スーパーロボット大戦Z 辺獄編   作:レゴシティの猫

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皆さんこんにちは(?)
今回はアサキムと青年の会話が中心です。


第二十六話 「スフィアが変えた運命」

 一年以上前の話

 青年は時を越えて過去に降り立った

 手段はそう、デンライナー。当然オーナーはそれはそれは反対した、要約すれば自分が何をしているのかわかってるのか?過去を塗り替える事はあってはならない事だという意味合いの言葉を言っていた

 だから青年はオーナーの言うことを聞くふりをしてチャーハンを作る際溶き卵の中に一服盛り込んでチャーハンを食べたオーナーをそのまま熟睡させた、ついでにオーナーが被っていた青色の帽子をオーナーの顔面に寄せ瞼に光が入らないようにした。噂によればどのオーナーも同じ顔をしているらしい

 眠らせる方法は青年にとってはある人間への当てつけに近いものだった

 過去に行けさえすればもうオーナーが目が覚めたとしても自分を止める事はできない、そう確信して青年は教会に降り立った

 日付と時刻は知り合いの過去に関してあれこれと聞きその時の記憶を鮮明にさせてイメージする過去を調整してからバレないようにイマジンに取り憑かせた、契約完了したイマジンはもう既に爆発しないように気をつけて倒した

 教会でも何でも良かった。過去を変えられるならどこであろうと

 時刻は夜、音が聞こえる程に風の勢いの強い日

 旅行者を装って内部をうろつくには難のある時間帯だった

 だが都合良く目標(ターゲット)は教会の外にいた

 どこかに散歩へ出かけていたようで手に電灯を持って歩いていた、しばらくここで暮らしていたようで一応修道女の衣服を身にまとっていた。

 その目標は青年に気がつくとおそるおそるといった様子で電王の姿に変身した青年に近づいて、発言した

 「ねえ、君。その姿じゃなくて顔…よく見せて…」

 知らない人間が現れた事に怯えているような反応ではない、目標は何故か自分の事を知っているようだった、青年は言われた通りベルトを一旦外し変身を解除した

 目標は青年の姿を見て、口を手で押さえて涙を一筋流した。それから目標は青年を見つめ口元から手を放し

 「君…名前は?」

 青年に問いかけた

 「俺の名前は」

         ~現在~

 目の前の青年は頭や顔全体を覆うように包帯を巻いているため眼光や口元しか見えないが露骨に動揺しているようだった、少し黙り込んだ後青年はため息をつきつつ呼吸を整え淡々と喋った

 「ねーよ」

 少し青年の答え方は納得がいかなかった

 「…もう一度言う、僕に」

 「もう、乗る資格は無い」

 「失ってしまったのか?」

 青年は目線をアサキムから逸らした

 「俺の罪を知ってるのなら、何をしたのか…それがどれほどの事だか分かって言ってるって事だよな?」

 「ああ…確かに君はそれ程の事をやってのけたんだったね」

 青年は自嘲風に笑い声をあげた後に続けた

 「俺は自分が特異点であること、電王になれるって事がどういう事かをあまりよくわかってなかったんだ、ただ望みを叶える手段が得られた、俺にとってはそれぐらいでしかなかった」

 「だから…パスを剥奪されたという事か」

 「嫌、壊しちゃった」

 「ほう…!?」

 青年が言うにはパスを変身している状態のベルトにかざしフルチャージと音声が出てくるのを気持ちが高ぶってしまい三回一気に繰り返した事で

 『over charge』

という音声が出てしまったようだ

 破壊力は上昇したが限界を超えたチャージにパスが耐えられなかったらしい

 その後オーナーから見限られた

 「君のためにパスを用意する気はないとさ」

 ライダーパスがあればなんとかデンライナーに乗れる可能性があったがそれは潰えた、仮にあったとしてもメアがやらせようとしてた事とこの青年のした事は似通ったもののためそれだけ難しくなるだろうが

