METRO Dolls   作:kapebarasan

24 / 34
少し展開が変わっている(ほとんど原作ママ)



図書館

 僕たちはミラーの指示どおりに散らばり奥へ…軍事機密保管庫へと至る道を探している。

 

 「あぁ?ニューロンとシナプス、ゼギ…脊髄運動システム…えーA&B ストルガツキー…、路端のピクニックそれに遺跡付近にゾンビの目撃について?うーん、どこかで聞いたような」

 

アブザッツは残されている書籍の背表紙に書かれている文字を読み上げている

 

 「本を見てる暇があるなら道を探したらどうじゃ」

 

隊長は呆れたようにアブザッツにそう言うと立ち去ってしまう

 

 「い…いやいや、なんかヒントとかあるかもしれないでしょ私だってしっかり探してますよ」

 

アブザッツは言い訳をしそそくさとその場を離れていく、そんな様子を見つつ僕は扉を調べていた。

 

 「アルチョム!こっち来て」

 

2012が僕を呼ぶ

 

 「ここから入れそう」

 

そこには他の場所より損傷の激しい扉があり、少し衝撃を与えれば崩れそうな印象を受ける。

僕は扉に蹴りを入れるとたやすく腐った扉が倒壊する

 

 「先に進めるかな」

 

2012の呟きを聞きつつ僕は部屋に入り、壁に空いていた穴をくぐり広い部屋に出る。

 相変わらずその部屋にも奥へと進みつつ撤退を用意たらしめる通路は見当たらない

 

 「こっちにはないか…」

 

僕が少し落胆した様子で皆のところへ戻ろうとするのを2012が呼び止める

 

 「アレ」

 

2012が指さした場所には吊り下げられたシャンデリアがぶら下がっている

 

 「鎖を撃てば振り子みたいな感じでそこの扉を開けられないかな?」

 

2012は皆のいる部屋と繋がっている開かなかった扉を無理やり開こうと言うのだ

 

 「やってみるか」

 

しかし他に手段がないのも事実、僕は彼女が指した鎖を撃つ、甲高い金属音と共に鎖が弾けシャンデリアが降ってくる。

 それは扉に衝突し地面に落ちるが衝撃で扉をこじ開ける。

 

 「いいぞ!アルチョムに2012よし!行くぞ」

 

ミラーはそう言うと部屋を進み奥へと続く扉を開く

 

 「何処まで続いているんだ?」

 

74はそう呟きつつ奥へと進む

 ミラーが開けた扉の先は更に大きな部屋となっていて、戦前はここに机と本棚が並び利用客が本を読んでいたのであろうことがわかる

 

 「聖者の書で読んだことがあるだろう、かつては美しかったに違いない」

 

ミラーはそう言うと部屋の奥へと進もうとする

 

 「司書(ライブラリアン)だ!」

 

74は聞こえてきた唸り声と物音に対して警告する

 

 「いいか、司書(ライブラリアン)はここで最も危険な生物だ、1匹でも出くわしたら…2匹ならなおさらだが、決して戦うな。だが逃げ出してもいけない、奴らは目を合わせれば攻撃してこない。忘れるな決して奴らから目を話すんじゃないぞ、ライブラリアンが緊張してきたら動け、ゆっくりとだ、銃なんて撃ったら目を合わせていても殺される気をつけろ」

 

ミラーは僕たちにそう言うと部屋を進む

 

 「クソっ道が別れてるな」

 

ミラーは奥へと続く道が複数ある事にぼやく

 

 「チームを分けるアルチョムと2012それにバルブで右の道、それ以外は左だ」

 

ミラーは班分けをし探索を進める

 

 「貴女がバルブねよろしく」

 

2012がバルブに挨拶をするが返事は帰ってこない、不思議に思っているとバルブは申し訳なさそうに自分の喉元を指差す、そこには深い損傷の跡がついていた

 

