〔更新停止〕天使に会うために転生したけどやっぱり尊い 作:愛しのマイはにい
キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン
ガラガラガラァ
「よぉーし!授業を始めるぞ!日直は号令をしてくれ!」
「「「???」」」
(((日直なんて決めたっけ……?)))
「……お前たち教室の掲示板を見ていないな?奥沢、この時間の日直は誰だ?」
「あ、はい。……戸山さんが今日の日直です。」
「だそうだ。何か伝えるときは後ろの掲示板を見るように。じゃあ号令を頼む。」
「起立!気をつけ!礼!」
「「「よろしくお願いします!」」」
「着席!」
「じゃあ授業を始める。……その前にだ!」
バンッ!
「席替えをするッ!」
「あの、あたしらまだ1時間目なんですけど……」
「そうだな、だがこれを見てみろ。」
─戸山──美竹──丸山──湊───弦巻─
─花園──青葉──氷川──氷川──瀬田─
─牛込──上原──白鷺──今井──北沢─
─山吹──宇田川─大和──宇田川─松原─
─市ヶ谷─羽沢──若宮──白金──奥沢─
「席表……?」
「ポピパ、Afterglow、ハロハピを見てみるんだ。今はロール順に並んでいるが、その為に身長差が激しいんだ。だから背の順にするというわけだ。今のままの方が管理しやすいがな」
「じゃありみりんが一番前でおたえが一番後ろってことですか?」
「そういうことだ。並べ替えた後の座席表はもう作ってある。」
─牛込──上原──白鷺──宇田川─北沢─
─市ヶ谷─羽沢──丸山──湊───弦巻─
─戸山──美竹──氷川──白金──松原─
─山吹──青葉──大和──今井──奥沢─
─花園──宇田川─若宮──氷川──瀬田─
「えぇー!前の方が絶対良いよー!」
(こいつ絶対氷川の横になりたいだけじゃないか……)
「そう言っても、前の授業で横に反らして前を見ようとする生徒もいたんだ。仕方無いだろう。」
「ぶー!」
「ブーイングをぶーで表すな。というより最前列ベース多っ!」
「いや、そんなことを言われても……」
「じゃあ授業を始めるぞ。」
(フリーダムすぎるわ……たえちゃんみたい……)
「千聖さん呼びました?」
「えっ!いや、呼んでないわ。」
「……?そうですか。」
「はい、授業をするから私語を抑えて。今回のテーマはこれだ。」
「「「お誕生日…?」」」
「そうだ。今日はお誕生日についてだ。」
「あ、あの───」
「───君たちの疑問も最もだ。なぜ誕生日が関わる?って思ってるね?」
「でも、誕生日は共通の話題だ。誰しもが持っていて、関係のきっかけにもなりやすい。」
(((多分、ここにいるみんなは今日が誰かの誕生日だと知ったら祝うと思うけどなぁ……)))
「まあ、そういうことだ。でだ、誕生日は覚えないと話にならない!今日は誕生日を覚えようという授業だ!」
「それって授業……?」
「いや、数学とかしても面白くないだろう……よし、今思いついたから弦巻の誕生日からだ。さて、弦巻の誕生日が分かるという奴は手をあげてくれ」
(……こころの誕生日だったら知ってる人は多いんじゃないかな。)
(あ、あれ?聞いたことあるのに忘れちゃった……!)
