正体不明の妖怪(になった男)、情緒不安定な百獣の腹心になる   作:黒岩

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死の外科医

 密林の木々を薙ぎ倒して現れ、ゾロ達を見下ろすのはこの世に存在しない筈の空想上の生物である──“(ドラゴン)”と“(キメラ)”だった。

 

「グルル……!!」

 

「ヒュルル……!!」

 

「ゆ、夢かこれは!!? こんな生物いるワケねェ!!」

 

 信じられない程の巨体と恐ろしい容貌を見上げる面々の中で、ウソップが怯えながら現実逃避をする。

 竜の方は四足の蜥蜴のような身体に翼と鋭い爪と牙を持つ──正しく物語や伝説に伝わる竜そのものの姿。

 そして鵺の方もネコ科の手足に鳥の羽。蛇の尾など複数の獣の特徴を持つ──伝え聞くキメラのような姿。

 如何にここが“偉大なる航路(グランドライン)”で“新世界”であっても実在しない怪物が現れるとは思いも寄らなかったのか、一同は揃って面食らい、様子を見る。どうやら先程まで2体の怪物は喧嘩をしていたのであろう、対峙していた2体だが足元で彷徨く人間の姿を視界に捉えると──

 

「グオオオ!!!」

 

「ヒュオオオ!!!」

 

「!? まさか……!!!」

 

 ゾロが見聞色の覇気とその怪物の仕草で何をするかを予見すると、横に向かってウソップを蹴り飛ばし、自身も相手の攻撃の軌道から逃れるためにそこから飛び退いた。

 

「!!!」

 

「うあああああ~~~~!!?」

 

「火です!! 火を吹きましたよ!!?」

 

「こっちは雷まで……!!?」

 

 ゾロ達が一斉に飛び退いたすぐ後、先程までいた場所に火炎と雷鳴が走る。

 直線上にあった木々を焼き焦がし、破壊をもたらす怪物にウソップやブルックが悲鳴と驚きの反応を見せる中、即座に対応しようと体勢を立て直したのはゾロにボニー。そして日和だった。

 

「ブッた斬ってやる……!!」

 

「チッ……!! なんでこんな化け物がいやがんだ……!!」

 

「……!!」

 

 麦わらの一味でルフィに次ぐ戦闘力を持つゾロに、最悪の世代の船長であるボニー。ワノ国の侍である日和がそれぞれ戦闘態勢を取ると、竜と鵺もまたその牙と爪で彼らを引き裂こうと見定めて攻撃を繰り出した。

 

「っ……何だこの力と硬さ……!!」

 

 竜の牙がゾロを噛み砕こうと迫り、ゾロは三刀流でそれを受け止める。その際に反撃もセットで行い、竜の皮膚を斬り裂こうと試みるが、それは失敗に終わる。竜の皮膚の異常な硬さとゾロの膂力を押し返すほどの力にゾロは驚く。

 

「……う、らァ!!」

 

 が、それでもゾロは獣如きに負ける訳にはいかないと意地を見せ、竜の顎を刀でかち上げた。そして跳躍し、竜を今度こそ真っ二つにしてやろうと刀に覇気を込める。

 

「“三刀流”……“極虎(ウルトラ)”……!!」

 

「! ゾロさん!!」

 

「……!!」

 

 しかし、その瞬間に鵺の方が動く。

 

「!!!」

 

 竜に斬撃を浴びせようとして空中にいたゾロを、鵺が横から割り入るようにして爪で叩き落とす。

 斜めから地面に激突し、粉塵を巻き上げたゾロをブルックが心配し、仕込み杖を持って参戦するが、今のを見る限りパワーでは敵うべくもなくブルックやウソップは援護に徹するしかない。

 

「クソ……近づいて触れれば終いだってのに近づけねェ……!!」

 

「とんでもないコンビネーションですよ!!」

 

「喧嘩してたんじゃねェのかよ!! チクショウ!!」

 

「……!!」

 

 そしてそれはボニーなども同じで、触れれば強制的に小さく出来るであろうボニーも2体の怪物相手には容易に近づけず、他の者達も2体のコンビネーションに攻めあぐねていた。先程まで喧嘩をしていたのに、外敵が現れるなり協力してくるなど彼らにとっては都合が悪すぎてたまったものではない。

 ──だが日和だけはその姿を見て脳裏に別のモノが嫌でも浮かび、眉根を寄せたが……他の者達はそれに気づかない。竜と鵺に集中している他の者達を見て、震える身体を必死に抑えて刀を握ると戦闘に参加する。

 そして5人が本格的に戦闘に参加すれば、状況は改善した。空想上の生物とはいえ、所詮は獣。大したダメージを負ってないゾロが即立ち上がり、他の面々の助けを借りて強い覇気を刀に込める。

 

「一刀流……“居合”……!!」

 

「行け!! ゾロ!!!」

 

 今度は邪魔は入らない。竜の方は日和やブルックで抑え、ウソップが緑星“トランポリア”を使ってゾロを空中へと送ると、

 

「“死・獅子歌歌”!!!」

 

