八神はやてのでぃ~ぶいでぃ~=ハーメルン用ディレクターズカット版= 作:北乃ゆうひ/YU-Hi
――というわけで、本日の道路交通情報でした。
リスナーの昼下がりを灰色に彩る約二時間。
シノ・ケカオンのOh!デブニングここから後半戦。
今日は前半に引き続き、管理局の小娘さんの一人に付き合ってもらいますよ、と。
「こら(笑)。ちゃんと紹介してくださいよ」
――じゃあ、自分でどうぞ。
「えーっと、改めまして高町なのはです。後半戦もよろしくお願いしまーす」
――ちなみに、僕が彼女を小娘よばわりしてるのは、えーっと、何だっけな。
彼女がまだ、管理局の期待の星だったのか、管理局のアイドルだったのか……
あるいは、赤い帽子を被ったヒゲの土管工だったのか、イマイチ世間からの扱いがよく分からなかった頃にあった、雑誌の企画でね、対談企画があって、その時が初対面だったんだけど。
(あはははは)
「そうそう。あの時、ブロック壊したり、カメを踏んづけたりしながら、うっかり私が、シノさんの方が年上なんだし、私なんて小娘扱いで構いませんよ――なんて言っちゃたら、それからずーっと小娘呼びなのこの人」
(くくく……ははは)
――僕は君が何歳になろうと、小娘と呼ぶコトを、今ここに誓います、と。
「誓わないでください」
――無視。さて、ダイレクトメッセージボックス、開けっ放しになっていますので、ちょいと一枚。
「はいはいどうぞ」
――ラジオネーム、『梅干しはすっぱい』。なんか、すごい好きだこの名前。
「普通なのが良い味だしてますよね」
――なんか面白くなっちゃう。普通なのに。梅干しはすっぱい。梅干しはすっぱい……(笑
(あははははは)
「分かりましたから、はやく読んでくださいよ(笑」
――もうちょっと梅干しすっぱいしたいんだけど仕方ない。すっぱいしたいって何だよ!
(あはは)
「いいから読む!」
――はい。
前半から楽しませてもらっています。
でぃ~ぶいでぃ~含めて、なんだか管理局員の方々のイメージがちょっとだけ変わった気がします。
「ありがとうございます。でも、だいたいの人は多分、イメージ通りですんで、私みたいのはきっと例外かなぁ」
――まぁそうだろうな。
どんなネタが飛び出してくるのか、後半戦も楽しみです。
ラジオで喋るということは初めてでしょうから、大変だとは思いますが、なのはさん、頑張って下さい。
「幼馴染みのお姉さんに、出身世界で知らない人は居ないってくらいの歌姫さんがいまして。
その関係でちょろっと現場に行ったり、その場のノリでブースに放り込まれたりしたので、実はラジオ出演って初めてじゃなかったりします」
――それにしたって、トーク慣れ過ぎてる気がしますが、話題はとりあえずでぃ~ぶいでぃ~だな。
「あれはねー……ひどかったの。前半でも話したけど」
――いやー、俺はすげー好きだよああいうの。
「知ってます」
――最高だったね。似たような計画を若手芸人にしてやろうと思ってたのにやられた!って感じ。
「やられた~なのはこっちですよー。そもそも撮影だって話すら聞かされてなかったんですから」
――じゃ、ほんとただの飲み会だと思ってたんだ?
「そーなんですよー」
――ひっでー(笑
(あはははははははははは)
――まじ尊敬する(爆笑
(わははははははははは)
「ひどいのはどっちー!?」
――あはははは! いやいやいや、最高ですよ実際。
「くやしいので、仕返しを用意してます」
――らしいね。この番組中にやるんでしょ?
「そうそう。シノさんとか、基本ブースの中で笑ってるだけの構成のヤタノベさんには事前に言っておいたんですけれども」
(うんうん)
――今、丁度裏でやってるおっしゃれぇぇぇな、ラジオ番組に八神はやて特別捜査官が、だいたいこの小娘と似たような理由で生放送にゲストで出てるらしいのよ。
「そうそう。それでですねぇ、ここに私の出身世界でメジャーな通信端末が『ケータイ』ってのがありまして。
もちろん、はやてちゃんも持ってます。まぁプライベートな端末ですから、ブースの中では電源を切ってるとは思うんですが……」
――何よ? 勝手に電源が入る細工でもしてきた?
「ん」
――放送事故だけは気を付けてよ?
「さすがに、気を付けますよー」
面白い事故起きちゃってリスナー取られるの嫌だから。
「そっち!」
(あははははは)
――それ以外何があるんだよ! リスナー、超大事! 番組台無しな事故は大歓迎! なお当番組は絶対責任とりません!
