いつもより長くなった!!!と思ってたらおんなじこと二回書いてた!!!!そりゃ多い!!!!!!!!
シャーリー「博士!柴条局長の安全を確保しました!」
抵抗していた防衛軍兵士が一人残らず縛り上げられた後、シャーリーは通信機に向けて誇らしげに声を上げた。彼女達は管理局内部に突入し、半ば軟禁扱いされていた柴条と管理局職員達を救出する事に成功した
健次郎『流石の手際じゃシャーリーくん。助かるぞ』
柴条「皆さんありがとうございます。先生、防衛軍本部にアローンの手が……」
健次郎『まさかここまで大胆に踏み込んでくるとはのう。追い込まれているとはいえ、ワシらを軽んじれば痛い目を見るのは解ったじゃろう。で、防衛軍副指令殿は重い腰を上げてくれるのかの?』
袴田「ええ、思い知りましたよ博士。私の持ちるう限りの権限を使って防衛軍を大人しくしましょう』
健次郎『なんじゃ、随分とあっさりじゃのう。何か企んどるのか?企んどるんじゃろ?』
袴田「いえいえ。本物の〈魔女〉に囲まれてしまってはそんな事できませんとも。……まあ、ぼくは君達の力を見て、その力が正しき事に使われるだろうと確信できました。であれば、防衛軍のやり方も変えなくてはならないと判断したのですよ」
健次郎『未来を創るのは若者達じゃ。だが、諸君らがこの国を守る為に命を賭けてくれた事を軽視しておるわけではない。それは解って欲しい』
袴田「解ってますよ。僕もロマンチックな世界平和を求めているんです。夢を実現してくれるなら出来る事をすべてやらせてもらいますよ」
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あろん子「全く……私の相方は随分手間をかけさせるわね」
ペリーヌ「全くですわよ。で?どうしますの?」
あかね「考えてなかった……」
わかば「考えてなかったわね……」
ひまわり「だと思った。どうもこうも、れいを死刑にするのは悪手だって言い分を通せばいい。あろん子と一体化して記憶を取り戻してもらって情報をもらえば私達にとって至高の情報源になり得る訳だし、そもそも自分の精神を半分に切り分けての行動なんて正常な精神状態じゃない。情状酌量の余地もあるって言い張れる」
わかば「流石考えが深い!」
ひまわり「あなた達はもうちょっと考えてね」
れいは服の袖で涙を拭ってあろん子と向き合った。まるっきり同じ顔の存在が2人。なんとも奇妙だが、2人には決定的な違いと致命的な共有点があった。内包する感情と、所有する力の大きさだ。れいは力と記憶の殆どを、あろん子はれいが持っていた温かな心を持っていた
れい「……」
あろん子「なに見てるの?」
れい「いや、あなたよく元気でいられるのね。一応しばらく動けないよう半分ほど削ったはずなのだけれど」
あろん子「あかねに取り込まれて再構築されたから」
れい「そう……」
あろん子「……」
それっきり完全に黙り込んだ2人の様子を見守っていた周囲だったが、なんかこのままだと事態が先に進まないような気がしたのであかねがおずおずと切り出した
あかね「なんかその、合体とかしないの?」
れい「嫌よ」
ひまわり「は?」
れい「ほんの少し心が戻って来ただけで自分の中の気持ちが整理できなくて気持ち悪い。吐きそう。いらない」
わかば「あおい、抑え込んで。無理やりあろん子をぶちこんでやるわ」
あおい「OK」
有無を言わさずあおいがれいの後ろから肩を掴んで逃げられないよう抑え込む。ぎょっとして反論しようとしたれいに対し、わかばは棒立ちのあろん子の背をれい目掛けて押し込んだ
れい「やめなさい!やめなぁぁぁぁあああ!!!!!」
あろん子「!!!?????」
あろん子の身体はれいに吸い込まれるようにすぽんと入っていった。二つの影が一つに重なり合っていく。しかし完全に重なり合ったかと思われた瞬間、何かが弾けたような大きな音と共にあろん子とれいはそれぞれの反対方向に吹っ飛ばされた
宮藤「わわっ!大丈夫!?」
あろん子「頭を派手にぶつけたわ」
慌てて近寄った芳佳は目を白黒させるあろん子を抱き起こした
れい「そう簡単に元に戻れる訳ないでしょ!?」
わかば「そういえばドッキングって結構繊細だったわね。忘れてたわ」
「そうです。本来、片手間でなせる業ではないのですよ。異なる魂を1つになどと」
声がした。悪寒が走る。感情の無い金属音を孕んだ声は直接鼓膜を揺らしてくる。部屋の中央に出現した黒い塊がカラスを形作り、あかね達を見下ろした
