先のロデニウス戦争にて、40万の陸軍と4400隻の海軍を文字通り瞬殺し、王都マイハークを陥落。そしてハーク・ロウリア34世を確保して僅か2日で戦争終結を成した立役者、EDF日本支部。
それから5日後。一連の報告書が提出され、大量に判明した情報を共有する為、大阪本部では大石司令を筆頭に、各部局の局長や篠ノ之束が集まり、重役会議が開始されていた。
最初はロデニウス戦争の戦後処理関連の報告で、此処で描写する程の報告はハッキリ言って特に無い為、ざっくりと割愛する。
本題は、此処からだ。
「………ラヴァーナル帝国、神聖ミリシアル帝国、パーパルディア皇国。コア魔法、誘導魔光弾、時間超越魔法………アリコーンの尽力のお陰で色々と判明したのは良い事だが…ちょっと、頭が痛くなるな…」
大石の言葉に、全員が無言で同意の意を示す。
「とはいえ、此処でそうしていても何も始まらん。整理していくとしよう。情報局長、現時点での分析結果はどうだ?」
「そう、ですね…まずはラヴァーナル帝国から行きましょう。まずこの国に関しては、情報が伝承でしか伝わっていない為、ハッキリとした事は何とも言えません。しかし…伝承にて当時する「コア魔法」に関しては、危惧を覚えます。伝承によれば、コア魔法1発で都市が一つ吹き飛んだとの事を考えると、最低でも
「………それで、なおかつ人類種を家畜扱いしていたのだろう?」
「はい」
「…復活した場合、戦争は避けられない…しかも、テンペストレベルの大量破壊兵器の撃ち合いも前提の一つにしなければ…」
「待て待て、そんな事になったら碌な防衛兵器も持ってない他国が全滅するぞ!?無茶は承知だが、コア魔法を迎撃しつつ通常戦力でラヴァーナル帝国を攻略した方がまだ…」
「そこにコア魔法を連発されれば纏めて吹き飛ぶ!!幾ら遠距離対空能力が高いセントエルモ級が複数隻居たとしても、テンペストレベルの波状攻撃に耐え切れる保証は無い上、陸では格好の的だ!」
場が荒れ始め、大石はわざとらしく咳をして静止をかける。紛糾する気持ちも分かるが、まだ聞きたい事はあるのだ。
「…この報告書によると、現地世界で随一の国力と技術を保有している神聖ミリシアル帝国は、取り残された光翼人やラヴァーナル帝国の領土を取り込む形で建国された、とある。…つまり、最低でも1万2000年後の現在では、
神聖ミリシアル帝国。現地世界最強と謳われる多民族国家であり、ラヴァーナル帝国のの遺跡を研究・解析し、強大な軍事力を手にして領土を拡大していた過去を持つ、現時点ではEDF日本支部の要注意国家の一つ。
そして、敵性技術を解析していたという事は。
「…はい。
この時点で、情報局長の推測は
10年前の
「となると最低でもイージス戦艦、第5世代ジェット戦闘機、第5世代戦車相当の兵器、戦術級または戦略級の核兵器相当の攻撃魔法を想定する必要がありますね…それに加えて魔法が深く関わる以上、科学技術では奇想天外な兵器がある事も考えられます。例えば…空中戦艦や空中要塞のような」
「…下手したら、四つ足歩行要塞が空を飛んでくるのか」
国土復興局長が漏らした一言に、会議場は静まり返る。
フォーリナー大戦にて、EDF日本支部の戦力を
「…………それは…………あり得ないと断言、出来ないのが…………」
「…四つ足歩行要塞で思い出したが…他にも、魔獣という存在も確認されていたな。殆どは知性を持たない獣らしいが、もし魔法で操れるのなら…」
「……エルフやワイバーンが存在しているんだ。ドラゴンやクラーケンもいたって不思議じゃない。それを使役する可能性もあるのか」
「それにワイバーン単体で魔法が使える事も確認されている。って事は、魔獣は基本的に魔法が使える…?それじゃ一体一体が戦術兵器相当と想定しないと拙いぞ…!?」
情報を分析すればする程、頭を抱えるレベルの重大な推測が判明するばかり。現実逃避したくなってくるが、しかし今後の対策や方針を決める為には必要不可欠な分析である以上、避けて通れない事だ。
暫くの意見交換の後、結論は出された。
「…今後は情報収集に努め、国交はクワ・トイネ公国とクイラ王国、ロウリア王国に留めよう」
その選択は、ベストではなくベター。そもそもとして、EDF日本支部は余りにもこの世界に対して無知過ぎる。魔法や現地生物もそうだが、何よりも世界各国や世界そのものの基礎的な情報さえもまだ充分であるとは言い難い。トドメに、EDF日本支部はそもそも
フォーリナー大戦によって世界各国の組織が崩壊し、EDFが主導となって世界秩序を再構築した結果。EDFが事実上世界政府の機能を併せ持つ事となった。そしてEDFの目的は人類と地球の守護、そしてフォーリナーに対する防衛戦力の構築。つまり人類同士による利権争いなどは二の次どころか三の次、
更に、日本列島の復興がクワ・トイネ公国の貿易によって凄まじい勢いで進行可能となった現在、正直言って他国と接触して余計な問題を起こしたくなかった。
他にも魔法などと言った多数の不確定要素を考えると、情報不足のまま他国に接触するより、時間をかけて十分な情報を収集した後に動くのが確実だと判断し、重役会議は終了した。
ロウリア編、無事に終了。
初投稿からおよそ半年、一時非公開化もありましたが最低目標は達成出来ました。
本当はもっと色々書いてみたい事はあったんですが、モチベーションと文章量の関係でカットされたりしました。うーん、プロット作っても書きたい事書いてると自然とカットされるなぁ…
さて、原作を読んでる方はご存知の通り、本編の次はパーパルディア編となるのですが…正直言ってこれ書けるか分からないです。プロットは大まかに制作出来てます。出来てはいるんですが………当初想定してたよりも遥かに想定外な情勢の動き方をされて、現在進行形で頭を抱えてます。(汗)
いやぁ、ホントちょっとこれどうしたもんか…別に変な設定や展開ブチ込んでる訳でもないのに、ああなるか。
取り敢えず次章予告みたいなのを作って…そこから書けるかどうかを判断する為に設定制作かなぁ。原作の設定見直しも必須だし。
前日譚もマザーシップ撃墜どうしたものか。ストーム1を超人化させすぎたとは思ってるけど、しかし弱体化してもマザーシップ倒せるイメージが見えない。マザーシップ強すぎる。
…マザーシップ撃墜は書かず、その前後の四つ足歩行要塞撃破作戦や人類内戦の方が書ける可能性あるな。
兎に角、此処までの閲覧ありがとうございます。今後もこんな感じにやっていくので、よろしくお願いします。