(はははは)
「ですよねー。ま、しませんよ。で、話の続きですけど」
――はいはい。
「事前にはやてちゃんのケータイにはウィルスっぽいプログラムを仕込んでありまして。
そろそろ電源が入って、さも今まさにメールが届いたかの如く、着信音がなります」
――番組中、端末の呼び出しコールとか普通にダメな事故だよ!
「気にしちゃ行けません。私は気にしません」
――おい!(笑
(あははははは)
「ほいでー、定期的に着信コールなります! メール本文には数字のみ!」
――数字?
「そうそう。最初は5。次は4」
――カウントダウン?
「いえす! いぐざくとりー!」
――なに? ゼロになると何が起きるの?
「それはいえませんよー。生ですから。
こっちのリスナーがはやてちゃんにチクらないとも限りません。向うもダイレクトメッセージボックス使ってますし!」
――お? どうやら届いて焦ってるみたいだなー。
ブースの外にいる連中があちらの番組を、お尻を出しながら聞いてますんでねー、そのお尻でサイン出してくれてます。
(ぶははははは!)
「にゃはは、分かり辛いから、普通に紙とかに描いて下さいよー」
――ま、何かあったら全部、ブースの中で笑ってる構成のヤタノベのせいですから。
「そうそう。シノさんも私も基本的に台本通りにしかしゃべってないですから」
――小娘のこのイタズラも台本通りだから。
えーっと、FMMC局さんで、何か文句がありましたら、うちの局じゃ無くってヤタノベ個人に直接言って下さい。
「私とシノさんは何も悪いコトはしていませーん」
――全部ヤタノベの掌の上。セリフも仕草も雰囲気も、ぜーんぶ台本通りだからな?
(わはははははは)
「そんなワケなんで、FMMCの方。なのはの小さないたずら、許してね☆」
――小さくねぇから!
(くはははははははは)
――今週も始まりました、働く女性の休日に、素敵なひとときをお送りするウーマンズ・ウーマン。
お相手は私、ユン・ハーキライト。そして、本日、私と一緒にお相手して下さるゲストは、この方。
時空管理局のトライエースと呼ばれる三人の女性魔導師の一人。
あのJS事件を解決へと導いた立役者の一人でもあります、元機動六課部長、現在は特別捜査官をしております、八神はやてさんです。
「どうもー。八神はやてですー。
えらいカッコいいご紹介預かりましたけど、そんな大層なもんでもなく、ただの小娘ですんでー」
――いえいえ、ご謙遜なさらずに。最近では。はやてさんが監修なされた映像ソフトを出されてますね。
「でぃ~ぶいでぃ~ですね。あれは監修というか、半分悪ふざけやったんですけど、妙に番組スタッフから評判よくてですねー。
なんや気が付くと特別版とまで出してくれるようで。ほんま、ありがたいコトです」
――私も見せて頂きましたが、ヒドイ内容でしたねぇ……あ、褒めてますよ?(笑
「あははは。人によってはほんとダメや言う人がおるコアなネタになってしまってるようでしてー……
せやけど、あれも癒し――っちゅうんとちょう違うか――えーっと……軽い息抜きみたいな、みんな普段は気を張ってお仕事してますから、ああいう、本当の意味での危険が隣にない緊張感って貴重なんですよー」
――そうですね。執務官さんや、防災士長さん達ですもんね。
みなさん時間もなかなか合わないでしょうし、そう言われますと、あの収録中はとても貴重ななのですね。
「そうですー」
――それと……で、お便りを一つ。私も同じコトを思ったんですが……ネージュさんからです。ありがとうございます。
ユンさん、そしてゲストの八神はやてさん。こんにちわ。
――こんにちわ。
「こんにちわー」
八神はやてのでぃ~ぶでぃ~、楽しくは意見させて頂きました。
「いやーありがたいことです」
見ていて思ったのですが、前半の和気藹々とした食事も、後半のいたずらの時も、何だかみなさんの反応がとても普通の人で、管理局の魔導師というイメージがなんとなく良い意味で崩れた気がしました。
これからも、お仕事がんばってください。それと、また機会がありましたら、このでぃ~ぶいでぃ~のような企画も遣って頂けたらと思います。では。
――と、いうワケでですね……わたしも、申し訳ないんですけど、管理局の魔導師さんてちょっと、怖いって思ってたんですけど、本当にみなさん、食事の時とか普通の方々という感じでして、休日の姿は私達と変わらないんだなぁと。
「まあ、魔法ぶっ放してドカンドカンやってますからねー。そういうイメージを持たれてもしゃーないと思いますよ。
それでも、魔法が使えるってだけの普通の人なんですよー……っていうのを見せるんがでぃ~ぶいでぃ~の当初の目的でしたから、そういう風に思って頂けたら幸いです。ありがとうございます」
――なるほど、だとしたら本当に成功だったんですね、でぃ~ぶいでぃ~は。そうそう実は聞きたいことが……
――え?
