仗助に双子の姉がいたらというもしも パート4  第五部へGO!   作:蜜柑ブタ

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今回は、なぜか間田が主人公的な感じ。


キラークイーンに追われていたミナミと偶然遭遇した彼は……?


あと、鋼田一も頑張ってます。


あとナランチャは出てません。


番外編11  間田敏和は、漢となれるのか?

 

 なんでこうなった? なんでこんなことになった!?っと、間田敏和(はざまだとしかず)は、慌てていた。

「どうするの? 間田さん!」

「いいから走れ! 追いつかれたらお終いだ!」

 

 そう、彼は今、自分のスタンド、サーフィスと共に走っていた。

 サーフィスは、ミナミの姿である。

 咄嗟の判断で偶然にも捨てられていた美術用の等身大ポーズ人形を使ったのだ。

 

 そして、彼らの後ろ、2~3メートル先には、キラークイーン(怨霊)。

 ちょっとでも立ち止まったら追いつきそうな速度で、無表情(キラークイーンに表情は皆無)で、走ってきている。怖い。

 

 間田がキラークイーンに追われていたミナミを見つけたのは、本当に偶然だった。

 キラークイーンに見つからぬよう、町外れ近くのゴミ山に隠れた際に、捨てられていた等身大ポーズ人形にサーフィスを憑依させ、ミナミに触らせてサーフィスにミナミの姿をコピーさせたのは、本当に咄嗟の判断だった。自分でもこんな咄嗟の行動を取ったことに驚くほどに。

 キラークイーンのことは、間接的にだが聞いていた。

 町に潜んでいた最悪最強の殺人鬼・吉良吉影のことも。キラークイーンがその吉良吉影のスタンドであることも。すべての事件が終わってから知った。

 なのになぜキラークイーンがいる!? そしてなぜミナミが追われていたんだ!? そしてなによりなぜ自分はこんなことをやっているんだ!?っと必死に走りながら間田は考える。

 確かにミナミには、1度は好意を寄せたが、断られててっきり関わらないようにしてきたし、仗助が怖いので挨拶すら怖かった。だがそれだけのことだ。ここまで自分がやる義理はないし、命を賭けることをするほどでもないのだ。

「なんでこんなことになっちまたんだよーー!?」

 後悔しても手遅れ。捕まれば殺されるだろう。小心者としての直感がそう告げてくる。

 闇雲に走っていてもやがて疲れて追いつかれる。だが策などない。ただただ咄嗟の行動でサーフィスを使ったのだから。

 誰か…誰か! 助けてくれ! このままじゃ死んじまう!っと祈っても無意味だと分かっている。だが祈らずにいられない。

 人気の無いところで逃走劇をしているのも悪かったのだろう。人がいない。やがて今では名所となっている鉄塔が見えてきた。

 もうあそこしかない!っという思いで、鉄塔まで最後の力を振り絞って走った。

 そして鉄塔の中に転がり込むように入った。

 

「おお? ずいぶんと急いで…って…、何かいる?」

 

