地下の倉庫区画はとても恐ろしい場所だった。僕はどこで何を探すべきかの見当すらついていなかった。だがこれまでの勢力を徒労に終わらせるつもりもなかった
僕たちは墜落したエレベーターから外へと這い出し地下特有の薄暗い通路を進み、広い部屋へ出る。
「あそこに2匹いるわ」
2012が部屋の中央にいるライブラリアンを指差す
「死体を啄んでるここは餌場か?」
僕はライブラリアンが人間の死体を食べているところを指して呟く
「見つからないほうが良さげだな」
僕がそう言うと2人は頷き肯定する。
ここでも暗闇に身を隠し食事に夢中になっているライブラリアンの脇を抜け通過し、部屋を後にする。
「通り抜けられたか」
僕は安堵の声を漏らし、少し緊張が解ける
「!!」
バルブが何かに気付き僕の肩を強く叩く、僕がそちらへ振り向くとライブラリアンが僕たちに向けて突進してきていた。
「逃げろ!」
僕が叫ぶと2人も走ってライブラリアンから逃げ出す、しかしライブララリアンも諦めはしない久し振りに入ってきた『獲物』を逃がすつもりは無いのだろう…
「!!」
バルブが急に振り向き銃を構え、発射する。
放たれたライフル弾が突進して来ているライブラリアンの目に当たる。
急に視界が潰された事で一瞬ライブラリアンが怯む
「登れ!」
その隙をつき僕たちはライブラリアンの入ってこれないダクトへと逃げる
全員がダクト内へ入り、間髪入れずに追いついたライブラリアンがダクト内へと手を入れどうにか僕たちを掴もうと暴れている。
「危なかった…」
2012が呟き、ダクト内を進む
僕たちはダクトの終点で下へと降りた。
「全くついてない…」
僕たちが降りたのはライブラリアンたちの寝床だった、あちこちでライブラリアンが寝ている…
「音を立てないで」
2012は小声で囁くとゆっくりと進み始める、そこらに転がっている『食べかす』を踏まないように細心の注意を払って寝ているライブラリアンの脇を通り抜ける…
「ここへ入ろう」
僕たちは寝床を抜け、途中の扉を開け中へと入る。
そこは番号が振られた小さな収納のようなものが壁一面を埋め尽くしていて他の部屋とは違う異質なところであった
「D6…」
2012が呟く
彼女の視線の先には『D6』と番号が振られた収納場所がある。
僕はそこの引き出しを引くと鍵がかかっておらず簡単に引き出すことができた。
その引き出しの中には赤い表紙にD6と大きく書かれている本が1冊入っでいた。
「これよ!これだわ!」
2012は本を見て言う、バルブも嬉しそうだ
「よし、逃げるぞ」
僕はそう言うと部屋の外に何も居ないのを確認し、セキュリティゲート出会った場所を抜けてこのライブラリアンの巣窟から抜け出した。
D6関連の文書は発見したものの、ミラーたちはまだ戻っていなかった、彼らの助けなしでは図書館から生きて脱出できる確証などない。だが、それでもやるしかなかった
僕たちは図書館を彷徨い、ようやく外へと繋がっている場所を見つけた。
「ここから出れそうよ」
2012が指差す先からは外からの風が吹き込んできていて、心なしか少し明かりが漏れている。
彼女の見つけた出口を抜けると、あたりはすでに暗くなってしまっていた。
背後からミュータント…もはや聞き慣れたライブラリアンの鳴き声が響く
慌てて振り向くと僕たちが出てきた上の階からライブラリアンが飛び降り僕たちの進路を塞ぐ
「邪魔ばっかりして!」
2012が少し不機嫌に言うと銃を構える。
その瞬間ライブラリアンをライトが照らしたかと思うと一台の車が速度をつけてライブラリアンに衝突する。
僕たちがその光景に呆けていると車から1人の人間が降りてくる。
「どこ行くんだ相棒?50発で連れて行ってやるよ」
ウルマンだ、そして助手席からも1人降りてくる
「やったなアルチョム!正直死んだかと思ったよ」
ミラーだ、僕は他のメンバーについてミラーに尋ねた
「あぁ、あの後捜索をしたのだが見つからず、アブザッツがライブラリアンをミンチにするための弾が無くなったから一時後退して君たちの支援のために車を持ち出して来たんだ、結構苦労したぞ…それにしても生きていてよかったなにか見つけたか?」
ミラーの話を聞き僕はD6の在処の書かれた文書を見せる
「よし、出発だ!」
表紙を見たミラーは頷くと僕の肩を叩き車へと戻っていく
「それで、何処へ向かう?」
ウルマンがミラーに尋ねる
「教会だ」
「カーンと言う名に聞き覚えは?お前たちを探す手助けをしてもらった」
とミラーが言う
「どうやったのかはわからないけどな」
ウルマンは不思議そうに呟きながら車へと乗り込む
「私たちは荷台に乗るわ、心配しないで」
2012とバルブはそう言うと車の荷台へと乗る
僕たちも車へ乗り込むとエンジンがかかり荒れ道を進み始める
「音楽はいるか?」
ウルマンが言う
「あぁもちろん」
ミラーが答えると車内に音楽が流れ始める、ショボイ音楽だと思ったが、改めて生きて帰ってこれたのだと僕は音楽に安心を覚えていた。
「着いたぞ」
暫く車に揺られていたが、建物に近づき速度を緩める
「地上にある最初で今のところ人類唯一の前哨基地だ」
ウルマンがここの説明をする
「ゆっくりするといい、その間に文書に目を通しておく」
ミラーに言われ僕は車を降りる
基地内では、スパルタ隊の人々が作業をしている。
「アルチョム」
ウルマンに呼び止められる
「いい機会だ、装備を整えようミラーの許可は降りてる」
そう言われ僕は武器庫へと連れ込まれる
「お前がアルチョムか、ウラジミールだよろしくな」
ウラジミールはそう言うと僕の武器を眺める
「悪くは無いが、だいぶガタが来ているな、新しいのと変えた方がいい」
ウラジミールはそう言うと武器ロッカーを開ける
「いい機会だ、彼女とお揃いにしろよ」
ウルマンはAk-2012を取り出し僕に言う
僕は彼の提案に乗った…
ブルボンのAKってここで手放す人多そう