真実に至る宝石の勇者   作:ガンダムラザーニャ

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第2話 勇者たちの日常

駒王町と呼ばれる町の中に、一軒の和風の屋敷がある。

 

そこで、五人の少年少女が食卓を取り囲んでいた。

 

「士郎、アタシもおかわりデース!!」

 

「士郎、俺もだ!」

 

「はいはい、わかったよ!

ちょっと待ってろ!」

 

金髪の少女と黒髪の少年におかわりをせがまれて、赤髪の少年は茶碗にご飯を盛る。

 

赤髪の少年の名は士郎、キラメイレッドの変身者で五人の中でも家事が得意で、この家の主人でもなければ保護者でもないが、事実上この四人と協力者と神の面倒見てる状態である。

 

元気いっぱいに士郎におかわりをせがんだ金髪の少女は切歌、キラメイグリーンの変身者で自称キラメイジャー唯一の常識人兼死神、常識人と言ってるが世間一般のそれとはかなりズレがある。

 

歌が好きで特に晴れてる日の月や太陽に向かって歌うのが好き。

 

その隣で切歌と同じくおかわりをせがんだ黒髪の少年は武、キラメイブルーの変身者でスポーツ万能ではあるが剣の達人であり、ムードメーカーで何かとノリが良く仲裁に入ることがある。

 

「あっ、私も入れるの手伝うね」

 

「いろはちゃ~ん、それなら俺のも入れて~」

 

手伝おうとしゃもじに手を伸ばしてるピンク髪の少女はいろは、キラメイピンクの変身者で士郎ほどではないが家事は得意で、士郎がオカンならいろはは大人しめな長女みたいな性格で少し頑固なところはあるが芯は強い。

 

鼻の下を伸ばしながらいろはに茶碗を渡そうとしてる金髪の少年は善逸、キラメイイエローの変身者でキラメイジャーの中では女好きで臆病でヘタレな性格ではあるが愚者ではなく無自覚であるがやる時はやる男でもある。

 

「おっはよー諸君!!

朝はちゃんと食べてるかにゃー!?」

 

「おっすっ、皆今まさに現在進行で食べてる最中でありますししょー!!」

 

「あら士郎、相変わらずの美味しそうな匂いでお出迎えかしら?」

 

居間に飛び出るようにオレンジ髪の女性と白髪の少女と、それとは逆に優雅に髪をかきあげながら黒髪の少女が入ってきた。

 

「おっ、おはよう師匠にイリヤ、凜。

三人の分の朝飯もあるぞ!」

 

「にゃっほーい!!

いっただっきまーす!!」

 

「わーいお兄ちゃんのご飯だ!」

 

「ふふっ、そう来なくちゃね…!

何この卵焼きっ、美味しいじゃない!!」

 

そうして三人も食卓を囲み、食事を取る。

 

食事に飛び込むようにがっついているオレンジ髪の女性は大河、士郎たちキラメイジャーの協力者にして師匠であり、表向きの彼らの保護者であり、士郎とは生前からの同居人である。

 

かなり野性的でテンションが高いが、何だかんだと士郎たちのことを気にかけている。

 

サポートとして、戦闘不能になれば即座に連れて撤退するほか事後処理やその場にあった痕跡などを回収したり転生者の特典の力の対策をしたりと、朝飯感覚で行う。

 

大河の隣で食事を取る白髪の少女はイリヤ、士郎の生前からの義理の妹で士郎のことを慕っている。

 

また大河の弟子ということで士郎たちのサポートにも尽力を尽くしている。

 

そして卵焼きの味に驚いてる黒髪の少女は凜、士郎の生前からの友人で、宝石が大好きで優雅な性格だがうっかり屋、女神イシュタルに力を与えられ神に近い存在にして士郎たちにキラメイチェンジャーを渡した張本人でもある。

 

普段は士郎たちが集めた特典の宝石の管理をしており、そこから情報を洗い出したり、装飾品にしたり、力を込めて自身の武器にしたりするが、たまにうっかりで問題を起こすことがある。

 

ここにいる彼らは転生者であり、皆それぞれ転生者にまつわる事件で殺され、その事件の真実を探すために戦っている。

 

ちなみに彼らは普段駒王学園に通っていて、大河もそこの教師をしている。

 

その際にも転生者が何か問題を起こせば駆けつけるし、それがそれぞれの真実に関わるのならばそれを調べる。

 

それがキラメイジャーの使命であり、宿命でもあるのだ。

 

「…!」

 

「はっ!」

 

「んっ!?」

 

おいしそうにみそ汁を飲んでいた凛と、ごはんにがっついていた大河とイリヤが目を見開き、士郎たちのキラメイチェンジャーが反応を示す。

 

「…どうやら転生者が暴れてるようね。

皆悪いけど朝ご飯は中止、さっそく行ってきて!」

 

「よっしキラメイジャー諸君っ、レッツゴー!!

あっでも気になるなら歯磨きどうぞってことで!」

 

「ししょー多分全員それどころじゃないと思うのであります!!」

 

「えぇーっ!?

いきなり転生者と戦うの!?

やだーっ、俺死にたくなーい!!」

 

「はいはいそう言うことは行きながら聞くデスよ」

 

「あぁ切歌ちゃんあまり頬を強く引っ張ったらだめだよ?」

 

「まぁまぁ、善逸も善逸でやる時はやる奴だから、気にするなって!」

 

「そうだぞ、だからそんなに悲観的になるなよ。

よし、じゃあ皆、行くぞ!!」

 

五人の勇者は屋敷を出て、暴れている転生者を探しに向かうのであった。

 

これが、彼らキラメイジャーの日常である。




拠点となっている和風の屋敷の見た目はfateの衛宮邸です。

この作品について

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