「!!!」

 

 鵺の首を真っ二つに斬り落とした。

 刀を鞘に納める音が響き、ゾロが鵺の首と身体と共に地面に着地するが、しかしまだ終わりではないと竜の方に向き直った。

 

「グルル……グオオオオオオオ!!!」

 

「!?」

 

「何だ!? めちゃくちゃに怒ってるぞ!!」

 

 だが、そこで不思議な光景を目にすることになる。

 鵺を目の前で殺された竜が咆哮を上げて暴れると、その怒りを見たウソップ達がその様子を訝しむ。

 見たところ別種だが、もしかしたら仲間の様なものだったのか。理由は分からないが、竜の逆鱗に触れたゾロはより強くなった竜のパワーを受け止めながら次はこの竜を斬ると狙いを定めた。

 

 ──が、その瞬間。()()()()()()()()が動いた。

 

「……!! え……!?」

 

「……!! 危ねェ!! ゾロ!! 後ろだ~~~!!!」

 

「!!?」

 

 日和が思わず間の抜けた声を漏らして動きを止め、ウソップがそれを見て恐怖に叫びだしたくなりそうなのを我慢してゾロに危機を伝える。

 そしてその声に反応したゾロが後ろに首だけを振り向いて見たものは──首のないまま動き始める鵺の姿で、

 

「!!!」

 

「っ……どうなってやがる……!!?」

 

「ヒュルル……!!!」

 

 斬られた首の部分から黒い靄のようなものが出ている鵺が鳴き、地面に落ちている鵺の首と靄が繋がって宙へと浮くと──()()()()()()()()()()()()()が身体へと戻っていく。

 よく見れば血の一滴も出ておらず、黒い靄の線が薄く繋がっていた。その意味は分からないが、現実として理解るものはある。

 ゾロの一撃は当たったかのように見えて躱され……その隙を鵺に狙われたのだと。

 竜と鍔迫り合いをしていたゾロの脇腹が鵺の爪で浅く抉られると、ゾロは距離を取って改めてその2体の怪物を見上げて気を引き締めた。──どうやら普通の獣ではないようだと。

 

 そうして密林の中の戦闘は続いた。しかし、三刀流となり再び本気になったゾロと、一刀ではなく二刀で構えを取った日和を前に戦闘は長引かない。

 決着がついたのは別の場所で行われた戦闘が始まる……ほんの少し前の事だった。

 

 

 

 

 

「ぎゃああああ~~~!!!」

 

「…………」

 

「──ルフィ!!!」

 

 パンクハザード島、研究所の入り口。そこで始まった戦闘はややあって……ルフィの悲鳴が鳴り響くことで本格的に始まった。

 百獣海賊団の“飛び六胞”となった“死の外科医”トラファルガー・ローが能力で生み出した巨大な円の中で、ルフィは攻撃の為に伸ばした腕の先を斬り落とされ、思わず悲鳴を上げる。だが、

 

「斬られ…………あれ? 痛くねェぞ!? 血も出ねェ!! どうなってんだ!?」

 

「……! 見て!! 斬られた手が動いてる!!」

 

「何だありゃあ!!?」

 

「おそらく……何らかの能力……!!」

 

「ああ──ルフィ!! 気をつけろ!! それはローの能力……“オペオペの実”の能力じゃ……!!!」

 

 痛みもなく、出血もしない無くなった右手を見てルフィが驚く中、ナミやフランキー、ロビンがそれぞれ反応を見せ、最後にジンベエがその能力を明かした。2年間、新政府の支援を受けて百獣海賊団と戦い、その情報を得ていたジンベエは飛び六胞となったローの悪魔の実の能力を把握している。

 

「奴は“改造自在人間”……!! この円の中は手術室。ローはこの空間を完全に支配、執刀する……“死の外科医”じゃ!!!

 

「──そういうことだ」

 

「あ、おれの手!! 返せ!!」

 

 ローがジンベエの言を肯定し、斬り落としたルフィの右手を左手で軽く跳ねさせながら弄ぶ。

 

「油断したな……だがこっちも余裕はねェんだ。元“七武海”……あの“海侠のジンベエ”がまさか“麦わらの一味”とはな……麦わら屋以外は楽に掃除出来ると思ってたが、そうもいかねェようだ。他の仲間も厄介そうなのが揃ってる……」

 

「え、仲間褒めてくれたのか? お前やっぱり良いやつだなー!! でも腕返せ!!」

 

「……いいだろう。受け取れ」

 

「え!!?」

 

 麦わらの一味を見て油断は出来ないとその厄介さに一定の評価を下したローだが、ルフィは戦闘態勢を取りながらも仲間を褒められたと思い、ローのことをやっぱり良いやつだと評しながら腕を返せと言う。その気の抜けるような裏表ない態度を見て、ローは表情を変えない。返せと言われてすぐにルフィの右腕をルフィの方に無造作に放り投げる。

 

「返してくれんのか!!? お前、やっぱり良いやつ──」

 

「……!! 油断するなルフィ!!」

 

「え……!?」

 