「わわわわわ! すいません、プライベート端末の電源切っとくん忘れとったみたいです」
――いえいえ。こういう小さなミスはむしろ生放送の醍醐味ですので。
「あ、あはははは……」
――その、変なコト訊いてごめんなさいね。何だか珍しい端末ですけど……
「ああ。これですねー……出身世界で流通しとりますケータイいう端末です。現地の友達なんかとやりとりするのに使ってるんです」
――なるほど。差し支えなければ、今のメール? ですか? 内容訊いてもよろしいですか?
「大した内容じゃあらへんと思いますけど……えーっと……あれ? なのはちゃんから?」
――なのはさんと言いますと、教導隊の高町なのは一等空尉ですか?
「そうです。でも、おかしいですね。彼女、ちょうど裏番組に生出演しとるはずなんですけど……内容は――件名【でぃ~ぶいでぃ~の仕返し今ココで】……え?」
――おや?
「本文【じゅ~すぃ~なのはだよー☆ はやてちゃんのケータイをちょっと弄って、勝手に電源が入るようにしてみたんだ。にゃははは】……なんや、テンション高いな!
【電源切っても時間になると勝手に電源が入るから切っても無駄だからねー。でぃ~ぶいでぃ~のお返し、覚悟しておくよーに♪ PSヴィヴィオを変なコトに使った仕返しの方が正しいかも!】」
――もしかして、一等空尉はだいぶ怒られているんですか?
「たぶんジョークやと思いますよー。さすがに放送事故につながる、まずいネタはせぇへんでしょうから」
「とりあえず、受信メロディの設定は変更しときます(照」
――はい。そうしてください(笑
「今度の件名はカウントダウン開始。本文は【5】ひと文字……ゼロになったら何がおきるん?」
――ちょっと楽しみですね。
「あ、あはは……わたしは不安しかあらへんのですけど……」
――さてさて、とりあえず、もう一枚くらい、ダイレクトメッセージボックス覗きましょうか、と。
「はいはい」
――えーっと、ラジオネーム……『ちからこそパワー』。
お二人ともこんにちわ。
「こんにちわー♪」
前半戦楽しく聞かせて頂きました。
管理局の魔導師である兄が、なのはさんは管理局一の般若教官だなんだと言っておりまして、どんな恐ろしい女性なのだろうと思っていましたが、
「そのお兄さんの名前、後でこっそり教えてね☆」
――怖っ(笑)えーっと……
シノさんの悪ノリトークに悪ノリをかぶせて話を膨らませるのが上手で、何ども笑わせてもらってます。
笑いすぎて腹筋が筋肉痛になりそうです。助けて下さい。
「それはねぇ、むしろカッコよく割れるまで笑い続ければいいと思うよ。腹筋。そしたら取材とかあるかもだよ。『実録・この腹筋はこう鍛えた!』みたいな。
――それ放送されたら、ミッド中に笑い声が響き渡りそうだよね。年がら年中さ。
「みんなが笑顔なのはいいコトだとなのはは思いますよ」
――しみじみ言ってるけど、ぶっちゃけ不気味なだけだからなそれ!
ところで、前半でもシノさんが言っていましたけど、お二人は時々プライベートでもお付き合いがあるそうですね。
――どっちかっていうと、なのはと俺の嫁さんの付き合いのがあるんだけどね。うん。
シノさんはなのはさんのお宅に行ったことがあるのでしょうか? あったのでしたらどんなご家庭でしたか? よろしければ教えて下さい。
「君はそれを知ってどーしたいの?」
――決まってるでしょ? こっそり覗きに行くんだよ。言わせんな恥ずかしい。
「ちょ……っ! じゃあ話ちゃダメです」
――えーっと、今の高町邸はですね……クラナガンの郊外西のですね……
「だーめーですってー!」
――三十キロ行った辺りにあるあの有名な樹海の中にあります。
「え?」
(ふふはは)
――一番自殺者が多い区域にぽつねんと経っているほっ立て小屋。そこにね、自殺しに来たけど自殺しきれない人が暮らしてるんだよ。
(急に声のトーン落として)そこでは……チヅルという少女が中心になっていて……
「なんかホラー調ッ!?」
(はははははは)
メンバーが一人減る毎に、新しい自殺者を説得して、メンバーに加えているのでした。彼女は必ず自分を含めて五人のメンバーを作ります。
なぜかというと、まだ質量兵器の使用が禁止されていなかった旧暦の頃、五機の戦闘機からなる戦闘部隊のメンバーの紅一点……それが彼女だったからです。
ところが、戦闘中に自分を除く四人が戦死してしまったのです。
特殊な素養が必要となる戦闘機故に、チヅルは他のメンバーを探すように司令部から命令されます。
探して探して、結局見つからず、そして見つからずのうちに終戦してしまったのです。
「その頃が忘れられずに、死してなおも自分の眼鏡に適う新たなメンバーを探してるんですねー……ところで、私の家の話は?」
忘れてた! 何だよ戦闘機部隊って! 誰だよチヅルって! ダメだななのは!
