〔更新停止〕天使に会うために転生したけどやっぱり尊い   作:愛しのマイはにい

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二本立てできるかな?


消失

 

 

「……介く……こ……くん……」

 

誰かが呼んでいる……

 

「幸介くん!」

 

「…………!───か、のんちゃん……?」

 

「幸介くん…!よかったぁ…!」

 

「こーくん大丈夫!?」

 

「はぐみ……弦巻は…?」

 

「こころんはみーくんと薫くんが連れて行ったよ!」

 

「そうか……」

 

……クソ、頭痛え……

 

立ち上がるのも出来なくなるほどの頭痛に頭を押さえていると、花音ちゃんが俺を呼んだ。

 

「あ、あの……幸介くん!」

 

少し涙目になりながらも決意を持つ顔をしている彼女を前に頭痛を忘れるほど驚いてしまう。

 

「ごめんなさい…っ!私が、もっと皆を止めてたら…っ!」

 

おかしな話であった。この世界において全くの未知である危険を憂慮しなければならないなんて不可能な事だ。

 

「そこまで責任を負おうとする必要は無いよ。あれの対策を練らなかった俺が悪いんだから。」

 

大人しく未来の俺の指示に従えば───そうすれば何も無かった。起こらなかったのだ。

 

バタン

 

「幸介!起きたのか!」

 

「薫…弦巻は?」

 

「こころは何ともなさそうだったよ、とても元気そうだった。」

 

「何ともない…?───足は動くのか?」

 

「「「足……?」」」

 

あまりにも知らない様子であった。

 

「こころちゃんの足が動かないって……それってどういう───」

 

「松原様、その話は一度置いて貰います。」

 

俺は黒服に詳しいことを聞こうと立ち上がろうとした。

 

───が、力入らない。立てない。自身から呆けた声が出たのがわかるほど、冷静になれた。

 

「こころお嬢様は何も異常はありませんでした。精密な検査を受けられたあと、こちらに戻ってくるでしょう。」

 

黒服は俺の横を通り過ぎて、“心臓”へと近付いた。

 

「何を───ッ!」

 

這ってでも動こうとすると、花音ちゃんと薫が俺を抑えていた。

 

何故───そんな言葉も出ないのに、何故か嫌な予感がして黒服に止めろと叫ぶ。その時には、“心臓”の放電現象が起こっていた。

 

「待てッッ!黒服ッ!二人とも離せ!」

 

「……ごめんね。」

 

「……すまない」

 

嘘だ───

 

ああ、ゆっくりと、ゆっくりと、黒服が消えていく──────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「───ッッッ!!」

 

「幸介、くん……」

 

花音ちゃん……薫……

 

「……二人とも…どうして……!どうして止めたんだっ!」

 

怒りだ。初めてここまで怒りを覚えたと思うぐらい感情がざわめいている。行き場のない怒り(己の無力を相手に押し付ける行為)だということに気付き怒りを抑える。

 

あれが無ければ──そんなものは関係ない。そもそも俺は足が動かなかった。どちらにせよ黒服を止めることは出来なかったのだ。

 

「……ごめん、取り乱した。」

 

「ううん!幸介くんが謝ることはないよ!ただ……」

 

「──あれらは何なんだ?君はどうしてタイムマシンを作ったんだ?」

 

「薫くん!」

 

「すまない……でも、私は聞きたい。」

 

薫は何時もの演技は無く殆ど素というような面持ちで聞いてきた。だが、俺が別の世界から来ているなんて、俺のせいで歪んだ世界を直したいからタイムマシンを作ったなんて言えなかった。

 

「……今は話せない。勝手で悪いが、今日は帰らせて貰う……」

 

逃げることしかできなかった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

あれから2週間が経った。周囲の目は目聡く、幸介とはぐみ、花音との間に何かしらのいざこざがあったのだと勘ぐられる程度には互いによそよそしい態度で接していた。

 

あの一件依頼はぐみは幸介に遠慮がちになっており、何時もくっついてるのに何もせず関わろうとしない姿勢で過ごしていた。その為おかしいという話が商店街中で為され、また幸介やはぐみに聞くも語ろうとしないので事態は想像以上に深刻だと頭を抱えた。

 

ちなみに幸介ははぐみの兄ちゃんに何があったと尋問された。はぐみの兄ちゃんは同衾をしてしまったのでは?と邪推しガチギレ。最後まで否定も肯定もしない幸介を見て彼は諦めた。

 

明るく天真爛漫を地で行く為誰からも人気のはぐみ───

 

商店街の未来を担う人物として期待される幸介───

 

その二人が、その二人だからこそ商店街は揺れていた。

 

 

 

しかし、お互いに何もしない。だからこそ動かない言わば“冷戦”となっていたその状態は終わりを告げた。

 

それはあまりにも残酷であった。いや、残酷過ぎた。幸介が倒れた───ただこれだけなら何も無かった。その筈だったのだ。

 

結果から言えば、はぐみは慟哭した。パニックとなり過呼吸になりながら、誰にでも分かる絶望の声を出していた。彼女を良く知る者からすれば───目に見て理解できる異常であった。

 

何故ここまでになったのか。今、その答え合わせが行われようとしていた───

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

〜in幸介〜

 

何度も繰り返される。

 

『ひっ……!』

 

止められない。

 

『つぐ、み……あ、あ───』

 

『あああああああああああああああああああ!!!!!』

 

止まらない

 

初めはつぐみが、ぐちゃぐちゃに───無惨な姿になった。次は蘭が、はぐみが、巴が、沙綾が、誰も死なないと思えば、俺の知らない所で誰かが死んだ。その時Roseliaは解散した。メンバーの一人の精神がおかしくなったらしい。……あこが、そう言っていた。

 

俺が死んだ時もあった。でも、その後については知ることが出来なかった。ああ、死んだから記憶がないのか。そう納得するまで何故それ以降記憶がないんだと当たり散らした。

 

総数で言えば大災害時の死者と同じくらいだっただろうか。でも、同じ人が何度も死ぬからそれを抜きにして30人程度。

 

これらは『過去』に起きたことなのだろう。俺が会った未来の俺が体験したものは見れなかったが、おそらくあれは未来ではなく『過去』の俺だったのだ。

 

奇妙な出来事はまだある。過去の俺が説明をしたときだけ未来が変わるのだ。死ぬ筈であった人物が死なず、別の人物が死ぬのだ。これを嫌って過去の俺は話さなかった……そうなのだろう。

 

「…………ぁぁ」

 

何度“殺した”?

