スーパーロボット大戦Z 辺獄編   作:レゴシティの猫

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皆さん、こんにちはもしくはこんばんは
早い事に、この話が始まって2年になろうとしています。という訳でアサキムにとっては未来の話、モモさん達にとっては過去の話を一つ出してみました、そんな事より本編進めろと思ってるかもしれませんが、お楽しみいただけたらなと思います。解釈違いでたらごめんなさい。


二周年特別記念 V・M・C妄想新風録

 chapter1 謎の新入り

 

 V・M・C……ヴィーナス・モモ・クラブと読み彩南高校におけるモモ・ベリア・デビルークを愛する野郎共の集まりの総称である、仮面(ぶとうかいてきなもの)を付け日々彼らにとっての女神である彼女について愛でたり妄想したりして過ごしている。そんな彼らの前に、一人の男子がやってきた。

 

 「ごめんください」

 

 男子は殴り込むようにドアを勢いよく開けて部屋に入った。その音を聞いてモモを撮ってできた映像を鑑賞していた会員達は驚き、ドアを見た。

 現れたのは男子、ひょっとすると新たに芽生えた同好の士かもしれないと会員達は期待を込めて言い放つ。

 

 「「「ようこそおいでくださいました」」」

 

 V・M・Cの会員達は男子を歓迎した。

 

 「時に君は……モモ様は好きか?モモ・ベリア・デビルークを!?かの女神を!!」

 

 「はい!!大好きです、愛しております。」

 

 「その愛のために我らと争い、モモ様を悲しませるような真似はしないと誓えるか?」

 

 「誓えます」

 

 とかなんとか言っているが、正体はアサキム・ドーウィンである。面白そうな集まりを知り、それを見物するために彼もまた目の前の男達と同じように仮面(オリジン・ローによるへんそう)を付けたのだ。

 

 「「「「(入会を)許可する!!」」」

 

 「ここはV(ヴィーナス)M(モモ)C(クラブ)……モモさんを愛する気持ちとその事で我らと争わない人間であれば誰でも受け付けるぞ、今ここに女子の会員はいないけど」

 

 まあいたら侍女か女子好きの女子とかに限定されるような集まりかもしれない。彼女は決して王子様系ではないのだから……

 

 「とその前にこれを」

 

 会員の一人が渡してきたのは周りのみんながつけている、舞踏会などでつけるような黒いマスク(ぶとうかいてきなもの)

 

 「これは?」

 

 「我々にとってのバッジのような物だ。この部屋にいる間、つけて欲しい」

 

 「分かった」

 

 アサキムはマスク(ぶとうかいてきなもの)を装着した。

 

 「これで晴れて君もV(ヴィーナス)M(モモ)C(クラブ)の会員だ。我々と共に、モモさんの純潔を守り、モモさんに選ばれるように励んでいこう」

 

 「うん」

 

 アサキムは自分で言っていてその言葉を白々しいと思った。選ばれる相手は決まりきっているのだ、そして彼女に心を奪われているという訳でないのに。

 だが、面白そうな集まりを見るには演技も必要だ。

 

 それから会員達と一緒にスクリーンを鑑賞した。かるーくV(ヴィーナス)M(モモ)C(クラブ)の目的も聞かされながら……

 スクリーンに映っているのは、どれも中心人物はモモ・ベリア・デビルークだった。撮り方の癖が掴めない……というよりおそらく個人個人が撮った写真を繋げていっているようで"有志の集まり"である事をより一層強調させる。

 スクリーンの向こうの彼女は、ふんわりとした笑顔、双子の姉と映っている所、植物を世話している所。その他も含めて、どれも純粋無垢で心優しい可憐な少女として映っている。だが、アサキムは思った。これは彼女の仮面(そとづら)であると……その仮面(そとづら)の剥がれる瞬間を目の当たりにしたため、そう思った。だが、だとすれば、このスクリーンの向こうの彼女は本当の彼女ではない?なら本当の彼女とはあの仮面の先にある?

