スーパーロボット大戦Z 辺獄編   作:レゴシティの猫

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 皆さんこんにちは(?)
 お待たせしました、待ってなくても構いません
 アサキムVSヤミと色々です。


第二十七話 再び、交える刃

 「そういえばはじめましての人もいるみたいだね」

 アサキムはぐるりと一行をを見回した。

 一人、二人、三人。

 誰かに似ている気がするが知らない男が一人、後はだいたいリトとその嫁達と見て間違いはないだろう、一行の内二人は面識は無いことは無いが向こうは気づいてるだろうか

 春菜に目線が向いた事に気づいたリトは春菜を守るように前に立った

 

 「リト君、あの人はいったい誰?」

 第一印象で人を見るのは良くないが夫と呼ぶべき人が警戒するような人間であるため、質問したといった所だろう

 春菜の質問にリトは春菜の方を向きながら答えた、少し焦った様子で

 「あいつがスフィアと芽亜を狙って王宮までやって来たんだ」

 それに付け加えるようにヤミも語った

 「名前はアサキム・ドーウィン、自前で宇宙船でなくロボットを持っています。いつぞやの鳥のような翼の生えた黒いロボットの乗り手があいつです、そして見た目だけでなく特殊な能力を持っています」

 

 見た目だけでなく、つまり見た目も特殊と思われているようだった。アサキムは抗議の目線をヤミに向けた、この衣装は割と普通なのではないのか、と。だがヤミは春菜に説明するために春菜の方を向き気づいていなかった

 

 「見た目は確かに特殊だが能力とはなんだ?」

 凛も話に加わった

 「死んでもその度にかは分かりませんが復活します」

 アサキムはそれらを聞き終えた後3回程拍手を送った

 「説明ご苦労様、だが僕としてはもうここに用は無いし君達にも用はない。来るなら抗うけどここはさようなら、という事にしよう。お互いのためにね」

 アサキムはリト達と教会の方ではない所を向いた

 「それとあれはシュロウガ、僕と共に永遠とも言える旅路を駆け巡る獄鳥の名はシュロウガだ」

 そう言って少し歩いた後段々とペースを早め走るような勢いに変わっていった、雨水を吸って柔らかさを増した土は走っていくペースになると音を立てるようになった、肌を打つ水の勢いは減少し雨の勢いは少し止んだような気がした

 

 その先にヤミが出てきてアサキムを通らせないように道を阻んだ、先回りをされたようだった。反射的にアサキムは後ろに飛んで距離を取った

 「僕はもう君達には」

 「アサキム・ドーウィン、あなたに無くても私にはあります。

 第一にあなたは芽亜のスフィアを今でも持っているんですよね?私にガーランドの事を知らせたあのスフィアを、芽亜の形見とも言える物を。

 次に美柑がいたというこの地へあなたはやってきた、あなたがこんなところまで偶然で来るはずがありません、あなたは何かを知っている。そうですね?」

 「だとすれば、どうする?」

 ヤミは手や髪などを一斉に変身させ身構えた

 「洗いざらい吐いてもらいます」

 アサキムも剣を召喚して身構えた

 「それを知って君はどうするのかな?」

 聞いた瞬間、ヤミはアサキムに切りかかった。  髪一つ一つの数がそのまま得物の数でない分無数ではないが手数に置いてはアサキムの比ではなかった

 「どうするも何もありません、知らなければいけないんです。何故美柑が死ななければならなかったのか、何故美柑は私達の前から去ったのか。そうしなければ、納得がいかないんです!!」

 ヤミの叫びを聞いて後、一閃

 ヤミの刃と化した髪をできるだけ多く捌けるよう切り払った

 「知れば後戻りはできない。知るという事、その行為こそ人の在り方を最も変えるものとなりうるのだから」

 一度戦った相手、二度目は彼女にして彼女にあらず。ならば今が図らずも再戦となりうる。戦う事はこの場所では予定の内になく受動的ではあれど、剣を振るうならば勝ちたい、スフィアが絡めばこの勝敗は二の次になるが

 

