〔更新停止〕天使に会うために転生したけどやっぱり尊い   作:愛しのマイはにい

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シリアスはもうちょっとで終わり!




変えたい未来

「……この案は私達だけでなく、学校側も交えて協議をするべきです。」

 

「それは承知の事……ここは慎重になるべき所で無いだろうか?そう私は考えているのです。貴方が理解を示してくれるだけでこれが採用される確率は高くなります。」

 

会議を始めて30分、両方(花咲川と羽丘)の意見は一つを除いて一致をしていた。

 

たった一つの意見。それは───警備の配置。

 

花咲川は風紀委員と先生、そして一般の生徒を募り警戒をするというものであった。少し警戒が厳しいと思えど最適と言える。

 

対する羽丘側の意見は素人目に見てもかなりの厳重警戒案であり、警備員を雇う為の金をどこから出すのかという課題点があった。

 

考え過ぎだ そう一蹴されるのを見て幸介は思わず苦虫を噛んだようにしかめっ面になっている。その姿を見て羽丘学園副風紀委員長は何が起こるのだと身構えるのだった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「……すまない。正直学校全体で警備を敷くというのは見込めそうに無い。」

 

「それは…仕方無いよ……」

 

話し合う4人は秘密を分かち合った者達であり、幸介に協力しているのであった。

 

その目的は羽丘学園花咲川女子学園合同文化祭で起こるであろう刺傷事件を止める為である。この為に幸介は風紀委員長となり協議していた。

 

「こうなれば最初のプランで行くしかない。」

 

「私達4人でその男を見つける……か。」

 

「ああ。最早それしか残されていない。起こり得るかもしれないだけで学校側はそこまで重要視しないだろうし、ましてや未来を観えるなんてそんな荒唐無稽な話しは信じてもらえない。」

 

学校に脅迫文を送り警戒させるという案もあったが、その前に中止になるだろうというものであった。

 

「……とりあえず、その男の人の顔を知らないと駄目だよね……」

 

「そうだ。薫、俺が描くからどんな特徴だったか教えてくれ。」

 

今日集まったのはその為であった。具体的な男の姿や顔を知らないのと知っているのでは雲泥の差がある。4人だけでも知る人がいればまあまあ心強いというのもあるのだ。

 

「分かった、───」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

文化祭の準備の方は捗っている。女子校同士ではない点を懸念していたがその辺は大丈夫であった。ま、俺はお目付け役なんですけどね。何だろう、恐れられていたからか今年に入って校則違反を犯した人数も減ったという。

 

「羽沢、大丈夫か?」

 

「ん?ああ……何だ?」

 

「最近色んな所で見ているからな……疲れてねえか気になってな。」

 

「俺の心配するんじゃない。今回は最終兵器()が居るんだからよっぽど変な采配にしなければ成功は間違いないだろ。」

 

たまたま同じクラスであった去年の文化祭実行委員小林が俺を心配してくる。相変わらずコイツは誰にでも気に掛けるな。

 

「女子受けって言われてもなぁ……全然分からん!結局はある程度自由にして瀬田に全部任せるのが一番だと思うんだけどな……」

 

なんだ、分かってるじゃないか。

 

「ま、ともかく小林の考える通りにして良いだろ。俺はちょっと見回り(天使の住まう場所)に行ってくる。」

 

「おーう。」

 

ちなみに俺の噂を知らない花咲川の生徒は俺が恐れられるのか疑問符を抱いていた。もっと言えば白鷺千聖が直接聞いてきたレベルで不可解らしい。普段の俺を知ってたらおかしいって気付くのにな……

 

さあ、どう対策しようかな。

 

探し出して仕留める?現行犯で捕まれば良い。それに"まだ"何もしてない奴を捕まえるのは面倒くさい。後は俺の私怨だ。

 

やはり迎え撃つのが一番良いだろう。その時点でアイツの行動を意味の無いものとし、この世の最大級の屈辱を味わせた方が俺はもっと良いと思う。そんな事したら絶対にヤバい奴と定着するけどな。刃物持ってる相手を一方的にボコボコに出来るとか幾ら何でも訓練を受けないと素人相手でも難しいからな。

 

来ると分かれば別に怖くはないのだ。というよりあそこまで被害が広がったのも疑問だ。過去へ飛び、過去の存在を知っている俺が警戒している筈。俺ならそうするからな。

 

(お、居る居る。)

 

Afterglowは普通に出る。二日目に出るのだとか。あ、そういや文化祭特別バンドはどうなったんだろう。世間では大ガールズバンド時代とか騒がれてるしな。

 

ピンポンパンポーン

 

『みんなー!合同文化祭記念バンドのリハやるよー!講堂まで、"おかし"だよー!』

 

……………………今行くのは甘えだな。

 

俺は、当日───この目で見てやる。その為には波を立てずに終わらさねばならない。

 

絶対に見たいからな。てかつぐみに見に来てと言われた。

 

……リハでさえも見逃したくないッッッ……!!我慢……ッッ……!!!