 

 「心ここにあらずみたいだな、新人!!」

 

 「無理もない、モモさんの姿を写真とはいえ直視したんだ。あまりの尊さに天にも昇ろうというもの、ところで何を考えていたのか、我々と共有する気はないだろうか?」

 

 「覗いてみるかい?」

 

 話を合わせるためにアサキムはモモについて、即興だが妄想してみた。

 

 ある昼下がりの教室にて……

 モモはおもむろにアメ玉の詰まった箱から包みを取り出す。

 そして包みの中から取り出したのはスフィア、アサキムの求めるスフィアの、アメ玉程のミニチュアサイズ、そのスフィアを2つの指でつまみ、舌に絡ませつつ頬張った。

 左右の頬に行ったり来たりしているので、その分彼女の舌の動きが予想できる。

 スフィアが美味しいのか、モモは頬に手を当てながら顔をほころばせ、この妄想は終幕を迎える……

 

 「(しまった)」

 

 どうやら無意識にスフィアの事を考えてしまったようだ。

 

 「新人、僕は君の考えているメロン味のキャンディーのようになりたい。そんな風に、モモさんを笑顔にできたならと…………」

 

 「ああ……それができるなら我々は、どんな苦労も厭いはしない……」

 

 何人かが、アサキムの頭の中を覗いて涙を流していた。

 少しこそばゆく感じながら、アサキムはスクリーンの鑑賞を再び始める。

 

 「ところで新入り、君は結城リトの事をどう思う?」

 

 「………」

 

 アサキムは声をかけてきた会員の方を向こうとした。

 

 「悪い、邪魔したな。ビデオを見ながらでいい」

 

 会員の言っている通り、スクリーンの方に向き直して考えてみた。

 

 精神面においては、女性に好かれるだけはある男……と思う。おつむの出来如何はあまり知る機会はないが、肉体面はたまに女性にボコボコにされてもすぐ治っているみたいなので丈夫な方だろう。

 

 「この前奴からモモさんを守ろうとしたらモモさんを怒らせちゃったんだ……」

 

 「その事についてだけど……僕らは彼に与えねばならないのかもしれない、結城リトにV・M・C名誉会員の座を!!」

 

 結城リトが会員になってしまえば、V・M・Cの目的は一つは果たされる。

 

 「何!?」

 

 「V(ヴィーナス)

 

 「M(モモ)

 

 「C(クラブ)

 

 「「名誉会員だとー!!」」

 

 会員達は全員、驚いてアサキムを見た。名誉会員とする事は、会員でない者を会員と同様に扱う事を意味する。

 

 「何故あんなケダモノに……」

 

 分からなくはない、彼の噂を辿れば女性にとってよろしくないものばかりだ。しかもそれらは全て真実である事もアサキムは知っている。

 

 「モモ姫はそのケダモノに心を許しているように見えた。何故だ?」

 

 「モモ様は誰が相手だろうと、慈愛を振りまいてくれる女神であるからに他ならない!!そう、あの結城リトであろうと」

 

 「如何に女神の如き存在であれ、害となる者相手に容赦はしないだろう。つまりは認められているだけの何かはある、という事になる……探ってみようじゃないか、それが何なのか。それを知ることも僕達の、V(ヴィーナス)M(モモ)C(クラブ)宿命(さだめ)だと思う」

 

 「それもそうかもしれないが……」

 

 「あのケダモノには婚約者がいて、モモさんの姉君なんだぞ」

 

 「そのいずれ至る家族という立ち位置から見た彼女を、知りたいとは思わないか?僕は知りたい」

 

 万象に対して知りたいと思う気持ち……好奇心、それに関しては少なくともメア以下だ。

 どれほどその感情を高めれば、彼女に届くのだろうか?スフィアの力を、己のものとできるだろうか?

