明久のワートリ生活   作:ただの名のないジャンプファン

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第六話

~sideC級ランク戦ブース〜

 

本日最後は、ここ隊員が個人で一騎打ちをするC級ランク戦ブースだ。

ランク戦とはポイントを稼げるもう1つの方法、訓練生同士で一騎打ちして買った方は負けた方からポイントを貰うのができる。

雄二が言うにはここが一番ポイントを稼ぎやすいらしい。

さっきの訓練は僕は20ポイントをもらうことができた。雄二が言うには訓練ではそれが満点で貰えるポイントらしい。

満点をもらうことができたのは素直でうれしいけど20を毎回もらえたとしても、正隊員になるにはかなりかかる。えぇと一回が20で後3980必要あるのは週2回えとどれくらい、まぁとにかく道は長いのだ。

でもできることなら早くてもっと稼ぎたい、このランク戦でどれくらい稼げるかこれが僕のこれからに大きくかかわることだ。

もう少し詳しく雄二に聞きたいのだがこれから家の用事で忙しいらしく帰ってしまった。

なので現在は一人である。

 

「さて、さっそくこのランク戦ブースの使い方を説明しようと思う。ここでは隊員同士の一騎打ちができる。今回は皆初めてという事なのでブースの使い方を教えるぞ!実際ブースを使いながら説明するから皆ペアを組んでくれ」

 

なるほど中でも何か操作しないといけないのかな、う~ん覚えれるかな

ま、とにかく今はペア決めだ。誰でもいいから適当に

 

「おーい」

 

「ごめん、もうこの人とするから」

 

あ、そうなんだ。

なら違う人と、

 

「あの」

 

「あ、そのごめんなさい」

 

「すまん俺友達とするから」

 

「俺、もその」

 

おかしい、誰も僕と組んでくれない。

あれ、僕なんかこの人たちにわるいことしたっけ?あの僕初対面のはずなんだけどなんで皆からはぶかれるの、何かこの人たちに悪いことしたっけ?何か陰口叩かれた気がしてきた。泣いちゃうよ僕。

 

「あの、私と組んでくれませんか」

 

「え、うそありがとう」

 

本当にありがとう、危ないところだったもう折れかけていたから僕の心が

 

「って、君は訓練で20秒だった」

 

「あ、見ててくれたんですね」

 

「だってすごく綺麗でかっこよかったからよく覚えてるよ」

 

「え、そうですか?貴方も大胆な戦い方すごくかっこよこったですよ」

 

おお、僕初めて女子にかっこいいなんて言われた。

この人確かくねくね曲がる弾を使っていたはずだ。

あの弾はハウンドかな、いやもう一つ何か曲がる弾があるっていってたな、雄二が

にしてもこの人ハル並みに美人だね、なに下種なこと考えてるんだと思うけど、ハルと同じように髪は短めにして顔の輪郭がはっきり見えるようになってるのが逆に魅力的になっているのは、顔が美形だからなのだろう。目は柔らかくおっとりとした感じなのが、自分よりも年上なのかと思える女性。

ハルは幼さを感じるが、この人は大人な魅力を感じる。

 

「えっと、大丈夫ですか?」

 

「え?」

 

「あの、泣いてますよ?私のハンカチでよければ使いますか」

 

そういって僕にハンカチ差し出してくれた。

ありがとう、今は優しさで胸がいっぱいだよ。

 

「ううん、大丈夫人の温かみにあてられただけだから」

 

「そう、です、え?」

 

「大丈夫だよ、ごめん皆僕と組んでくれないから初日から嫌われたのかと」

 

「貴方もですか?私も皆さんにさけられてるのかと」

 

嘘、こんな美人うちの学校なら声をかけるのもおこがましいぐらい高嶺の花認定されハルと秀吉と並び三大美女と称され、ミスコン(男限定の非公式)で1,2争いをしているだろう。

我らがモテない男子達の強い味方ムッソリ紹介なら写真一枚五百円の最高額を叩き出せるだろう。

うん?何か至る所から殺気を感じたような、背中がゾクゾクしてきた。

 

「そうなんだ、僕なんかでよければ喜んで」

 

「ありがとうございます、あ、まだ自己紹介してませんでしたね。私は那須玲と言います」

 

ご丁寧に頭まで下げられた。

こちらも自己紹介し返さなければ

 

「僕は吉井明久って言います。えっとよろしくお願いしますね」

 

そして僕たちは、嵐山隊の時枝充さんにブース内に連れていかれる。

中に入るとブース内はベッドとパソコンとその近くに椅子がおいてあるだけのシンプルな部屋だった。中では違う部屋とつうわできるようになっており、僕と那須さんは時枝さんにはパソコンの操作方法を教えてもらい、早速ランク戦開始だ。

