なので暖かい目線で楽しんでください
第一話
~said三門市~
ここは日本唯一戦場となっている街三門市。
三年前この町は突如異世界からの侵略者近界民ネイバーと呼ばれる異世界人に攻撃された。
それが後に第一次大規模侵攻と呼ばれる事件である。
ネイバーには地球上に存在する武器は一切効果がなく日本人はネイバーの攻撃になすすべなく蹂躙されるかと思った時彼らが現れた。
「こいつらの事は任せてほしい我々はこの日の為にずっと備えてきた。我々はボーダーだ」
ボーダーと名乗った彼らのおかげで第一次大規模侵攻は多大な犠牲が出たが終息した。
その後ボーダーは三門市に基地を構えて、現在もたびたび来るネイバーの攻撃から市民を守り続けている。
三門市に以前と変わらず人が過ごせているのはボーダーのおかげだ。
最初は去っていく人もいたが、ボーダーの信頼とともに街の人口は増え続け、現在では以前とおなじぐらい人が住んでいる。
その為、戦場と言っても他の街と比べても特に変わりはないような暮らしぶりである。
ただそれで問題はなくなったのか?そう聞かれるとそうでも無い。何故ならネイバー達から脅かされた恐怖が薄らぎ人々の心に余裕が生まれ
薄暗くなった夜この時人気の少ない裏路地で喧嘩が起きているのもネイバーの攻撃が全く市民の被害になっておらず彼らから命の危険に余裕が出てきたからであろう。
「くそがバカのくせに調子に乗ってんじゃねぇよ!」
複数いる中、二人が一人の男の子を押さえつけて寄ってたかって暴行を加えている。
「この調子にのってんじゃねぇよこの落ちこぼれの問題児が!」
一人の拳が男の子の顔面目掛けて振り下ろされる。
「!?」
抑えられていては、躱すことも防ぐこともできない。
勢いそのまま振り下ろされた拳はえぐい音と共に彼の顔面を殴りつけた。
「へ、これで少しはわかったかよ」
そう吐き捨てるように押さえつけられている彼に向かって言う。
抑えられている彼は余程この人たちの怒りを買ったのか、全員すっきりした顔で見下していた。
「何をだよ」
だがそんな顔は彼の大胆不敵にも思える態度と笑みで一瞬で消え去った。
「あぁ!」
「何だい今のへなちょこパンチは?こんなのならどこぞ赤ゴリラのパンチの方が何百倍も効くね」
「上等だなら何百と殴り続けてやるよ」
また殴られかけたその瞬間精一杯彼は力を込めて、上半身だけジャンプさせて振り下ろされた拳に向かって噛みついた。
「いってぇぇぇぇ」
痛みの叫びと抵抗できないと思っていたのにまさかの抵抗で抑えていた二人に動揺が生まれその瞬間を逃さず拘束を解いて抑えつけていた二人を殴り飛ばした。
「僕の事を問題児だとかバカと好きに呼べばいいよ。」
立ち上がり、先程まで地面に抑えられていたために彼は服から土埃を簡単に払った。
「実際、僕は頭は悪いし問題ばっか起こしている。ハルにもたくさん迷惑をかけちゃっているしね」
肩を動かし腕を回して先程まで拘束されていたので窮屈な思いをしていた体を簡単にほぐし始めた。
「でも僕は君たちの様な事は一度もしてないよ」
口の中にたまっていた血を外に吐き出す。余程殴られていたのだろう口の中は血の味でいっぱいだ。
「だから君達みたいな卑怯者と同じにされるよりは何倍もましだぁぁぁぁぁぁ!」
あの喧嘩から三日経った。
現在、僕こと吉井明久は停学一週間の罰をうけ、中学三年生にとっては非常にまずい状態となっている。
あの喧嘩は僕が一方的に仕掛けたとあいつらが学校側に訴え、普通ならお互い怪我をしているために喧嘩両成敗と学校側も判断を下すだろが、何分僕は教師陣の信頼がゼロなのでほぼうのみ状態で可決に至った。
全くひいきもいい所だよ、あいつらもあいつらで何だよあの顔は!今思い出しただけでも腹が立つ大袈裟に包帯をまいて教師に媚びるように泣き言を言いつけるあの顔。
今でも思い出すとじわじわと怒りが湧いてくる。その怒りを僕は
「あぁぁぁぁぁぁぁ今思い出しただけでも腹が立つ!こうなりゃスマブラでエンドレス組手だ!」
ゲームにぶつけている。
この三日間ずっと僕はゲーム三昧、ご飯食べてゲームをしてゲームをして寝る。基本はこんな感じ、だって家で反省してきなさいって言われてあれを素直に納得できるほどほ僕は人間ができてない。