 

 「アリだな」

 

 「ナシでしょう」

 

 「でもあの男を一回調べるのは必要だと思います」

 

 「それがいいか、その役目は……て新入り、帰るのか?」

 

 「そうだね、今日はありがとう」

 

 「今日もモモさんは!!」

 

 「………………………………」

 

 まるで意味の分からない言葉だったので、アサキムは唖然とする他に何もできそうになかった。

 

 「ああ……すまんすまん、俺達流の挨拶なんだが……恥ずかしかったら別に良いんだ」

 

 「最高に小悪魔だった?」

 

 「おお……ありがとう、またな!!」

 

 会員達が手を振ってさよならの挨拶を交わし、アサキムも手を振って返した。

 

 「どう思う?あの新入り」

 

 「まあ……仲良くはできるんじゃないか?」

 

 chapter2 同じ数のリトさんを揃えれば奴らに勝ち目はなく

 

 目的も果たし、アサキムは部室を出て、廊下をうろついていた。

 

 「アーサキームさーん」

 

 振り返らずとも分かる、その声と重圧はモモ・ベリア・デビルークだ。そして、笑った顔をしているがその額に怒りを隠しきれていないという事も……

 

 「愛しの次期王とは共に在らずか」

 

 「そうしたいのは山々ですけど、少しあなたに聞かなければならない事があるのと、その時の顔をリトさんに見せたくないのでこうなってるんです」

 

 「モモ姫に怒られる事、僕はしたかな?」

 

 アサキムはモモの方を振り向いて聞いてみた、原因はわかっているが……

 

 「一部始終は見せてもらいました、まさかあなたもそっち側の人間だとは思いませんでしたよ……」

 

 アサキムはああと言いながら

 

 「君は薔薇のような人間だ、その花の可憐さ、いずれ備える美しさに心惹かれる人間は後を絶たないだろうね。だが、綺麗な薔薇には棘があると言う。君の棘とは、内に秘めたる業火のような激情……棘すらも愛せる程、僕は君に焦がれてはいない」

 

 「否定はしませんが、なんだかこう他人に言われるとイラッと……どうしました?気持ち悪いですよ」

 

 アサキムが笑いをこらえようとしている所をモモはドン引きした表情で見ていた。

 

 「嫌………面白い集まりだったよ、V(ヴィーナス)M(モモ)C(クラブ)

 

 アサキムは良い笑顔で笑った。V(ヴィーナス)M(モモ)C(クラブ)……対照的にモモはだるそうにため息、そして普段から抱えていたと言わんばかりにだるく、重そうな言葉を漏らす。

 

 「あんなのうざったいだけですよ」

 

 「群がる者達が君にとってなんら価値のない人間だからじゃないかな?例えば……」

 

 「モブだって言えば良いのにいちいち言い換えなきゃいけないのは中二病のつらい所ですね」

 

 アサキムはお構いなしに教室に飾ってある世界地図を見て一国一国を指差す。

 

 「おはよう、モモ、元気?」

 

 日本のリトさん、つまり普通のリトさん

 

 「ボンジュール、モモ、馬に乗って移動したいなら任せてくれよ」

 

 フランスのリトさん、軽竜騎兵のコスチュームを着ていて乗馬で移動するスタイル。

 

 「モモ、寒いなら(上着を脱いで手渡す)これ着ろよ、俺は今8枚着てるから大丈夫」

 

 ロシアのリトさん、寒い国なので服装で体温調節している。

 

 「この試合、俺達が勝ったら聞いて欲しい事があるんだ、え?今言え、俺だって心の準備がな……今言わないと試合に影響が出る?仕方ないか」

 

 アメリカのリトさん、試合前でアメフト用の衣類を着用している、ちなみに花形。

 

 「ホアチャ、ホーアチャチャチャチャチャチャチャチャチャチャ、アチャー!!見てた?恥ずかしいな」

 

 中国のリトさん、拳法着を着用し、必要に応じて脱ぐ。

 

 「オオオオオオオオ」

 

 エジプトのリトさん、ピラミッドの中で眠るミイラ。マスクと包帯のせいで、そうだと示さなければ分からない。

 

 「あのゾウさんすごいな、ナナと仲良くなれるかも」

 

 インドのリトは半分以上の確率でナナ派のような気がし、焦りを感じながらアサキムは話を続けた。

 

 「ローマ!!」

 

 聞いての通り、ローマのリトさんである。

 

 「モモ様、私のこの命に代えても貴女を守ってみせます」

 

 ブリテンのリトさん、騎士の装備で固めたリトさんである。

 

 「ヒャッハー!!王女様たぁこいつは上玉だ、でもこんな所にいるって事は……大丈夫?国、送ろうか?」

 

