ビビッド&ウィッチーズ!   作:ばんぶー

94 / 95
第94話 「わたし達は元気です」

 

 

それからの話は、まあなんてことは無いふつうの生活が繰り広げられた。異世界からの侵略者もなく、世界の命運を賭けた戦いも無い

 

 

 

学校は少ししてから再開された。世界中を騒がせた謎の侵略者問題は、上手に情報を制御されて発表された。防衛軍の働きで世界平和が守られたという事になった。空を飛ぶ女の子や空飛ぶ戦艦の噂がしばらく出回ったが、しばらくすれば都市伝説レベルとして世間の話題からは消えていった

 

 

 

学校が再開したと同時にあかねのクラスから3人の友達がいなくなった事は、クラスメイト達を深く悲しませた。ちなみにこまりとなつみは芳佳が帰る前に一度顔合わせをして、彼女が異世界から来た魔女であるというネタバレを喰らわせた。びっくりしながらも2人は最後まで聞き届け、もっと早く教えて欲しかったと文句を言いながらもこの常識外れの話を受け入れ、前までと同じようにあかねとれいと友達を続けてくれている

 

 

 

 

 

天城はそのまま教師として学園に残ることにしたようだ。前のようにあかね達を訓練の為に追い回すことはしなくなり、あかね達が政治的いざこざに巻き込まれず平和に学園生活を送れるように目を光らせてくれているようだ

 

 

健次郎は人間の姿に戻った。見た目は老人のままだが、身体の不調は完全に治ったようでバリバリ研究活動に精を出している

 

 

ひまわりはアパートに戻り元の引きこもり生活に戻ったが、学校にはキチンと来るしあかねの家にはちょくちょく泊りに来る

 

 

わかばも家に戻った。とは言っても気付けばあかねの家でくつろいでいるし、週末はほとんどあかねの家で身体を休めたりあかねと組み手をしたりしている

 

 

あおいはずっとあかねの家にいる。たまに家に帰るが、そもそも実家にあおいの家族はいないのもあってもう殆ど一色家の一員となっていた。あかねの横をれいとももと取り合いながら楽しそうに健康な日々を過ごしている

 

 

 

 

そうして二学期を迎え、気温が下がって冬の兆しを見せる頃になった

 

 

 

 

 

 

 

___________________________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

季節は冬。クリスマスと大晦日の間くらい。わたしは白い息を吐きながら海岸線をゆらゆらと散歩していた

 

 

1人で歩くのは本当に久しぶりだった。あおいちゃんは24時間……本当に24時間わたしから離れなかった

 

 

いや、嬉しいんだけどさ。ちょっと恥ずかしいし。このところ、なんだか一緒にいると妙にドキドキしちゃって仕方がない

 

 

あの日、海岸線で出会った友達のことは忘れる事は無い。いつか会えると信じている

 

 

それでも時折どうしようもなく寂しい思いをしてしまうのはしょうがないと思う。そんな時、明け方にぱっと目が覚めた時は、隣で眠るあおいちゃんとれいちゃんを起こさないようそっと家を抜け出してこうして海岸線を散歩するんだ

 

 

海岸線に腰掛けて海を見る。冬の潮風はとても冷たくて、思わず涙がこぼれてしまった

 

 

 

「なんだか元気ないね」

 

 

明るい声がわたしを呼び止めた。振り向いた私の首にふわりと温かななものが巻かれる。手に取って見てみれば、赤いふわふわとしたマフラーだった

 

 

「私の手編みだよ。最初はれいちゃんへのお返しのつもりだったんだけど、編み物楽しくてハマっちゃった。あとあおいちゃんとわかばちゃん、ひまわりちゃんとももちゃんの分もあるよ。ましろさんとかなつみちゃん達のはちょっと間に合わなくって……それは今度でいいかな?怒られるかもだけど」

 

 

隣に腰掛けてわたしの涙を指で拭ってくれる

 

 

「芳佳ちゃん……!」

 

「ちょっと遅くなっちゃった。クリスマスには間に合わなかったみたいだね」

 

 

サプライズが決まった事に満足そうに笑う芳佳ちゃんに思いっきり抱き着いた。背中に回された芳佳ちゃんの手がわたしの背中をやさしく撫でる

 

 

 

 

「芳佳ちゃーん!!!!おかえりー!!!でもあかねちゃんと近すぎだよ!!!」

 

「あはは。あおいちゃんブレないね……」

 

「そんなところが可愛いんだけど」

 

 

 

遠くからあおいちゃん達が声を上げながら走ってくる。みんなもなんとなく気付いたんだろうかな、と考えながら芳佳ちゃんと手を繋いで立ち上がった

 

 

 

「あかねちゃんに話したい事たくさんあるんだ」

 

「聞きたい。わたしも話したい事いっぱいだよ!」

 

 

 

戦いの無い世界で、わたしは歩いて行く。友達と遊んで、勉強して、ちょっと不幸なことがあって、それ以上の幸せを楽しんだりして

 

 

そうして世界は回っていき、みんなは進んでいくんだろう

 

 

 

 

「おかえり、芳佳ちゃん」

 

「うん。ただいま」

 

 

 

 

こうしてわたし達のちょっとした物語は、ハッピーエンドで終わったのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの、わたくし達もいるんですけど」

 

「え、ペリーヌちゃん!?リーネちゃんも……てか海に浮かんでるの晴風じゃん!?」

 

「ごめんなさいあかねちゃん。ちょっとこっちの世界が大変な感じで……手伝ってくれないかな?大晦日までにはかえってこれる筈なんだけど」

 

「もー先に言ってよ芳佳ちゃん!……よし、いっちょお助けにいきますか!!」

 

 

 

 

ビビッド&ウィッチーズ

 

 

 

 





年開けちゃった!!!!やべー!!!!!でも完結です!!!!!!!ありがとうございました!!!!!!!!!



番外編とかあとがきとかは、また改めて書かせていただきますが、ビビッド&ウィッチーズ!の物語はこれでおしまいとなります。本当に長い間、ありがとうございました。


ここまで観ていただいた方は何人いらっしゃるのでしょうか?わたしの拙い文章力を受け入れて最後まで見ていただいた1人1人の読者様に感謝の気持ちを伝えたいのですが、とりあえずここで締めさせていただきたく思います


本当に、ありがとう。また新しいお話で会いましょう
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。