「え~~~っ!?? ロンドベルが壊滅してるぅ??」
ナデシコのブリッジで素っ頓狂な声をあげる艦長のユリカ。火星の遺跡調査を終え地球圏へ帰還したばかりの艦に、凶報が飛び込む。
「ジャブローからのレーザー通信ではそう言ってきてます」
正反対に淡々とした声で報告するルリルリ。
「キ、キンケドゥさんは無事なんですか?!」
「おい、落ち着け!」
ルリルリに飛びかからんばかりに詰め寄るトビアと、それを制止しようとするアキト。
知り合いの安否でざわつき始めた人の輪から外れて、オルガはつぶやいた。
「生憎俺たち鉄華団はロンドベルって奴らと面識はねぇが・・・・・・冥福を祈るぜ」
「一応、僕らもロンドベルではあるらしいですよ。ロンドベル火星方面分遣隊」
同じように集団から離れていたシンジが、それに答える。
「そうなのか? 俺たちは火星でお前等の仲間入りしたばっかだからよくわからねえんだ。その地球にいた奴らはつええのか?」
「ええ、とっても強かったです・・・・・・地球より火星の方がまだ安全だから、主力じゃない僕らは火星に行かせてくれたんじゃないかな・・・・・・」
「ま~~たネガティブな事言ってる! このバカシンジ!! 私が二軍なわけないでしょ!!」
シンジを殴りつけるアスカ。
「おいおい、落ち着けよお前等・・・・・・まぁ、一軍二軍はともかくとして、そんなつええやつらがやられちまったんなら、俺たちが地球に帰ってもあぶねえんじゃねぇか?」
「はん! あんたそんなでかい図体してびびっちゃってんの? なっさけないわねぇ~」
「・・・・・・んだとぉ・・・・・・!!」
アスカの挑発に乗り激昂するオルガ。
「オルガさん、今仲間割れしたらもっと危なくなります! アスカも発破をかけてくれるのはわかるけど、もう少しだけ優しくしよう?」
穏やかでリーダーシップのあるカトルが仲裁に入り、二人ともしぶしぶ大人しくなった。
(やっぱりすごいやカトル君・・・・・・)シンジは少し頬を赤らめた。
「僕達が今やるべきことは、情報の収集だと思います。火星にいたおかげで地球圏の戦乱とは無縁でいられましたが、その分情勢の変化に疎くなっていますから」
「そ、そうね! ルリちゃん各地に通信を開いて!!」
「ジャブローとは別に、もう二つ通信が入っています」
「え! どこどこ?」
「一つはアクシズのハマーン・カーンから。もう一つは・・・・・・」
「はっ、ハマーン?? もう一つはどこなの?? ルリちゃんもったいぶらないでよぉ」
「・・・・・・サワユキ王国のサワユキ・ドウナイと名乗っています・・・・・・」
「なにそれ? そんな国あったかな? ・・・・・・ん? ドウナイってなんか聞いたことあるよーな・・・・・・」
「あーっ! アンタと同じ名前じゃない!? シャチコ!!」
アスカの大声によってブリッジ中の視線が注がれると、シャチコは咥えていたストローを離し困惑した表情を浮かべた。