「匿ってくれ!」

「えっ?」

 鉄塔に住む男、鋼田一に向かって間田はそう叫んだ。

 キラークイーンが鉄塔の中に入ってくる。直後、鋼田一がロープで降りてきて、素早く間田とサーフィス(ミナミの姿)をくくって上へと引っ張り上げた。

 残されたキラークイーンは、ジイ…と上を見上げる。

「ハーハー! 助かった、助かったぁ!!」

「なにか…事情があるようで…。ミナミちゃんもどうしたんだい?」

「えーと…、間田さん、どうします?」

「いいからお前は黙ってろ!」

「? どういうことだい?」

 鋼田一は、さすがに何かおかしいことを察した。

「は、話せば…ややこしいっすけど…、コイツは…東方ミナミじゃねー…。俺のスタンドだ。」

「へ?」

「それよりも今は、下にいるアイツをなんとかしないと…。確か、この鉄塔はスタンドだったよな!?」

「え、ええ…。自分のスタンドの、スーパーフライですけど…。」

「なにか攻撃手段はないのか!?」

「あ、あるにはありますけど…。けど事情が分からないんですが?」

「このままじゃ、下にいるアイツがミナミの所に行っちまうんだ! そうなっちまったら殺される!」

「えっ?」

「あっ、間田さん! アイツが鉄塔の足を!」

「うぉお!」

 下の方で大きな爆発が起こり、鉄塔が揺らいだ。

「だいじょうぶですよ。スーパーフライの能力は…、人間一人を閉じ込めること…。そして…攻撃を加えれば…。」

 キラークイーンの爆発でグシャグシャになった足が変形を始め元に戻ると同時に、爆発のエネルギーがキラークイーンに向かって飛んだ。

「反射される! これで倒れたはずだ!」

「やったー!」

 キラークイーンがほぼ自滅したことを喜んでいたが……。やがて…。

 もうもうと上がる土煙が、キラークイーンの形に変わり、元の姿を取り戻した。

「なにーーー!?」

「あの爆発で! 奴は不死身!? 本体はどこに!」

「アイツに本体なんていねーよ! とっくに死んでんだから!」

「えっ!? じゃ、じゃあどうやって…。」

「知るかよそんなこと!」

「あっ、登ってこようとしてきてますよ。」

 ハッとして見ると、鉄塔の足を伝ってキラークイーンが上へと登ってこようとしていた。どうやら破壊が出来ないことを学習したらしい。

「死なないなら…、動きを止めるまで! 離れてください!」

「えっ? うわっ!」

 鋼田一は、ネジを取りだし、鉄塔の柱に投げつけた。

 すると、スーパーフライの能力によって弾かれたネジがキラークイーンの手に刺さり張り付けにした。

「ここで来る日も来る日も、訓練したかいがあった…。この鉄塔の中のことは俺がよく知ってるからな! ビリヤードのように角度、反射されるエネルギー、すべてが分かる!」

「すっげー…。」

 間田は羨望の眼差しを向けた。

 しかし、相手は本体のいないスタンド。片手を封じられても無意味なのだ。すぐに手を無理矢理引っこ抜くと、登るのを再開する。

「本体のいないスタンド…! 破壊しても無駄ならどうすれば…。」

「くっそー…、ここまでなのか…。あぁ、せめて可愛い女の子と付き合いたかったぁ!」

「間田さん、よく考えてください。」

「こんな時に何言ってやがんだ!?」

「ミナミがあなたを見捨てると思いますか?」

「あっ…。」

 ミナミの性格なら見捨てるなどするだろうか? 自分が咄嗟の判断で身代わりになったことを仗助達に伝えずに逃げるだろうか?

「そう…それが答え。私、サーフィス(うわっ面)がよーく分かってますよ。」

「そうか…、そうだよな。分かったぜ!」

「な、なにが分かったと?」

「時間稼ぎだ! 頼む! 協力してくれ!」

「ええ?」

「俺がこうして自分のスタンドをミナミの姿にしたのは、ミナミを助けるためなんだ! 頼むよ! あんたしか頼れねーんだ!」

「………ミナミちゃんには、よく調味料とかお菓子をもらってる。……深くは聞かないよ。それにココには君と俺しかいないんだ。なら…。」

 鋼田一は、手のタコに挟んでいるナイフを出した。

「やるべきことはひとつ! 時間稼ぎをすればいいんだな!?」

「派手に頼みます! 周りにいる人間が集まるほどに!」

「行くぞ!」

 少しずつ登ってくるキラークイーンの位置を確認し、鋼田一が鉄塔を傷つけた。途端、傷つけられた際に発生した反射エネルギーが飛ぶ。

 ドシュ、バスッと、キラークイーンの身体を傷つける。だがキラークイーンは表情ひとつ変えない。しかし、手の指を切断されたとき、さすがに支えられず地面に落ちた。だがすぐに傷が修復され、登るのを再開する。

