時に見極め、距離を問わず素早く撃ち抜いていることで彼女達が攻撃に集中できる環境を維持する役割を担っていた。全体を俯瞰する眼と冷静さを持つ彼女はエイラの予知から得られる情報を上手く活かし3小隊全体の立ち回りを補佐していた

 

 

 

あろん子「___」

 

 

 

あろん子は単独で戦闘を行っていた。両手先から放たれる真紅のビームは断罪のギロチンのようにネウロイの身体を両断していく。ネウロイを遥かに凌駕する機動力で戦場を駆け巡り、ウィッチから支援を求める声がかかればそちらへ急行して援護射撃を行う

 

 

 

無駄口を叩かずマシーンのように息継ぐ間もなく飛び回る彼女は明らかに人間離れしていた

 

 

 

 

彼女達は数において圧倒的な劣勢にあったが、戦況は五分五分と言える。これはネウロイ側が出してくるネウロイが1種類だけであり行動が単純で対策を取るのが難しくないことが原因した

 

 

 

しかしこの状況を続けるにはあまりに大きな障害があった。弾薬の枯渇である。ウィッチが携行できる弾薬はそれほど多くは無い。主兵装に大型機関銃もしくは狙撃銃を持ち、副兵装として取り回しの楽な小型銃を腰に備え多少の弾帯を体に固定すればそれで積載限界だ。弾を撃ち尽くした段階で塔のアローン以外の敵の大多数を撃滅できれば問題にはならないが、生憎敵の数はまだまだ多い

 

 

 

 

シャーリー「弾切れ!」

 

 

ルッキーニ「私も!」

 

 

リーネ「援護します!補給を!」

 

 

 

この問題の対策は防衛軍の協力によって成されている。単純、弾が切れたら取りに行けばいい。シャーリーとルッキーニは最後の弾を撃ち切って追ってきていたネウロイを撃墜すると身体を横に倒して一気に高度を下げる。追撃しようとしたネウロイはリーネが撃ち抜き、宮藤とエイラがカバーに入って追手の視線を引き受ける

 

 

 

シャーリー「目印は……緑と白の看板のコンビニ!あったぞ!」

 

 

 

戦闘区域にいくつか点在する大手チェーンのコンビニエンスストア。防衛軍がそこのオーナーと話を付け補給地点として急遽借り受けたのだ。作戦開始前に弾薬類を徒歩で運び込んでおき、必要とあれば手渡すため防衛軍兵士達があちこちで身を隠して待機している手筈になっている

 

 

 

シャーリー達が一番近くの補給地点に接近すると建物の中から兵士達が弾薬を手に飛び出してくる

 

 

 

 

補給兵1「イェーガー中尉!こちらを!」

 

 

シャーリー「ありがとう!助かるよ!」

 

 

補給兵2「ルッキーニ少尉!がんばって!」

 

 

ルッキーニ「ありがと!ビーム当たらないように気を付けてね!」

 

 

 

すれ違うようにして受け取った弾薬を装填し、地上にいる人間に攻撃を加えようとしていたネウロイに攻撃を加えながら加速して再び空へ舞い上がった

 

 

 

交代で補給を済ませた後、しばらく戦闘は続いた。しかしウィッチーズの猛攻に耐え兼ねたか、向こうにも限界があったのか。ミサイル型ネウロイが新たに出現することは無く堕としただけその数は目に見えて減っていく

 

 

 

シャーリー「いい加減ネタ切れか!?」

 

 

ペリーヌ「だといいのですけれど」

 

 

健次郎『諸君よくやってくれた!まもなくビビッドチームが戦闘空域に突入する!』

 

 

 

 

あおい達が来る前に残ったネウロイを片付ける必要がある。最後のひと踏ん張りだと自らを鼓舞するとウィッチーズとあろん子は殲滅を再開した

 

 

 

 

護り手を失おうとしている塔は依然、不気味にそこに在り続けている

 

 

 

その塔の表面が先ほどから小さくドクン、ドクンと波打っている事に気付けるものは誰一人いない

 

 

 

希望の光を撃ち払わんとする強大な悪意が動き出そうとしていた

 

 

 

 

 

 

 

 




ほんとに今年で完結できる??大丈夫???気合いれてこ!!!!!???
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