今回は内容を少し変えてますがいりごま塩さんからのリクエストを書かせていただきました。
切歌が響と会って翌日。
「なぁ士郎、切歌ちゃんの話が本当だと、響ちゃんって子本当に転生者に対して深い恨み持ってるみたいだよ?」
「けど、どう説得するかが問題だぞ?
いろはも胸ぐら掴まれたって話だし」
「なぁ、それなら俺に良い考えがあるぜ?」
「何だ武、その良い考えって?」
「サシでやり合って、互いの思いをぶつけるってのだけど」
「それで上手く行けば苦労しないデスよ!?
というかそれ、下手すれば余計に恨まれるデスよ!?」
「うーん、どうしよう…」
『…』
士郎たちはどうすれば良いか悩み、しばらく黙り込む。
「…なぁ切歌、響って何が好きなんだ?」
「うぇっ?
え、えーとぉ、とにかく人助けとか好きだったデスよ?
他にもあたしと一緒に歌を歌ったりとか、空手で体を鍛えたりとか、あとチョコのドーナツとかカスタードクリーム入りメロンパンとか大好きだったデス」
「空手はまぁあれだけど、意外と普通だな」
「でも、これで少しはあの子のことがわかったと思うよ?
…まぁ流石に物で吊るのはどうかとは思うけど、そんなの私だって怪しむもん」
「となると、話し合いで何とかするしか…」
そう言い掛けた所で、キラメイチェンジャーが反応した。
「どうやらその話は後になりそうだな」
「あぁ、皆行くぞ!」
士郎たちが現場に駆けつけるとそこには。
「あれは、響!
それにあれは…!」
響と、そこにはメタリックで機械的な恐竜が戦っていた。
「バイオトリケラ!
まさか、あれが転生者だってのか!」
「というよりも、あれ自体が特典の塊だよ!」
「…っ、見てあれ!
響ちゃんの後ろ、あれって!」
いろはが指を指す方向、その先は。
「あれは、幼稚園バス!?
まずいぞ、中に子供達も先生も乗ってるぞ!」
「な、なんデスとー!?
しかもよく見たら先が行き止まりで動けないでいるみたいデスよ!?」
「とにかく、響と話をしなくちゃいけないし、あんなデカいのは放っておけない!
行くぞ!」
『キラメイゴー!
キ・ラ・メーイ!!』
『キラメイチェンジ!!』
士郎たちはキラメイジャーに変身し、バイオトリケラに攻撃を仕掛ける。
「あ、あんたたちは!」
「お前は翳里響だな?
色々と話はあるが、まずはあいつをここから遠ざけて倒す。
それで良いか!」
「…っ、そうして」
響は後ろの幼稚園バスを見て納得したのか、それだけ言った。
バイオトリケラが巨大な二本の角を振るい、突進しようとする。
「ひぃっ!?
あいつ、すごい勢いで突進してきてるぅ!?」
「なら俺が行くぜ!」
武が前に出て、雨の炎をまとったキラメイソードを振るい、角を斬りつけた。
あまりにも硬く、角自体は傷ついてないが、バイオトリケラの体が軋み、一歩も動けなくなっていた。
「
これでこいつはしばらく動けないはずだ」
「ありがとう武くん!
…ストラーダ・フトゥーロ!!」
「カラドボルグ!!」
『チェックメイジ!!』
いろはと士郎が滑り込むように真下に入り、撃ち込んだ。
重たい筈のバイオトリケラの体が、凄まじい勢いで上空へと吹っ飛んでいった。
そして今度は切歌がアンカーを飛ばして引っ掛ける。
「行くデスよ!!」
「雷の呼吸 壱の型改 咲式 霹靂一閃・旋 六連!!」
「デーーーースっっっ!!!!」
先ほどの突進で気絶した善逸が、凄まじい勢いで飛び、強烈な一撃を浴びせる。
そして切歌がその勢いに合わせてアンカーで引っ張り、投げ飛ばした。
バイオトリケラの体が宙を浮き長距離を飛び、そのまま誰もいない広場まで吹っ飛ぶ。
「はぁ!!」
響がバイオトリケラを地面に縫い付けるように、強力な蹴りを浴びせ、地面にめり込ませる。
「よし、このまま決めるぞ!!」
『キラメイバスター!!』
『キラメイチャージ!』
「エクスカリバー!!」
「雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃!」
「デース!!」
【断殺・邪刃ウォttKKK】
「時雨蒼燕流 攻式 八ノ型 篠突く雨!!」
「ストラーダ・フトゥーロ!!」
『チェックメイジ!!』
士郎たちの攻撃は、そのままバイオトリケラへと向かっていく。
バイオトリケラはそれに対抗するようにフレアでシールドを展開しながら突進する。
ほんの数秒だけ受け止めた後耐えきれなくなり、シールドも装甲も全て貫通して吹き飛んだ。
機材やら部品がバラバラになって、特典の宝石を回収したが、中から一度ではなく一回り大きめな機械が出てきた。
「この機械から転生者の反応が…」
「まさか、この機械のAIか何かが転生者、なの?」
「…後で凛たちに調べてもらおう。
それよりも今は…」
士郎は目を響へと向ける。
「…あんたたち、多分だけどあの幼稚園バスを守るために、こう言う人気のない所にそいつを連れてきたの?
