屋敷で治療を受けて、五人とも命に別状はなく、しばらく回復するまで休んでから、凛に呼ばれて今回の話をした。
「…今回は派手にやられたわね」
「悪いな凛、こんなことになっちまって」
「気にしないで良いわ。
あの転生者がキラメイストーンを持っていたことは驚きだったけど」
「けどあれを一人で操縦していたとなると、あの転生者は強いデスよ」
「後で体を鍛えねぇとな…。
できればもうあんな思いはしたくはねぇよ」
「善逸くん、大丈夫?」
「死ぬわ死ぬ死ぬ死んでしまうよあんなのに次遭遇したら今度こそ死ぬわ」
士郎たちは幾分か回復しているが、それでもあのジョーキーの強さに警戒していた。
「今回のことだけど、ファイヤたちを通して見させてもらったわ。
あのキラメイ魔進、確かジョーキーだったわね?
あなたたちのやられ具合で言うまでもないけど、私もあいつは強いと思うわ」
「あぁ、だからあれをどうにかしないとな…。
次あんなのが来たらひとたまりもねぇ」
「確かにね、けどだからってあいつに弱点はないわけではないわ」
「え、それってどういうことデスか?」
「…見せたほうが早いかしらね」
凛は一つの宝石を取り出すとその宝石から映像が映る。
そこには先程のキラメイジンとスモッグジョーキーの戦闘映像があった。
「これって、まさか」
「さっきの戦いを映像化させたやつよ。
それと、これを」
次に出てきたのはサーモグラフィーのように色が変化したスモッグジョーキーだった。
「何か、赤くないかこいつ?」
「当たり前よ、こいつから常に力が放出してるの。
よっぽどあの転生者の使い方が雑なのか、いつ暴走してもおかしくないほどの量よ、これ」
「そ、それは本当なんですか?」
「えぇ、間違いなくあいつがこれ以上使ったら間違いなく暴走するわ。
そうなったらこの街は崩壊よ。
あんたたちでも、ましてやあいつらでも手を付けられないくらいにね」
「ほ、崩壊?」
「マジかよ、冗談にもほどがあるぜ」
「冗談でこんなこと言えるなら、どれだけマシかしらね。
…でも、だからってあんたたちには何もできないわけではないわ」
「そう言うこと言えるってことは、何か考えがあるんだな凛」
「そう言うことになるわ。
…これがその考えよ」
そう言うと凛は二つの白い宝石を取り出した。
「それは?」
「スモッグジョーキーの情報を元に作った制御装置、ってところかしらね。
簡単に言えば、あなたたちにはあいつともう一度戦って、弱らせたところでこいつを使って欲しいのよ」
「そいつを使えばあれをどうにかできるってわけデスか?」
「そうね、さっきも言った通りこれは制御装置よ。
これを使えばジョーキーの主導権を握ることができるの」
「おいおい、あれってあいつのだろ?
大丈夫かよ?」
「キラメイストーンはイシュタルにとってとても大切なものなの、無論あなたたちにとってもね。
あんなやつに雑に使われるよりも、こっちで有効に使うのが適切ってもんよ」
「…でもそれするためにはまたあいつと戦う必要があるんですよね?
だとしたら多分、すぐに死にますよ俺は」
「死にはしないわよ。
あんたたちはキラメイジャーなんだから、簡単には死なないわ。
とにかく、まずはあのバングレイの転生者と遭遇または応戦でジョーキーと戦うことになったらこれを使いなさい」
そう言って凛は士郎たちに宝石を渡した。
「こいつを使えば、だな。
わかった、なるべく有効に使わせてもらうぜ凛!」
瞬間、キラメイチェンジャーから反応があった。
「…この反応、どうやらあの例のバングレイの転生者のようね」
「えっ、えぇっ!?
またあいつと戦わなくちゃダメなのぉ!?」
「それでもやるしかないだろ。
皆、行くぞ!」
『了解(デース)!』
「ま、待ってよ~!」
士郎たちはキラメイチェンジャーにある反応を頼りに走る。
「あれは!」
向かってる先を見ると、そこにはバングレイとバングレイが呼び出したと思われるかつての転生者たちがいて、すでに数人と戦っていた。
「あれってジュウオウジャーじゃないデスか!?」
「ということはりんねたちか、俺たちも行くぞ!」
『キラメイゴー!
キ・ラ・メーイ!!』
『キラメイチェンジ!!』
士郎たちはキラメイジャーに変身し、りんねたちに加勢する。
「お前は!」
「どうやらお前たちもこいつと戦ってるようだな!」
「はっ、バリ数日ぶりだなキラメイジャー!
また前みたいにぶちのめしてやるよ!」
「今回はそうはいくかよ!