「わたしっ!?」
(あはははは!)
――もっと早くツッコミ入れてよ! ……で、えーと、そのほったて小屋の囲炉裏が実はなのの家……っていうか、なのは王国の入口の一つなんだよ。
「そうそう。入口のカムフラージュの為の小屋なのにいつの間にか幽霊が住み着いてて困っちゃってるの」
――ちなみにさっきの戦闘機は五機が合体してロボットになるから! 名前は『エルバトラーV』。今、思いついた!
(くくくくくく)
「無視。ほいでね。その囲炉裏から地下へ降りる階段を降りていくとね、大理石と黄金で作られたなのは王国の王宮があるんだ」
――その、地下王国。色々と出入り口があって便利なんだよ。主に管理局施設や雑誌社・報償局系の近くには出やすいね。
「出やすいですね。そういう風に命令して作らせたから。誰に?」
――知らねーよ!(笑
(あははははは)
「あ、わかった! 土管工!」
――土管工だけじゃ建築はできねぇよ!(笑
(ぶあはははははははは!)
――くく、まだ時間ある? はは……じゃあ読もう。ラジオネーム、『どす恋喫茶ジュテーム』。
シノさんは自称人見知りだそうですが、なのはさんはどうですか?
――だとさ。俺が言うのもなんだけど、こいつは絶対人見知り。
「そうだよ。もうね、地下王国の王宮にあるね、『なのはのお部屋じゃないお部屋』にいつも引きこもってるくらいの人見知り」
――何? その部屋?
「『なのはのお部屋』『ヴィヴィオのお部屋』『フェイトちゃんのお部屋』『なのはのお部屋じゃないお部屋』の四つがあるの」
――他のやつの『じゃない部屋』はねーんだ?
「うん。ほいでねほいでね。膝を抱えてね、その部屋の片隅でね、いつも不安で震えてって、孤独で孤独で、でも誰にも会いたくないから、孤独の海を泳いでるんですよ。
でもよくよく考えると、そんな海泳げないっていうか泳ぎたくないから、深海色のペンキぶちまけて蒼に染めてみたりして」
――しかもあれだろ? 寂しくて仕方ないから、一途にずーっと一つのコト考えて、逆に傷ついてるんだろ?
「そうそう」
――腐葉土恋しい腐葉土恋しいって。そりゃもう一途に!
(ぶははははははは――……!)
「あはははは腐葉土って!(爆笑」
――大理石も黄金も、私には一時凌ぎでしかないの! だけど仕方ない! そういう運命だから! でもやっぱり腐葉土が恋しくて恋しくてしかたない!
(あははっはっはっっはは!)
「そうそう! 高級素材のベッドと低反発素材のマットよりも、腐葉土恋しい!」
(くはははは)
――じゃあ、ほったて小屋出口から外に出ろよ! 樹海の真ん中なんだから一杯あるだろ(笑
「っていうか、そういう運命ってどんな運命ッ!?(笑」
(ははははははは!)
――ではでは、ちょいと一息、曲に行って、CMです。
「あ、カウント3のメールが届いたみたいですね」
――なんか、俺もドキドキしてきた。えーっと、曲。古代ベルカ語なんで読めないです。このグループ名。
(あはははは)
なんかそいつらの、『焦げた大地を越えて』とかなんかそんな曲!
「ええっと、たぶん、アインスフランベかなぁ、これ?」
――だそうです。
「ちゃんと紹介しなさいってまったく!(笑」
――さて、本日のウーマンズ・ウーマン、そろそろエンディングのお時間になりました。
えっと……お顔が真っ青になってますけど大丈夫ですか?
