The Another World 作:MAXIM_MOKA
仙台駅周辺の空には、何匹もの
市民を見つけては捕食し、炎を吐き...
しかし、彼らに死神の音が近付いてきた。
それにいち早く気が付いた
それは、奇妙な形をしていた。
頭の天辺には
さらには、頭は透き通っており、中には
左右には
「グルルッ...!」
しかし、それは出来なかった。
「グガッ...!?」
体のあちこちに風穴が開けられたのだ。
どうやら
体が浮力を失い、地へと墜ちていく。
この直後、他の哀れな
_仙台駅
「おーおー、暴れてる暴れてる。俺たちもやらんとな。」
先ほど、侵略軍の司令とその側近を狙撃、殺害した男、古好成哉。
彼は信幸の幼馴染兼親友であり、同期でもあった。
そんな中、信幸が全員に通信を入れる。
その瞬間、あたりが静まり返り、信幸の声を待つ。
そして、信幸の息を吸う音が聞こえる。
『...3...2...1...GO!!!』
合図とともに、全員が駅内へと突撃した。
「な、なんだ貴様ら_」
突然現れた信幸達に驚き、思わず問いかけようとした兵士はハチの巣になった。
そして、その銃声に気が付いた兵士たちが、信幸達のいる場所に集まってくる。
「貴様らは何者だ!我らを偉大なるゲルーニャ皇国の者だと知ってのことか!!」
兵士の一人が高圧的な態度で信幸達に問いかけた。
すると、信幸が前に出て、こう言い放った。
「偉大だか何だか知らねぇが、祖国の地を踏み荒らしたてめぇらにはここで死んでもらう。」
同時に銃声の連続音と、絶叫が鳴り響く。
「ギャ”ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”!!」
そう叫んだ兵士は、体中が穴だらけとなり、絶命した。
「ひぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!俺の、俺の腕が!!」
そう叫んだ兵士は、腕を銃に千切り取られた。
様々な兵士が、今までの訓練の意味もなく次々と倒れていく。
即死したものや、神経が吹っ飛んだ者は幸運だっただろう。
この苦しさを味わわずに済んだのだから。
腕が吹っ飛んだりしただけの者は、激痛を味わいながら死んでいくのだから。
銃声が止んだ時、生きていた兵士は数えるほどしかいなかった。
「き、貴様ら、こんなことをしてただで済むとでも...ギィィィィィィィィィ!?!?」
何かを言いかけた兵士の声は、悲鳴に変わった。
いつの間にか近づいていた信幸が、彼の腕の骨を力ずくで圧し折ったのだ。
「...」
信行は無言で彼を転ばせると、今度は彼の足を踏み折った。
「ギャアアアアアアア!!!!!ぎ、ぎざま”っグギヒィィィィィィィィィィ!?」
また何かを言いかけた兵士を、信幸は思いっきり踏みつける。
無表情で虚ろの目のまま、何回も、何十回も。
彼は明らかにどす黒い気を放っており、敵味方関係なく近寄ることができなかった。
「だ、だれか、ギ!?た、たすけっ...」
彼の言葉はそこまでだった。
あばらも、骨盤も砕け散り、肉はえぐれ、血は溢れ...
物言わぬ肉塊となった彼だが、それでも、信幸はそれを踏みつけ続ける。
それを見た信幸の部隊の者は、どこか狂気を覚えた。
それを見た生き残りは、あまりの恐ろしさに気を失い、そのまま力尽きた。
「...やりすぎたな。」
信幸は目に光を取り戻し、周りを見ながらそうつぶやく。
そして、自分の部隊のほうに歩いていく。
軍人たちはいつもの信幸に戻ったと安堵した。
「多分これで全滅した。上の階に上るぞ。」
信幸は命令すると、一足先に階段のほうに歩いていく。
どこか恐怖を覚えながらも、軍人たちは信幸を追いかけた。
この場にいる全員の誰もがあんなことになるとは思わなかった。
まさか、異世界に派遣されるとは。
プロローグ完結です。
次話から第一章となります。