『帰って来たら私と伴奏くれる?』
『勿論!僕クリスの歌が好きだよ。聞いてて落ち着くし』
『私も大輝のピアノ好き!私達相性いいみたい』
『そうだね。クリスがいない間沢山練習しておくよ』
『楽しみ!!そろそろ時間だから行くね?』
『うん。おじさんとおばさんによろしく言っといて』
『分かった!行ってきます!!』
『行ってらっしゃい』
「・・・夢か」
カーテンの隙間から差し込んだ朝日で茶毛の青年が目を覚ました。
「あれから6年・・・消息不明のままだ。無事でいてくれよクリス」
青年・大輝は6年前に南米に両親に連れられNGO活動に同行して消息不明になった幼馴染であるクリスの無事を祈ってから、顔を洗いに1階に降りた。
家には大輝1人で両親は1年前交通事故で帰らぬ人となった。現在17歳である彼の保護者は父親の親友である
ピー♪
「ん?メールか」
携帯が鳴り確認するとメールが着ていた。
『今日の約束忘れてないだろうな?早く来いよ!!』
「全くせっかちだな奏は」
そう言い同じ年で2人目の幼馴染の相棒の顔が浮び苦笑いを浮かべた。
「早く行かないと、また無理難題を言われそうだしな。行ってきます父さん、母さん」
そう言い仏壇に飾っている両親の写真に向かって言った。
最寄りの駅で電車に乗り目的地のショッピングモール前に着いた。すると赤い髪の少女と青い髪の少女が近づいてきた。
「遅いぞ大輝ィ!!アタシ達を待たせるなんていい度胸してるな!」
「奏あまり無茶言っちゃダメだよ。大輝さんに今日無理言って来てもらったんだから」
「たく、翼は真面目だな」
「雑な奏よりはマシだと思うど」
「うっせ」
赤い髪の少女は
大輝と奏は弦十郎に保護されており、大輝と翼は5年前ほど弦十郎を通して知り合い2人目の幼馴染になった。現在に至るまで3人は結構な頻度で一緒に過ごしていた。
「でもよ大輝は幸福者だよねツヴァイウィング2人と仲がいいんだからな。ファンなら涙ものだろ?何時か刺されたりしてな」
奏と翼は大人気のツインボーカルユニット『ツヴァイウィング』なのだ。2人は軽い変装をして大輝を待っていた。
「怖い事は言わないでくれよ・・・縁起でもない」
「でも大輝にはアレがあるから大丈夫じゃない?」
「奏アレは無敵になるんじゃなくて、治癒力がフォニックゲインで上がるだけじゃない?」
「フォニックゲインって言うか魔力って言うか・・・どっちでもいいけど、時間は有限だし早く行こうぜ」
「そうだな。・・・って最後に来た奴に言われたくねえ!」
「待ってよ2人とも!」
先に歩き始めた大輝を奏は文句を言いながら追い、翼も2人を追いかけた。
彼等はまだしらない、奏の分岐点が一週間後に迫っていることに。
大輝ですが弦十郎の弟子なので、OTONAに片足突っ込んでいます。いずれ弦十郎を越えるOTONAになると思いますw