 ルフィがそれを受け取ろうと無事な左手を思わず伸ばそうとしたところで、ジンベエの檄が飛ぶ。その直後、

 

「“シャンブルズ”」

 

「!!?」

 

 ローが自分と放り投げたルフィの右腕を入れ替え、ルフィの眼前に瞬間移動。そのまま振りかぶっていた右手の大太刀を薙いだがルフィも咄嗟にそれを背中を後ろに折り曲げることで躱す。

 

「危ねェ!!」

 

「油断するな麦わら屋……おれ達を相手に油断してる余裕はないぞ──()()()()……」

 

「!! ──逃げろお前ら!!」

 

「!!?」

 

 ローが言った言葉の意味を、ここに来て理解し、そして仲間の危機を察知したルフィが背後の仲間に向かってそれを告げる。

 見ればローが薙いだ刀の太刀筋の先──円の中にある木々が全て切れているところだった。

 だが達人の剣士が使う飛ぶ斬撃ではない。それはローの能力によるものであり、円の中にいる内は安全な場所はないということ。ローが円の中で刀を振れば、刀の長さに関係なくその先にある全てのものが執刀される。

 ゆえにナミ達もその法則に従い、身体を切り刻まれるところだったが……しかしそれはジンベエの覇気によって硬めた腕で防がれる。

 

「ジンベエ!!」

 

「強い覇気を纏えば斬れることはない……!! 覇気を纏えん者はわしの側を離れるな」

 

「……さすがだな、“海侠のジンベエ”」

 

 ローの執刀を黒く硬化した腕で防いだジンベエを見てローが呟く。そう、ローの能力も万能ではない。強い覇気を持つ者であれば動かすことも出来ないし、受け止めることも出来る。ルフィが右腕を切断されたのは先程からローが言っている通り、油断していたからだ。攻撃を躱して伸び切った腕を遠距離から斬った──いわば初見殺しであり、ルフィの迂闊さが露呈した結果となる。

 しかし能力が知れれば初見殺しは通用しない。ここからが本当の勝負だとローは再び攻めてくるルフィに低く構える。

 

「強いのは分かった!! でもおれが勝つ!!! “ゴムゴムの”……!!」

 

「その自信がどこまで続くか見ものだな」

 

 今度はルフィも腕を覇気で硬化させ、ローを狙う。右手はまだ取り返せていないが、まだ左手は無事だ。左手を硬化させて放つのは身体能力を上げて放つ“ギア2”の技。

 

「“JETピストル”!!!」

 

「“シャンブルズ”」

 

 ルフィの拳が高速で迫り、当たる直前──ローもまた再び入れ替えを発動し、ルフィの懐に瞬間移動すると、今度は両手でルフィの頭を挟むように伸ばし、技を放つ。

 

「“カウンターショック”!!!」

 

「!!!」

 

 電撃がルフィを襲い、電気が走る音が周囲に響き渡る。

 相手がどれだけ耐久力を持っていても相応のダメージを与えるこの技を放ち──しかし今度はローが驚かされた。

 

「──効かねェ!!!」

 

「!!! ──ぐ……!!?」

 

 電撃に一切怯むことはなかったルフィが、近くにいたローを左手で殴り飛ばす。

 腹を殴られ、予想外の痛みに声を漏らすローは体勢を立て直しながらもその間に右手を取り戻すルフィの動きを阻止できない。

 右手を左手で掴み、そのままくっつけるとルフィは喜んだ。

 

「お、くっついた!!」

 

「……電撃が効かねェとは……そうか、失念していた。麦わら屋……お前は“ゴム”だったな……!!」

 

「ああ!! ゴムだから効かねェ!! これでおあいこだ!!!」

 

「そうだな……!! もう油断しねェ……!!!」

 

「ああ!! お前は強いから……最初から本気だ!!! ──“ギア4”!!!」

 

「!!?」

 

 互いに相手の能力を知り、気を引き締めると今度こそ本気の勝負が始まる。姿を変えたルフィを見て驚いたローだが、言った通り油断はしない。どれだけおかしな見た目であっても、本気だと言うからにはそれ相応の強さがある筈だ。

 

「“弾む男(バウンドマン)”!!! ──行くぞトラ男ォ!!!」

 

「……!! 来い……!!!」

 

 ゆえにルフィのその形態──“弾む男(バウンドマン)”を見てもローは即座に対応しようと円の中のルフィだけに意識を集中させた。

 そしてその“最悪の世代”同士の勝負を……研究所に取り付けられた映像電伝虫はじっと見つめていた。

 

 

 

 

 

 “偉大なる航路(グランドライン)”と合わせて世界を分かつ赤い土で出来た巨大な壁“赤い土の大陸(レッドライン)”。

 その壁の上の土地はかつて天竜人が聖地と定め、支配した神の居住地であったが2年前の海賊帝国の侵攻によって崩壊すると、その土地には海賊帝国の兵や物資を4つの海と“偉大なる航路(グランドライン)”前半に送るための前線基地──“プロクシマ基地”と呼ばれる街が建てられていた。