なので僕は聞いた限りニートにしか見えない生活を中三でやっている。
ただ1つのイレギュラーがあるけど
「アキくーん!」
「はいはーい」
やれやれ今日も来てくれたのか、僕が停学し始めてから毎日彼女は足を運んでくれている。
「今開けるよ」
最初の声だけで誰が来たのかすぐに分かった。
僕はすぐ様鍵を開けてお客さんを迎え入れる。
「こんにちはアキ君」
「やぁハル」
艶やかな栗色の髪に、柔らかな微笑を浮かべる彼女は僕の幼馴染みの綾辻遥。学校でも人気が高く頭もいい、内の学校が誇る自慢の生徒会長でもある。
昔から面倒見がよく僕がいくら馬鹿でも根気よく勉強に付き合ってくれたりもしてくれた。今回もそんな感じで停学の間僕の世話をしに来ている。僕がここまで堕落した生活を送っていても学校に行ったり先生に反抗しないのはハルの存在が結構大きかったりもする。
先程も言ったが彼女は成績の悪い僕の為に中一から勉強を見てくれたり、問題を起こしたら毎度説教をするなどある意味母親のようなこともしている。
「はいこれ今日の配布プリント」
「ごめんわざわざ届けてもらって」
彼女はこの三日間毎日授業ノートや配布プリントを持ってきてくれた。毎度毎度それはすごく手間なのに毎日続けてくれると本当に申し訳なくなってくる。
「別に気にしなくてもいいよ私がしたくてしてるんだし」
可愛らしくウインクを加えて彼女は笑顔で言った。その笑顔で学校の皆を虜にしたんだろうなでまぁ無意識なんだろうけど。
「だからごめんよりも」
「ありがとう」
そういったら彼女は満足そうにうなずき、さらに1枚のプリントを渡してきた。
「うん、後これも」
「なにこれ?これもぷりん...」
「うん、でも授業のプリントじゃないよ。今朝アキ君と喧嘩した人達が自分たちがアキ君に殴ったって言ってねだからアキ君の停学をとくっていうお達し」
「嘘本当に!」
「ほんとほんと、よかったねアキ君」
僕は飛び跳ねるように喜びハルも拍手して一緒にこの喜んだ。
「本当によかったよ、このまま1週間停学していてもアキ君ゲームしかしないでしょ」
おおっと、今回の停学中の僕の予定を簡単に見破られてしまうとは。
だがそれをバカ正直にハルに言ってしまうと少しは勉強しなさいって怒られてしまうのはわかっている。
さすがに中学3年にもなって受験の前にこんな事件を起こしたんだ少しでも学力で補填しないとガチでやばいのは僕も重々承知の上だ。
だけどわかってくれる人はいるはずだ誘惑には勝てないと!
「な、何を言ってるのかな...いくら僕だって中三何だから勉強もしっかり」
なので心苦しいですが嘘をつくことにしました。
そう言い続けるのだが、ハルはずっとニコニコしたままただ一言こう言った。
「嘘つくのは良くないよ」
僕は昔から思うんだハルの笑顔はとても魅力的で、僕も彼女の笑顔を見るのは好きだ。でもたまに...と言うより僕が嘘をついたり何か隠し事をしたりしていたら物凄く怖い微笑みを向けてくるのだ。
「な、何を言っているのさ!僕だって「アキ君」...最後まで言い訳させてよ」
「じゃあそうだね」
ハルはリビングの机の上に置いているテレビのリモコンに目をつけ、僕はその視線が何に向いているのか理解するとすぐ様リモコンを抑える。
「アキ君どうしたのかな?」
「いやいや、ハルこそ何をしようとしているのさ」
「ちょっとテレビが見たくってね」
「ごめんちょっとテレビは今無理なんだ」
「へぇーなんで」
やばい、少し誤魔化したいだけなのにハルの押してはいけない怒りのスイッチを押してしまったようだ。
この場合どうやって誤魔化そうか。
目標の物、テレビのリモコンは僕とハル両方の手の中にある。
僕がこの物を奪われテレビをつけられたらテレビをつけられ先程までのゲーム画面が映し出されてゲームオーバー説教タイムの始まりとなる。
なら、リモコンをハルから強奪するか、それが現実的なのか?今僕の手ミシミシ音立てているけど。
多分強奪を強行したら手の肉をつねりあげられてリモコンから手を放してしまい結局ゲームオーバー。
ならどうすればいいのか、あれちょっと待てよ。
今僕は重要な事に気が付いた。リモコンを奪った程度ではテレビ本体についているスイッチをつけられてどっちみち終わるじゃないか!
