仗助に双子の姉がいたらというもしも パート4 第五部へGO! 作:蜜柑ブタ
ジョルノの影が薄いって感想欄でもらったけど…、原作通して見ると、攻撃担当が他の仲間だから、ジョルノってレクイエムまでの間は後援支援ばっかに見えて…、それもあるかも?
原作通りっぽい、オリジナル展開。
花京院登場!!(登場させる予定無かったんだけど)
その後、高速道のトラックを利用してカメを乗せ、便乗。
……が、天井を見張っていたミスタのスタンド、セックス・ピストルズがトラックの運転手のハンバーガーを盗んでしまいカメを発見、結果ミスタは咄嗟の判断でトラックの運転手を気絶させ事故。警察や消防車が来たところでこっそりと逃げて、今、ローマの街道沿いで車を盗むかヒッチハイクするか考え中。
敵の情報網がとんでもないためヴェネツィアにトリッシュを送り届けるまでの道中は、まったく油断ができない。
しかも、ミナミというジョーカーであり爆弾まで抱えているのだ。下手すると強引にとはいえ同行させた同行者であるミナミのスタンドに寝首を掻かれる可能性、それと彼女を取り戻そうとする男達の存在(シーザー、ポルナレフ、アヴドゥル、イギー)があり、見つかればボコられること確実ときたものだ。(特にシーザー)
「あいつら以上に、ミナミの追跡者が来ないことを祈るぜ~…。」
「いたらどうするんですか?」
「…せめて怒り心頭で話が分からない状態じゃないことを祈るっきゃないだろ……。」
ミスタとフーゴはそんな会話をした。
その後、ジョルノが車を十台ほどゴールド・エクスペリエンスでカエルに変化させ、どの車が盗まれたか分からなくし、敵の追跡の遅らせる手段を取った。
「今なら『盗み時』っすよ~。100メートル範囲で俺ら以外の人間はいないぜ!」
広範囲を飛ぶことが出来るエアロスミスと、レーダーで周りの様子をナランチャが見てそう言った。
一方ジョルノは、カメを抱えて、駐車場から少し離れた位置にいた。
彼の視線の先には、エンジンがかかったバイクが置かれていた。
さっきまでなかったものだ。
それを不信に思いつつ、ジョルノは、車が手に入ったことを伝えるべく抱えているカメの中にいるブチャラティに声を掛けようとしてカメの中を覗いた。
しかし、カメの中には、ブチャラティはいなかった。
「ブチャラティ?」
そしてトリッシュの姿も無かった。
「ーーー!」
けれど、ミナミだけがソファーに寝ていた。そして彼女を守るようにブルー・ブルー・ローズの赤い根っこが周囲に囲うように生えていた。
「ミナミ! ブチャラティとトリッシュは!?」
『…う……うん?』
ようやく目覚めたミナミが目を擦りながら起き上がった。
『トリッシュ…?』
眠い目で周りを見回すが、そこにトリッシュの姿がないことに気がつく。
そしてシュンッと見えない攻撃が、ミナミを囲うように守っている根っこのひとつに命中し、バラバラの小さな四角に変える。だがすぐにその四角になったモノからブルー・ブルー・ローズが生え、再構築された。
「今のは! 敵…!」
『えっ?』
『ど~なってやがんだ~? けど見られたからには…。』
「ゴールド・エクスペリエンス!」
『あっ…、だ、ダメぇ!!』
ミナミが止めるよりも早くカメの中にジョルノがゴールド・エクスペリエンスを入れた。
その直後、ゴールド・エクスペリエンスの喉部分が四角型に抉られ、ダメージフィードバックで、ジョルノの喉の部位が四角く抉られ息が出来なくなった。
『ジョルノ!』
『おめ~がミナミかぁ? ブチャラティのチームのジョーカーっていうのは~?』
カメの部屋にある家具が小さな四角に分解されるようにグチャグチャと動き出す。
「…ぐ…っ…!」
呼吸が出来なくなったジョルノは力を振り絞り、ゴールド・エクスペリエンスで家具を蹴った、だが途端に右足の先が消えて無くなり、そしてジョルノの右足の先が消え大量出血した。
『ジョルノ! スタンドを引っ込めて!』
『ざんね~ん! おせぇよ!』
次の瞬間、ジョルノの右目が周りの肉と骨と共に四角く抉れて消えた。
その時、ジョルノはカメから鍵を外していた。