 カリブのリトさん、海賊だ。

 

 その他のリト「モモ、モモ、モモ、モモ、モモ、モモ」

 

 リト達が、桃に悪魔的な模様を加えた奇っ怪な旗の元に群がりだす。

 

 全員「モモ、俺達の内の誰かと、結婚してくれー!!」

 

 「ウッ」

 

 モモはよだれを垂らし、倒れた。

 

 「ほら、やっぱり」

 

 アサキムは指を差し勝ち誇るように表情が綻んだ、負けじとモモも立ち上がる。

 

 「解釈違いに加えていつも考えている事、それとあいつらとリトさん本人よりマイルド、例えるならぬるま湯に生焼けのお肉、でも悪くはないですね」

 

 「ほう……」

 

 「いきますよ、●ーーーーーーー(規制音)」

 

 アサキムはモモから生命の欲求の形を延々と聞かされた。

 

 「ゴクッ」

 

 その言葉一つ一つを思い浮かべてしまい、終いにはアサキムは口から血を流し倒れた。

 

 「ここまでとは……君はそこまで踏み込んでいたのか!!」

 

 「考えましたか?考えましたね?私もこう……ウフフ、楽しくなってきちゃいました」

 

 目にハートを浮かべ、恍惚とした表情を隠さないまま教室を出て行くモモにアサキムは圧倒され敗北感すら抱く事もできないまま意識を閉じようとしていた。

 

 「あ、それと私100人に追いかけられるより、1人に追いかけたり追いかけられたりしたい方なのでそこんとこよろしくお願いしますね」

 

 chapter3 彼女の母星には同担がたくさんいそう

 

 「(王女モモ……君の産まれた星には……クククククククク、もっとたくさん会員の資格を持つ者達がいるはずだ、老若問わず、それこそ一国を築き上げられる程に)」

 

 そう思いつつも意識を閉じたアサキムは、一つ夢を見た。

 

 「なぁーにぃーモモ様のファンクラブだとおぅー何故拙者を混ぜない?」

 

 「モモ様は小さいころから知っている我等が娘のようなもの、どこの馬の骨かも分からん貴様等なぞノウだノウ」

 

 さっき会ったV・M・Cは、選ぶ側であり、選ばれる側でありたいとも思ってる連中の集まりだ。だが、宇宙にはきっと完全に選ぶ側というのも存在しうる……それは彼女が子供の頃から知ってる大人達。

 

 「某の見立てでは全員モモ様の心を掴めなかったと見るが、いかがかな」

 

 それだけでは終わらない。

 

 「ヨォ、オレモ、マゼテ」

 

 下から急に、大きな木が生えてきた。シバリ杉だ。

 ついでに、キャノンフラワーや他の植物も混じってきた。

 

 「ナカヨクシヨウゼ、デナイト、モモサマ、トナリ、ムリ」

 

 「ワテモ」

 

 「ワタシモー」

 

 家来、もとい友達枠まで出てきてしまった。こんな風な喋り方かはともかく、こいつらも選ぶ側なのだろう……事実、植物とは友達とも言える彼女相手に植物と仲良くできない人間では釣り合わない。彼らV・M・Cはその壁を越えようとするだろうが、物理的にやられない事を祈るばかりである。

 

 「はは……愛されてるね」

 

 と呟いていると、リトの娘の立ち位置である、セリーヌがやってきた。

 

 「まう~!!」

 

 「これが娘枠か……」

 

 …………………………

 

 「ハッ」

 

 アサキムは意識を取り戻した。

 

 「…………それはそれとしてこのままでは彼に危害が降りかかるな……」

 

 だが、別に放っておいても構わないような気がしてきた。結城リトがモモに襲われた所で返り討ち(意味深)に遭うのが関の山で、彼女もきっとどういう結果に及んでも、満足するだろう。

 

 「ふ……次に太陽が空を昇るその時まで、風のままに進もうか」

 

 アサキムは満足そうに、彩南高校を後にした。




いかがでしたか?最後紳士の集いという前提が崩れましたが……面白いと思っていただければ幸いです。
では、ビギュン(効果音)
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