仗助に双子の姉がいたらというもしも パート4 第五部へGO! 作:蜜柑ブタ
キラークイーンとの最後の激闘。
活動報告とかじゃ学習しないって書いたけど、この回にて怨霊のキラークイーンに変化が?
「お前…、寝とけ。」
「うっせーよ。」
シーザーに悪態を吐くナランチャ。
「いや、本当に寝ろ、ナランチャ。」
フーゴが心底心配そうに言う。
怨霊のキラークイーンとの戦いが始まってからというもの、ナランチャは、ほぼ不眠不休でミナミを守っていた。
相手はすでに死んだモノ。呼吸が無く、温度も無いためエアロスミスのレーダーに映らないが、ナランチャが持つ鋭い直感でどこから襲撃するかを見破ってきた。しかし限界はある。しかし、戦いの経歴が長い承太郎達が休めと言っても聞かないので手を焼いていた。
「3人目……愛陽が言ってたじゃないか。自分の力ならもしかしたら…やれるかもってな。」
「…俺は、守るって決めてんだよ。」
「だからってお前が倒れたら、ミナミが責任感じて心を痛めるだろうが。」
「むっ…。」
シーザーにずばり言われ、ナランチャは俯いた。
現在、ミナミは、とある空き家に用意されたベットで寝ている。シーザー達もそこにいた。キラークイーンとの戦いのため、実家にいられず、またグランドホテルに行くわけにもいかず、結局こうなったのだ。
シーザーの波紋催眠で、愛陽を表に出させ、死に誘う力の有無について問うたところ、自分ならできるかもしれないと答えた。そしてミナミと相談していて、どうやって力を出すかを考えているとも答えた。
邪視を宿していた頃は、容易に出来たことが、邪視を失った今ではもうできないなんてことはないだろうというのが、承太郎達の見解だ。できたということは、素質はあるということだから。
ただ問題は、どうやってソレをしていたのか、愛陽が覚えていないということだった。歪に進化したブルー・ブルー・ローズとしての記憶ごとリセットされているためである。
あのブラックホールのような穴のことは、ナランチャも知っており、歪に進化したブルー・ブルー・ローズ・レクイエムの中に入ったときに、危うくそれに吸い込まれかけたそうだ。その時は、ナランチャが肉体を一時的に捨てていて蘇生不可能の時間(5~10分程度)が迫ってきていて発生したと思われる。
ミナミは、今、眠りながら、内側で愛陽とどうやってその穴を開けるか試行錯誤しているらしい。どれぐらいかかるか分からないが、今は委ねるしかないだろう。
その時、間田の悲鳴が聞こえた。
キラークイーンが来たらしい。おそらく、ミナミに化けているサーフィスが襲われているのだろう。外で間田の警護に当たっていた仗助達の攻撃らしき破壊音が聞こえてくる。
『まだか!?』
「変化無しだ!」
すぐそこだがキラークイーンにサーフィスだということがバレないよう、無線で空き家内に連絡をしあう。
なぜすぐそこでミナミに化けたサーフィスを置いていたのか。それは、ミナミと愛陽の変化を誘発させることを狙うことと、死に誘う力の発動がおそらく至近距離でないといけないと見られたからだ。
「……ん…。」
ミナミが微かに呻いた。
「こちらの手は出し尽くした…。あとはもう…、愛陽の力しかないんだぞ! 頼むから早くしてくれ!」
「起こすなよ!」
「残念だが、コレばかりは俺達じゃどうしようもない。二人に委ねるしかな…、っ!?」
『コッチヲミロ~~~!!』
「フーゴ! 後ろだ!」
「!」
「エアロスミス!!」
「バブルリング!!」
壁に沿ってキュルキュルとキャタピラーを回しながら動いている、髑髏をあしらった小さな戦車が不気味な声をあげてフーゴに迫っていた。
それをナランチャとシーザーがそれぞれスタンドを出し迎撃。
「おい! 承太郎! どういう状況だ!? こっちに変な戦車が来たぞ!」
『! シアーハートアタックか! 康一君!』
「はい!」
バターンっと扉が開いて、康一がエコーズAct3を発動させる。
直後、扉もろとも空き家の壁の一角が外からの爆発で破壊され、近くにいた康一が吹っ飛んだ。
「康一!」
そして粉塵の向こうから、ブワッと粉塵をかき分けるようにキラークイーンが飛び込んできた。
もう…ダマされない
「コイツ…!」
いつの間にかサーフィスを見破っていたらしいキラークイーンが眠っているミナミを見る。
「エアロスミス!!」
「シャボンランチャー!!」