 「君は君自身のエゴに従ったせいで時の流れに取り残された哀れな道化という訳か」

 「そうだ、あいつと同じように自分のエゴに従ったからこうなったのさ。笑っていい」

 「…笑いはしないよ」

 感情ゆえの行動をアサキムは嘲笑しようとは思えなかった、追い求めているスフィアのキーが人の感情であるならそれを笑う事はスフィアをも笑う可能性がある

 「けど一応は止めなければいけないらしい、君が罪を犯さないように、または僕自身の目的のために」

 「そうか…」

 青年はポケットからカプセルを取り出しアサキムに投げ渡した、デパートなどにあるガチャのカプセルと形は似ていた

 アサキムは肘を上げてキャッチし、カプセルを調べようとした

 「これは…?」

 「とっておきだ。迂闊に開けたり割ったりするなよ、中に人と契約すらしてない時に捕まえたイマジン入ってっから」

 青年は使い方の説明をした、これはイマジンが契約前の状態で飛んでいる時に捕まえてそれを閉じ込めた物でカプセルを開いた人間を対象にイマジンが取り憑く仕様にしてあるらしい

 「計画が失敗した時のための最後の手段だったはずだがな。もう必要ないからやるよ」

 だがこれは

 「イマジンに随分厳しいね、まるで…そう、道具みたいだ」

 だからなんだよと青年は吐き捨てた

 「特になにもないさ、ありがとう」

 アサキムはどこかにそれをしまった

 「というのは方便、何故君のような人間が選ばれてしまったのだろうとは疑問に思うかな」

 「選ばれた時は記憶が抜け落ちていた、その時は優しい人間の類にはいたと思ってはいる。だからオレを見いだした人からも信用されてた」

 それ程抜け落ちていた分の記憶が耐えられないものだったと青年の言葉からこちらに訴えてきているような気がした、少なくとも一応は元人間であり感情もあるイマジンを道具のように扱う言い訳に使用するぐらいには

 「既に堕ちている者と見られていたからといって本当に堕ちる事もなかっただろう」

 「オレは…どうしても過去を変えたかった、何をしてでも、何を利用してでも」

 ほんの少しだけアサキムは自分を見ている気がした、目的のためならば手段は選ばないところ、それだけのものを見てきたという自負

 「分かるもんか、オレの気持ちなんて…」

 「その言葉は分かって欲しかった人間の言う言葉だよ、もっとも君の感情を理解した所で何ができるわけでもないけど」

 アサキムはああと声に出した

 「実を言うとね、本当は君の運命は少しだけ変わっていた。「知りたがる山羊」が示したんだ、君の事を」

 「そんな!?」

 「嘘だと思うかい?だが事実だ、彼女が言うにはだけど」

 「どのあたりが変わってたんだ?」

 青年はアサキムに近寄り、答えるように迫った

 「君の命が芽吹く場所、そして君の過去への旅路の結末」

 「て事はあいつは何もかも知ってたってのか」

 「多分、そうなるんだろうね」

 それを聞いて青年はしばらく黙り込んでしまった、デンライナーが使えないならもうここに留まっても意味はない

 「それじゃあ失礼するとしよう」

 アサキムは窓に近寄りここから出ようとした

 「少し待ってくれ」

 青年はアサキムを呼び止めた

 「何だろう?」

 「ついでに聞きたい。正しい時の運行ってどういうものなんだ?」

 「なぜ…それを僕に聞く?」

 「誰でも良いんだ、けどデンライナーに乗りたい人間に聞いてみたかった。それだけだよ」

 他にも言いたい事が有りそうだがそれを飲み込もうとしていた

 「それだけではないだろう、吐いてみると良い。そうでなければ僕は答えようとは思わない」

 青年はうつむきながら答えた

 「正しい時の運行って本当にそれが正しいんだったら、オレみたいなやつなんかいないんじゃないか?オレみたいに過去を変えきったやつは」

 「君は過去を変えようと願い、望みをかなえる力を手に入れ、それを成し遂げた。ならば間違ってるのは変えられる過去の方…そう言いたい?」

 青年は首を縦に振った

 「時の運行…それ自体には正も邪もないさ、こぼれ落ちる砂のように過ぎ去ってゆくもので、何を為したりする訳でもない」

 けど人は違う、他の生物も多分

 自身の意志や他人の思惑により、または本能でその時点において主観的に最良な選択をし、行動し、そしてたまにその行動について後悔をしてしまう。もはや同じようなものが先にたってくれない後悔ばかり。人が前に進むのは、それしか道がない事を心か頭のどこかで知っているからだ。