 「だからこそです、私が…私達だけが置いてきぼりにされる気はありません。美柑も何かを知った、きっとその事で美柑は…美柑だけを変えさせる訳にはいきません!!」

 捌ききれずアサキムに届きそうな攻撃は後ずさりする事でよけた

 「友への親愛が知への渇望を促すか、良いだろう。君の心が折れるその時まで、君の心がスフィアに届かないと思い知るまで、踊ろうか」

 アサキムは今度は自分からヤミに向かって走り剣を振るった

 

 一撃目はヤミの髪の片方を狙った、そこは攻撃の基点、不意打ちにも繋がる。伸ばしている分変身した時の刃物のリーチも長い

 だが、避けられた。続いて切りかかった、これは紙一重で避けられた

 なので次はできうる限り高速で移動し分身したように見せかけてから攻撃を仕掛けた…がカウンターで蹴り飛ばされた

 「足音漏れてますよ」

 ならば回れ

 木に激突しかけた所を蹴って反動で飛び、体を回転させつつ剣を突き出してヤミに突っ込んだ。他人が見れば今のアサキムはドリルのようだったかもしれない

 

 その攻撃はヤミの髪が手の形となり受け止められた。十歩程後ろに下がらせたところで勢いを相殺されてしまった、アサキムは剣ごと投げ飛ばされた、上手く着地はできたが前回の戦いで色々と読まれてしまっているようだ

 

 「ハァ…ハァ…召喚した剣で斬るという同じ手段の繰り返し、芸がありませんね。手の内は分かってます、これも知るという事でしょうか」

 「なるほど、じゃあ別の手段にしよう」

 アサキムは剣を持っていない方の指をクイッと動かした

 「……………!?」

 気付いた時には既に遅く、ヤミの踏んでいる地面から空間の割れ目のようなものができ、そこからシュロウガの片方の手が出てきて手のひらでヤミを上に吹っ飛ばした

 「これは…!?」

 ヤミは翼を生やして態勢を立て直そうとしたがシュロウガの手がヤミのいる位置まで伸びてそれを妨害した

 「つっ」

 ヤミが足が当たって後尻餅をついたと同時にコロコロとシュロウガの手のひらの上で転がさせられた

 「あ、このっ目が…回る」

 車輪のように回転し、前転し、後転するヤミであった

 「降参するなら早い方が良い」

 「まだです、私は…」

 決して、美柑の秘密を諦めない!!

 そう告げると髪が拳の形を取り、それをシュロウガの手のひらに叩きつけた。その反動でヤミは飛び上がり、ついでに翼を生やした

 「そうくるか、だけど…!?」

 アサキムに向かってヤミのいた方向から高速で何かが飛んできた、剣で防ぎ下に落とすと小粒だが硬い血の塊だった事が判明した

 「あなたのせいで…少しすりむいたんですよ」

 ヤミは既に落下を終えて着地していた。そしてすりむいて赤くなっていた手を掲げてアサキムに見せてきた

 「そう、悪いね。」

 アサキムはヤミに向かって走った後跳び蹴りを放った

 「けど僕も君に屈する気は露ほどもない」

 ヤミもそれに合わせて蹴手繰りそれを防いだ

 「何故です?私は友達の事を知りたい、今あなたに聞きたいのはそれだけのはずなのに」

 アサキムは後ろにバック転し、着地した

 「友という間柄だって、触れてはならないものもきっとあるはずさ。そこに無理にでも入り込むのが友達だとでも言いたいのか?」

 そしてヤミに走って近づき、切りかかった

 「いいえ、いいえ、美柑がここにいてそれについて何も言いたくないのであれば私は何も聞く気はありません。ですが!!死んだと言われれば何故だと疑問を持つのは駄目なのでしょうか?」