トレース・オン!」
干将莫邪を投影し、士郎とりんねはバングレイに立ち向かう。
だが、いくら偽物の転生者を他の皆が戦ってるとはいえ、バングレイの力は強かった。
「ぐっ、気をつけろ士郎!
こいつは…!」
「わかってる、だが!」
「おいおいあれだけ粋がってたのにもうおしまいか?
そらぁ!!」
「ぐはっ!」
「がっ!」
バングレイの攻撃に、二人は壁に叩き付けられてしまう。
「負けてたまるかよっ!!」
その言葉と共にジュウオウイーグルは立ち上がる。
同時に身体から溢れ出たのは闇だった。
「へぇ、あいつと同じだと思っていたが、そんな闇を持っていたとはな、バリ気になるねぇ」
そう言いながら、バングレイはジュウオウイーグルに向けて攻撃を仕掛けようとする。
「このままてめぇの力が暴走して、大事な大事なお仲間が死んだら、どんな表情をするのかねぇ」
「くっ」
力は既に暴走を始めており、叩きつけていた壁を破壊していた。
「このままするかよっ!!」
そう言い、ジュウオウイーグルはそのまま力を自身の腕に抑えつける。
だが、闇は既に怒りによって、押さえつける事ができない程に暴走していた。
「だったら!!」
その様子を見て、キラメイレッドはそのまま近づき、闇に触れた。
「おい」
「このままじゃ、やばいだろ。
だったら、どうにかしないと」
そう言い士郎も力を押さえつけようとした。
「・・・少し荒っぽいがお前がいるならば、できるかもな」
「えっ、何を」
「士郎、てめぇの力を貸せ」
「・・・何を言いたいのか、分からないけど、分かったぜ」
その言葉と共に、キラメイレッドはそのまま、闇に手を向ける。
同時に闇は暴走するように暴れるのではなく、二つの形へと変わろうとしていた。
「なっなんだっ、これはっ!?」
「これは俺から溢れ出る死神の力。
身体で制御できないならば、制御できる器に移せば良い」
「俺はその器を作れば良い」
「まさかっそれって」
「お前が散々利用してきた特典だよ!!」
その言葉と共に溢れ出る闇はそのまま形を変え、各々の手に新たな武器として完成する。
【スーパーライザー】
その音声と共に、りんねの手元には爪を思わせる武器が現れる。
同時に士朗の手元にもりんねと似た構造をしている武器が現れるが、爪の代わりに鋸となっていた。
新たに現れた武器だったが、手にした瞬間、二人とも既にその使い方が分かっていた。
同時にりんねの家に保管されていたスーパー戦隊の力が家を飛び出し、そのままりんねと士郎の前に現れる。
【キラメイレッド!】
その音声が鳴り響くと同時にりんねの手元に三人のスーパー戦隊の力はメダルへと変わる。
士郎はそのままメダルをスーパーライザーに挿入する。
【カーレンジャー!ゴーオンジャー!ターボレンジャー!】
「超えろ、境地!」
その音声を確認すると共に士郎はスーパーライザーのトリガーを引く。
同時に士郎の姿はキラメイレッドへと変わると同時に三枚のメダルから現れたスーパー戦隊はそのまま重なる。
【キラメイレッド!クリアマインド!】
その音声と共にキラメイレッドにフォーミュラーカーを思わせる装甲を身に纏う。
「なっなんだ!?」
その姿にバングレイは驚きを隠せなかった。
だが、その変化はキラメイレッドだけではなかった。
士郎と同時にりんねもまた、姿が変わっており、その姿はジュウオウイーグルの身体が炎を思わせる紅へと変わり、背中からは炎の翼が広がる。
【ジュウオウイーグル!バーニングファルコン!】
「なっなんだ、その姿は!?」
「さぁな、俺達も知らないが」
「ひとっ走り付き合えよ!」
キラメイレッドのその一言と共に姿を消す。
同時にバングレイは次々と衝撃を受けたように宙に舞う。
「ぐっなっ!?」
一瞬の出来事に戸惑っている間に上空には既に待ち受けていたジュウオウイーグルの蹴りによって、再度地面に叩き落とされる。
「ちっ、こんな所でやられるかよ」
その状況が危険だと判断したバングレイはすぐに懐から何かを放り投げた。
同時に現れたのは魔進チェイサーとグボロ・グボロの2体だった。
「そいつらと遊んでろ!」
その一言と共にバングレイは完全に姿を消した。
「逃げられた」
「けど、こいつらを放っておく訳にはいかないな。
士朗、そっちの紫は頼んだ」
「あぁ」
その言葉と共にジュウオウイーグルはそのままグボロ・グボロに向かって突進する。
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