ナランチャとシーザーが、それぞれスタンドの攻撃を行おうとすると、キラークイーンすぐに傍に落ちていた外壁の一部を拾ってバラバラのソレを投げつけて、カチッと親指を動かした。直後、爆発が起こり爆風の煙が襲う。その爆発の攻撃でナランチャとシーザーが吹っ飛び壁に叩き付けられた隙を突いて素早くキラークイーンが眠っているミナミに迫ろうとした。
『ゴルルルル!』
その手がミナミに触れそうになった時、パープル・ヘイズがその腕を掴んで止めた。キラークイーンは、ベットの上に落ちていた外壁の一部を拾うとピンッと弾いてパープル・ヘイズの頭部に向けて飛ばし、直後にカチッと起爆スイッチを押し、パープル・ヘイズの顔の半分近くを吹っ飛ばした。そしてフーゴは、ダメージフィードバックで、顔の半分を失い倒れ込む。
「やら…せるかよ…!!」
ナランチャがヨロヨロと起き上がり、エアロスミスを放つ。直後、カチッと音が鳴り、ナランチャの足下にあった瓦礫が爆発した。
「ドラァ!!」
接触爆弾で粉みじんになっていくナランチャを、身体のあちこちボロボロの仗助がクレイジー・ダイヤモンドで元に治した。
キラークイーンは、それを気にせず、ミナミに手を触れようとした。だが、そのキラークイーンの身体が太った白イルカに吹っ飛ばされ、壁にめり込んだ。
「コイツ…、知能が低いんじゃ無かったのかよ…? 明らかに進化してやがる…!」
おそらく度重なる戦闘が結果的に怨霊のキラークイーンを進化させることになったのだろう。最初の頃は、サーフィスをすぐに見破ることさえできなかったのだから。
壁にめり込んだ、キラークイーンが空き家の壁に両手を触れた。
「ハッ! やべぇ! 逃げろ!!」
キラークイーンのやろうとしていることに気づいた時、億泰がザ・ハンドを使い、家の中にいた者達を全員外へ引き寄せた。引き寄せた直後に、キラークイーンを中心に、空き家の壁が大爆発した。
イギーがザ・フールで砂の壁を作り、爆風から全員を守ろうとする。その砂の壁にキラークイーンの手が突っ込まれイギーを掴もうとしたが、ポルナレフのシルバー・チャリオッツの針剣がその手を貫き、そして指をズタズタに切り裂いた。
「マジシャンズ・レッド!!」
爆風に負けない炎がキラークイーンを襲う。しかし、まったく怯むことなく、切り裂かれた手を修復させたキラークイーンが歩を進め、再び瓦礫の欠片を投げて爆発を起こした。
明らかに威力がアップしている爆発の威力に、全員がダメージを受ける。
「ゴホッ…。」
「仗助…!」
爆発のダメージで吐血する仗助。
邪魔者がいなくなったと判断したキラークイーンが悠々と、ミナミの所へ歩いて行く。
「ちくしょう…、やらせるかよ…!」
負傷したナランチャが立ちはだかるが、キラークイーンは、もう爆発させる必要もないとばかりにナランチャを殴り飛ばしてどけた。
「グハ…、み、ナミ…!」
殴り飛ばされ、転がったナランチャがキラークイーンに手を伸ばそうとする。
キラークイーンがゆっくりとミナミに手を伸ばした。
その時。
『みんな……ありがとう。』
愛陽の声と共に、ミナミに触れかけたキラークイーンの右手が黒い穴に吸い込まれた。
慌てて手を抜こうとしたキラークイーンだったが、右腕が付け根からもげた。
ミナミがゆらりと起き上がる。
その髪と目が鮮血色に染まっていた。
『永遠の……安息ヲ!!』
愛陽がミナミの口を借りて叫んだと同時に、キラークイーンの背後に黒いブラックホールのような穴が出現した。
凄まじい吸引の力に、キラークイーンは、後ろへと引っ張られ、だがそれに抗おうと落ちていた瓦礫などにしがみつく。
「てめー……、いい加減に………、あの世へ飛んで行きやがれ!!」
ナランチャが最後の力を振り絞って、エアロスミスを発動させ、キラークイーンがしがみついている瓦礫を破壊した。
そして支えを失ったキラークイーンは、なぜだと言わんばかりに目を見開いたまま黒い穴へと吸い込まれ、穴と共に消えた。
そして静寂……。
ミナミの髪と目が、もとのブルネットと、青い色に戻った時、ミナミは、ハッと我に返ったようにビクッとなって、周りを見回した。
「仗助! みんな!!」
その悲鳴じみた声を最後に、ナランチャは、意識を失った。
全員でかかっても勝てないレベルに急速進化したキラークイーン。
もし戦いが少しでも長引いてたら、終わってました。
誰にトドメを刺させるか悩んで、ナランチャにやってもらいました。
とりあえず、全員死にませんよ。仗助はさすがに病院行きだけど、仗助によって他の人達は助かります。
結局、出さなかった人達もいるけど……、いいかな…。最後だけポッと出すか。噴上とか。