仗助に双子の姉がいたらというもしも パート4 第五部へGO! 作:蜜柑ブタ
フーゴは、原作通りここで離脱。でも…?
あと、ナランチャの同行理由がちょっと違います。
パッショーネへの裏切り行為。それは絶対なる死を意味する。それほどに巨大な組織だから。
それを裏切った。
許せなかったから。
たった二日程度の出会いでしかない、娘のトリッシュを自分の利益のためだけに殺そうとした行い、そしてそれを防ぐことが出来るミナミをも予防のために殺そうとしたこと。それが許せなかった。
ブチャラティは、そう説明した。
静まりかえるその場。そして重い空気が支配する。無理もない。
するとブチャラティがふらつき、膝と手をついた。
「ブチャラティ!」
「だいじょうぶだ…。血が足りなくて目眩がしただけだろう。」
「いいえ…、血は部品を作った際に補充しました。どこかまだ怪我をしているのでは?」
「なら、体力を消耗したからだろうな。だいじょうぶだ。」
「……、っ!」
その時、ジョルノは見た。金属の尖った部位があったのだが、そこにブチャラティの手の端が刺さっており、そこから出血していなかったのだ。そして何よりブチャラティ自身が刺さったことに気づいていない様子がおかしかった。
重苦しい空気の中、仲間の面々が口を開く。
裏切り者がどうなるか知っているはずだと。
そしてこのヴェネツィアがすでにボスの親衛隊に囲まれている可能性があること。
そしてボスを裏切った者が何者であれ、悲惨な運命を辿ることも。
ブチャラティは、言う。
『助け』が必要だ。
もし、共に来るというのなら、階段を降り、ボートに乗れと。自分は決してついてこいとは言わないと。一緒に来てくれと願うことも無いと。裏切り行為は、自分が勝手にやったことなのだから義理を立てる必要も無いのだからと。
ただひとつ…。
「自分は、正しいと思ったからやったんだ。後悔は無い。ボスは必ず倒す! 今は、逃げるだけだが…。」
そうハッキリと、大きな決意を固めた顔で言った。
誰も何も言えなかった。
重苦しい空気の中、やがて……。
「残念だけど…、ボートに乗る者はいないよ…。『情』に流されて血迷った事をするなんて…、あんたには恩はあるがついてくことはできない。あんたは現実を見ていない、理想だけでこの世界を生きていくなんてできないんだ。この組織なくして僕は生きていけない…。」
そう言ってフーゴは足を乗せていた階段から足をどけた。
「フーゴの言うとおりだぜ、ブチャラティ。あんたのやったことは自殺行為に他ならないことだ。世界中何処に行っても安息なんてありやしない。そして、俺が忠誠を誓ったのは、組織だ。あんたに対して忠誠を誓ったわけじゃあねぇ。」
アバッキオがそう言う。
だが…。
「しかしだ……。俺も元々よぉ~~~、行くところや居場所がどこにもなかった男だ! この国の社会からはじき出されてよぉーーー、俺の落ち着ける所は…、ブチャラティ、あんたと一緒のときだ。」
アバッキオは、フッと笑いボートに乗った。
「アバッキオ…。」
「いい気になるんじゃねぇぞ~、ジョルノ。」
「フフ…。」
「ば、馬鹿な! アバッキオ!?」
「ボスを倒すって事はよぉ~~、次の幹部は俺かぁ? 実力的に、俺かな? ホレ、カメを忘れんなよ。」
ニヒヒっと笑ったミスタがカメをジョルノに放り渡しながらボートに乗った。
「ミスタ! おまえら、どうかしているぞ! 完全に孤立するんだぞ!? どこに逃げる気だ!? このヴェネツィアから逃げることは……。」
フーゴがメチャメチャ狼狽える。
「ナランチャ…、君は、どうします?」
「お、俺は……。」
ジョルノが聞くと、ナランチャは、ダラダラと汗をかき酷い顔色で俯いていた。
そしてふとボートの方をチラッと見た時、ミナミと目が合った。
ミナミは目をそらすことなく、ナランチャを見ていた。
「俺は…俺は…。なあ、ミナミ…、俺といるのは、イヤだよなぁ?」
「……どっちだろうね?」
「!」
「私は、あなたことを嫌いでいるべきか、そうじゃないべきか…、分からない。この数日だけだから、あなたの事なんて何も知らない。でも…、もしあなたが来てくれたら…。」