 「駄目じゃない…けど、僕がそれを知っていても伝えさせないで欲しいな」

 「あなたにとって何か都合の悪い事でもあるんですか?」

 「無い、僕はね。彼女の死に僕は関係ないよ、僕がこの世界に来たのは少し前でしかない」

 「だからといってあなたは何も知らないとは言ってないですよね?」

 金色の闇の妹と言える存在を狙った事でここまで粘着されるのは想定外だった、意地でも友について語らせたいようだ

 「………………じゃあ一つだけ」

 「もったいぶらないでください、全部」

 ヤミがアサキムに向かって手を突き出していたがアサキムは聞き入れる気はない、アサキムは無視した

 「あれは彼女が撒いた種だ」

 「……………は?どういう事ですか?」

 「彼女の選択が、この運命を引き起こした。というわけさ」

 アサキムはそう言いつつ剣で後ろからのヤミの攻撃を防いだ

 そのまま膠着状態が少し続いた

 「思い返すんだ、彼女の行動を。掘り起こすんだ、刻まれた彼女の言葉を。君でなくとも誰かはきっと抱えている。答えへと至る欠片を」

 「美柑がどんな選択をしても、死ぬいわれなんてないはずです。ましてやそれ程憎んでいる相手なんて」

 「あったよ、少なくとも…」

 言葉を重ねる毎に彼女の中に何かが渦巻いているようだった、ここであった事自体が彼女の心を黒く染めるには充分のようだ

 「そんな事…ない、美柑が……誰かに恨まれていたなんて」

 その上少し喋り過ぎていた事にアサキムは気付いた、さっきから彼女の死の原因が誰かにあるという事を匂わせる言葉しか言ってない

 「そんな事…」

 心臓の鼓動の音と共に黒い何かが、オーラのようにヤミの周りに吹き出す

 アサキムは咄嗟の判断でヤミを押し出し、距離を取った

 「ユニクロン…今ここに生まれ出でようとしているのか?」

 思ったより早い再誕だった、よりによって彼女の中から

 「星帝が選んだだけはあるか」

 そう呟いている間にヤミがまたダークネスと化した、しかし感じる圧はこの前、宮殿の時以上だった、ユニクロンの中よりは感じないが

 「このままでは…」

 星を断つ剣を放たれるかもしれない。そうなると余波がキツい

 「ヤミー!?」

 凛の声だった、ヤミは凛の声に反応しそちらを向いた、彼女の意識が出てきたのか生まれたユニクロンがまだ弱いのか黒いオーラも消えていく

 「今だ!!」

 アサキムは一瞬の隙をつきヤミの首に当て身をくらわせた、思いの外きれいに当たりヤミは倒れた。衣装は元通りとなったようで、一応アサキムは目をつぶる必要がなくその分楽に支えて寝かせた

 「そいつから離れろ」

 凛は木刀を手に取り、アサキムに向けた、気づけば木刀を持ち出しても問題のない程に雨の勢いは弱まっていた

 「離れなければ…」

 「私が相手になる」

 「試してみるか?」

 「なめるな!!」

 「ふっ」

 アサキムは構えた凛に向かって武器を捨てて突っ込んでいった

 「(この殺気は、沙姫様といた時に感じたやつか?)」

 凛が木刀を振り下ろすのと同じタイミングでアサキムは飛んだ、飛んだ先は木刀の刀身というべき部分。アサキムは木刀に噛みつき、食らいついた。

 「こ、これは」

 「へんへひっひょうほひふはふはよ(先手必勝というやつだよ)」

 奇をてらい過ぎた感もした、そしてやはりだがこの行動は凛の怒りを買った

 「沙姫様から私への誕生日プレゼントに噛みつくなぁ!!」

 凛は木刀に食らいついたアサキムを振りほどこうと木刀を下から上に大きく振った、木刀はほどなくしてアサキムから解放されそして余波でアサキムは飛ばされた

 「すまなかったね、じゃあ」

 「くそっ、くっきりとついている。そんなぁ、あ…なんだか真っ白に」

 飛ばされながら見える範囲で見てみると相当ショックを受けたのか何かが燃え尽きたように凛は真っ白になっていた

 真っ向からヤミに挑んで勝てなかった、一度たりとも勝てていない。何故だか悔しさというものがこみ上げてくる

 

 やがて地面に着地する衝撃がした、九条凛…彼女の怒りがすさまじかったのか数十メートルぐらい高い所まで飛ばされたようだった。死なないから受け身を取る事を軽く考えてしまうがアサキムは確信した、受け身は取るべきだと。そうしなければとても痛い