 基地の管理は百獣海賊団とビッグマム海賊団。海賊帝国を構成する“四皇”の管轄で行われ、“赤い土の大陸(レッドライン)”の上を移動して各港へ送られる。遠征を終えて新世界へ帰還する際も同様で、一度この基地を経由するという海賊帝国が今後世界を破壊──支配するに当たっての重要拠点となっていた。

 そして現在。その拠点へと帰ってきた百獣海賊団の最高幹部は、別の任務でその基地を訪れていた兄貴分に呼び出され、とある一室にて叱責を受けていた。

 

「おいジャック……魚人島の一件聞いたぞ──どうなってんだ?」

 

「…………」

 

 轟々と火炎が燃え盛る音が静かに鳴り響く室内で、百獣海賊団の大看板“旱害のジャック”は返す言葉もないと叱責を言い訳もなく黙って受ける。

 ジャックが魚人島で“麦わらの一味”と“新政府”、タイヨウの海賊団の連合軍によって退けられ、無様を晒したその件が目の前の兄貴分の耳に入ると、魚人島で得た兵隊や武器を一度持ち帰るために基地へ寄っていたジャックは即座に呼び出された。

 そしてその兄貴分は静かに弟分であり“大看板”の末席にいるジャックを叱りつける。

 

「お前が負けることが何を意味するか……分かってんだろうなァ!!?」

 

「すまねェ、兄御達……!!」

 

 黒い翼と燃え盛る火炎を背負う巨漢は9メートル近い巨躯を持つジャックに叱責の声を飛ばす。背丈はジャックよりも相手の方が低いが、その恐ろしさも実力も立場も相手の方が上だ。ジャックにとっては、大看板となった今でも同じ大看板である兄御や姉御は頭の上がらない相手である。魚人島を解放されたことも平謝りするしかない──が、そこで助け舟が入った。

 

「良いじゃない。相手にはあの“海侠のジンベエ”に新政府軍のサボまでいたんでしょう? それに兵や武器はちゃんと持ち帰ってきてるわ」

 

「黙ってろジョーカー。そんなことはわかってる」

 

「あら厳しい……もう少し優しくしてあげたらいいのに……ねえ、ジャック?」

 

「いえ……」

 

 と、もう1人。部屋の端で椅子に腰掛け、赤い液体の入ったグラスを傾けていたのは妖艶な美女であり、大看板の紅一点である“戦災のジョーカー”だった。

 彼女は弟分であるジャックが退けられたことは仕方ないとジャックを擁護する──が、やはりそれはジャックを叱りつけている大看板“火災のキング”によって突っぱねられる。ジョーカーはそれを手厳しいと評するが、無論、キングも負けた理由は報告できちんと理解していた。

 ジャックは叩きのめされた訳ではない。海に沈められて戦線を離脱しただけであり、相手は“麦わらの一味”だけでなく“海侠のジンベエ”率いるタイヨウの海賊団や、サボ率いる新政府軍もいたという。

 ──だが、そんなことは関係ない。

 カイドウとぬえの懐刀であり、“災害”と称される百獣海賊団の“大看板”。それが負けることは文字通り、百獣海賊団という看板に傷をつけることに他ならない。面子を潰されたことで支配下にある奴隷や他の勢力も調子に乗る。

 実際に新政府軍の勢力下やその前線では“あの旱害のジャックを退け、魚人島を解放した”──と声高に喧伝し、士気を高めているという。より上位の者ほど楽観出来る筈もないと報復を恐れて緊張を高めてもいるだろうが、事情を知らず、察しの悪い民衆には“ジャックが海に沈められた”という言葉1つで士気を高めるには十分だ。

 とはいえ事情を理解もしているため、無駄にネチネチと長説教を続ける気も、必要以上に怒気を強めて怒る気も、ましてや暴力を振るうつもりもない。──代わりに電伝虫でその場のやり取りを聞いているもう1人の大看板を指してジャックに発破を掛けることにした。

 

「クイーンの馬鹿みたいに足だけは引っ張るんじゃねェぞ」

 

『そうだぜ。カス野郎のキングみたいにな』

 

『「わかったか“ズッコケジャック”!!!」』

 

「は……」

 

 ジャックにとって頭の上がらないもう1人の兄御である電伝虫の相手──“疫災のクイーン”がキングを下げると、どちらも張り合うようにジャックに向けていつもの言葉を吐く。失敗し、怒られて“ズッコケジャック”と呼ばれることは20年以上昔から続いているいつもの事だ。ジャックも、これを言われる時はいつも自分が悪いことは理解しているため、やはり素直に受け止めて反省するしかない。姉御であるジョーカーが庇ってくれるが、悪いのは自分であるためジャックはその気持ちだけを受け取ってやはり反省し、次こそはと奮起する。このまま負け続けていては“大看板”の名折れ。名誉挽回の機会を貰うために兄御達に許可を貰おうと口を開く。

 

「……“麦わらのルフィ”と“海侠のジンベエ”……それと新政府軍への借りは返す……!! クイーンの兄御、麦わらとジンベエは──」

 