パネル操作している、急に意識が飛んだ感覚を感じた。

そして次の瞬間いたのは先程までの部屋ではなく、どこかよくわからない街中だった。そして目の前には同じように驚いている那須さんの姿もあった。

 

「那須さん」

 

「吉井君、よろしくね」

 

「はい!」

 

『ランク戦開始』

 

開始の合図とともに僕はスコーピオンを那須さんは自分の周りにいくつもの光のキューブを展開させていた。さっきもあのキューブを飛ばしていたね。

 

「!?」

 

凄いな、思った以上に速い。

この間合いはまずい、僕は建物を陰にして身を潜めるが那須さんの追撃は止まることなく僕を襲う。

まるで既に分かっているかのように、那須さんの弾丸は遮蔽物だけをよけて僕の体を抉る。

 

「追いかけてくるの!?」

 

追いかける弾丸、それならハウンドっていうやつなんだろう。

でも、訓練の時色んな人がハウンド使ってたけどこんな曲がり方はしてなかった。

あのとき見たハウンドよりこの弾丸は機械的な曲がり方をしている様に思える。

取り合えずこのまま離れよう、撃ち抜かれたところから何か漏れているけど気にしないでおこう。

こういう場合どうしよっか、ゲームなら目くらましや出待ちをしてするのだが相手は意思を持った人間だし出待ちは意味ない

なら

僕はスコーピオンの切れ味を確かめるために近くの塀をを斬り付けてみた。

おぉ、これ切れ味凄いな食べ物のように斬れた。

 

「なら、こう行こうかな!」

 

抜け住宅に入り、僕は那須さんへ今度は塀をまたいで先手を打つ。

このスコーピオンが石も楽々斬れるので、僕はスコーピオンで塀に切れ込みを入れてから塀に飛び込む。

ある程度切れ込みが入った塀は僕の体当たりで簡単に砕けて破片が那須さんの射線の邪魔をしてくれる。

 

「!?」

 

だがそれでも完全に防げるなんてことはなかった。

那須さんの弾はしっかり僕の左手を貫き落として更には複数細かい傷を与えてきた。

だが、それでも何とか僕は間合いを詰めることができた。この隙に僕はまだ無事な方である右手にトリオンを集中させてスコーピオンを生成する。

 

「スコーピオン!」

 

「!?」

 

僕は、那須さんの右肩を削り、そのまま首を狙うが流石にそこまでは許してくれず首への攻撃は中途半端になるが、この間合いを取るため傷を複数と左手を失った。多分今回のこのチャンスを逃すともう負ける。僕は更に距離を詰めスコーピオンを振るう。

だが、那須さんの華麗な体捌きで僕の攻撃はよけ続けられる。

僕も喧嘩とかでナイフを持っている奴の攻撃は拳だけの奴より攻撃は単純でよけ易い。

その理由はナイフだけで攻撃しようとするからだ。僕みたいなバカでもわかっている攻撃は簡単に躱せる。

 

「吉井君、攻撃が単調になっているわ」

 

「そうですね、ならこれならどうですか」

 

ここまで躱されるなら僕は敢えてスコーピオンを無くす。そしてそれと同時に僕は那須さんの足をかけて転ばそうとする。でも流石に転ばすことはできなかったが体勢を崩すことは何とか出来た。

 

「!?バイパー」

 

僕がスコーピオンを再び構えたのを見ると、那須さんは咄嗟に自分のトリガーを発動させようとバイパーを叫ぶ。

あぶな、僕はつい言葉に反射して攻撃を止めてしまうがそのおかげ幸をなしたのか那須さんの弾が当たらずに済んだ。多分あと一歩前に進んでたら撃ち抜かれていた。

だが、那須さんは僕の一瞬の硬直のうちにすぐ距離を離そうとする。

このまま距離を稼がれたら僕は格好の的になってしまう。

それじゃあ僕の負けが決まってしまう。

なので僕はそう簡単に彼女の思いどおりにはさせないようにする。

この距離でスコーピオンを当てるなんて無理だ、絶対届かないし、なので僕は自分の近くにある電柱を斬り倒した。

電柱もやはり簡単にきれそのまま倒せて崩れ、そのまま強くコンクリートに叩きつけられた。その時の衝突音と土煙が市街地内に響く。僕はそのうちにコンクリートの道を挟む両側の塀から那須さんとの距離を詰め、更に背後に回る。さすがに目の前であんな事が起きたんだ、那須さんの意識は電柱に逸れていて回り込むのは簡単だった。

 

「もらったァ!」

 

「いえ、そう簡単にさせないわ」

 