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「───……それではこの文化祭を成功させましょう。」

 

「「「「はい!」」」」

 

「…………」

 

……始まった、か。

 

万全を期すことは出来なかった。だが、止めてみせる。

 

クラスの奴には風紀委員の仕事であまり顔を出せない。(薫目的の客ばかりなので出す必要も無い)と断っておいた。

 

……初日か、二日目か。薫は教室の景色からして羽丘だろうと言っていた。

 

顔も割れている。少ないが十分だ。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

〜in薫〜

 

(……やっぱり気になる……幸介は大丈夫なのだろうか……)

 

いかに幸介と言っても安心出来ない。相手は刃物を持っているのだ。止めるなんて危ないことはやめて欲しかった。

 

「子猫ちゃん……さあ、おいで」

 

「カッ薫様……!」

 

「ふふ、遠慮することは無いよ。」

 

そんなことを考えつつも、自分のやるべき事を行う───筈だった。

 

教室のドアは開けられている。およそ130センチほどの隙間から忘れもしない横顔が通り過ぎた

 

(あれは……!)

 

見失ってはいけない。すまないと言って私はその男についていく事に決定するのに時間は要らなかった。

 

(幸介に電話を───!)

 

プルルルルル

 

…………………………………………………………………

 

プルルルルル

 

「ん?少し失礼します。」

 

「いや、大丈夫ですよ」

 

誰だ?こんな時に電話なんて……まさか、あの男を見つけたのか?

 

「どうした?」

 

『幸介、良く聞いてくれ───"あの男"を見つけた。』

 

「そこはどこだ……!まだ何もしてないのか?」

 

『ああ、何も。今の場所は4階の1-D……!』

 

「薫…?どうかしたのか!?」

 

ブツッ

 

「1-D……」

 

「大丈夫?何か───」

 

「すまないけど向かわなければいけない用が出来た!だから案内は出来ない!」

 

答えも聞かずに走り出す。案内の最中であった為、今花咲川まで向かう途中であったのだ。

 

「あっ!もう道は分かったので気にしなくて良いですよ!」

 

「本当にすまない!」

 

放り投げてしまったが、怒らなかった水色の髪の男の子に感謝する。

 

間に合うか……?いや、間に合わせてみせる……ッ!

 

…………………………………………

 

「……4階の1-Dだよなっ!?クソ、窓は閉じてるか……!!」

 

道行く生徒に謝りながらも走る速度は落とさない。殆どジャンプで階段を駆け上がり4階へと急ぐ───

 

何だか4階は騒がしい。見れば、野次馬が集まっているようだった。

 

「通せ!」

 

殆ど無理矢理に近い形でかき分けて教室内へ入る。すると、女子生徒を庇うようにして立つ薫と───

 

隠し持っていた刃物を取り出して薫に向けるクソったれがいた。

 

「間に───合った!」

 

男の横っ腹を蹴る。よろけている隙に薫を逃がそうとすると、どうやら腰を抜かして立てないようだ。

 

「ちぃっ!」

 

糞野郎が体制を立て直した。かくなる上はナイフを取り上げるしかない。武器を無くせば安全に薫を逃がせるだろう。

 

「おああ!!?」

 

絶叫してナイフを振るう男をいなして辺りを確認する。野次馬が邪魔で即座に逃げれないし、男が八つ当たりで暴れた場合被害を抑えれる自身はない。

 

突きに合わせて手を取り、相手の足を掛けてバランスを崩させる。ナイフを握る右手の力が緩んだことで即座に凶器を払いのけた。

 

僅かな時間を生み出せた。腰を抜かした薫を早く逃さないと───「───幸介ッッ!!!」

 

 

 

反応が遅れた。

 

奴の右手にはスタンガンが、そして、俺の首に───

 

…………………………………………………………………

 

……………………………………………………

 

…………………………………………

 

……………………………

 

………………

 

………

 

あ、れは……っ!!!

 

気を失う僅かな時間、俺は観た。観てしまった。

 

()()()が───!

 

「クッ!!」

 

……倒れる訳には……いかないッ!

 

驚いた顔の奴を見据える。おかしい。そう思っていることだろう。

 

だがそれは同じだ。先程より感覚が鋭敏になっている

 

いや、なり過ぎていた。

 

アドレナリンか何かで一種の興奮状態に陥っているのだろうか。今までとは類を見ないほどの集中だ。

 

耳は奴の心音まで聞こえる程に研ぎ澄まされ、目は全てがゆっくりと動いているように見えている。五感に起こるタイムラグが気持ち悪い。

 

だが、そのお陰で男の動きは全て見えていた。

 

動き出した瞬間にそれを阻止する。常人には不可能な動きまでもが簡単に出来てしまう。

 

目が変わった。あの目は、逃走を図っているようだ。

 

⅒秒にも満ちない時間。男から筋肉が軋む音と共に、スタンガンのスイッチを押す音と内部から聞こえるモスキート音を確認するには長すぎるように感じた。

 

少しの動作で避け、腕を伸ばしきった奴の鼻に最小限の動きでジャブを打つ。左手でスタンガンを奪い取りそのまま首に当てて、ボタンを押す。

 

は倒れた───

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




コロナ第二波……止めてくれよ……
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