「1,2,3……14人か。やはり多いじゃないか」
「そうなの?でも、みんなに覚えてもらいたいわ!」
「知らなかった11人は
「それって幸介先生が考えたの〜?」
「…天の意志と言っておこうか。じゃあ、次は奥沢にしようか。」
「いや、なんで……」
「弦巻と奥沢は基本セットだからな。剣と鞘、鉛筆と消しゴム、親と子……まあそういう訳だ。」
「どういうこと!?ちょっと意味わかんないんだけど!」
「美咲ちゃんとこころちゃん……確かに……!」
「ちょっとりみ!?というかみんな全体的に納得してない!?」
「あら?美咲はあたしと一緒じゃ嫌なの?」
「いや……そうじゃない、けど。」
「だったら良いじゃない?」
「あー…うん、もうなんかいいかな。」
(((そういうところの積み重ねなんじゃないかなぁ……)))
「じゃあ一段落したみたいだから本題へ戻るぞ。奥沢の誕生日を知ってる人!」
(奥沢さんは確か誕生日は大変だって言ってましたね……あの時の奥沢さん、随分と嬉しそうでした。)
(……どうしようかしら、まったく知らないわ。)
「1,2,3……13人か!スゴいな……」
「ちょっと意外……というよりあたしって誕生日とかあんまり言ってないと思うんだけど……」
「こころんが言ってたから覚えてたんだよね〜」
「自分は奥沢さんが仰ってたのを覚えてて……」
「……う、ん。なんか、恥ずかしい……」
「いや、もっと少ないと踏んでいたんだがなあ……覚えていなかった奴らは真実には
「いや何それ!?」
「分からないか……?」
「そんな真実って言ったって……あ、もしかしてミッシェルのこと……?」
「……なんか恥ずかしくなったから次の人に行くぞ。次は、なんか物憂げな顔してる湊の誕生日だ。」
「私の誕生日なんて、さっきの二人ほど知らないと思うわ。」
「違うぞ湊、さっきの二人が知られすぎているんだ。想定の範囲外だった……」
「まあともかく、湊の誕生日を知っている奴は?」
(バイトの時にリサさんが言ってたな〜)
(香澄があたしの誕生日の前の日が友希那さんだって言ってたような……)
「1,2,3……11人……?いや、多くないか?」
「意外だわ……というより、美竹さんどういう経緯で知ったのかしら?」
「別に、たまたま聞いて知っただけですよ。」
「えぇ〜!蘭が教えてって言うから───「モカ!」」
「……リサ、美竹さんの誕生日を教えてくれるかしら。」
「えっ、というより今…?」
「ええ、美竹さんが私の誕生日を知っていて私が知らないというのは少し不公平に思えたからよ。」
「───っ!湊さん……!」
「……別にあなたの為じゃないわ。私がそう思っただけよ。」
「友希那ぁ……!」
(なんなんでしょうか、この茶番……いや、そう言っては失礼でしょうけども。)
(二人の間だと居辛いなぁ……やっぱり後ろの方がよかったな……)
「良い精神だぁ……感動した……」
(お二人はライバル……真剣勝負を望んでるからこそミナトさんはランさんの誕生日を知ろうとしたんですね!これこそブシドー、です!)
「あっと湊の誕生日は10月26日だ。覚えておくんだぞ!」
「……私にはないのね」
「文句は小説情報を見て感傷に浸る変な奴に言ってくれ。」
「……??」
「次!そうだな……戸山、誰か皆に誕生日を知って欲しい人はいるか?」
「はいっ!有咲の誕生日を皆にも知ってほしいです!」
「おまっ!香澄ぃ!」
「市ヶ谷の誕生日か……知っている人はどれくらいいる?」
(ああああ!嘘だろ!なんで私なんだ!?前の三人と絶対比較されるじゃねーか!)
「……なんだ、11人じゃないか。」
「えっ……?」
「……レアスタンプ……もうちょっとあれだと思ったがなぁ。じゃあ知らない人は市ヶ谷の誕生日は──────これはッ!!?」
「今度はなんなんだ……?」
(ロクでもないことだったらぶっ飛ばす。ぶっ飛ばせなくてもぶっ飛ばす。)
「先生はとある発見をしてしまった……今から黒板に書くので見てくれ。」
323 519 714 124
「これらの数字は市ヶ谷を除いたPoppin'Partyの誕生日を並べただけの数字だ。……なんの法則性の無い数字だが、これには隠れた法則があった。」
-323+519+714+124=1034
「市ヶ谷以外の四人の誕生日を足し引き1034という数が出される。───しかし四人ではPoppin'Partyじゃない。市ヶ谷が居なければ、ポピパではない。だからここで
1034-7=1027
「ああっ!これって!」
「1027……10月27日。この日は市ヶ谷の誕生日だ。」
「「「なん…だと……」」」
「じゃあ、ポピパって実は……有咲だったんだ。」
「何言ってんだおたえ!?」
(こんなのただのこじつけだろ!)
「ポピパ イズ 有咲!ポピパ イズ 有咲!さあ皆さんご一緒に!」
「「「ポピパ イズ 有咲!ポピパ イズ 有咲!」」」
「お前ら……」
「人の誕生日で遊ぶんじゃねーーーーーーーー!!!」
キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン
なにこれ
有紗のギミックを考えた瞬間オチはこれにしようと決まりました。みんなも考えてみてね。