 飛ばされた先にいるものは先ほどの男だった

 「お前は!?」

 大声が耳に障ったので上体を起こし男を見た

 「君は…」

 やはり、似た人間がいたような気がするが関連性がつかめない

 「誰だ?」

 「シロだ、あだ名だが本名は知らない。金色の闇達をどうした?」

 シロはそう言って右の人差し指をビシッと音を立てながらアサキムに向けた

 「命には影響はない、今はね。けどここは雨に濡れた後でいささかだけど冷える、探すなら早くする事をおすすめしよう」

 「そうだな、その前に」

 シロはアサキムに向かってロープを投げた

 「おっと、させないよ」

 アサキムは涼しい顔でロープを斬った

 「失敗か」

 「君まで知りたいのか?結城美柑の秘密を」

 シロは驚いた

 「知ってるのか?」

 アサキムは剣を持ってない方の手で顔を覆った

 「なら君は知りたい?」

 「オレである必要は無いが知らなければならない、そう思ってる。銀河警察にいた頃からの癖みたいなものだがそうしないと解決にはたどり着けない」

 「悪癖だね、知というものは義務感だけではたどり着けないものさ。義務感だけで得たものは浅い」

 「浅くても、知らなきゃ何も始まりはしないんだ!!」

 「ならば君に少し教えようか」

 アサキムはシロの周りを回るように少し歩きシロの耳元まで近づいて告げた

 「先ほどの教会の地下倉庫に行くと良い、面白いものが見られるだろう」

 シロはとりあえずアサキムの方を見てきた

 「これは金色の闇達には教えていない、君も言わずにいると助かる」

 「どうしてオレに、オレだけに教えるんだ!?」

 「知ってる事は、言いふらしたくなるものさ。かといって彼らに知られれば困る事もある、君はそこまで彼らと関係は親密でなさそうだし」

 「本当にそんな物があるのか?」

 シロは首を傾げた

 「疑うなら確かめれば良い、ただし一人でね」

 アサキムはシュロウガを出現させた、乗ってここを去る気のようだ

 「おい待て!?」

 シロはアサキムに向かって手を伸ばしながら追いかけようとした

 「断る、君に僕は追えない。翼無き君にはね」

 アサキムは発言と共に消えシュロウガは飛び立った

 「…………クソッ逃がしたか」

 

 追いかけたいが空を飛べない上、道に迷ってはまずいと思い踏みとどまった、踏みとどまるしか道は無かった。彼女たちを見つけるのが先だった

 それから少し時間が経った

 「おーい」

 リトは金色の闇をおんぶしながらシロのいる場所に走ってきた

 「金色の闇は?」

 「無事だよ、けどその名前で呼ぶのはなぁ」

 「名前呼び合う間柄じゃないからな、悪い」

 「…そうか」

 「木刀…」

 重苦しい声色を聞きびっくりしながらシロは声の聞こえた方を向くと一人だけど~んよ~りとした空気を背負い凛は歩いていた、春菜という名前の人が苦笑いしつつその歩みに付き添っていた

 「凛さん、しっかり」

 「疑問なんだけど凛とは知り合いなのか?」

 「まあそんな感じ」

 「へぇー」

 意外そうな顔だった

 「それはそうとアサキムを見てないか?」

 シロはがっくりしたポーズを取った

 「逃げられた」

 「そっか…」

 少しリトは残念そうだった

 「デビルーク王…貴方もあいつから聞きたかったのか?」

 「まあ、あいつには色々あるしヤミの思ったように美柑の事も知ってるなら教えて欲しかった」

 「リト君、美柑ちゃんの事知ってたかどうかあの時聞けなかったのかな?」

 春菜が話に入ってきた

 「嫌、あいつは知っているか知らないか聞かれてもそのまま答えない類の人間のような気がする。だから追いかけながら聞かないとダメだった、それに…ためらってしまった、芽亜の命を狙ったから美柑の事も関わってるって言いがかりをつけるみたいで」

 「それもそうかな」

 話を聞いている内にシロは寒気を感じた、そして自分が雨に濡れてしばらく時間が経っていた事を思い出した

 「あの黒い男の事は気になるかもしれないが凛さん達は見ての通り、オレはびしょびしょ。一旦教会に戻ろう」




 いかがでしたか?
 面白かったと思ってもらえれば幸いです。

堕ちた果実編、もう少し続けるかやめとこうか決めたいと思います

  • 来夢君の変身する所見たい
  • シロがアイスで尋問される所が見たい
  • 美奈子と美柑の絡み見たかった
  • 犯人の事はっきりさせろ
  • もういい、もうたくさんだ
  • 察したのでもう結構
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