『ん? なんだ、おれが仕留めてェってか? ムハハ!! そりゃありがてェがもう“麦わら”はパンクハザードに来てる。おれが代わりに借りを返して生け捕りにしてきてやるよ!!』

 

「ああ、この馬鹿に任せてろ。お前がこれ以上出張る必要はねェ」

 

「気持ちは分かるけど“大看板”を2人も遊ばせておく余裕はないわ。ただでさえ、最近は“新政府軍”に“赤髪”、“千両道化”の動きが厄介だし……あの“2代目白ひげ海賊団”もつい昨日、ウチのナワバリの兵を蹴散らして去っていったわ」

 

『ああ、あのロジャーのせがれ!! おれ達からの報復が怖ェからってナワバリを手に入れずに兵だけ蹴散らしたらさっさとトンズラ扱きやがって!! 世間から“最悪”と呼ばれてるガキ共よりもよっぽど鬱陶しいぜ!!』

 

「!」

 

 ジャックの頼みに対する拒否の理由。それを聞いたジャックはほんの僅かに目を細めて理解と共に鬱憤を募らせる。兄御、姉御達が語った最近の戦況。それは切羽詰まったものではないものの、かといって余裕ぶっていられる程でもなかった。

 いや、実際のところ百獣海賊団という組織が痛手を被るような手痛い敗北はあまりない。

 それは百獣海賊団が世界最強の軍隊である証。兵士の数は当然、かつての数倍に膨れ上がり、その強化も上々。装備も整え、あらゆる人を殺すための兵器を取り揃え、幹部の数も質もかつての白ひげ海賊団や海軍を超えている。

 その中でも以前からの強みであった上位幹部の戦闘力の高さ。総督、副総督であるカイドウとぬえは勿論のこと、キング、クイーン、ジャック、ジョーカーら“大看板”や、真打ち最強の6人である“飛び六胞”の強さと戦果の凄まじさは今更言うまでもなく、どこの戦場であっても上位幹部以上が出張った戦闘での敗北は未だ存在しない。まさしく“暴力”と“恐怖”の象徴であり、海賊帝国に恭順の意を示す島は増え続けている。

 

 ……だがしかし、それでもまだ楽観出来る訳ではない。

 

 確かに百獣海賊団、及び海賊帝国は勝ち続けている。多少の被害など海賊帝国全体を考えれば組織力が揺らぐようなことは一切なく、その組織規模を拡大しながら遠征を続けているのが現状だ。

 だが、その多少の被害が問題なのだ。

 世界最強の百獣海賊団。その最強の組織相手に逆らい、多少の被害を与え、今なお潰せず生きて逆らい続けている組織──そんな連中がそれぞれ徒党を組んだり、こちらの隙を突いて攻めかかってくる。

 例えば赤髪海賊団とバギー海賊団の海賊同盟。こちらの海賊帝国と同じく“四皇”同士の同盟は、バギー海賊団の科学力による火力、海戦の強さはとても厄介であり、海賊帝国であっても容易に勝てる相手ではない。

 それに加えて赤髪海賊団は純粋な勢力としては四皇の中でも小さくまとまっている方ではあるが、数は少なくても質の方は決して侮れない。それらが一団でまとまって掛かってくれば如何に強大な戦力を揃えている百獣海賊団でも敗北は必至だ。

 そして新政府軍などは防衛に力を入れてはいるものの、先の魚人島での解放作戦のように、数を揃えてやって来られるとこちらもそれなりの戦力を整えなければ手痛い敗北を被ることになるし、2代目白ひげ海賊団などはナワバリを奪取しても守りきることは出来ないと考えているのか、百獣海賊団のナワバリの島をゲリラ的に襲っては損害を与えて去っていくという百獣海賊団にとっては憎たらしいが、効果的な戦い方を続けている。

 それらの与える被害の1つ1つは小さくとも積り重なれば馬鹿にならない被害になる。しかし、雑魚を幾ら集めてもそれらの勢力の攻勢に対して勝利を収めるには難しく、防衛で勝利するためには最低でも真打ちの上位格や飛び六胞。万全を期すなら大看板が必要だ。

 それでも百獣海賊団が勝ち続けられるのはひとえにビッグマム海賊団との同盟とカイドウとぬえの圧倒的な強さ。そして大看板の働きがあるからだ。

 海賊帝国を構成する両翼の1つ、ビッグマム海賊団の組織力、防衛力はかつての“四皇”の中でも随一であり、こと“防衛”において右に出る組織はない。“ビッグマム”というカイドウとぬえに匹敵する怪物に、“将星”を筆頭にしたビッグマムの子供達の強さと本物の家族であるからこその組織力は百獣海賊団とて侮れはしないものだ。

 そして一方で侵略、殲滅において百獣海賊団に敵うものはこの世に存在しない。カイドウとぬえが一度戦場に赴けば敵はどんな抵抗も虚しく、すべからくその暴威に屈するしかない。“大看板”であればその地はやはり“災害”でも起きたかのように滅ぶ。“飛び六胞”であってもやはり誰を敵に回したかを後悔し、恐怖するだろう。