危ない危ない、このことに気が付いてよかった。
僕が本当に守らないといけないのはテレビだ。
「ハル、いい加減に諦めなよ」
「アキ君こそ、これ以上抵抗するなら本気で怒るよ」
「っ、先に忠告しておくよ」
「ほう聞こうじゃないかアキ君」
「今、このテレビをつけると後悔する」
そう、後悔する。誰がとは言わないけど
この時、僕はやめておけと囁かれた気がした。
これ以上は地獄だ。そう警告する誰かがいる。
でも、僕は止まらない、諦めたりなんかしない。
だって、この選択はきっと間違えなんかじゃないんだから!
「Hなビデオを見ている最中だから!今つけると後悔するよ!!」
「ふーん」
この時ハルの怒りの着火剤が燃え上がった。
そして、燃え上がる炎をバックにして鷹の目も怖気づいてしまうような笑顔をしたハルが僕を見ていた。
その怒気に当てられた僕はその恐ろしさに猫のように震えあがってしまった。
「ふん!」
「いったぁぁぁぁぁ!!」
ハルが急に僕の手の肉を抓って捻りあげた。
あぁぁぁぁこの爪を食い込ませながら捻じりあげられるこれやっぱり超痛い!
そしてそのままリモコンを奪い取りテレビをつけさっきまで僕がプレイしていたゲーム画面が映された。
「アキ君」
さて、逃げるか
「逃がさないよ」
ハルは一度抓っていた手を離して今度は恋人繋ぎで繋ぎ直しそのまま僕の手の平を逆方向に押し倒す。
「いででででで」
あぁ、女の子と指を絡めて力強く握りしめてくれてる。なのになんでかな全くドキドキしない。
手に籠るのは彼女の熱じゃなくて痛みだけだし、今にも手首の骨を折りかねない、ハルさん僕の手はそちら側には曲がらないんだよ。
っていゆうか痛い!
「ヘルゥゥゥプ!誰か助けて」
「アキ君、最初のはちょっとした嘘だからお説教も軽くしようかなって思ったんだけど、でも女の子にあの言い訳はないよ」
その後「デリカシーが無さすぎる!!」と怒られ30分間正座させられた。
そしてそのままノートもまだ写しきれてないあのもバレてさらに怒られてしまう。
僕はヘッドバットする勢いで床に頭を叩きつける人間の最終奥義土下座を何度もしてようやく説教タイムが終えた。
「ごめんなさーい」
僕は素直に机につく。そして何も言わずペンを取りノートを開け教科書をみながらハルの授業を真面目に受けることでこの場は丸く収まった。
その時の僕はまさに無心と言ってもいいぐらい、ただやれと言われたことをやり続けた。
授業をしてもう午後6時になっていた。ずっと勉強して僕の頭はもう限界だ。今も数字が頭の上を飛んでいる気がする。
説教の時、僕は数秒前の自分に警告するように後悔を呟いた。
やめておけと
それから僕はずっと正座し続けていた。
もう足は痺れ、膝も硬いフローリングの上のせいで痛くなってきている。
でも正座をやめられない、少し楽な体勢をとろうとモゾモゾ動くだけでハルのニコニコしている目のうっすら開かれる瞼から瞳がこちらを覗いかされ、目だけで僕に反省、してるんだよね?って伝えてきてそれだけで正座をとくとどうなるか結末を簡単に想像してしまう。
そんな時、僕んちのインターホンがなり玄関のドアが開かれた。
また誰か来たのかな?