 「ボイスモジュールが壊れてるのね…わかったわアルチョムの指示に従ってね」

 

2012はそう言うとバルブは安心したように頷く

 

 「行くぞ」

 

僕はそう言うと図書館の奥底『書庫区画』と呼ばれるエリアへと進んでいった。

 書庫区画と呼ばれているエリアへは階段を降りて進む、メトロとは違った不気味さが僕たちを包んでいる…

 

 「アルチョム、止まってこっちを見て」

 

2012がそう言い、僕はそちらの方を見る…

そこには2メートル以上はありそうな巨大なミュータントがこちらを見ていた。

これが『司書(ライブラリアン)か』

 

 僕たちはライブラリアンと目を合わせ一切の動きを止める…

 暫くするとライブラリアンは動き出し天井に空いた穴へと飛び、姿を消す。

ライブラリアンの気配が消えると僕は思わずガスマスクの表面を拭い深呼吸をしてしまう、心なしか呼吸をしない2012たちも息をついているように見えた。

 僕たちは狭い通路をカバーしつつ進む、僕は複数人いることの安心感を覚える、仮に1人だけでここを進むとしたら相当な困難であったであろうことを感じる。

 至るところに本…つまりは戦前の知識が放置されている。

かつては全て人類の手元にあったはずの知識は今となっては壊れた窓から吹き込む雪に濡れ、朽ちていくのみだ

 昔養父が言っていた言葉を思い出す。

 かつては『携帯電話』というものを指で操作するだけでほしい知識や答えを得られたのだというしかし殆どの人は答えを見るだけでそれを覚えることはしなかった。

 いまや最終戦争をへてすべての情報は失われてしまった、この図書館に残っている知識を得るためだけに人間は血で対価を払わなくてはならなくなってしまった。

僕はそんなことを考え、言葉にできない感情を覚えつつ先へと進む

 道半ば度々ライブラリアンに出くわすもののその度に目を合わせ相手が去るのを待ち先へと進む

 

 「この先ね」

 

2012とバルブは壊れたエレベーターへと進み僕のカバーをする

 

 「アルチョム!後ろ!」

 

振り向いた瞬間に2012が言う

急いで振り返るとライブラリアンがこちらへ走って来ている

 

 「不味い」

 

僕はそう呟くと2012たちがいるエレベーターへと飛び込む、ライブラリアンが続けてエレベーターに入ろうとすると、建物の外からデーモンが飛び込んでライブラリアンを襲う

 

 「凄い」

 

思わずそんな言葉が漏れてしまうような光景であったが、ライブラリアンが階下へと繋がる穴へと飛び込み姿を消してしまう

 獲物を失ったデーモンはあたりを見回すとエレベーターにいる僕たちを見つけ新たな獲物として飛びかかろうとする。

 その瞬間、背中を見せたデーモンに対してライブラリアンが奇襲をかける!背中に乗られ執拗に叩かれて苦しむデーモンを静かに見ていると上の方から重い何かが着地したような音が聞こえる

 

 「あぁ…嘘」

 

2012の視線の先にはエレベーターの天井にライブラリアンが乗りこちらを見ていた…その重量に耐えきれずエレベーターが火花を散らし降下を始める。

 そこまで高さがなかったのが幸いしたが、少しの浮遊感の後に僕たちは地面に叩きつけられる。

 

衝撃の後、僕はエレベーターに乗っていたライブラリアンに視線を向けると落下の際に落ちてきた機械部品に挟まれて絶命していた。

それを見て安心した僕は2012とバルブの無事を確かめ、エレベーターから外へ出す。

 

 「酷い目にあったわ…」

 

2012が呟きバルブがそれに頷く、僕もガスマスクに軽いヒビが入ってしまい散々であった。

 しかしまだ大きな怪我はしていない、僕たちは落ちた先の通路を進み続ける…




書いてて思うけど原作アルチョムの超人っぷりがパない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。