 

あるはずでない終わり(BAD END)を俺が招き入れた。

 

違う、全部全部俺が何度も───

 

「こーくん!起きたんだねこーくん!」

 

「……はぐみ

 

暖かいぬくもりを感じた。安堵、はぐみから発せられる感情はその一点のみであった。

 

「よかった……!グスッ」

 

目は文字通り真っ赤に腫れきりやつれている。体臭もいつもより濃い。いつものはぐみは居なかった。

 

「大丈夫…か?」

 

確かめるように抱きしめた後、はぐみは小さくうんと答えた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「一体何があったんだ?詳しく、教えてくれ。」

 

抱きついたまま離れたくないと言ったはぐみを無理に剥がさずそのまま聞く。多分だが、長い期間気を失っていたのだろう。

 

「えっとね、こーくんが急に……倒れたんだ。それからずっと意識不明?って言ってた。……多分、一週間ぐらい寝てたんだと思う……」

 

「思う?」

 

「実ははぐみ……今日が何日だって知らないんだ……心配だったから、ずっとここにいたの」

 

「そうか……もう大丈夫だ。」

 

はぐみを優しく撫でる。余程の心配だったのだろう。

 

「はぐみね、すっごく怖い夢……なのかな?よく分からないけどこーくんが……───ッッッ!!!」

 

「はぐみ!?大丈夫か!?」

 

怯え、だ。話すのも憚れる何かがあるのか、かなりのパニックを起こしたはぐみの背中をさすり落ち着かせる。

 

「うん……こーくんがね、その……ッ!……死んじゃうんだ───」

 

「何……?」

 

「何処かの路地裏…なのかな…?暗い場所で、こーくんが急に倒れて、その後つぐちんやらんらん皆が泣いて言うの……こーくんが死んじゃった……ッて……!」

 

はぐみの言ったその状況、それは───間違いなく俺が観たものだ。いや、過去の俺に起きた出来事か。但し、つぐみたちが泣いているという状況は観てはいない。

 

「こーくんが倒れちゃって、死んだんじゃないかって怖くて───「もう良い」」

 

「もう言うな。」

 

そう言うとはぐみは懸念が完全に消えたらしく、すうすうと寝息を立て始めた。

 

こんなにも想われていたのか……

 

それなのに、俺は、はぐみを───

 

バタンッッ!!

 

「「幸介(くん)!!」」

 

「二人とも静かに……」

 

「おっと……すまない」

 

「っ……ご、ごめん

 

そのまま声を小さくして話す。

 

「……よかった。はぐみちゃん凄く安心した顔をしてる。」

 

「はぐみは誰が言っても君の側を離れなくてね……臨床検査を受けるときも離れないって無理矢理検査室に侵入したんだ。……余程、心配だったのだろうね。」

 

「そうか……」

 

……見ない内に死んでいたら。そう頭に過ぎったのだろう。

 

「幸介くん……大丈夫?お腹空いてないかな?」

 

「……そうだった。俺は、一体どれぐらい意識を?」

 

「…8日。倒れた日も入れると9日も意識が無かったんだよ。」

 

「…すると、今は───3月の、25日……?」

 

「うん…そうだよ……」

 

「……………」

 

……9日だと……?

 

「……あっ、そうだ。皆にも連絡しないと。」

 

「……?知らせを聞いて来たんじゃ?」

 

「いや、私は一日に2回、花音は3回ここに来てる。」

 

「3回も?───ああ、はぐみか。」

 

「その通り、はぐみのケアと君の様子を見に来てる。勿論つぐみちゃんたちアフターグロウや沙綾も来ていた。君の両親や、商店街の人達もね。」

 

「……心配掛けたな。」

 

「……ああ…反省してくれ。」

 

前にもこんな流れがあったな……

 

「よし、っと……幸介くん。」

 

「ん?」

 

「話が、あるんだけど……」

 

神妙な面持ちで訪ねてきた花音ちゃん。

 

「……俺もある。……そうだろう、薫。」

 

「そうだね……花音、まずは君からだ。」

 

「えっとね───」

 

花音ちゃんから聞いた話は、俺の知るものと同じであった。俺は彼女らが過去を、観たのだと確信した。

 

だが───薫の話は俺を驚かせた。

 

「文化祭、だろうか。そこで色んな人が刺されるんだ。」

 

「な、に……?」

 

文化祭。恐らくこれはアニメ二期の合同文化祭を意図するものだろう。だが、そんなものを俺は観ていない。立てられた仮説は俺の知らぬ過去があった。ただそれだけ。

 

「───……俺は話さなければならない。」

 

「だが、はぐみが起きるまで待とう。はぐみも聞かなくてはならないから───」




二本立ては出来ませんでした……

というか3rd seasonまで公開って……まあRASイベに合わせてだから2ndまでだとおたえ抜けたバンドみたいなアレだし第一メンバーとして六花が居ないから普通に予想できたという……

もうちょっと情報見とくべきであった。
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