「邪魔するぞ」
「差し入れ」
「あ、土屋くん木下くんも」
この2人は、僕の友達の木下秀吉と土屋康太だ。
木下秀吉、僕と同じクラスの友達で中学に入学してから知り合った中だけど僕のエンジェルでその容姿はまるでか弱い女の子のようだ。秀吉は自分を男だと言うがあえて言おう秀吉の性別は秀吉である!
土屋康太、通称ムッツリーニ好きな物カメラ趣味は撮影(盗撮)という生粋の変態である。だが彼の撮影する写真のレベルはとても高く僕もたまにほんとうにたまにお世話になっております。
「やぁ秀吉にムッツリーニ」
「はぁ、その様子からするとまた怒られたのか?」
そんな2人はぼくのこの星座を見ると呆れたように溜息を吐く。
「まぁね」
どうやら僕がハルに怒られるのなんて秀吉達からしたら日常風景同然のことらしい。
「相変わらず元気そうで何よりだわい。」
秀吉の口調少しジジくさい、最初はこんな美少女がと思っていたけどこれはこれでまぁいいかなと思えてきた。
さて早速秀吉の差し入れを見ると中はお菓子がたくさん入っていた。
「流石秀吉気が利くねお嫁さんに来る気は無いかい?」
そんな可愛い秀吉を僕はどうにかして落とそうとしてるのだが、流石は学校でも一二を争う美少女なだけはあるとてつもない鉄壁で僕の誘いを通さない。
「まてワシは男だじゃぞ」
「あはははは面白い冗談を言うね」
とこの下りは毎度何度もおなじみでクラスでもまたバカやっているなとしか思われないのだが、見慣れたはずのムッツリーニが肩をちょんちょんつついてきた。
「どしたのムッツリーニ」
そしてそのまま無言で指を指している、あれ?ムッツリーニが指さした方向から何か冷たいものを感じるぞ?
「アキ君、課題、倍」
うそぉ、何で!?
さて、色々あったがハルから出された課題もハルに見てもらって何とか終わりそうなぐらいまで来た。
ごめんねムッツリーニと秀吉も僕と一緒に勉強していた。僕が勉強している間普通にくつろいでいたのだがハルが何だったらまとめて見てあげるっていうハルのお誘いを断れず、完全に巻き込まれてハルの勉強会につきあわされていた。そんなこともあり誰も時間を確認していなかったのでく僕がふと時計を見ると、もう6時を超えて7時を迎えた頃にハルがこの家で晩御飯を作るから2人も食べないかって誘い出した。でも秀吉とムッツリーニが食べるとしても、客人で今日も勉強見てくれているハルにそんなことさせるのは非常に申し訳ない。なので僕が作るって言ったらムッツリーニと秀吉は顔を明るくしたがハルだけは慌てて僕を椅子に座らせ僕が促されて
ハルはエプロンを身にまとい手慣れた手つきで料理を始めた。因みにムッツリーニも料理が上手いので手伝いをしてくれている。
そんな時僕がノートを写していると秀吉が僕のほうに寄ってきて声を潜めて話しかけてきた。
「さて、明久よ」
「どうしたの改まって」
「今回の事件発端はなんだったのじゃ?」
「...ふっ、僕の溢れんばかりの魅力に嫉妬して言いがかりを付けてきたんだ」
「...はぁ要するに綾辻絡みでまた何か因縁を付けられたと」
「ちょっと待って、なしてそんな事が分かるの僕ハルのことなんて一言も言ってないよね?」
「顔に出とる」
嘘でしょ、僕ポーカーフェイスには自信があるつもりだったのだけど。
僕もハルには聞こえないようそっと秀吉と会話し始める。
「前、ハルの買い物付き合ったところがあってね。それがハルのファンクラブにバレて因縁つけられた。」
綾辻遥はモテる。容姿端麗文武両道これでもかというぐらいの魅力が彼女に詰まっている。その為彼女には学校でファンクラブが存在するのだが、多くのメンバーはただ純粋のハルを応援していたり、中には交際したいなどの願いを抱く人もいるようだがそれでもこんな魅力的な少女だ男なら普通に思うだろう。
だがこのファンクラブ何分数が多すぎる、学校の3分の1と言ってもいいぐらい彼女のファンは多くて、そして多い分困った輩もファンクラブに紛れ込んで至もする。