那須さんは僕が背後に回っているのがわかるとチラリと後ろを振り返るだけでバイパーを放ってきた。

まずい!僕はわざと自分の体を転けて躱すが、このままじゃ蜂の巣になってしまう。僕は残ってる右手に力を込めて無理やり転んだ状態で体を動かし、那須さんの直線上からどき、勢いそのまま活かして立ち上がる。

その間に那須さんもこちら側に向き直して僕を見詰め、目前にいる僕へ標準を定める。

そして僕と那須さんは二人合わせて静止した。この距離今那須さんは攻撃は勿論僕に届くし、僕も那須さんの攻撃を一度躱せば那須さんの首を斬ることができる。だから僕達は下手に動かない、僕はじっと那須さん睨みの挙動一つ一つに意識を向ける。宙にフワフワ浮いているキューブ上のトリオンは決まった規則で那須さんの周りを飛び続けている少しでも、この軌道が乱れた時が勝負の時だ。

 

 

「すぅ、ふぅぅ」

 

僕は自然と大きく息を吸い吐く。

更に緊張からか、後ろに下がっている左足に力が入り込む。

緊張と共に自分の集中力が高まっている事がわかる。

それは多分那須さんもだろう、両足を肩より少し広くして腰を落とす。多分那須さんはこれ以上下がることはないだろう。

ここが勝負時だ。

僕は更に腰を落としていく、いつでも地面を蹴りこんで彼女の懐に飛びこめるよう気を抜かない。

僕達の目は常に相手の隙を捕えようと獲物を狙う肉食獣のように、どちらも常に牙をひっそりと窺わせ常にプレッシャーを放ち、この空気感で僕ので精神はジワジワ削られながら息を飲みこむ。

 

「」

 

「」

 

那須さんのトリオンが乱れた。

僕は強く地面を蹴りこみ走りこむ。

那須さんの直線的な攻撃を僕は大きく右に逸れ躱す。

躱した、だが那須さんの攻撃の本領はここから、細かいキューブ全てが那須さんの攻撃の手数なんだ。

息をつく暇がない怒涛の攻撃、連続的な攻撃は僕の行く手を阻み僕を徐々に追い込まれ彼女の攻撃は僕の一歩先を行っていた、だが僕もやられるだけじゃない僕はスコーピオンを彼女に向かい投げ飛ばし攻撃する。

この攻撃は彼女の意識外の攻撃だったのか思った以上に大きくのけぞってくれたので大きくな隙が生まれた。僕はこの隙を逃さない手はない、スコーピオンを持つ手に力がこもる、彼女を守る術はもうないこの一撃で勝負を決める。

 

「!?」

 

「いい勝負だったわありがとう、でも勝ちは譲れないわ」

 

躱したと思っていた、僕が躱した最初あれは牽制だと思っていたんだけど。

だけどあの攻撃はそれで終わりじゃなかったんだ。

一度躱された攻撃は180度向きが変わり後ろから僕を貫かれる。

 

「吉井君、これで終わりよ」

 

那須さんは手を上に掲げ更なる追撃が僕を襲った。

もう目が霞み、トリオンが大分削られたせいで視界の殆どは白く染まっていく。

もう落ちるんだろう、右手は失い腹にも幾つもの穴が開いている。足も殆ど機能しておらず力も入らないこれで負けが決まるんだろう。

僕は支えを失い地面に倒れこんだ。

初勝負で那須さんが相手だ多分彼女は今期の最強と言ってもいい位の相手だ。

自分によくやったそう言ってもいいだろう。

僕は密かに目を瞑りベイルアウトを待つ。

 

アキ君

 

何か一瞬ハルの声が頭をよぎる。

そうだ、僕はやめようと誓ったじゃないか。

自分を決めつける事を、僕が自分がここまでって決めつけたら僕は僕がこの程度と認めたことになる。

それじゃだめだ。自分をもっと大きくして自分がハルに選ばれても不思議じゃない位の人間になるって決めたんだから、その途中であきらめて自分を納得しちゃ駄目じゃないか。

自分を追い込め、まだやれると言い聞かせろ。

歯を食いしばり、まだ薄っすらと目に写る那須さんを睨み僕は自分に残っているトリオン全てをスコーピオンに注ぎこむ。

 

「まだだ」

 

僕は失った左手の代わりのため、肩を大きく振り上げもう一度那須さんの懐に飛び込む。

立つことのできない足で何とか地面を蹴り飛ばして、僕は最後の攻撃を彼女へ届かせようとする。

何とか飛び込んで那須さんの首元まで、僕は必至に最後まで足掻き勝つこと諦めなかった。

どちらが勝ったのかそれを僕が知る前にこの仮想空間に勝負の終わりを告げる機械音が鳴り響く。

 

 

 

 

 

 

 

『戦闘体活動限界ベイルアウト』

 

 

 

 

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