何で?」
「そりゃ俺たちは人殺しじゃないからな。
いくら強力な力を持ってるからって誰かを巻き込むのは違うだろ?」
「…嘘は、行ってないんだ」
「それに俺たちはあくまで人助けしながら自分たちの真実、つまりは俺たちの生前の事件の真実に至るために、転生者から特典を宝石に変えて集めてるんだ」
「真実?」
怪訝な眼差しで響は切歌を見る。
「響、あたしはあの時に何で自分たちは襲われなくちゃ行けなかったかを知りたいんデス。
それに、響が言ってた、自分の体を弄ばれたって話のことも…」
「…っ、切歌」
「あの、その…、切歌ちゃんも君と同じで、その転生者を探してるんだ!
それで君のこと、ずっと探してたんだけど…」
「…」
「…そうなの?」
「そうデスよ?
それにここにいる皆も同じく、生前の事件のことを探すために一緒に戦ってる仲間なんデス。
だから、信じてくれないデスか?」
「…それは」
響は複雑そうな顔で士郎たちを見ながら考える。
そしてすぐにそっぽを向くように目をそらした。
「…ふん、勘違いしないで。
切歌が言ってることは本当だとしても、他のやつらの言い分なんて知ったことじゃないし」
「響、そんな…」
「うわ~、あんた頑固だなぁ」
「頑固と疑うのは違うと思うよ。
…けど、さっきのあのバスを守ってくれたことは嬉しかった。
ありがとう、そのあたりは認めてあげる…『脳が、震える』…!?」
「えっ!?」
一瞬だけ、ボソッと響が何かを言ったのを聞こえた善逸は耳を押さえる。
「…コホン。
でも、それは私を懐柔するための演技の可能性もあるから、信じてもらいたいなら精々尻尾を捕まれないようにすることだよ。
…一瞬でも隙を見せれば、全員叩きのめして切歌を引き離すから、じゃあね」
「あっ、待つデス響!!」
「…?」
「もし、こんな状態じゃなかったら、皆で一緒に、ご飯を食べないデスか?
ほら、響って一緒に食べるご飯好きデスよね?」
「…切歌がいるなら、考えとく」
そう言った直後、響はどこかへと飛んでいった。
「おいおい切歌、あいつ俺たちのこと信用してないのにそんなこと言って大丈夫なのかよ?
飯は作るが、流石に食卓荒らされるのは勘弁して欲しいぜ」
「大丈夫デス!
あたしが絶対にそんなことさせないデス!」
「そうだな、一緒に飯を食って腹のうちを割って話すことできたら良いな」
「それで収まれば良いんだけどね。
…ところで善逸くん、何か顔色悪いけど、大丈夫?」
皆が話をしてる中、善逸は耳を押さえながら青ざめていたのでいろはが声を掛けた。
「あぁいやっ、何でもないよ?」
(…え?
でもあれ、何なの?
さっき響ちゃんから、ものすごくおぞましい音が聞こえてきたんだけど、あれは…)
「…?」
善逸はただ、不安そうに切歌を見ているしかなかった。
一方、その頃。
「…はぁっ!!
はぁはぁ…!」
変身を解除して、空手胴着の格好になった響は路地裏で壁伝いになりながら、ある人物を睨み付けていた。
「おやおや、あれだけ意気込みを入れていたのにも関わらず、転生者に襲われた挙げ句キラメイジャーに助けられて、手ぶらで帰って来たのデスか?
アナタ、怠惰デスねぇ?」
「うっさい!
大体、私はあんたの言いなりになった覚えなんてない!」
親の仇を見るような目で睨み付けるが、男はそんなこともお構いなしに話を進める。
「言いなり?
いえいえ、私はアナタの転生者に対する憎悪に勤勉さを覚えましたので、私はアナタの手助けをしているだけ、それ故指先の一人に、と」
「本当に気持ちの悪いやつっ、ともかく今はただの様子見。
ちょっとでも隙を見せれば切歌を除くあいつら全員倒してあんたに突き出せば良いだけでしょ!!」
「おや、おやおや?
様子見、と言いましたか?
良いでしょう、それがアナタの勤勉だと仰るのでしたらそのように。
…まぁ、私としては彼らの魂こそが魔女への供物には持ってこいデスけどねぇ?」
「それはあんたの都合でしょう?
とにかく、あいつらは私が何とかするから、手出しはしないで」
響は男を突き放して、その場を後にする。
「…切歌、あなただけでも…!」
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