〔更新停止〕天使に会うために転生したけどやっぱり尊い   作:愛しのマイはにい

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前座回

誰か語彙力を下さい……(切実)


風呂は100数えて出ろって言うけど

最近、俺には悩みがある。

 

悩んでいるといえばいつも何故あれ程つぐみが尊いのかを悩んでいるが、今回はそれ以外に早急に対応すべき悩みが出来てしまった。

 

それは――

 

「おにいちゃん!いっしょにおふろはいろー!」

 

……これだ。

 

「つぐみ?あんまりお兄ちゃんを引き止めないようにね?」

 

「はーい!」

 

勿論風呂に御一緒することはご褒美だ。てか最初ビックリしたもん。味噌汁噴出したもん。

 

まあ、それはそれ。最初頼んできたのが3歳ぐらいのころだ。まあ、その時は良いって言ったんだよ。

 

んで、髪の毛洗ってあげたり、風呂の中で遊んだりして平和だったのだ……あの時まではな……

 

ことの発端は先週だ。いつもの様につぐみが風呂に入ろうと言ってきたので入ると

 

「せなかあらってあげる!」

 

と言い出したのだ。色々葛藤しつつも背中を洗って貰うことにして頼んだら。

 

「こっちもあらうね!」

 

と前まで洗い出したのだ。……流石に駄目だと思ってやめさせたけど、何故か毎回のように背中を洗うと言い出してしまった……

 

まあ、ここまでなら惚気なら他でやってくれと言いたいと思う。

 

だが、本当の絶望はここからだった―――─

 

(お風呂に波が起きるのってそんなに楽しいのかな?)

 

つぐみはすごく喜んでいるが、この波を起こす遊びはイマイチ楽しさは分からなかった。

 

「おにいちゃん!もっと!もっと!」

 

「いくぞ!そ──れ゛っ゛!?」

 

一際大きな波を起こすも滑ってしまう。するとつぐみのバスタオルが……

 

ハラリ

 

(!?!!?!???!!?)

 

「ぅ……ぁ……」

 

「いたた………おにいちゃん?おにいちゃん!?」

 

──────────────────

─────────────

───────

 

(あの時はたまたまのぼせたと言ったけど……正直なところ毎回のぼせそうなんだよな……)

 

それなので一緒に風呂に入るときは無心になることを心掛けている。例えば般若心経を唱えたり素数を数えたりしているのだ。

 

だから大体

 

「「いーち、にーい、さーん、しーい…………」」

 

(2,3,5,7,11,13,17,19,23,29………)

 

といった意味分からんことをしている。

 

……今日は般若心経にするか。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「ふんふんふんふーん♪」

 

「…………………………」

 

(観自在菩薩行深般若波羅蜜多時照見五蘊皆空度一切苦厄舎利子色不異空空不異色色即是空空即是色受想行識亦復如是舎利子是諸法空想不生不滅不垢不浄不増不減是故空中無色無受想行識無限耳鼻舌身意無色声香味触法無限界乃至無意識界無無明亦無無明尽乃至無老死亦無老死尽無苦集滅道無知亦無得以無所得故菩提薩垂依般若波羅蜜多故心無圭礙無圭礙故無有恐怖遠離一切転倒夢想究境涅槃三世諸仏依般若波羅蜜多故得阿耨多羅三藐三菩提故知般若波羅蜜多是大神呪是大明呪是無上呪是無等等呪能除一切苦真実不虚故説般若波羅蜜多呪即説呪曰羯帝羯帝波羅羯帝波羅僧羯帝菩提僧莎訶般若心経)

 

「おにいちゃん気持ちいい?」

 

「うん。つぐみは背中洗うのが上手だね。」

 

「ふふっ!かゆいところはないですかー?」

 

「うーん…この辺かなー?」

 

「んしょ…!んしょ…!」

 

「ふう……気持ちよかった。ありがとうね。」

 

「えへへ…」

 

(ぐっ……!観自在菩薩行深般若波羅蜜多時照見五蘊皆空度一切苦厄舎利子色不異空空不異色色即是空空即是色受想行識亦復如是舎利子是諸法空想不生不滅不垢不浄不増不減是故空中無色無受想行識無限耳鼻舌身意無色声香味触法無限界乃至無意識界無無明亦無無明尽乃至無老死亦無老死尽無苦集滅道無知亦無得以無所得故菩提薩垂依般若波羅蜜多故心無圭礙無圭礙故無有恐怖遠離一切転倒夢想究境涅槃三世諸仏依般若波羅蜜多故得阿耨多羅三藐三菩提故知般若波羅蜜多是大神呪是大明呪是無上呪是無等等呪能除一切苦真実不虚故説般若波羅蜜多呪即説呪曰羯帝羯帝波羅羯帝波羅僧羯帝菩提僧莎訶般若心経)

 

「よっと、」

 

(……ふう。とりあえず一息つけた……)

 

風呂に浸かり天を仰ぐ。今日も難所は突破できた……

 

「おにいちゃん!またアレやって!」

 

「ん?……ああ、いいよ。」

 

つぐみが急かすので俺は湯船の中で合わせた両手の中に水を含ませる。

 

「それ!」

 

勢い良く手を閉じると中から水が飛び出した。所謂水鉄砲である。

 

「うーん…こう?」

 

(小さな手じゃ出来ないけど必死にやってるつぐみ可愛過ぎか?)

 

そのまま見ていると、少しだけ水を飛ばすことに成功したようだ。

 

「やった!おにいちゃんみた!?」

 

「ふふ、飛ばすことが出来たね。」

 

喜んでいる顔にかなり弱く水を飛ばしてみることにした。すると──

 

「やったな~!それっ!」

 

「もっと強く飛ばしてごらん。」

 

「それそれ!」

 

その後もつぐみと水鉄砲で撃ち合いを楽しんだのであった。




二人とも健全な湯浴みスタイルですよ。
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