僕は元からバカでハルとは釣り合わないそんな事は百も承知だが、僕にとってハルは1番の友達なのだから僕は友達としてハルといるだけだ。
今も楽しそうにムッツリーニと料理をしているハル、多分このことを知ったらハルは悲しむだろう。別にハルが悪いわけでもないのに僕が思うよりも自分を責めると思う。ずいぶん長い付き合いだし
「バカじゃな」
「知ってる」
「やれやれ優しいバカは損するなでも綾辻に感謝するのじゃぞ」
「え?」
「今回の件の目撃者探しや、明久に有利な証拠をずっと探しておった。事情も深い内容もよく知らないがそれでも一番心配していた。お主の停学が短くなっのは綾辻のおかげじゃ。」
僕が家に籠ってゲームしている時も、彼女は僕の事を信じて無実の証拠を探してくれていた。
全く、これだからハルには心配をかけたくないんだよ。
「ほら手が止まっておるぞ早く課題をやれ」
「うん」
僕はムズムズする気持ちに気恥ずかしさを感じながら、ハルが出した課題に向き合った。晩御飯までには終わらせないとね。
そしてわいわい、四人固まってハル達が作ってくれた料理を食べながら楽しい会話して盛り上がっていた。
食べ終われば今度は僕と秀吉で食器や料理に使った道具を洗った。
そんな事をしていたらもう時間は八時を超えており僕は暗くなっているのでハルを送っていくことにした。
因みに秀吉達は全く逆方向なので僕の家を出た時点で別れた。
「それでさ、その子ったら頬にご飯がついていたことに気が付かなくってさ」
他愛ない会話をしてくる彼女はいつもそうだった。僕に何かあると絶対隣に立って話しかけてくれた。時には励ましてくれたり、何も話しかけずただ隣にいてくれた時もあった。そして今回のように他愛ない会話で僕の心を癒そうとしてくれたりもする。
だからいつも僕は彼女に
「ありがとう」
彼女が幼馴染みであることに感謝しているのだ。
「え?」
「秀吉に聞いたよ。学校で色々してくれたんだよね。」
「あぁ、その事」
足を止めハルは僕の方を向いた。そして僕も少し俯きながらハルに体を向ける。
「でも、それは私にだけ言う言葉じゃないよ」
「え?」
「今日朝学校に着いたらね下駄箱に事件の時の写真や職員室に行くと事件の人達が自分達がやりましたって自白していたんだ。多分それは」
「そっか」
本当に格好いいな羨ましいよ。
「アキ君いい友達もったね」
「明日、ジュースでも奢るよ、でも先に」
「え」
僕はハルの両手を握りしめ先に目の前にいるかけがえのない幼馴染みに
「ありがとう、いつも僕を助けてくれて」
感謝を伝えた。
それと同時にものすごく恥ずかしいことをしている事に気がついた。
「ごごごごめんなさい!」
つい昔の癖でハルの手を握ってしまった。やってしまったさっきデリカシーがないってハルに怒られたばっかりなのにこんな小さい時のくせで手を握るなんてこんなのハルの事を小さい子供として見てるようなものじゃないか。
うぅハルに引かれてないよねハルに多分ハルに嫌われたら立ち直れない自信がある。
「まって」
すぐ様手を離そうとしたがハルがギュッと握りしめてきた。それは先程のような力任せのようではなく優しく彼女は僕の手を握りしめてくれた。
そして僕は上を向き彼女を見た。そしたらハルは瞳を潤まながら恥ずかしそうに目線を逸らす。頬は少し赤く彼女は色白だから少し赤いだけですぐに目立つのだ。
「アキ君はさ、何で私がいつも君の助けをしてるかわかる?」
「え?それは幼馴染みのくされ「違うよ」」
何だろ、今のハルはいつもと違うような感じがした。
ハルは成長期を迎えるとすぐに体付きは女の子っぽく育ち、見た目は同年代の中では一番大人っぽく見える。だけどそれでも中身はあんまり変わらず昔の感じを残しており時折すごく子供っぽい時だってある。
だけど今の彼女は普段の彼女から感じられないような色気みたいなものが感じられた。
そんな彼女ら僕の答えを遮るようにして、ハルは自分の声を被せてきた。
その後すぐに僕の耳元付近でその答えを囁く。
「私は、私がアキ君の事が大好きだからだよ」