The Another World   作:MAXIM_MOKA

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では、第一章の始まり始まりー!


第一章 丘の戦い編
各国の反応と、軍事派遣


仙台事件や、日本軍による侵略軍撃退は、世界中にて大きく報じられた。

無論、世界はそれに反応し、十人十色の反応を見せた。

 

アメリカ合衆国

 

「我が国は、仙台にて起きた侵略者による犠牲者への追悼と、非道な侵略者に対する日本政府の迅速な行動、並びに日本軍の迅速な制圧に賞賛の意を示す。また、仙台駅に出現したと言う門については、日本政府と共に合同調査を実施することが決定した。我らは、門の「先」の世界に興味を示している。そのため、日本軍との合同派遣を提案する。」

アメリカからはかなり好意的な反応が返ってきており、日本政府はアメリカ政府とともに協議を進めている。

アメリカがこんなに好意的なのは、仙台に訪れていたアメリカ人観光客がゲルーニャ侵略軍兵士に殺されかけた際に日本軍がその兵士をすぐさま射殺し、そのアメリカ人観光客を助けたためである。

 

イギリス

 

「我が国は、仙台事件における犠牲者に対し、追悼の意を示す。我らは荒廃した仙台に多額の義援金を贈ることを決定した。日本政府の迅速な対応には賞賛の意を示す。」

イギリスからも概ね好意的な反応が返ってきているが、日本軍については伏せた。

迂闊に賞賛してしまうと、軍国主義などとメディアや野党から叩かれてしまうためだ。

 

ドイツ連邦共和国

 

「我々は仙台事件での犠牲者へ追悼の意を示すとともに、同一被害にあった日本へ同情の意を示す。我々はベルリン事件と仙台事件の関連性を調査するために日本政府との対門同盟を組むことを協議しており、話が実ればより早く門への対処ができるようになるだろう。なお、この同盟構想には枢軸国とは何も関連性がないということを表明しておく。」

ドイツからは非常に好意的な反応が返ってきている。

その理由として、仙台事件とほぼ同時刻にベルリンの総統官邸跡に門が出現し、こちらもまた甚大な被害をもたらしたからだ。

この対門同盟協議に関してはほぼほぼ実りかけており、最終段階となっている。

しかし、やはり国内からの批判が多いようだ。

 

ロシア連邦

 

「我らは、仙台に大規模な食糧支援と資金援助を実施する。」

ロシアからは中立的な反応が返ってきた。

彼らとしては余計なことにかかわりたくないようで、特に軍事支援などの話はしなかった。

 

中華人民共和国

 

「日本政府の迅速な対応について、賞賛の意を示す。仙台には大規模な食糧援助を実施する予定である。」

中国からはやや好意的な反応が返ってきたが、ロシアと同じく軍事関連については伏せていた。

国内で手いっぱいなのと、アメリカに睨まれたく無いためである。

 

大韓民国

 

「仙台事件による犠牲者には追悼の意を示すが、日本政府の対応と、日本軍の行動については遺憾の意を示す。もっと平和的に解決することはできなかったのか、それの是非を問いたい。もしや、また帝国主義に返り咲こうとしているのではないか?」

韓国からは批判的な反応が返ってきており、国際的にこれは大批判を食らっている。

いつまで反日主義でいるのか、とアメリカやイギリスから言われ、より険悪になっている。

 

____________________________________________

 

__一か月後

 

『速報です。日本政府とドイツ政府が仙台駅と総統官邸跡の門を同時に開錠。日独はそれぞれ5000名、合計1万名の軍隊を門の先へと派遣しました。また、二か月後にアメリカ軍が派遣軍の補助部隊をそれぞれ2000名派遣する予定です。』

休日の昼のニュース番組にその一報が流れると同時に、ネットが大騒ぎになった。

「異世界キタアアアアアアア!!!!」「ケモ耳を!ケモ耳を!」「あ^~心がぴょんぴょんするんじゃ~」

と、異世界への期待や不安がすべて喜びとなって大爆発したのだ。

そんなことが起こっているとは露知らず、日本軍たちは紙吹雪や歓声、万歳の叫びなどに包まれながら門を潜っていく。

 

 

 

「...憂鬱だ。」

そう呟いたのは信幸。

彼の部隊は派遣されない予定だったのだが、政府が急きょとして信幸、涼香、成哉を派遣軍に突っ込んだのだ。

 

「えー、楽しみじゃないですか。本物の異世界ですよー、異世界。人生に一度有るか無いかの経験ですよ?」

涼香はかなり楽観視しているらしく、楽しそうにそう言った。

信幸は彼女の頭をたたくと、

 

「経験したくねえよ、こんなこと。」

とツッコんだ。

 

「んー。ま、俺は車で平地を爆走できればいいんだが。」

成哉は二人の会話を聞きながらそう呟く。

どうやらそれは二人に聞こえていたらしい。

 

「そんなこともあろうかと!アコーディオンとギター、持ってきました!」

涼香はそういうと、背中に背負っていたバックを見せる。

中にはいろいろ入っているようで、アコーディオンとギターも入っているようだ。

 

「「詰め込みすぎだ、アホ!!」」

二人は同時に涼香の頭を引っ叩いた。

 

そうこうしているうちに門を通り抜ける。

そこに広がっていたのはのどかな草原...ではなく、上空から見ると一辺の長さ1km、頂点の直径20mの正十二面体の骨組みに見える大規模な基地だった。

 

「さて、しばらくはここに暮らすことになるのか...。」

信幸はそう呟いた。

 

この少し後、異世界初の戦闘がおこるとは、まだ誰も知らなかった。




2108文字...だと...

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