ある何も無い空間にて1人の青年がいた。
「……此処は何処だ?何で俺は此処に?」
「気がついたか?」
「?」
青年は後ろを振り返るとそこには老人がいた。
「アンタは?」
「俺か?俺はそうだな…特殊な能力を持ったタダの老人とでも思ってくれ。」
「それってもうタダの老人じゃ無いような?」
「それはさておき」
「いやさておきって…」
「お前さっき自分の身に何があったか覚えて無いのか?」
「さっき?………あ!!」
青年は老人に言われ、自分に何が起こったのか思い出した。
▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△
青年は真夜中に友人から電話がかかってきて「話があるから会わないか?」と言われ友人が言った場所に向かった。
「いきなり何だアイツ?がこんな時間に話なんて…ん?」
青年が歩いていると目の前に黒いパーカーを着た男が立っていた。
「何だあれ?………!?」
青年は男の手を見るとそこには鋭いナイフを持っていた。そして男はナイフを青年に向けて思いっきり走り出した。
「なっ!?(まさか通り魔!?)」
青年は避けようとしたが通り魔のナイフが青年の腹に刺さった。
「うぐっ!?」
青年はそのままふらつきながら倒れ青年の意識は途切れてしまった。
▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△
「……そうか俺は通り魔に」
「ああ…そうだ」
「ならどうして俺は此処に?」
「此処は死んだ者の魂を転生させる場所だ」
「転生?それって漫画とか小説とかでよく聞くが本当にあったんだな」
「それじゃあお前を転生させる。特典?」
「転生者に渡してる物だ。特殊能力、アイテム、見た目や肉体の改造…等々欲しい物をあげるんだよ。」
「なるほど…」
「それで?何が欲しい?特典は1つだけたぞ?」
「そうだな…」
青年は欲しい物を思い浮かべる。
「……そうだ!」
「なんだ?決まったのか?」
「あぁ!俺を…俺をキン肉マンビッグボディにしてくれ!」
「……へっ?ビッグ…ボディ?」
キン肉マンビッグボディ…それは漫画『キン肉マン』に出てくる強力巨人と呼ばれるキャラクターで多くの超人達の中でも随一の巨体と怪力を誇る。超人が持つ超人強度と言う物がありビッグボディは1億パワーの超人強度を持っていた。
「知らないのか?」
「いや知ってるけど…」
「じゃあ頼む!」
「あぁ……ふふっ」
「ん?」
「あっ気にしないでくれ…さっき転生させた奴がお前の様な特典を頼んできてな…」
「何…?」
老人の話を聞いた青年は反応する。
「なぁそいつもしかして…"ステカセキング"にしてくれてって言わなかったか?」
「!!……何故分かった?」
「やっぱり…そいつ俺の友人だ。アイツはステカセが好きだったからな…」
「そうか…アイツの友人か…こんな事もあるんだな」
「そうだな…」
「それじゃお前の特典をやろう!」
そう言うと老人は指をパチン!と鳴らす。すると青年の体はみるみると変形し体は筋肉質になり巨大化していって、アメフト風のプロテクターと、モトクロス用ヘルメット風のマスクが出現し、そのまま青年の肉体に装着され、強力超人キン肉マンビッグボディとなった。
「本当にビッグボディになった…」
「それじゃそろそろ転生させるか……」
老人がキン肉マンビッグボディ(以降ビッグボディ)を転生させようとした瞬間、突如空間の一部がガラスの様に割れ、割れた場所の向こう側には、赤い空間が広がっていた。
「!?(あれは時空の狭間!?ヤバいこのままだと複数の異世界の何処かに飛ばされてしまう!)おい!お前!」
老人はビッグボディに逃げるように伝えようとしたが…
「そうか!あそこから転生するんだな!」
「えっ?いや違「それじゃ行って来るぜ!」話聞け!」
ビッグボディは時空の狭間に向かって走って行った。
「それは危険なやつだ!止まれ!」
「えっ?何か言ったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?……」
言い終える前にビッグボディは時空の狭間に飲み込まれ、時空の狭間は閉じてしまった。
「ヤバい!早くどうにかしなければ!」
老人はそう言うと懐から携帯を取り出し、何処かに連絡する。
「……あぁ俺だ!緊急事態発生!転生者が時空の狭間に飲み込まれた!今すぐ場所を特定してくれ!俺もそっちに行く!」
老人は携帯をきるとその場から姿を消した。