ミナミと、家具、そしてさきほど奪われたジョルノの右目が部屋から浮き上がって外に放り出された。
「なる…ほど……。敵が見えないんじゃなく…、とっくに…見えていたんだ…。この能力は…人間をバラバラに『細かく』し…、まったく別の物質に『大きさ』までも組み立て直す……! だが…ブルー・ブルー・ローズは……、物質同化型…。いくら分解して組み替えてもそこから生えなおせば……。」
「ジョルノ! それ以上喋ったら…!」
「…ひゅ……ぅ…。」
一方。
『ミナミはどうしますか? 彼女のスタンドは、分解できないです。どうしますか、どうしますか?』
「ミナミという女は個人的にひじょーに興味深いが、今は置いておこう。トリッシュを入れたカメをこっちに運ぶことを最優先にするんだ! ベイビィ・フェイス!」
スタンド、ベイビィ・フェイスの使い手メローネが、パソコン型の“親”であるベイビィ・フェイスの方を操作し、“子”に指示を出す。
追跡対象のDNA(※今回はブチャラティの血)と、生きた人間の女性を触媒にして生まれてくる実体を持った自動操縦型スタンド。それが、ベイビィ・フェイスなのだ。(なお触媒にされた女性は、ほぼ喰われて死ぬ)
さらにその一方。
「……。」
エアロスミスのレーダー範囲からさらに、100メートル離れた場所に佇んでいる緑のコートを纏ったスマートな男が一人いた。
「さすがの“DIOの息子”でも、あの状況は打開できないか……。僕が行かなければならない。彼女を…ミナミだけでも無事に連れ戻さなければならない。」
そして男が歩を進めだした。その足下に緑色の触手のようなモノが地面の下を走っていた。
そしてミナミとジョルノの方は……。
「ジョルノ! ジョルノ! ブルー・ブルー・ローズお願い! 助けて!」
しかし、ブルー・ブルー・ローズは、ミナミの周りでミナミを守るために根を出囲っているだけで動かない。
呼吸も出来ず、そして出血で倒れたジョルノを見てミナミが焦る。
『ケケケ! お前、足手纏い! 新入りの死体はここに置いときます。そしてミナミもひとまず置いときます。とても静かに、しずか~に、カメを…トリッシュを手に入れたぜ!』
ベイビィ・フェイスが姿を現わし、カメを持ってエンジンがかかっているバイクに乗ろうとした。
ビンッ
『?』
直後、腕と身体に何か細い緑色の線のような編み目のように張り巡らされたモノに触れた。
触れた瞬間、四方八方からエメラルドのような破壊のエネルギーの弾丸が飛んできた。
『なんじゃーーーー!?』
あまりの突然のことで、ズドドドっと破壊のエネルギーを、ベイビィ・フェイスが喰らってバイクから落ちた。
「結界さ。」
「!?」
ミナミが振り返ると、ずっと先に、よく知っている人物が立っていた。
「あ…あぁ…。」
ずっと数十メートル離れた場所にいるが、ミナミには分かった。
エメラルドのようなエネルギーを放てるスタンドを使えるのは、知っている限り一人しかいないからだ。
『き、聞いてねぇぞ! 新入りだけじゃなかったのか!? ミナミだけじゃなかったのか!!』
全身をエメラルド・スプラッシュで撃ち抜かれたベイビィ・フェイスが、怒りに震えながら遠く離れた場所にいるメローネに問う。
「落ち着け、ベイビィ・フェイス!! どこから攻撃されたのか分からないが、今はカメを持って戻ってこい!」
メローネは、突然のことに驚きつつそう指示を出す。
『クソが…クソがクソが! どいつだ!? ーーー?』
「エメラルド・スプラッシュ。」
その瞬間、ベイビィ・フェイスの体内からエメラルドのようなエネルギーが爆発するように弾け飛んだ。
『ごげぇええええええええ!?』
『……ほう? これでも死なないか。自動操縦型と見たが…、本体はここから遙か遠くか。』
「花京院さん!」
『やあ、ミナミ。だいじょうぶかい?』
ベイビィ・フェイスの体内からニョロニョロと出てきたのは、花京院のスタンド、ハイエロファント・グリーンだった。結界を張るため身体を解いていたが、ベイビィ・フェイスが狼狽えている隙にその体内に入り込み内側からエメラルド・スプラッシュを放ったのだ。
