蒼き雷霆は戦姫と共に   作:D・ヒナ

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やべぇよ…やべぇよ…シンフォギアライブが開催出来るかどうかすらも怪しいよ…


皇神保有地下施設偵察任務(上)

深夜・スメラギ保有の施設付近にてーーー

「ただの倉庫にしては随分と警備が多いね…。」

「やはりきな臭いな…。」

「クリスちゃん、大丈夫?」

「だっだだ大丈夫に決まってんだろーが!ゆっゆゆゆユーレイなんてよぉ!」

「みんな、行くよ。」

一行は皇神が保有している倉庫の潜入調査に来ていた。

 

 

 

時は遡りフェザー戦闘部隊殲滅作戦から約一週間後の昼…

 

GVの端末に電話が掛かった。

「もしもし?ジーノ、今回は何?」

「よーう、GV!すまねぇが今回も依頼だ。今回の依頼は皇神が管理している“とある倉庫の潜入調査”だ。」

GVはその事を聞き静かに端末の音量を上げる。それを感じ取った三人は静かに二人の会話を聞く。

「ちょいとクサい話があって事前に調べてみたんだが…この倉庫、地下にだだっ広い空間が広がってやがんのよ。勿論オフィシャルには存在しない事になってるけどな。

それとだ。そこに結構前に結構な大部隊とスメラギのボス、紫電が入って行った記録がある。ただの倉庫にボスが入っていくなんておかしな話だろ?コイツは何か隠してるに違ぇ無え。

今回の依頼、引き受けてくれるか?」

そこまで聴いた所でGVは三人を見て三人共OKの目をしていたのでジーノに了承の返事をする。

「大丈夫だよ、ジーノ。その依頼、引き受けるよ。」

「サンキュー!GV。……あ、そうだ。どうでもいいけどよ、その倉庫、出るんだとよ。」

「出る?」

GVが聞き返す。

「ユーレイだよ。ま、噂だけどよ。」

「いつからフェザーはゴーストバスターになったんだい?」

「ニヒヒッ。ユーレイ見かけたら教えてくれよな!じゃ。」

そこで通話が切れた。

「……ワッ!」「ひぃぃぃぃっ!!」

声がしたので振り返ってみると立花が雪音を驚かしていた。

「バカ!やめろよ、そーゆうの!」

「痛いよー!クリスちゃーん!謝るからー!」

「ハァ…先が思いやられる…。」

翼が溜息をついていた。

 

 

現在ーーー

しばらく進むとジーノから通信が掛かった。

「その部屋から地下に行ける筈だ…ちょっと待ってな。…ポチっとな。」

ジーノからその言葉が聞こえた瞬間部屋に轟音が響き穴が開く。

「!?」「うわぁっ!」「!?」「うひぃっ!」

四人が選り取り見取りな反応をしているとジーノが話した。

「いやぁ…事前調査の時にちょっと爆弾をな。ニヒッ。さ、そこから地下空間に行ける筈だ。急いで飛び込んでくれ!」

「もっと穏便な方法は無かったの?」「バンジー!」「…。」「ひゃあああああああっっ!」

「いいだろ?手っ取り早くて。」

四人が十人十色な反応をしながら飛び込んでいるにも関わらずジーノは呑気に笑っている。

・・・・・・・

「オー…ぶじ…でき…よ…だな…」

真っ暗な空間に着地するとジーノから途切れ途切れな通信が聞こえた。

「ジーノ?…ジーノ!………駄目だ、通信が途切れた。」

「クリスちゃん?」「ひいいいい…。」「何も見えない…。」

「ハア…ボクが周囲を照らす。警備が来ないうちに調査を終えるよ。」

「そっそうだな!早くこんな所オサラバしようぜ!」

GVが三人に話しかけると雪音は早口で応えた。 

三人はGVの明かりを頼りに空間を進んで行った。

 

ーーーーーーー

 

「にしてもGVさん凄いですね…一家に一人GVさんって感じですね。」

雪音に抱きつかれてうざったく思っているGVに立花は冗談っぽく言った。

「………そうだね。」

GVは静かに答えた。

「さすがに今のは少し失礼だぞ、立花。」

翼は立花の肩を掴みつつ注意した。

「あっ…す、すいません。GVさん。」

「いいよ、別に。」

GVはそっけなく返した。

(にしても翼さんいきなり肩を掴むなんて大胆になったなー)

立花はそんな事を考えつつ後ろを振り返ると

 

 

 

 

肩を掴んでいる肉が腐った「ツバサ」が居た。いや、翼自体は隣に居た。

 

 

 

「敵ッ!?」

「何処ッ!?」「何ッ!?」「出てこいクソったれェ!」

立花が叫びつつ「敵」を殴り飛ばした瞬間三人は立花の方向見て、否、周囲を見て驚愕していた。

「囲まれていたみたいだね。」「迂闊だった。」「腐肉共が!?」

周囲は暗くよく見えないが、何かの腐った臭いと生き物の吐息がそこら中から漂っていた。

「コイツらは一体!?」

「さぁ、でも敵という事は確かだよ。」

GVがそう呟いた時には4人は人型の「敵」に攻撃し、撃退していた。

「これは一体…?」

「人体実験の被害者…だろうね。」

立花が訊きGVが返す。二人の会話を聞いて雪音はまた震え始めた。

「静かになった?…誰か…居るんですか?」

暗闇の奥から一人の女性の声が響いた。その方向をよく見てみると一つの人影が震えているのが見えた。

「大丈夫!?」

立花は女性に駆け寄り無事を確認した。

「スメラギの人じゃ…無いんですか?」

女性が恐る恐る訊く。

「ボク達は…何でも屋みたいなものです。」

「わ…私…スメラギの人達に捕まって…気付いたらこんな所で…ううっ…。」

女性は怯えながら話す。

「コイツを早くここから出してあげようぜ。」

「そ…それなら…この奥に外に出れそうな通路が…でも先が見えなくて…。」

雪音の言葉を聞き女性は先を指差しながら話す。

「よし、早くそこから脱出しよう。GV、頼む。」

GVらは女性を連れ通路の先に向かって行った。




例のアレがヤバイので初投稿です。
出逢った女性が覚醒してピンチから一行を助けてくれるんやろなぁ…

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