 事実、現在の飛び六胞以上の幹部は“負け”がない。敵がそもそも対峙することを避けるようにしているというのも理由としてはあるが……時折起こる幹部同士の小競り合いであっても飛び六胞や大看板は絶対に引き分け以上には持ち込んでいる。

 だが今回はジャックが──討ち取られたり、体力が尽きてしばらく再起不能になった訳ではないにしろ──敗北した。実情はどうあれ、結果だけを見ればそれは由々しき事態である。

 だからこそ、ぬえは半分面白がってとはいえ次に麦わらの一味が訪れるであろう島に“大看板”のクイーンと飛び六胞の2人を派遣したし、仲間を攫わせた──それもまた別の企みのついでではあるものの、百獣海賊団の面子に傷をつけた“麦わらの一味”を捕らえる指令はきっちりとクイーンに伝えている。

 そしてその意を汲むのは“大看板”の仕事だ。顔に泥を塗った相手とはいえ……ぬえやカイドウは“麦わらの一味”を部下にしたがっていることだろう。実際に既に1人は迎え入れたし、百獣海賊団にとってそれは珍しいことではない。どれだけ敵対し、損害を与えてきた相手であっても部下になれば水に流して実力に応じた地位と待遇を与える。それが実力主義、弱肉強食の百獣海賊団の理だ。

 ゆえにクイーンは“麦わらの一味”をパンクハザードで一網打尽にするつもりだ。そこにジャックが加わっても……ぬえやカイドウは許すかもしれないが、他の大看板としては出来るならばジャックに任せたい仕事は幾らでもあるし、ジャック自身もそれは理解していた。

 ……だがそれでも“麦わらの一味”の生け捕りを願い出た理由は、それはやはり──

 

「そういうことよ。悪いわね、ジャック」

 

「…………いえ」

 

『ムハハ!! 借りを返してェなら捕まえた後に幾らでもくれてやるぜ、ジャック!! そうすりゃお前の気も晴れるだろう!!』

 

「──この馬鹿が万が一しくじったらまたお前に任せるよう、おれからもぬえさんに進言してやる。ありえねェ話じゃねェからな」

 

『するわきゃねェだろう!! お前こそ()()()、しくじるんじゃねェぞ!!!』

 

「おれが失敗する確率は精々、億が一だ。お前は万が一だがな……」

 

『あァ!!?』

 

「やめなさいよ、また子供みたいな……」

 

「…………」

 

 相変わらず張り合う2人の兄御とそれを呆れつつ窘める姉御を見つつ、ジャックはその兄御であるキングの言葉を思う。それは、

 

(……クイーンの兄御がしくじる可能性はねェ。万が一も……だが……()()──)

 

 ありえない。そう思いながらもどこか奴らに対する奇妙な予感を感じ取り、心の内側に湧き出ていたその思いを強くした。

 

 ──“麦わらの一味”は、ここで消しておかなければならない存在だ”……と。

 

 そしてゆえにありえないと思いながらもキングの言葉通り、もし万が一しくじった時のために備えを、そして心構えをジャックは行っておく──麦わらの一味に襲いかからんとする“旱害”の脅威は、未だ健在であった。

 

 

 

 

 

 ──パンクハザード島の決闘は激しさを増していた。

 

「ハァ……ハァ……!!」

 

「ゼェ……“ゴムゴムの”……!!」

 

 パンクハザードの研究所、正面入口は不自然に切れた自然物と人工物のオブジェやそれらが打ち砕かれた残骸がそこら中に散らばっている。

 その惨状を作り上げたのは2人の“最悪の世代”。モンキー・D・ルフィとトラファルガー・ローだ。

 

「“猿王銃(コングガン)”!!!」

 

「“抗菌武装(カーテン)”!!!」

 

「!!!」

 

「ウ……!!」

 

 ルフィの新形態。弾力を強化した“ギア4”のパワーが乗ったパンチを食らい、ローが吹き飛ぶ。

 直前にローもまた、能力と自らの覇気を用いた防御の膜を出してルフィの一撃の威力を弱めたが、それでも傷と痛みを負うのは避けられない。骨や内臓、肉体へのダメージを冷静に分析しながらローは瓦礫の中から即座に立ち上がる。

 

「ハァ……ハァ……想像以上のパワーだ……力は飛び六胞と同等か、それ以上……!!」

 

「ゼェ……お前もタフだな……!! 早く倒れろ!!!」

 

「お前もな……ならこれはどうだ?」

 

「!?」

 

 床をゴインゴインと跳ねながら未だ倒れないローを見てルフィもまた息を荒くする。簡単に倒せるとは思っていないが、それでも“ギア4”を使ったからには時間的余裕はそれほどない。今は押していても覇気が切れたら回復するまでに時間が掛かる。

 だがかといってずっと攻勢に出られるほどローは甘い相手ではない。“シャンブルズ”で再びルフィの背後にまで移動し、刀で突きを放つ。

 