『そして、君もいい加減死んだフリはよしてくれ。』
「えっ?」
「………ふう…、あんたもミナミの知人ですか?」
「ジョルノ!」
ジョルノは、ムクリッと起き上がった。抉られていた箇所がいつの間にか治っていて、呼吸をしっかりとしている。失っていた足先も靴と靴下も無いが元通りになっていた。
『そこの自動操縦型のスタンドと逆の能力…。生体パーツを造り出してくっつけるとはね。恐れ入ったよ。』
「本体は遠くですが、自動操縦型というわけではないですね?」
『その通りさ。僕は、君達のいる場所から100メートル離れた場所にいる。君の仲間のレーダーからギリギリというところか。』
「今までのミナミの知人の方より話が出来そうですね。」
『ああ、僕は少し話をしたいんだ。君達と……、それよりも…。』
「ええ。」
「? あっ…!」
『ぐおおおおおおおおおお!! ぶち殺す!!』
体中、穴だらけになっているベイビィ・フェイスが立ち上がり、全身が伸びる。成長したのだ。それとともに傷は癒えた。
「言うことを聞け! ベイビィ・フェイス!!」
しかしもはやメローネの言葉は届かない。教育次第で自動操縦型のスタンドの弱点を克服できる強力なスタンドではあるが、自立意識を持つため暴走を始めればもはやどうにもならないのだ。
ベイビィ・フェイスが伸びた腕を振るった。矛先はハイエロファント・グリーン。
ハイエロファント・グリーンは、即座に身体をほぐし、回避した。
『お、同じタイプ!? いや、違う! 糸状にほぐれただけか! ならぶっちぎる!』
『真に狙うべき相手を間違えているようだ。学習する割には、感情的なようだね。』
『?』
「ゴールド・エクスペリエンス…!」
『えっ? あがあああああああ!? ば、バイク!?』
「お前が乗ってきたバイクを、生命に変え、お前の体内に侵入させておいたんだ。あれだけ穴だらけになってたから…入れるのは苦じゃなかった。」
『こんなもの、俺が分解すれば!』
「エンジンが点火している状態で、ガソリンが漏れればどうなるか…。」
『まあ、言うまでもない。お前は、少しばかり知恵が足りないようだった。』
『あ……、あ、ああ、ああああああああああああああああああ!!』
体内でもとのバイクに戻ったことでガソリンが漏れ、動いていたエンジンに点火してしまい、バイクが爆発。ベイビィ・フェイスは、爆炎に飲まれた。
「さて…、後始末はしっかりと。」
ブスブスと焦げて燃え尽きていくベイビィ・フェイスの残骸にジョルノは生命を与え、毒ヘビへと変え、“あるべき場所”へ行かせた。
『容赦のなさは…、血筋か…。』
「?」
『いや、なんでもない。独り言さ。』
「花京院さん…、花京院さん…。」
『ごめんね。ミナミ、怖かっただろう? 遅くなってごめんね。』
ハイエロファント・グリーンがミナミの頭を撫でた。
『すぐに日本に連れて帰りたいけど…、実は…できない事情が出来たんだ。』
「えっ?」
『ひとまず、ジョルノ・ジョバァーナ。君達と話をさせて欲しい。もちろん、僕の本体も行くから。』
「えっ? えっ?」
花京院が来てくれて帰れると思ったミナミは混乱した。
***
そして一旦、カメの中。
花京院は、カメの中に案内され、ブチャラティ達と対峙した。
「それで、話というのは?」
「ミナミのことで少し…。」
「ねえ、花京院さん…帰れないの? どうして?」
「落ち着いて。なにも君を見捨てるとかそういう話じゃないんだ。」
「彼女のことで? それはいったい?」
「正確には、彼女のスタンドのことだ。なにかおかしいことに気づいているんじゃないのかい?」
「ああ…、確かに何かがおかしいことには気づいてた。だがなにがおかしいのかは分からない。」
「こちらの調査によると…、今のミナミのスタンドは、半分程度の力しか残っていないんだ。」
「はんぶん?」
「これで!?」
ブルー・ブルー・ローズの凶暴さは分かっている彼らは、さすがに驚く。本来はもっと強いのだということに。
「ここ数日の間にイタリア国内に、邪視と認識されるモノが出現しているという情報が入っていて…、その邪視を持つモノが、どうもミナミのブルー・ブルー・ローズに似ているんだ。それが何を意味するのかは、まだ分かっていない。だが君達はすでに遭遇しているんじゃないのかい?」