するとミナミが座り込んでいるところからブルー・ブルー・ローズが生え、青いバラの花を一本持って来た。
「私は、あなたのことを知りたいと思う。そして、“祝福”するよ。ナランチャのことを。」
そう語って、ミナミは、青いバラの花を差し出すようにナランチャに向けた。
「ーーー分かったよ!」
「おい、ナランチャ、お前!」
「…ごめん、フーゴ。俺…、馬鹿だからさ。好きな女ぐらい…守りたいんだ。」
ナランチャは、ニッとすまなさそうにフーゴに向けて笑ってから、ボートに飛び乗った。その際にボートが揺れ、バランスを崩したミナミの手握っている青いバラの花がナランチャの身体に当たり、光となって消えた。
「今のは?」
「…お守りだよ。1回きりのね。トリッシュも持ってるソレ、身体に当てといて。」
「これ…どうなるの?」
「……1回だけ、どんな死因も無かったことになる。」
「なにーーーー!?」
そのとんでも効果に、みんな驚いた。
「1回だけ。1回だけだよ。それ以上は、確実に死ぬし、生き返った後も、補充しないと1年で確実に死ぬから。」
「つまり、青いバラの花は、寿命1年分ですか。」
「そう。命のストックだよ。」
「…究極のお守りってそういう意味だったのね。」
「ちなみに、ソレ…どこから持って来たんですか?」
「……あー…、たぶん水の中の魚。」
「犠牲が必要だということですか。死者の蘇生も……。」
「そういうこと。」
「話は終わりだ。ボートが離れたなら! お前達は『裏切り者』となる!!」
そして、フーゴだけを残し、ボートは水上を走り出した。
フーゴは、そのボートをただ見送っていたが、その背後に忍び寄る金髪の男がいたことに気づいていなかった。
「ひとつ…、聞かせてくれ、ミナミ。」
「なに?」
「お前のブルー・ブルー・ローズは、時を消し飛ばすことにも耐えるのか?」
「分からない…。私のスタンドは、生と死を司っているんだと思うから……、果たして時間の支配さえ受けるとは思えないけど。」
「なるほど。」
「ブチャラティ? なにか見つけたんですか? ボスに勝つ方法を。」
「ひょっとしたら、ミナミのスタンドが勝利の鍵になるかも知れない。まだハッキリとしたわけじゃないが…。」
ブチャラティは、教会の地下で見た、あのブルー・ブルー・ローズらしき邪視を宿した赤い根っこの塊が、キング・クリムゾンを掴んでいたのを思い出した。
列車で体験しているが、アレに触ると臨死体験をさせられ、その衝撃で死にそうになる。きっとボスもそれを体感してとんでもない思いをしただろう。あのままショック死してくれればよかったが、そうもいかないようだ。時を操るスタンドを扱うのだからそれだけの精神力も備えているのだろう。
あの赤い根っこの塊が、ブルー・ブルー・ローズなのだとしたら…、うまく使えばボスに勝つ手段となるかもしれない。問題があるとしたら、ブルー・ブルー・ローズの状態がわけが分からないことになっていて、イタリア全土で何かを行おうと動いていることと、それを解決させないとミナミ自身がイタリアから脱出することすらできないということだ。
教会の地下の件といい、いずれも本体であるミナミを守るために行動しているのだとしたら……。
ミナミとボスを戦わせれば、必然的に勝てるのでは?っという考えが過ぎる。
だが、そんなことをさせたら…確実に……。
「花京院達や、シーザーに殺されるな…。」
ミナミの保護を請け負ってなんだが、こんな非常事態になるとは……。
知られたら半殺しで済むかどうか怪しくなってきた…。特に怒り心頭のシーザーについては。
ミナミ、青いバラの効果を教える。
なお、青いバラは、たぶん運河の魚から取った物だと思われる。なのも人間からじゃなくてもまったく問題なし。年単位で生きる生き物であることが条件ではある。
さて…、ミナミはナランチャについてどう思っているのか……書いてて分からなくなったけど、とりあえず最初の頃みたいに拒絶はしていない。
恋愛未経験だから、よく分からないんですよ……。あんまり恋愛物の作品も見ないし。
フーゴの背後に忍び寄る人物は……、あの人です。お怒り心頭の。
スクアーロと、ティッツァーノ、ボコられフラグ。