「動くなよ! 派手に行くぜ!」

「うわわ!」

 鋼田一があちこちを傷つけまくり、エネルギーを反射させまくった。

 そのエネルギーはすべてキラークイーンに命中する。正確に、的確に。

 身体をバスバスっと貫かれていたキラークイーンが不意に何かを上に投げた。

「……?」

 それは、小石だった。おそらくその場で拾ったであろう。

 それが鋼田一と間田とサーフィスがいる場所まで上がったとき、小石が爆発した。

「うわあああああ!」

「あっ!」

「サーフィス!」

 その爆風でただでさえ悪い足場から落ちそうになった。それどころかサーフィスが間田にぶつかって落ちていった。

「掴め!」

 サーフィスに向かって、鋼田一がロープを投げた。サーフィスはそれを掴んで地面に落ちるのを免れたのだった。

 そのすきに登ってきていたキラークイーンが、手をサーフィスに伸ばす。

「サーフィス! 急いで登れ!」

「……間田さん…、ごめんなさい。」

「おい!」

 伸びてきたキラークイーンの手を弾くため、サーフィスが蹴ったが、逆に掴まれた。

 そして、サーフィスが爆発し粉みじんになった。

「サーフィス!」

 間田は、その光景を上から見ていることしか出来なかった。

 キラークイーンは、サーフィスを爆破させた様子を見て、ミナミじゃないと分かったらしく、わずかに目を見開いていた。やがて、ジロリッと間田達を見上げ、登るのを再開した。まるでよくも騙したな?っと言いたげに。

「ああ…なんてこった…。あんたのスタンドが…。」

「許さねぇ…! よくも…。」

「?」

「ああやってミナミを殺す気だったんだな! 許さねぇ!」

「落ち着いて! こんなところで暴れたら…。」

「クソークソー!」

「頼みます、落ち着いてください! そうだ…、アイツの狙いがあなたなら、囮になって貰えますか!?」

「はあ!?」

「俺は、この鉄塔を知り尽くしている! だからどの角度から反射できるか分かる! この足場の悪い状況だけど、地面に落とし続けることならなんとか…。」

「……分かった。やるぜ! ミナミがきっと来てくれるはずだ! 仗助達を連れてな!」

「右方向へ!」

「おう!」

 鋼田一が更に上へと登り、間田は横へと逃げる。そしてキラークイーンが間田がいるところまで登ってきた。

「捕まえさせねぇぞ!」

 上で柱を傷つけまくった鋼田一の反射の攻撃が、ビリヤードの玉のように弾かれまくって、すべてキラークイーンへと命中する。しかし、その程度じゃものともしないとばかりに立ち上がり、ゆっくりと確実に間田の所へ迫っていく。

「伏せて!」

 鋼田一が叫ぶと同時に、間田は身体を伏せさせた。

 直後、キラークイーンの後ろの足下に市販のガスボンベが落ち、先ほど反射させていたエネルギーがひとつ命中した。

 爆発が起こり、スーパーフライの反射により爆発が反射されキラークイーンが跳ね飛ばされた。

 

 

「間田くん!」

「ゲッ! マジでキラークイーンだ!」

 

 

 そこへ、下の方からミナミの声と仗助達の声が聞こえた。

 跳ね飛ばされたキラークイーンは、最後の悪あがきとばかりに間田の服を掴み一緒に落ちようとした。そして、掴んだついでに爆破させようと親指を動かそうとして…。

「おらぁ!」

 億泰が自身のスタンド、ザ・ハンドを使い、右手で空間削り、間田をキラークイーンもろとも引き寄せた。

「ドラァ!!」

 引き寄せた瞬間、仗助のクレイジー・ダイヤモンドの一撃がキラークイーンの横っ面にめり込み、間田を放して吹っ飛んでいった。

 何度かバウンドして地面に転がったキラークイーンは、やがてスウッ…と透明になって消えた。

「消えた!」

「……本体がいねーから、そう長くは実体化できないのかもな。」

「だいじょうぶ? 間田くん。」

「……うぅ…。」

「えっ? だいじょうぶ?」

「うぅううううううううううううう! 死ぬかと思ったよぉおおおおおおおお!!」

 間田は決壊したように大泣きしだした。

「あーあー、うるせぇな。……けど、見直したぜ。まさか姉ちゃんの身代わりになるなんてな。」

「うわああああああああああん!」

「よしよし。もうだいじょうぶだよ。ありがとう。」

「姉ちゃん! 胸貸すことねーよ!」

「だいじょーぶですかー!?」

 鋼田一が降りてきて心配した。

 

 その後、協力してくれた鋼田一にもしっかりお礼を言い、間田は、泣きながらミナミ達と町へと帰ったのだった。

 

 

 

 




小物なりに頑張らせました。
なぜ間田を書こうと思ったのか…よく分かりませんが、なんとなくです。サーフィスは、結構好きなんですよね。

ここからの展開どうしようかな?
噴上とかも出したいけど…、スタンド能力がなぁ……。
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