「“注射(インジェクション)ショット”!!!」

 

「ウ!!!」

 

 咄嗟に振り返ったルフィだが、ローの一撃への対処が間に合わず、ルフィは吹き飛ぶ。ゴムの弾力でダメージは軽減されている筈だが、それでもローの覇気を完全に防げるほどではない。致命傷にはならないが、確かなダメージを負ったルフィは地面を跳ねて再びローと対峙すると、それを見たルフィの仲間達が驚きを見せた。

 

「あいつ……ルフィと互角に戦ってる……!!」

 

「マズいな……あまり時間を掛けると再び限界が来る……!! 覇気の使いすぎじゃ……!!」

 

「それにこっちも……油断出来ない状況よ」

 

「ああ!! 全くどうなってんだ!! この島の動物はよォ!!!」

 

「ガルル……!!」

 

 ルフィとローの戦いを背後に置きながら、密林から来る襲撃者相手に戦闘を行う麦わらの一味。彼らがルフィに加勢出来ない理由がそこにあった。

 2人の戦いが始まってすぐ、密林から襲いかかってきたのは見たことのない新種の動物達──既存の動物を巨大に、あるいは長所を肥大化させたような戦闘的な進化を遂げた動物達であり、それらは研究所の外周部にいるナミ達を見るなり飛びかかってくる。

 幸いにも一匹一匹は退けられる程度の強さではあるが、数で来られればそれほど余裕はない。出来ることなら研究所に入ってこの場を離脱したいが、それはルフィと戦っているローがさせてくれない。

 そしてそれをルフィも理解しているため、ローを早く倒そうと試みるが、それが出来ない事態にルフィは焦っていた。

 

「違う……!! ()()()()()()……あいつの覇気は確か……!!」

 

「……戦いの最中に考え事か? 麦わら屋……早くおれを倒さねェとマズいことになるぞ」

 

「ああ。わかってる……だから考えて試してんだ!!! もっと強く成長するための方法を……!!」

 

「! そうか……()()覇気を……」

 

 返ってきた質問の答え。ルフィの様子がおかしいのを見かねたローは、その理由を察して得心する。

 先程から何かを試すように攻撃をしているルフィだが、おそらくルフィはこの同格の相手との戦闘で成長しようとしているのだと。

 そしてどういう風に成長しようとしているのかもローには分かる。ルフィが戦った相手を思えばその推察は容易だし、ローもまたそれを知っている。

 だがまさかそれをこの短期間で体得出来る筈がないと、常識的な見積もりをローは頭に思い浮かべるが……だが一方で、こうも思う。

 

(もし体得するようなら……)

 

 そう、それが出来るならばやはりこの男は使える。今この時点でも真打ちの上位や飛び六胞と同格か、それ以上の強さであるならば、状況を動かすための切っ掛けにはなり得ると。

 聞いていた通りのその成長速度と豪運を思い、ローは決断を迫られる。あまり時間を掛けられない理由もあった。

 

「麦わら屋……それなら見せてみろ……!! お前の底力……!!!」

 

「ああ!! 見せてやる!!! 行くぞトラ男!!! “ゴムゴムの”──」

 

「……!!」

 

 ローの言葉にルフィが応え、ルフィが拳を振り被る。ローもまたそれを受け止める構えを見せた。やられる訳にはいかないが、かといって手を抜いても意味がないと、ローは刀にその武装色の覇気を込めて応対することを決める。その結果によってどうするかを決める。

 だがローはどこか予感がしていた。見聞色の覇気なのか、あるいはもっと別のものなのか、ルフィの拳からか、全身からか、あるいはルフィという存在からか──

 

「“(キング)”……!!!」

 

「……!」

 

 ──この男がいつか……嵐を呼ぶ存在であることに。

 

 過去に大切な人から聞いたその一族の言い伝えを思い、しかしローの身体にも力が入る。ロー自身もまた、試しでありながらもどこか負けたくないような想いが胸の内に渦巻いた。

 そうして2人が己の覇気をそれぞれの得物に込めて放つ直前。決着がつく直前に、

 

『──ム~~~ハハハハハハ!!! 待たせたなゴミクズ共ォ~~~~!!!』

 

「「!!?」」

 

「何……!!?」

 

「電伝虫の拡声器……? いや、あれは……!!」

 

「!! マズいぞ!! あ奴は……!!」

 

 場違いな笑い声が研究所の入り口に──否、研究所の中や収容所の全てに響き渡り、ルフィとローは激突寸前でその得物を引っ込める。

 ナミ達もまた突然の事態に驚き、周囲を見渡して……そして研究所の上部に映し出された映像電伝虫のモニターとそこに映る巨漢にジンベエが震撼した。

 

『行くぜ!! 今日のゲリラショータイム!!!』

 

 正式なナワバリでないからと油断していた。愉快な音楽が流れ始めるのを硬い表情で見据えながら、言う。まさか“飛び六胞”だけでなく──

 

「まさか“大看板”がいるとは……!!!」

 