「いやー……迷惑かけてしもうてすみませんですー」
――いえいえ。結局、ゼロにはなってないみたいですし。
「強がってみたんですけど、やっぱ心臓に悪いんですよー、もう今めっちゃビビってます。
こんだけ期待させてて何も起きなかったらどないしよーって」
――そっちですか(笑
「嘘です。普通にビビっとります」
――あ、来ましたね。
「うわ……なんかめっちゃドキドキするんやけど!」
――申し訳ないと思いながらも個人的にはとても楽しみにしていた瞬間ですので、はやてさんとは別の意味でドキドキしております。
「なんだかんだで、楽しんでますねユンさん」
――ええ。最終的に誰も損をや傷なく終わるドッキリでしたら大歓迎ですので。
「ユンさんの意外な一面を知った気がします――それでは、ぽち……と」
『どっか~ん♪』
「うおう!? 音声データ!?」
――やっぱり、テンションが高いようですね。
「なんなんやろうなこのテンション?」
『本日は、地球の日本時間において六月四日です!』
「……あ」
――?
『そんなワケで、せ~の……』
はやてちゃん。
お誕生日おめでとう!
――あら。おめでとうございます。
「うあ。なんやこれ……え?」
――なのはさん以外のお声がありましたけど、お友達ですか?
「え? あ? はい……えっと、執務官のフェイトちゃんと、故郷の友達のアリサちゃん、すずかちゃんの声やと思うんですけど……
えっと……ドッキリ系の身構えしたらとんだサプライズで、サプライズ過ぎて、どうしてよいやら……
う、うれしいんやけど、なんや――メッチャ嬉しいのに、素直に喜べへん……」
――もう少し、可愛いらしく困惑しております、はやてさんとお話したかったのですが、今日はもうお別れのお時間みたいなようです。
「な、なんや。最後がこんなんでほんと、申し訳あらへんです」
――いえいえ。その驚き方、とっても可愛らしくて素敵ですよ。
「……お、おおきにでしゅぅぅ……」
――それでは、本日は一時間のお付き合い、はやてさんありがとうございました。
「いやいやいや、こちらこそお呼び頂ありがとうございました」
――この時間のお相手はユン・ハーキライトと、
「八神はやてでした」
――それではまた来週、この時間にお会いしましょう。では。
――爆発とかはしないの?
「しませんて」
(あはははは)
――なんだ、ただの誕生日メッセージかよー。
「いやでもほら! はやてちゃんの身構えてたのに、『お誕生日メッセージ』が来て、嬉しいのに、身構えてたはやてちゃんからすると感じる、
やられた感みたいなヤツのせいで素直に喜べない、あの感じ……ペルソナコレクション・テンフェイスに使えそうじゃないですか?」
――それ聞いて思い出したよ。コーナー。二時間しゃべってて結局、一つもやってねーのな。
「そう言えば!?」
――そして、時間がねぇ!
「え?」
――そんなワケで今日のお相手は、
「え? ちょ……ッ! 何そのフリ!? 私そんなんじゃ…いや、えっと。あ! 高町なのはでした!!」
――じゃあ、来週もよろしく!
「いつも聴いてる通りなんだけど本当に現場レベルでグダグダのまま終わるんですねこの番組!」
(あははははははははは!)
「フェイトママ? どこ行くの?」
「知らなかったんだ私……」
「え?」
「なのはが……まさか、あんなに腐葉土を恋しがってただなんて!」
「いや、ちょ……っ! フェイトママ!?」
「ごめんねヴィヴィオ。ちょっと腐葉土買いに、園芸店に行ってくる!!」
「なんて硬い決意ッ!? って、そうじゃなくって、あれはお話の……あ、もういない……」
そうして、なのはが家に戻ってくると腐葉土の袋を抱きしめて、るフェイトがリビングで泣いていたとかいないとか。
【omake - closed.】
これにて、八神はやてのでぃ~ぶいでぃ~ハーメルン用ディレクターズカット版は終了となります。
ここまでお読み頂きましてありがとうございます。
このおまけ、執筆当時は、なのは書いてるんだかゆかりん書いてるんだかって気分でしたけど、読み直してみるとただの中の人ですね。はい。
DJのシノさんとヤタノベさんに関して誰をモデルにしたのかは敢えて何も言いませんw
分かる人には分かりやすすぎるネーミングですので。
ユンさんも何かモデルがいたはずなんですが、まったく覚えがないんですよね……たぶんおっしゃれぇぇぇなお昼の番組とかやられてた方をモジったのは覚えてるんですけど……w
なにはともあれ
ここまでお付き合いしてくださったみなさん、ありがとうございました。
少しでも楽しんで頂けたなら幸いです。では。