隠れ家ーーー
「ツバサ…ヒビキはあの時一体何をしたんだ?」
GVはシアンの子守りをしている立花を横目に翼に訊いた。
「あの時…あの男と戦った時か?」
翼は二人とじゃれている雪音を見ながら聞き返した。
「そうだ、あの時君達はかなり焦った様子でヒビキに叫んでいた。…教えてくれ、彼女が何をしたのか。」
GVは真剣な目つきでしっかりと翼を見ながら言った。
「!…やはり話すしかないか…。」
その様子を感じ取った翼はしっかりとGVを見ながら話し始めた。
「あれは絶唱と言って…ギアの出力を本人の状態を問わず引き上げる、言わば…諸刃の剣だ。」
「……それで負傷した者はいるのか?」
翼の言葉を聴いてGVは小さく訊いた。
「…私の親友が…死んだ。」
翼は顔を背けながら呟いた。
「…ツバサ。なるべく無茶はしないでくれ、危なくなったらすぐに逃げろ。君達が居なくなればボク達、特にシアンは悲しむ。頼むから生きてくれ。」
「GV…。」
「それにSONGでの仕事も残っているのだろう?あっちの人達の為にも生きなきゃ。」
「分かった。」
「…あと…さっき言った事二人にも伝えてくれないかい?…今になって言うのもなんだけどこれかなり恥ずかしいんだ。」
夜は更け一行は眠りに就いた。
ピピピピ…ピピピピ…
「ん…?もう朝か…。」
GVは呟き端末を見る。
[X月Y日Z曜日SUN AM6:00]
端末は薬理研究所への襲撃から数日経った事と起床時間である事を知らせていた。
「ふう…朝ごはん…作るか。」
GVは静かに体を起こそうとした…がいきなりの着信音に驚きガバァと音を立てて起きてしまった。端末を見てすぐに電話に出る。
「Good morning!GV!良い反応速度だ!」
やけに陽気なアシモフの声が端末を通して聞こえて来た。
「おはよう、アシモフ。何かいい事でもあった?」
GVはうんざりしたように端末に話しかけた。
「いや、何もなかったが。取り敢えず大きな声を出しているだけだ。」
アシモフはつまらなさそうに言った。
「そう…で?要件は何?」
GVは訊いた。
「今日の夕方、スメラギの工場施設への奇襲攻撃をお願いしたい。目標である工場施設の最深部こちらが用意する小型爆弾を仕掛けて欲しい。」
アシモフはこちらに資料を送りながら答えた。
「了解、にしても何でこんなに急に?」
GVはまた訊いた。
「なんでもその工場で新しい無人兵器が開発されているらしい。」
「邪魔になるから開発資料ごと吹き飛ばして欲しいって事?」
「Exactly.」
アシモフの答えに聞き返しまたアシモフが答えた。
「…施設内にはどうやって侵入すれば?」
「目標施設には、定期的に自動運転の列車によって燃料物資の搬入を行っている。その列車に乗り込めば施設内部まで侵入出来る筈だ。」
「了解、これで終わり?」
GVは電話を切っていいか指示を扇いだ。
「ああ…おっと、忘れていた。」
アシモフの言葉に一瞬切りかけたがなんとか指を止めた。
「何?」
「クリス…ユキネクリスに言っておいてくれ。連中はミサイルを警戒している。今回はミサイルで突撃するな、と。以上だ。」
アシモフはそう言い放ち電話を切った。
「うひゃー…ミサイル程じゃないけどこの世界の電車も中々速いねー…。」
響は先頭列車からの景色を楽しみながら呟いた。
「確かにはえーな…まるでジェットコースターだ。」
雪音も感心しながら笑った。
「にしてもやはり弱いな…。」
翼は列車に取り付いていた兵士をポイポイとコンテナの中に放り投げながら言った。
「むしろ、高速で移動する列車の上に立っていられる人がこれだけ居る時点で凄いんだけどな…。」
GVは呆れながら呟いた。
「今回の任務は早めに帰れそうだな!」
雪音は嬉しそうに言った。
「そうだな、仕事が早くに終わるのは嬉しい。」
翼も微笑みながら雪音の言葉に便乗した。
四人を乗せた列車は工場へ走って行く。四人と謡精を引き裂く死神が近づいている事は知らずに…
「シンフォギアでジョジョみたいな事やってみたらどうなるだろうなー」ってアホみたいな事思い付いて二話程書き終えてしまったので初投稿です。
いや、はい、すんません。投降期間が大きく開いてしまった事、お詫び申し上げます。