あかね「最初からわたし達のとこに来ればいいのに。回りくどいんだね」
「試練を終えていない世界に私が直接手を出すのはリスクが大きいのです」
あかね「……終わってないの?」
一色あかねの心情は、片付けたと思った宿題が鞄の奥底にまだ残っていたのに気付いた時のようなうんざり感と絶望感を綯い交ぜにしたものになっていた
ペリーヌ「どういうことですの?最後のアローンとやらは倒された筈。もしやあなたもお相手してくださるのかしら?」
「あなた方が試練をクリアできなければ手を下すのは私の役目となるでしょう」
身構えるウィッチ達を見てもカラスは淡々と話を続ける。しかしその視線がれいとあろん子を射抜いている事は容易に解った
「あなた方は全てのアローンを倒したつもりなのでしょうが、そうではないでしょう?最後に1人……あるいは2人。残っている筈です」
誰かが息を呑んだ音が小さく部屋に響く。ウィッチーズとあかね達は済んでの所でれいとあろん子の方に顔を向ける事を我慢した
あかね「そんなの絶対お断りだよ!」
「彼等には伝えました。黒騎れいを殺せば試練は終わりです。そうでなければこの世界に終焉がもたらされます。あなた1人の感情で決めていい問題ではないでしょう?」
健次郎『そう、その通りじゃ。少女一人が決めていいものではなく___』
袴田『背負っていい問題でもない』
天井のスピーカーから響く、健次郎の声。少し間を空けて響くのは副司令官でもある袴田の声だが、あかね達はその声を知らない。首を傾げて様子を伺うあかね達を置いて会話はカラスとスピーカー越しの大人達の物へ移行する
「子供の躾がなっていないようですね。幼い者に力を持たせるからこのような面倒な事態に陥ってしまう。〈管理者〉達も残酷なことをなさるものです」
袴田『いいや、彼女達はこの世界で示現エネルギーを持つに最も相応しい人物であったことを身をもって証明した。命を賭けて戦い、勝利し続けた』
「……ほだされたというのですか?」
袴田『彼女達は若い。希望に溢れている。僕達のように残酷で冷酷な物だけがリアルだとねじくれた考えしか持たない老いた者とは違う』
「理想と心中するというのですね。あなた方は恐怖に呑まれ正気を失っているだけです」
袴田『いいや。僕たちは恐怖に呑まれ、少女を犠牲にしようとした。過ちだったんだよ。今度こそ勇気をもって希望を信じる、それが僕達の選択だ。防衛軍総司令とも話は付けた。
……一色あかねくん、そしてビビッドチームの皆さん。本当に申し訳なかった。自分の弱さに一度屈した僕達を許して欲しい。そして、改めて宣言しよう。我々防衛軍はこの世界を平和にする為に___君達に全てを託し、君達の為に戦う。この世界の行く末を決めてくれ!その権利が君達にはある!』
あかね「オッケー!___て言っても、やることは1つ!この世界の友達も、異世界の友達もみーんな救ってハッピーエンド!」
あかねがれいを守るように自分の背中に隠す。芳佳があろん子をぎゅっと抱きしめ、ペリーヌとリーネがカバーするように前に出る。ビビッド戦士達が力を立ち昇らせ、目の前の敵に戦意を見せつけた
「二兎を追うものは一兎をも得ず。そのような言葉がこの世界にはある筈ですが、まさかご存じではないのですか?」
あかね「示現力を使えばどっちのウサギさんとも仲良くなるのは簡単なんだよね」
「……示現力は選ばれた者が使うべき力。あなた達は相応しくない」
あおい「あなたが決めないで下さいよ。偉そうですね」
あろん子「散々引っ掻き回してくれちゃって。覚悟できてるんでしょうね」
「……そうですか。そういう選択肢を取るというのですか」
この瞬間、初めてカラスは苛立ちを隠そうともしない態度を取った。これまでも不快感をアピールしてきた事はあったが、どこか芝居がかったものであり本音とは程遠いもの。それが今間違いなく心の底からの感情を露呈した
「面倒な事になりました。本当に___面倒な事になった」
溜息と共にカラスは羽を広げた。瞬間、爆発的に黒い霧があかね達の周囲を覆っていく
「あなた方のような無想家に何が成せるというのか。___沈め、低次元の生物共め」
吐き捨てるような言葉と共に底知れぬ悪意が解き放たれた
お察しの通り、最終決戦です。各々好きなBGMを流してください。ぼくはACシリーズからThinkerを聞きながら執筆するつもりです