まさかレンジャーで無制限にレーザー兵器が使えるようになるとは…あの威力をオメガチームは振り回せるんだから、そりゃストームチームに並ぶ精鋭部隊にもなる。
突然だがここで、日本列島を統治しているEDF日本支部の軍備配備について、少々語るとしよう。
他の支部や総司令部でも言える事だが、統治地域の基地は大きく分け3種類存在する。
一つは、旧国家の県や州相当の地域に分けて細かく陸空軍を配置する駐屯地。
一つは、陸空軍の大拠点及び防衛戦線の起点となり、そして対宙防衛戦に於いて使用される対宙兵器を配備。場所によっては海軍のドックと沿岸部
一つは、上記の駐屯地や防衛基地を隷下に置き、統治地域最大の施設と軍備を配置。絶対防衛戦線を築く本部基地。
日本支部の場合、本部基地は大阪に。防衛基地は千歳、帯広、山形、東京、岐阜、広島、高知、福岡、鹿児島に。駐屯地は日本国が定めていた都道府県に分けて配置されていた。
中でも駐屯地は、唯一とある任務が定期的に行われていた。どんな任務であるかは、それを実行中の部隊の視点から語っていくとしよう。
彼等の部隊名は、スカウト1-1-11。
その名が示すように、彼等は偵察部隊の一つ。部隊規模は小隊規模最少の8人であり、武装装甲車両グレイプに乗って荒野をそれなりの速度で走っている。
彼等の任務内容は、哨戒。担当地域に何か異常が無いかの確認であり、手を抜かないように気を付けつつ注意を払って周囲を見渡すだけの、簡単な任務。
何故そんな任務が行われているのかというと、端的に言えばフォーリナーの再出現の警戒だ。
フォーリナー大戦にてマザーシップ撃墜後、日本支部が主導した地球奪還作戦に於いて、4年もの月日をかけて幾多の巨大生物の巣を焼き払い、地球上の巨大生物を絶滅させたと言われている。
…しかし実際の所、EDFは現在も尚巨大生物を確実に絶滅させたという完全証明は出来ていない。彼等が成した事は、
しかしそれでも、EDFは殲滅宣言を出さざるを得なかった。当時の世界は、人類は
丁寧に確実に破滅的に丁寧に確実に破滅的に丁寧に確実に破滅的に丁寧に確実に破滅的に丁寧に確実に破滅的に丁寧に確実に破滅的に丁寧に確実に破滅的に丁寧に確実に破滅的に丁寧に確実に破滅的に丁寧に確実に破滅的に丁寧に確実に破滅的に丁寧に確実に破滅的に丁寧に確実に破滅的に丁寧に確実に破滅的に重ねに重ねに重ねて奴らを殲滅しても
巨大生物の増殖力は文字通り
そしてアリゾナにて地表上最後の巨大生物が倒れ、地球全土を取り戻したEDFは、その時ようやく世界を見渡して地球の惨状を正しく認識した。
インフレーションにインフレーションを重ねた人類史上最大の戦争は、地球地表を破壊し尽くし、
しかし人類は、未だにその事実よりもフォーリナーの殺意と恐怖が勝り、
即ち、悪魔の証明による巨大生物の殲滅宣言。
勿論悪魔の証明の事は秘匿されて公表された。目覚ましの為に行う宣言にわざわざ爆弾を紛れ込ませる阿呆は居ない。結果、市民達は漸くフォーリナー大戦が終わった事を自覚し、世界復興へのステップを正しく踏む事に成功した。
そしてEDFは、世界復興と並行して巨大生物の再出現に警戒していた。世界復興の最中に再び巨大生物が現れれば、復興がやり直しになるばかりか、直ちに殲滅しなければ世界がパニックになって幾多の死傷者が出る。そして殲滅宣言を出したEDFの信頼と権威は失墜するだろう。万が一再出現しても、直ちに殲滅する事で被害を最小限に止めようとしていた。
が、1ヶ月経っても、半年経っても、1年経っても、5年経っても、そして現在に於いても、結局巨大生物が再び現れる事は無かった。その為、哨戒任務をこなすスカウト隊も少しずつ肩の力を抜き始め、今ではある程度気楽に任務に当たっている部隊が殆どだ。
