マクロスT   作:naomi

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第3話 折れた翼

ガイアがメーアと再会を果たした戦闘から三月が過ぎた。ガイアは車内で手にペンと手帳を持っていた。

 

「この後はPM3時に歌謡番組スフィアミュージックで収録。5時にエリア31でスフィア宣伝大使として広報活動。6時に歌謡番組銀河ライブラリーの生放送にTVスフィアからTV出演。9時に『サークル船団』の責任者である、モーガン大統領との会食が予定されています…どうされましたか」

 

「…」

 

「あの、天さん…」

 

「うるっさいわね。聞いてたわよ」

 

「どうされましたか」

 

「あのね、あんた私を殺す気。何回言ったら改善される訳、こんな殺人スケジュールの日々。スケジュール調整はマネージャーのあんたの仕事なんだからしっかりやってよね」

 

「すみません」

 

「ったく。軍をやめて無職になったって聞いたから昔のよしみでマネージャーで雇ったけど。あなた空を飛ぶこと以外何にも出来ない訳」

 

「すみません」

 

「…ごめん。言い過ぎた」

 

「いや、そんなことないですよ。天さんの仰るとおりです」

 

「…あと、私が頭にキテるのはあなたがいつまで経ってもあかの他人のような態度だからよ」

 

「えっ」

 

「幼い頃から一緒にいる仲でしょうが。立場なんてどうでもいいわ。…今まで通りに話しかけなさい馬鹿」

 

(天…)

 

仕事場に到着し車を降りる天

 

「9時の会食キャンセルしときなさい」

 

「いや、でもそれは…」

 

「いいからしておきなさい。代わりに別の場所で二人でレストランの予約をすること、いいわね」

 

「えっ、ちょっと天」

 

天は足早に仕事場に向かって行った。

 

「ったく」

 

 

 

大統領との会食を予定していた時間。二人は街中の小さなレストランにいた。

 

「…ねえ、もうちょっと場所なかったの。仮にも私この船団のトップスターよ」

 

「仕方ないだろ。急なことで、マスコミよけとか考慮すると限られた場所しかなかったんだから。じゃあごゆっくり」

 

レストランを離れようとするガイアの袖を掴む天。

 

「ちょっと、どこ行くのよ」

 

「天。これから会食なんだろ」

 

「何言ってるの、あなたとよ」

 

「えっ」

 

目の前には沢山の料理が並ぶ

 

「なあ、頼み過ぎじゃないか」

 

「これくらい大丈夫よ」

 

「いや、手持ちが」

 

「そんなの経費で落としなさいよ」

 

「大統領との会食をドタキャンしてそんなこと出来るか」

 

「じゃああなた持ちね」

 

「マジかよ…なんだよクスクスと」

 

「ようやくあなたのいつもの表情が見れた」

 

「そうか」

 

「ねえ。あなたが責任を感じることはないんじゃない」

 

「…いや、無理やりでも連れ出していればきっとメーアは」

 

「元気だった。メーア」

 

「あの頃と変わらずおしとやかだけど綺麗になってたよ」

 

「そう…」

 

「どうかした」

 

「別に」

 

天はふいに顔を逸らした

 

「天、ありがとう」

 

「なによ突然」

 

「時間を作ってくれて、久しぶりに天と過ごせてあの頃思い出せて元気出た」

 

「そう。あんまりウジウジされちゃこっちも困るからね、明日から頼むわよマネージャー」

 

「了解」

 

ガイアに微笑みが戻ったその時

 

「なに、この揺れ」

 

「尋常じゃないなこの揺れ」

 

突如鳴り響く大きな爆発音

 

「天伏せろ」

 

ガイアが天を押し身体の上に覆い被さる。すると辺りのガラスが凄まじい勢いで砕けた。

 

「なんなのよ、もう」

 

そばのテレビが情報番組に切り替わっていた。

 

「非常事態宣言発令。『サークル船団』は現在未知の敵の奇襲を受け敵の突破を許しました、市民の皆さんは速やかにお近くのシェルターへ避難してください」

 

パニックに陥った人々が右往左往している。二人は人々を押し退け近くのシェルターを探した。

 

「未知の敵って、『テラー』じゃないの」

 

「『テラー』じゃないから、未知なる敵なんだろ」

 

「ねえ、あれってバルキリー」

 

天が見上げた空を見ると、そこでは激しいドッグファイトが繰り広げられていた、

 

 

 

 

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