The Another World 作:MAXIM_MOKA
...UV1000言ったら何かアンケートでもしますかね?
ご感想お願いします。
書いてほしいエピソードをリクエストしてくださったら、番外編として執筆するかもしれません。
「すまねえな、こいつを基地に届けてくれ。そのあとは自由にしていいぞ。」
森に入る直前に、信幸は一人の隊員にそう言い、ゲルーニャ皇国軍の捕虜を渡す。
隊員は「了解しました!」と言うと、彼を車両に乗せ、来た道を引き返して行った。
「...さて、これから森へと入り、エルフ、そして朝日帝国とルーシー連邦との交渉を行おうと思う。だが、油断はするな。異世界というのは何があるのかわからない。地球感覚で物事を考えないように。」
信幸が全員に通信機を通じてそう言うと、すぐに「了解!!!」と大量の通信が入ってきた。
信幸は未だ気絶している成哉を蹴っ飛ばすと、車両を動かし、森の中へと入っていく。
それを追うように、ほかの車両や小型戦車が森の中へと入っていく。
森の中は、木が敷き詰められたように生え、木が生えていないところが道のようになっていた。
道は車両三台分で、木々の葉は深く重なり、日の光を遮っていた。
「ようこそ、"迷いの森"へ。歓迎しますよ、私は。迷いやすいので気を付けて下さいね、エルフでも迷って、帰ってこなくなる時もありますから。この森、毎日変形するので。」
信幸はそれを聞いて、全車両に速度を落とすように命令し、自身も速度を落とした。
数分ほど暗い道を進んでいると、急に三本の分かれ道が現れた。
先頭車両である信幸の車両が停止すると、後続の車両も停止していった。
「さて、最初にして最大の難所ですよ。ここで間違えるとほぼほぼ戻れなくなりますよ。この迷路、間違えた道の先にも分岐があるんですよ。正解の道を引けば、そこから先の分岐である程度間違えても突破できる可能性が有りますが、不正解の道を引けばどんなに進んでも、どんなに戻っても帰れなくなりますから。」
ジュリーの忠告を聞いた信幸は、目を瞑った。
思考の海に飛び込み、周囲の音や匂いを遮断する。
道はたった三つ、右、まっすぐ、左。
クラピカ理論が通用するならば右、裏をかくなら左。
道沿いに行くならまっすぐ。
当たる確率は三割。
外れたら全員死ぬ、だがあたる可能性はかなり微妙。
どうすればいい。
三手に別れたらそのうち二組が死ぬ。しかし、確実に当たる。
しかし、部下を死なせるわけにもいかない。
信幸は思考を巡らせていく。
そんな時、聞こえないはずの声が頭に響いた。
『左。』
幼い少女の声だった。
信幸は聞いたこともない声に軽く混乱するも、少女の声はまた頭に響く。
『左の道。』
そこからはもう声がしなくなった。
気が付くと信幸は、無意識のうちに左の道へと進んでいた。
その声の正体を知るまでは、少し時間がかかる...。
~???~
「...これは...。」
異世界のどこか。
異世界とは思えない機械類で埋められ、真っ白な床と壁で構成された部屋の中で、一人の若い女性が
「む、どうした?...ほう、あの丘にこんなものが...。」
後ろから来た一人の男が、モニターを見て声を漏らす。
モニターには、五角形の人工物が写っていた。
「よし、上に報告しよう、監視を継続しておいてくれ。」
男はコーヒーが入ったマグカップを持ちながら、どこかへと歩いて行った。
「...これは全てが変わりそうですね。」
女性は誰もいなくなった部屋で、一人そう呟いた。
モニターの画面に少しノイズが走ると、先ほどの人工物は消え去り、青い海が映った。
海には、灰色と薄茶色の人工物が浮かんでいた。
さあ、楽しくなってまいりました。