〔更新停止〕天使に会うために転生したけどやっぱり尊い 作:愛しのマイはにい
眼前にはタイム·マシンがある。
これから、俺は過去へ戻り修正するのだ。
「……短い付き合いでしたね。」
途端に黒服が言う。名も知らぬ黒服だが、俺がタイム·マシンを作っていることはこいつだけが知っているのだ。……その目的も、だ。
その理由は言わずもがな、協力者が必要であったからだが……それは良い。
「あんたには感謝している。この短期間でここまで漕ぎ着けたのはあんたのお陰だ。」
ただただ感謝であった。この人は俺が得体の知れないものであっても理解を示してくれた。弦巻財閥へ近づけたのもこの人あってこそ。黒服だと分かりにくいので名前を聞くと、契約によって名前は言っては行けないらしい。
……残念だ。
「……最後まですまないな。」
「こちらは手筈通りにしておきますのでご心配なく。」
「頼んだ。」
もう準備は済ました。やることもやった。あとは、過去を変えれば───もう終わりなのだ。
「……………」
……楽しかったなあ。本当に……
「これから始める……半径2m以内には近付くなよ。」
黒服を下がらせ、起動する。まるで、心臓のような機械から放電が起こる。
「───ッ!!!」
ぐにゃりと視界が─────────あtaMあgA───うGaむ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
……………………………………
……………………………
……………………
…………
……色が落ちた。
目から見えるものはまるで明治初期の写真のようであった。色が無いのだ。いや、厳密に言えば白と黒が合わさったようになっているのだが……まあ問題ではない。
「何かの不具合が……なんて言っている場合ではないな。」
転移場所は…………どこなんだろうか。
「……随分と運が良いな…」
俺が立っていた目の前にある建物は見覚えのある名前だった。
花咲川産婦人科内科医院───俺の生まれた場所であった。中に入り受付に面会をすると言って進む。
カツ……カツ……
一歩、
また一歩、
進むたびに集中していく。俺のポケットにはそこでくすねたメスがあるのだが、嫌でも意識を向けてしまう。こうやって誰かから目を忍びながら歩くというのは初めてのことだった。
カツ……カツ……
身体が喉の乾きを訴える。
カツ……カツ……
耳に響く靴の音。布が擦れる僅かな音さえも聞こえる。
カツ……カツ……
カツ……カツ……カツ……カツ…カツ…カツ…カツ…
「………303」
ここだ、と手をかけるその瞬間───
───体が大きく吹き飛ばされた。まるで突進にでもあったかのような衝撃に、受け身も取れず地に伏せる
「……くっ!」
身体に鞭打って立ち上がり身構える。確かに攻撃を受けた筈だが何もなかった。
いや、見えなかったと言えば正しいか。
「光学迷彩か!」
左後方に跳ぶも再び衝撃を受ける。そんなまさか、光学迷彩なんて技術はこの世には無いはずだ。
「……くそっ!」
光学迷彩の弱点、それは光だ。いくら消えようとも強い光を当てれば同期にまで一瞬のラグがあるのだ。そして影も見える筈なのだが、見渡しても何もなかった。
もう一度強い痛みを覚えると、自分の身体が完全に横たわるのが感じれた。
立ち上がれない。どうしてだ?
ざわざわと声もする。その声から遠ざかるように俺はズルズルと運ばれていった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
被せられた袋を剥がされる。
「……っ!」
「よう。」
スーツの上からでも伝わる程屈強そうな男がそこにはいた。
「……お前は誰だ?」
見ているだけでヤバい相手だとわかる。身体面で格上、更に技術までもが上である。予感って奴だろうか。
「俺か…?俺は───
───お前だ。」
は?
「どういう……ことだ…?」
「まだ分からねえか?お前だよ幸介。」
「な───ッ!そんなバカな!この時代の幸介はまだ生まれたばかりだ!」
「そうだな。だが、それ以外の幸介はいる。」
「……まさか、未来の俺とでも言うのか?」
「まあ、そうとも言える。」
馬鹿げた話だ。つまり、まさか未来の俺が止めに来たとでも言うのか?
「何故だ……!何故止める!?」
「何故…か。」
「未来の俺ならわかるだろう!?俺の目的が!」
「黙りやがれ」
「何だと……!」
俺を一蹴したあと、さて。と区切り話を始めた。
「俺とお前との相違点を話そうか。」
「……相違点だと?」
「お前は『始点』だ。全ての始まりだ。」
「『始点』……?」
「対して俺は『終点』だ。……いや、『終着点』と言えばいいか……」
「……なんの意味だ?」
「それは自身で考えろ。俺からは言えねえ。」
「何格好つけてんだてめえ?」
「あまり時間が無いのでね。次に行くぞ。」
ちっ……はぐらかしやがって……
「そしてもう一つはだ。それは、あのタイムマシンを破棄しろ。」
破棄。その言葉に含まれる意味を紐解くために一気に冷静になった。わからない、何故破棄しろというのか───
「教えろ!何があった!」
「……すまんがそれも出来ない。」
「おい!待て!」
「お前には元の場所へ戻ってもらうぞ。」
「タイムマシンだと……っ!?」
光学迷彩といい資金を、資材を、一体どこから?
疑問は尽きなかったがそれと間もなく、俺は元の時代へと戻された─────────
久々すぎて話数設定も文のあれこれも滅茶苦茶じゃないか!このポンコツ!
ホントにね。申し訳ねぇ……もっと地の文で補足入れた方がいいですよね……