 「罪の在処は、運命を侵す事事態にある。そして君は…問わずとも分かるはずさ、敢えて告げなければならないのなら君は間違っている」

 だが「楽しかったあの頃」、「運命の分岐点」、「後悔している事に後悔する前の時間」にもし干渉できるならいったいどれだけの人間が干渉するのだろうか

 「己にとって耐えられないものを歪めたいと願わずにはいられない人間はいるものさ、もし過去を変えたいと願った君が間違っていたとしてもそれはだれか他の人間も間違っている事になる」

 「そうか…」

 アサキムが何の気なしに振り向くと青年は天井を向いて呟いていた

 「いつかはオレも許されるかな」

 「許されるさ、君が悔恨の気持ちを忘れずにいるなら…少なくとも…」

 アサキムは窓を開けてそこから飛び降りた

 「(彼はこれからも苦しみ続けるのだろうか?求めたから苦しむのか?いっそ何も考えない事が彼には必要なのかもしれないね。考えを捨てる事で苦しみから開放はされる。苦しみから開放されるという点から見れば救われるという事になる、ならば諦め、放棄する事が救われるという事なのか?やはりそうは思いたくない。僕は…)」

 究極的に言えば、時の運行は流れのままに何も干渉しないのが最も正しいと言える、イマジンなど過去に干渉できる力を持つ者に対してこれを迎え撃つためにデンライナーを使うのも干渉する事に変わりない、デンライナーを見ている人間も少しはいただろう

 ただ、流れと勢いのままに任せる、そうしてくぐった道なら何かがどう違ってても誤っているとは言い難い

 だが過去に手を伸ばす、スフィアを手にできるチャンスが遠のくと言うのなら。説得できる理由を言わねばならないなら命を守るため…という事にしておく、過去に行ってヤミの息子の死を避けられれば…ユニクロンがこの世界にやってくる事を阻止できるかもしれない、そうすれば…嫌、そうでなくとも彼女を救う事はできる

 命を守る事が善であるなら善か悪かと、正しいか正しくないかは一致しない

 多数の人間が死を迎えるような戦い、それに対し人は何かしらの手段を用いてそれが起こる寸前の時間に干渉している。それで救われる命があるならと

 正しいかどうかは、この時二の次であろう、その時の場合都合の良い過去の奪い合いに至らないからセーフかもしれないが

 「僕や星帝のように世界を渡る者がいる場が正しき時の運行のままなのかな?」

 飛び降りる最中にヤミ達が見えた、一行は教会に戻ろうとしているところのようだ

 「前を確認するべきだったか」

 いかに嘆こうと、いかに反省という行為に及ぼうとも

 「!?」

 一度飛び降りたし戻る手段はないので見つかるものは見つかる

 「お前は!?」

 「アサキム・ドーウィン!?」

 アサキム面識のある人間以外は誰だこいつという表情を浮かべアサキムを凝視した

 「久しぶりだね。そしてようこそ、罪魂の住まうこの地へ」




いかがでしたか?
貼った伏線が伏線に留まらずなんか漏れてるような気がしますが楽しんでくれたのなら幸いです。

堕ちた果実編、もう少し続けるかやめとこうか決めたいと思います

  • 来夢君の変身する所見たい
  • シロがアイスで尋問される所が見たい
  • 美奈子と美柑の絡み見たかった
  • 犯人の事はっきりさせろ
  • もういい、もうたくさんだ
  • 察したのでもう結構
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