『さあ聞け!! 間抜けな囚人共!! 今日のゲストは“飛び六胞”トラファルガー・ローに~~~“麦わらのルフィ”!!! “最悪の世代”同士の激突~~~!!! 無謀にも仲間を取り返しに来た身の程知らずな若造を叩き潰す配信だ~~~!!!』

 

『ウオ~~~!!! QUEEN~~~!!!』

 

『OK!! それじゃまずはおれの歌で盛り上げてくぜ~~~!!!』

 

 映像の中──それを映している研究所の中に作られた即席ステージの上で、部下達と共に身体を揺らし始めたのは丸々と太った身長8メートル程の巨漢の男であり、左腕の義手が目立つ百獣海賊団の大幹部。

 

『やせちまったらモテすぎるから♫ あえてやせないタイプの♫』

 

『“FUNK”!!』

 

『丸く見えるが筋肉だから♫ 歌って踊れるタイプの♫』

 

『“FUNK”!!』

 

『エキサ~~~~イト!!!』

 

 そしてリズムと共に歌い始め、部下達のレスポンスと一緒に響き渡る愉快なミュージック。

 モニターの中央に映る巨漢はそのショーの主役、仕切りは自分だというように目立ち、存分にそれを見せた後に映像をもう1つ付けて今度は研究所の入り口で対峙するローや麦わらの一味を映し出す。

 その映像は捕らえられている収容所の実験動物達にも見せしめにするため、収容所の部屋にも映し出されている。

 

「また始まった……」

 

「公開実験だ……!!」

 

「もうどうにもならねェ……おれ達はお終いだ……!!」

 

「“麦わらのルフィ”か……いくら“最悪の世代”の海賊でもどうにもならねェよ……」

 

「!!? せ、船長!! え、映像を……!!」

 

「あ、ああ……!! 見えてるっぺ……!! あ、()()()()は……もしかして……もしかなくても……!!!」

 

 そして捕まっている囚人達が絶望し、あるいは驚愕する中で告げる。

 

『百獣海賊団大看板 “疫災のクイーン” 懸賞金19億2000万ベリー』

 

『さあ!! “最悪の世代”のガキがおれ達にとっ捕まって()()()()お仲間になるショーを始めるぜ~~~!!!』

 

「……!!」

 

「!? 研究所の入り口になんかいるぞ!!」

 

「!? 嘘……あれって……!!」

 

「……!! く……“くま”……!!?」

 

「…………」

 

 研究所の入り口に現れた元“七武海”。麦わらの一味にとっては恩人でありながら複雑な感情を思い浮かべる相手と、

 

「……!! どういうつもりだ……?」

 

「言った通りだ。おれはもう……お前らの敵なんだ。ゾロ」

 

「……!!?」

 

 そう、そのかつての仲間という新たな戦力の投入と共に──“疫災”の破滅的な見世物が始まる。




竜と鵺→血統因子から作り上げたお察しの生き物。ちなみに日和だけは鵺と思ってるけど他の人からはキメラだと思われてる。
ゾロ→負傷(極小)。このくらいはかすり傷です。
赤い土の大陸→百獣海賊団の支配下。前々からそうなってたことではあるけど、最新話で明かされたキングの設定を考えるとなんか色々意味深な感じになっちゃった奴。
ジャック→魚人島帰りで怒られる。ルフィ達を危険視。
ジョーカー→仕事帰り。情報共有中。ジャックを庇ってあげる事が多い。麦わらでいうロビンポジかな?
キング→仕事帰り。これから重要な仕事に行く。
ロー→色々企み中。目的はお察しだけど、今回の計画は原作よりかなりややこしいかもしれない。ルフィと同じくこっちもハードモード。
ルフィ→成長の切っかけを見つけてるので試し中。今の所はローと互角です。ローも原作よりは強い。
現時点の武装色→ルフィやゾロはまだ飛び六胞以下。ローは例のアレ習得してる。
パワー→ギア4のパワーは飛び六胞と同等かちょっと強いくらい。ぺーたんブラマリローよりは強いかも。ちなみにミンゴの(純粋なパワー)だと飛び六胞に負けるくらいに見てます。多分ローと同じくらい。
クイーン→ショーと共にくま投入。でも自分で出てこないだけマシ。この時点でクイーンが出てきたらゲームオーバーです。
くま→百獣海賊団の兵器。詳細は追々。
チョッパー→ゾロ達の前に現れて決別宣言。精神攻撃担当。
ぬえちゃん→マスコットの速達が来る予定なので新鬼ヶ島に帰還してウキウキで待ってます。

という訳でおまたせしました。パンクハザード編は次の章でも色々重要になるのでここ1、2話が方針を決めるための重要なお話ってことで結構悩んでたけど色々解決した……多分、解決したので投稿。百獣海賊団と他の勢力との戦争の話をちょっとだけ出しつつ後の話の為に色々散りばめてます。
次回はローとくまが麦わらの一味に襲いかかり、絶体絶命? まあ何とかするでしょう。主人公だし。ここで死ぬようなら主人公じゃないし(ぬえちゃん並感)。ということで次回もお楽しみに。

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