スカウト1-1-11もそんな部隊の一つだ。
彼等は哨戒範囲をグレイプに乗って走り、時には停車して周辺に何か異常が無いかを細かく調べたり、時には食事の為に景色がいい場所で休憩したり、任務をこなしつつ小さなピクニックでも行ってるような物だ。無論しっかり周辺警戒しながらだが。
哨戒任務も終盤に差し掛かり、後二ヶ所を哨戒すれば帯広防衛基地に帰還する予定だ。
「しっかし相変わらず、不毛な光景が広がるなぁ…」
グレイプに搭載されている50mm軽速射砲を動かす砲手は、カメラから見える光景にそうボヤく。
彼等が走っている所は、
地球奪還作戦第一フェーズの日本奪還戦に於いて、北海道、関東、中国地方西部、四国、九州地域はフォーリナーとEDF双方の大火力兵器による掃討戦によって
「くぁ…」
それなりの速度で不整地を走る揺れ(グレイプのサスペンションである程度軽減されている)が砲手の眠気を誘い、欠伸をする。
「おいおい、任務中にサボり眠は勘弁してくれよ?」
「分かってる分かってる、しっかり周囲警戒はしとくからさ」
運転手に欠伸の声を注意され、頭を軽く振りつつ息を吐いて眠気を振り切る。
車両後部の乗員席には残りの6人が座っており、覗き窓から周囲を見つつ会話を盛り上げている。
話題は様々だ。クワ・トイネ産の天然食料の話、エルフやドワーフなどの種族の話、現地世界についての話、魔法や魔術といったファンタジーな話、各人なりのファンタジーな妄想や想像の話。何せ日本列島の外側は、文字通り「ファンタジー」が広がる世界。一体どんな光景が広がるのか、好奇心を刺激しない者は恐らく居ないだろう。
その光景は、会話の話題以外はここ数年で繰り返されるいつもの場面だった。
しかしそれは、各人の超小型生体電波両用識別式レーダーに反応が示される事によって崩壊した。
「ッ!!!!!?」
運転手は咄嗟に急ブレーキを掛け、急停止。他の者はその勢いに身体のバランスを崩したが、それどころではなかった。
「…嘘だろ?」
「…ッ、砲手と運転手を除いて降車!レーダー故障も万が一にあり得る。目視で確認するぞ…!全武装安全装置解除、備えろ…!!」
隊長の指示によって、1人の隊長と5人の隊員達がグレイプから降車。レーダーの反応群のある前方に各人の武器の銃口を向け、ゆっくりと前進を開始。反応群は丘の向こう側にいる。慎重に──
刹那、反応群がスカウト1-1-11に向けて接近を開始。
「ッ隊長!!!!」
「射撃用意!!何にしても直接確認してからだ…!!」
「ウ、ォアアアアアアアアアアアアッ!!!!!?」
「ッ撃ぇ!!撃ちまくれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
『帯広基地、帯広基地聞こえるか!?此方スカウト1-1-11!!至急応援を願う!!』
『此方帯広基地!スカウト1-1-11落ち着いて下さい!一体何があったのですか!?』
『兎に角速く応援を寄越してくれ!!スカウト1-1-11は現在コードブラック-ケースα下に置かれている!!!!』
『コードブラック-ケースα…ッ!?まさか、そんな!!!!』
『ああクソッ!!そんなに信じらんねぇならハッキリ言ってやる!!!!』
『スカウト1-1-11は
Q.なんでいきなり巨大生物出てきたの?
A. 原作の不発弾(フラグ)が爆発した。
という事なので、決してまた迷走したというわけではありませんので御安心を。
裏設定色々設定してたら、このタイミングでやらざるを得なかった。