「……列車で見た。危うく死ぬところだった。」
「そう…、邪視を見たモノ、触れたモノはほとんど死んでいるんだ。」
「!?」
「ミナミ。あれの正体がブルー・ブルー・ローズだとしても、その責任は君にはないよ。僕らが保証する。邪視は、君の意思から生まれたモノじゃない。別の意思から生まれたモノだ。」
「……そんな、ことって…。」
「ミナミ。君も何かおかしいことに気づいているはずだ。だがその違和感の正体は分からないんだろう。それは真実だ。『矢』のことについては知っているかい?」
「矢? …なにも。」
「それも事実なんだろう。君の何も知らないところで、事態が最悪な方向に動き出そうとしているらしい。僕は、君にこのことを伝えることと、そのことの調査のためにイタリアに来たんだ。」
「帰れないの…?」
「すまない…。もしブルー・ブルー・ローズが、このイタリア全土に根を張っているのだとしたら…、おそらく君はこのイタリアから出ることすらできないんだ。つまり帰ることはできない。」
「そ…!?」
そんな…っと衝撃を受けふらつくミナミをトリッシュが支えた。
「このことは、今別行動しているポルナレフ達…、そして、シーザーにも伝える! ブルー・ブルー・ローズが何をしているのか…、何をしようとしているのかを突き止めない限り、君は解放されない! 家族の元へ帰ることすらできない! だから、僕らはそれを解決させるために動く。その間のミナミの身柄の保護を、君達に頼みたいんだ! そのための金は出す! 引き受けて貰えるだろうか!?」
「ブチャラティ…。」
「……分かった。いいだろう。」
「おい、いいのかよ!?」
「ただし、俺達は、今大事な仕事をしている最中でな。だからそちらを優先するが、任務が無事に終われば、ミナミの保護の件も報酬次第で引き受けよう。」
「もちろん、報酬はそちらの言い値で良い。ただ、ミナミの身の安全だけは徹底して貰いたい。もし、それができないのなら、イタリアごと焦土に変えても構わないから、そのつもりでいてくれ。」
「……それはまた…。」
とんだ大事だとブチャラティは、肩をすくめた。花京院は、クスッと笑う。
「花京院さん…。」
「ごめんね…、ミナミ。僕だって今すぐ連れて帰ってあげたい。だけど……。」
「……うん。分かってる。私のためなんでしょう? でも、なんでブルー・ブルー・ローズが…。それが分かれば…。」
「約束するよ。必ず君を家族の元へ返すから。そのために今しばらく辛抱してくれ。…いいね?」
「うん…。」
花京院に頭を撫でられ、ミナミは半泣きになりながら頷いた。
「とりあえず、前金として、受け取ってくれ。」
そう言って持っていたトランクをブチャラティに渡した。ブチャラティが蓋を開けると、そこにはとんでもない額の札束と、金銀宝石。
「……ミナミの存在の重さがよく分かるな。」
「僕らにとってはね。かけがえのない存在なんだ。ミナミは。」
そう言って花京院は、微笑む。
ナランチャは、ひとり、オロオロと花京院と花京院に頭を撫でられて安心したような様子のミナミを見比べていた。
花京院のハイエロファント・グリーンは、精神的な成長と、経験値によって操作できる距離が伸びています。
ミナミを今後どう同行させるか考えた末の後半。
ブルー・ブルー・ローズがイタリア全土に根を張り、邪視を使うなどして命を奪っていることが発覚。
そして、今のミナミのブルー・ブルー・ローズが半分ぐらいしか残っておらず、残りの半分が自動で勝手に動いているため列車の時なども不完全な人型として出現していた。
その目的は現段階では分からないが、最悪の方向に動いていることだけは分かっている。
それを解決させるため、花京院はブチャラティ達にミナミの身柄の保護を頼む。
次回は、いよいよ、ギアッチョだけど……、アヴドゥルと対決に持ち込みたい!
たぶん、ブルー・ブルー・ローズがイタリアに根を張っていてミナミを国外に連れて行けないという情報はすぐには入らないはずなので。